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2007/11/30

11/27 キエフ・バレエ「くるみ割り人形」

タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ−
11/27 武蔵野市民文化会館
[作曲]ピョートル・チェイコフスキー
[台本]マリウス・プティパ(E.T.A. ホフマンの童話に基づく)
[原振付]マリウス・プティパ [音楽監督]アリン・ヴラセンコ
[振付・演出]ワレーリー・コフトゥン [舞台美術・衣裳]マリヤ・レヴィーツカ
[指揮]ヴォロディミル・コジュハル [管弦楽]ウクライナ国立歌劇場管弦楽団

クララ(マーシャ):ナタリヤ・ドムラチョワ
王子:ヴィクトル・イシュク→セルギイ・シドルスキー
ドロッセルマイヤー:コスチャンチン・ポジャルニツキー
フリッツ:スヴィトラーナ・ミクリャエワ
ねずみの王様:イーゴリ・ブリチョフ
くるみ割り人形:マリヤ・トゥカレンコ
サラセン人:オリガ・キフィヤク、ルスラン・ベンツィアノフ
コロンビーヌ:テチヤナ・ロゾワ
アレルキン:セルギイ・チーヒー
シュターバウム:オレガ・トカリ
シュターバウム夫人:リュドミーラ・メーリニク
◇人形たち
スペイン:ユリヤ・トランダシル、オレクセイ・コワレンコ
東洋:田北志のぶ、ワーニャ・ヤン
中国:オリガ・キフィヤク、菅野英男
ロシア:ヴィクトリヤ・メジャク、ルスラン・ベンツィアノフ
フランス:テチヤナ・ロゾワ、コスチャンチン・ポジャルニツキー

私の実家から歩いて5分の会場で開催され、値段も都内より安く、うちの両親も観に行くというので一緒に観に行くことに。親とバレエなんて、ロンドン時代以来なのです。武蔵野市民文化会館はこじんまりとした会場。前方も段差があるし、2階席も舞台に近そうで見やすそうなのだけど、私の席は最前列で、舞台の後ろのほうではトウの先がちょっと見えにくかった。2列目からしっかり段差があったので、最前列以外は多分問題ないだろう。

当初王子役の予定だったヴィクトル・イシュクが3日前に背骨を痛めたそうで(ちょうど私が観た「白鳥の湖」の上演前だと思われる)、王子役は、「白鳥の湖」でパ・ド・トロワを踊ったセルギイ・シドルスキーに。

「くるみ割り人形」はセットは「白鳥の湖」に比べれば豪華でセンスも悪くない。特に2幕のセットはツアーで全国を回っている割にはゴージャスだった。衣装も全体的にはまあまあなのだけど、花のワルツがクラシックチュチュではなく、色の趣味もけばけばしくてあまりよろしくないのがちょっと興ざめ。しかも男女とも私の嫌いなヅラ着用だし。金平糖と王子の衣装は素敵だった。主役二人はヅラなしなのが良かった。

ナタリヤ・ドムラチョワは小柄でかわいいので、マーシャ役はよく似合っていて本当にお転婆な少女のよう。フィリピエワがオデットを踊らない時は彼女がオデット/オディールだったようだけど、元気が良すぎてオデットタイプではないかな。テクニックはかなり強いタイプで、特に回転は大得意の様子。女性でサポートなしのピルエットを4~5回回れるのは大したもの。2幕金平糖の精のコーダのフェッテでは、3回転まで入れていてすばやくクルクル回る。演技の方も、とても少女っぽくて可愛かった~。

1幕では男の子の役も、フリッツ始め全部女性ダンサーが踊っていた。群舞で男の子たちもほっそりときれいな脚だったで、悪くなかったと思う。ここのくるみの演出は、普通のくるみより踊るシーンが多い感じがする。それから、くるみ割り人形も女性ダンサーが演じている。ほっぺたの赤いくるみ割り人形メイクがとってもキュートだけど、ちょっとだけ色っぽい。ドロッセルマイヤーはあまり大きくなくてなんか普通のオッサンだった。サラセン人の人形が元気いっぱいでやたら身体能力あるな、と思ったら、それは「白鳥」でロットバルトを踊ったルスラン・ベンツィアノフだった。

ねずみと兵隊たちの戦いで、やっと男性群舞が見られた。ねずみたちは、ねずみの顔がついた帽子をかぶっているけど顔は普通に帽子の下から見えて、服装も普通の兵隊っぽい格好、尻尾があるのと、猫背気味にしているところでねずみっぽさを出していた。ねずみ&兵士たちがいっせいにトゥール・ザン・レールしてみたりするところは結構迫力があって圧巻。くるみって、日本のバレエ団でばかり見ていたから、大抵ねずみとか兵士は子供たちが演じているのを見ることが多くて、大人の男性ダンサーが踊るとかっこいいのね。ねずみの王様は怪物っぽいお面をしていてなかなか堂々と様になっているのだけど、衣装がちょっとしょぼくて気の毒。マーシャが投げたスリッパでねずみ軍団はあっさりといなくなっちゃって、残されたくるみ割り人形が、王子様に変身。

シドルスキーは「白鳥の湖」のパ・ド・トロワでもなかなか素敵だしジュッテがきれいだと思ったのだけど、王子も良かった。背が高くて金髪、脚もきれいで、いかにも王子っぽい容姿。サポートが抜群に上手い。アダージョでは、フィッシュダイブなどもあるしかなりリフトが大変だと思うけど、急遽代役として出演しているとは思えないほどスムーズだった。(でもコルプの王子も見たかったよ~)

