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« ボリショイ・バレエ昇進情報 | トップページ | ルジマトフのすべて2008 »

2008/01/26

1/25 レニングラード国立バレエ(ミハイロフスキー劇場)「ドン・キホーテ」

キトリ イリーナ・ペレン
バジル イーゴリ・コルプ
ドン・キホーテ マラト・シェミウノフ
サンチョ・パンサ デニス・トルマチョフ
キトリの友達 タチアナ・ミリツェワ 、アナスタシア・ロマチェンコワ
ガマーシュ アレクセイ・マラーホフ
ロレンツォ イーゴリ・フィリモーノフ
エスパーダ ミハイル・シヴァコフ
大道の踊り子 エルビラ・ハビブリナ
メルセデス エレーナ・モストヴァーヤ
森の女王 エレーナ・エフセーエワ
キューピット サビーナ・ヤパーロワ
ヴァリエーション オリガ・ステパノワ、タチアナ・ミリツェワ
ファンダンゴ  アリョーナ・ヴィジェニナ、ミハイル・ヴェンシコフ
トレアドールアンドレイ・マスロボエフ 、アントン・チェスノコフ
ジプシー アンナ・ノヴォショーロワ、ニコライ・アルジャエフ

指揮:アンドレイ・アニハーノフ 演奏:レニングラード国立歌劇場管弦楽団

コルプがバジルを演じるのは初めてだという。いやはや面白いものを見せていただいたと思った!陽気でひょうきん、ちょっと浮気者のバジルというのは、妖しくダークな役や、夢見がちでヒッキーな王子様など、常人離れしたキャラクターが多いコルプの持ち味とは対極な感じ。そのミスマッチ感がなんとも面白かった。最新のダンスマガジンで「誰も見たことがなかったバジルをお見せします」と言っているけど、確かに、その言葉の通り、誰も見たことがないようなバジルかもしれない。

ってわけで、明日観る人は、楽しみをとっておくために読まないほうがいいかも!

登場してきたコルプのバジルは、金髪にピンク(!)のシャツ、満面の笑顔なんだけどあの澄んだブルーの瞳は笑っていないところがポイント。しかし、目の周りが黒い悪人顔で陽気に振舞っているので、なんだか可愛い。ひょろっと背が高くちょっと斜に構え、片頬で笑うコルプは、なぜか不良というかヤンキーっぽいやんちゃバジルだ。その不良っぽくしかも顔が怖い(その怖い顔が好きなんだけど)コルプのバジルが、一生懸命父ちゃんに娘さんをくださいって頼んでいるから余計可笑しい。しかも踊りのほうはいつも通り、やたら綺麗なので、さらに不思議なことになっている。

一番強烈だったのが、2幕の狂言自殺のシーン。コルプが床屋を演じるってバジルって言うよりスウィーニー・トッドだろう!って思っていたのだけど、案の定、ナイフを振り回して自殺するぞ~って脅迫するところはマジ怖い。自殺するぞって言うよりお前らを皆殺しにするぞと言っているみたいだ。みんなおびえているし。ところが、同時にコルプのバジルは無駄にエロい。2幕の野営地でのラブラブ加減は凄くて、ペレンをがしっと抱きしめていて甘い(というかエロい)ムードを作っている。狂言自殺のところでは、あの美しい脚の片方を伸ばし、もう片方はルティレの位置で曲げているんだけど、その角度やつま先が絶妙で今にも脚が語り始めるんじゃないかと思った。そして何回も何回もチャンスをうかがってはキトリに顔を近づけチュー。1幕でもいっぱいキスをしていたね。

それが、3幕になると急に豹変し、別人のような貴公子になっちゃうから不思議なものだ。コルプの持ち味は、しなやかで猫のようなふわっと上がる跳躍と柔らかい背中そして美しい足先。容姿にはアクがあるけど、踊りそのものはとてもエレガントなのだ。少しおとなしい感じ。だから、踊りの性質からすると、やっぱり元気一杯で陽気なバジルは向いていない。だけど、それをわかっていて、自分ならではのオリジナリティを出しているところが立派。

3幕のヴァリエーションは、クペ・ジュッテ・アン・トゥールナンではなく、得意のプリエが効いたしなやかなトゥールザンレールとジュッテが交互に入るという美しいもの。バジルのヴァリエーションでこういうのは初めて観たと思う。バジルらしくない優雅さと軽やかさ。しかも出過ぎることがなく、テクニックのひけらかしは一切しない。あくまでも女性ダンサーを立てるところ、やっぱり貴公子なんだわ。ヴァリエーションもいいけど、よりアダージオのほうが見ごたえがあるタイプ。

コルプはポール・ド・ブラは美しいし、回転ひとつとっても、軸がぶれず正確でしかも速いと、テクニック的にはもちろん非常にしっかりとしているんだけど、若干お疲れだったのかもしれない。たまに不安定になるし、なんか笑顔がないな~と思ってしまった。結婚式なのに表情が暗いから、心配しちゃったよ。