雪の精たちは白いチュチュで小さなかぶりものをしている。席が前過ぎて群舞がどれくらい揃っているのかはちょっとわかりにくかったけど、足音は全然しないし綺麗だったと思った。


2幕の人形たちのディヴェルティスマンでは、まずスペインのユリア・トランダシルのポールドブラの美しさに魅せられた。腕が細くてアンオーのアーチが芸術品のように美しい。東洋は一般的にはアラブの踊りと呼ばれているのだけど、衣装が、「シェヘラザード」のゾベイダと黄金の奴隷そのまんまなのがちょっと笑える。田北志のぶさんは、とても華奢だけどプロポーションも非常にきれいだし、踊りもとても正確で大人の人の凛とした美しさがあった。もう少し色っぽくても良かったかもしれないけど。相手役の人は背が高くて細くて顔が濃ゆい。中国は菅野英男さんがまた得意の回転系で元気いっぱい魅せてくれた。ロシア(トレパック)は、またまたルスラン・ベンツィアノフが登場。ゴムマリのようによく弾んでいて、飛ぶわ回るわ。特に後半の高く舞い上がるマネージュは観客に大うけ。すごいテクニシャンだと思うんだけど、体操の選手みたいであまりバレエっぽくないのよね。でも愛嬌があって魅力的な人ではある。フランス(葦笛)は、「白鳥の湖」のパ・ド・トロワの美人の方のテチヤナ・ロゾワのチュチュ姿が美しくて美しくて。そういうわけで、見ごたえたっぷりのディヴェルティスマンだったのだけど、踊っている間に他に誰も舞台にいないのが相当寂しい感じ。装置は素敵なのにね。

そして花のワルツ。前述の通り衣装がちと最悪で、せっかくの美人&プロポーションよし子ちゃんたちの魅力を殺しちゃうような感じでもったいなかった。踊りの質は高く、足音は小さいし動きも比較的揃っているのに。男性陣は4人でトゥールザンレール。新国立劇場でも男性四人のグランパクラシックは大体一人くらいちゃんと着地できない人がいるものだけど、ここは大丈夫だった。

ちょっと珍しいなと思ったのは、各国の人形たちがみんなで踊るパートがあること。。これはちょっとお得感あり。

そしてパ・ド・ドゥ。素敵でした~。くるみのグラン・パ・ド・ドゥは音楽がきらめくように素晴らしいし、甘い幸福感に満たされていて、至福の時を感じることができるのだけど、このカップルも良かった。とても息が合ったパ・ド・ドゥだった。シドルスキーは背が高いし、跳躍も高く跳んでいるのに着地の時に全然音がしないから素晴らしい。ドムラチョワはオルゴールのバレリーナ人形みたいにくるくる回転が得意で、すばやく軸もぶれずにシングル2回&ダブルの繰り返し、トリプルも2回入る見事なフェッテ。

夜が終わり、一人取り残されたマーシャが、くるみ割り人形を抱きしめる。そのときのしみじみと幸せな表情、少しだけ大人になったマーシャを見ると、じわ~と涙が出てくる。微笑むドムラチョワがとっても可愛らしく、いとおしい。今日もいい公演だったな~と。

オーケストラも小さな会場だったのに、よく鳴っていて、ミスはあったものの気にならない程度で良い演奏だった。また、あのダニー・デヴィートに似た太っちょの指揮者さんだった。オーケストラピットが浅いため、最前列から演奏している姿がかなり見えたのがちょっと面白かった。

地方の小さな会場だったので観客の質が心配だったけど、平日の夜で子供が少なかったこともあり、問題はなかった。武蔵野市民文化会館は会員組織がしっかりしているので、観客も劇場慣れしていたようだ。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

Naomiさん 詳細なレポ、楽しんで読ませて頂きました。どうもありがとうございます。
今回、キエフ・バレエの「くるみ」は装置が豪華だったのですね。
前回の来日の際の「くるみ」はセットがとてもショボく、日本人の子どもたちも多数出演したのでがっかりしてしまい、今年はチケットを購入しませんでした。
その際のショボいセットはツアー用かと思ったのですが、調べてみると本国での公演と同じものでした。
キエフ・バレエは「くるみ」の演出を変えたのでしょうか?

こんばんは、Naomiさん。

私も行きました、この公演。おっしゃるとおり、2Fの後方でも近くて見やすくて、良いホールですね。ここは。コンサートも色々やっているので、会員になってしまいsました(ちょっと交通費はかかりますが)。

Yuraさん、こんばんは。
よく考えてみたら、装置は豪華ってほどではなかったです。狭い会場だったし、全国ツアーなので装置はそんなにたくさんなかったけど、センスがなかなか良かったとおもいました。ずっと時計が12時を指しっぱなしでしたが(笑)

今回は子供は一人も舞台に登場せず(そして日本人も)、子供の役は全部女性ダンサーで、踊り的にも見ごたえがたっぷりありましたね。キエフバレエを生で観るのは初めてで、際立って良いダンサーはあまりいなかったのですが、全体的に良かったって感じです。

shushuさん、こんばんは。
いらしていたんですね~マイナーな会場だし光藍社主催じゃなかったので、知っている人で観に行った人はいないだろうなと思っていたのですが。

このホール、私の実家の本当にすぐ傍(何しろ同じバス停を使う)で、私の小中高にも近いのですが、今住んでいるところからは1時間半近くかかっちゃうんですよね。

いつもすぐにチケットが売切れてしまう武蔵野シティバレエ(ゲストが山本隆之さんとか、木村和夫さんとかなかなか豪華)もあるし、格安でよい公演をやっているので、私も会員になろうかと思案中です。うちの両親は会員なので、よく通っているようです。

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