コルプ、やっぱり素晴らしいな~と思ったのはリフト。1幕で逃げていくところなんか、腕を広げてポーズをとったペレンをリフトしたまま舞台を横切っていく。片手リフトは、1幕の最初のだけちょっと歩いてしまったけど、他はばっちり決まった。それ以外のところも、軽々と優しく持ち上げている。それだけに、アダージオのフィッシュダイブのところがぎこちなかったのが惜しまれる。同じカンパニーじゃないから、その辺は仕方ないのかな。

ペレンのキトリを観るのは初めてだったけど、良かったと思う。ペレンはクールビューティだし、イメージ的には白鳥なんだけど、決して感情表現は得意ではないので、キトリのように明るくおきゃんな役というのは、いつもと違う彼女の魅力を引き出せていいと思った。あんな超のつく美人がコミカルなのって、魅力倍増だもの。彼女はテクニックは抜群なだけに、力を発揮できるし、お父さんに捕まえられて手足をばたばたさせたり、狂言自殺のシーンでのコミカルな演技はなかなか達者で可愛かった。カスタネットのソロでは、柔らかい背中を見せ付けてくれたし、アレグロが得意なことも実証。3幕のフェッテは、黒鳥PDDの時と同じく軸はぶれ気味だけど、速い演奏に合わせ、扇を持つ手を上げてみたり、腰に手をやったりしても正確にくるくるとダブルを挟み込むことができていた。ドルシネアの方はのびやかかつ優雅、素敵だったし。ちょっと気の強いところもかえって役柄に合っている感じで、私は、白鳥よりキトリの方が魅力的だったと思う。

エスパーダのシヴァコフは調子がすごくよさそうで、とてもかっこよかった!ルルベで立ったり、身体を弓なりにしてポーズをとった姿勢が憎いほど決まっている。つま先や脚のラインは綺麗だし、何よりも、マント裁きがすごく上手。エスパーダは一にも二にもマント捌きなのだから。シヴァコフのワンワンのような童顔から、少年っぽいやんちゃさが覗くから、エスパーダのキメキメぶりが嫌味にならず、愛すべき2枚目半の伊達男になっている。踊りも小気味良くて、闘牛士たちのリーダーとしての存在感や色気もあるし。6月の牧でのバジルも楽しみだわ。

大道の踊り子がハビブリナというのは意外な配役だけど、すごく女らしくて可愛らしい踊り子だった。なかなかこの役を踊る人に彼女のようなタイプはいないけど、いいものだわ。森の女王のエフセーエワは女王様オーラはあばっちりだけど、今日は期待したほどではなかった。ジュッテの高さはさすがだと思ったけど、イタリアン・フェッテ、失敗はしていないんだけどもう少しキメてほしいところ。3人のドリアードがミリツェワ、ハビブリナ、ロマンチェンコワ、4人のドリアードにもコシェレワ、コチュビラ、カミロワ、ヴィジェニナとあまりにも豪華なキャストなのにびっくりしてしまった。メルセデスのモストヴァーヤが色っぽい美人だった。3幕の第一、第二ヴァリエーションは、よくあるゴールスキー版のとずいぶん違っていて、ちょっと違和感があった。1幕から出ずっぱりのミリツェワは素晴らしかったけど。ヴァリエーションの違いといえばドルシネアのヴァリエーションは音楽も振り付けも違っていて、これもちょっと不思議だった。

ガマーシュなのにとても素敵なアレクセイ・マラーホフとか、若いのにキャラクテールがすっかり板についているドン・キホーテ役のシェミウノフとか、芸達者な人がそろっているので観ていて楽しい。1幕では久しぶりにクリギン父が舞台上にいるのも見られたし。しかも、アニハーノフさんのノリノリの指揮で聴けるなんて幸せ。明日も楽しみ~。ちなみに、カーテンコールにはまたまた細くなったルジマトフが登場。やっぱり素敵。

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コメント

こんばんは!
昨日はどうも♪
たのしかったですよね〜〜
私にとってレニ冬ツアーは大楽。寂しいけれど心から楽しみました。
コルプ、ペレンがステキなのは言うまでもなく、シヴァコフが凄く上手になっていて、一時あきらめようかと思って本とに悪かったわ〜
ここのドンキはエスパーダの出番が多くうれしい。
ペレン去年の冬から結構お気に入りになってます。キャラがいい。結構天然のような。。。(私に言われたくないだろうけど)
今日のレポも待ってます。

ずずさん、こんばんは。
楽しかったですね!3幕はちょっとコルプがお疲れで気の毒だったけど、それ以外は最高でした♪
シヴァコフくんのエスパーダ、ものすごくかっこよくてかわいくて、しかも上手でしたね。バジルも期待できそうです。そしてペレンちゃん、最近成長著しいと思います。来年も、もっと素敵になって帰ってきてね、って思います。

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