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2007/11/19

11/18 NHK音楽祭2007 マリインスキー劇場管弦楽団

NHK音楽祭2007 マリインスキー劇場管弦楽団 ―ロシアの偉大な作曲家たちによるバレエ音楽―
指揮:ワレリー・ゲルギエフ

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チャイコフスキー:バレエ音楽「白鳥の湖」作品20から 
情景/ワルツ/四羽の白鳥の踊り/情景/ハンガリーの踊り(チャルダーシュ)/情景

プロコフィエフ:バレエ音楽組曲「ロメオとジュリエット」から
モンタギュー家とキャピュレット家/少女ジュリエット/修道士ロレンス/メヌエット/仮面/ロメオとジュリエットの別れ/タイボルトの死

ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
第1部 大地礼賛 
序奏/春のきざし―おとめたちの踊り/誘拐/春の踊り/敵の都の人々の戯れ/賢人の行列/大地へのくちづけ/大地の踊り
第2部 いけにえ
序奏/おとめたちの神秘なつどい/いけにえの賛美/祖先の呼び出し/祖先の儀式/いけにえの踊り
(アンコール)
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」から「パ・ド・ドゥ」
プロコフィエフ:組曲「三つのオレンジへの恋」から行進曲
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」から「トレパーク」

チケット争奪戦に敗れ、何回も入札しては落札に失敗もしくは値段が上がりすぎてしまっていたのだけど、なんとかB席を定価の3000円増しで入手。1階の左サイド壁際で、かなりの端っこの席ではあるけど、ゲルギエフのご尊顔を見るには絶好のポジションで、ちょっとお得感があった。落ちてくる前髪を何回もかき上げたりかきむしったりするしぐさにはちょっと笑ってしまったけど。音についても、思ったより良く聞こえたし。ロシアのオケは爆音でいいなあ~!


プログラムにあった曲名では、具体的に何かわかりにくいと思うので、ちょっと説明。

「白鳥の湖」
情景/ワルツ/四羽の白鳥の踊り/情景/ハンガリーの踊り(チャルダーシュ)/情景

「情景」は、テーマというべき、かの有名なオープニングの「情景」のメロディ。ワルツは、1幕での村人たちのワルツ。四羽はおなじみの曲で、次の「情景」は、2幕のグランドアダージョ。チャルダッシュはその名のとおり3幕(2幕)の民族舞踊のチャルダッシュで、最後の「情景」は、4幕(3幕)でのクライマックス、王子とロットバルトの戦い。

弦とハープの音がつややかでいいなあ~と思った「情景」にはうっとり。もちろん、ロパートキナが踊った「白鳥の湖」の映像が脳裏によみがえってきた。ハープの真珠の珠のような音にはしびれ,そして木管の柔らかな響きに浸る。が、次の「ワルツ」での後半の盛り上がりに驚く。お腹のそこに響き渡るような打楽器が華やかだ。
2回目の「情景」はもちろん、コンサートマスターが大活躍。左端の席なので、光り輝く後頭部しか見えなくて演奏している姿がわからなかったのが残念だけど、音そのものは大変優雅で丁寧に端正に弾かれており、ひたすら澄みきっていて美しい。白鳥では、この部分が一番好きだわ。目の前に映るのは、オーケストラではなく、青白い湖畔の風景と、ロパートキナの繊細な踊り。4羽の白鳥はテンポが速い!これでは踊れないかも、と思ったらもっと速いチャルダッシュ。このあたりのゲルギエフのアクションがすごい!指差したり、ホント派手で見ていて飽きない。そして最後の「情景」。いや~後半の怒涛の打楽器が強烈にドラマティック。やっぱり速くて、きっとロットバルトも王子も、この音にヘロヘロになってしまうだろうなと思った。しかし全体的には、弦の響きの美しさといい、陶酔の境地に連れて行ってくれる素晴らしい演奏。実は今回の3演目の中で一番満足度が高かったかも。

「ロミオとジュリエット」
モンタギュー家とキャピュレット家/少女ジュリエット/修道士ロレンス/メヌエット/仮面/ロメオとジュリエットの別れ/タイボルトの死

「モンタギュー家とキャピュレット家」は、一幕大公が出てくるシーン、続けて今や大変有名なクッションダンス「騎士たちの踊り」、「少女ジュリエット」はジュリエットが乳母のところで登場するシーン。「修道士ロレンス」は、ロミオとジュリエットの結婚式のシーン。「仮面」は、通称三馬鹿大将の踊り、というかキャピュレット家の宴にロミオ、マキューシオ、ベンヴォーリオが忍び込む前に3人で繰り広げる軽妙な踊り。「ロミオとジュリエットの踊り」は、ティボルトを殺してしまったロミオが、ジュリエットと迎える最初で最後の朝と別れのシーンから、毒を飲むことを決意するジュリエット。そして「タイボルトの死」は、マキューシオが死に、ロミオとティボルトが決闘してティボルトが死に、愛人のキャピュレット夫人が駆けつけて嘆き悲しむまで。

実は「白鳥」があまりにも良かったので、ロミジュリは期待したほどではなかったところも。しかしながら、「騎士たちの踊り」の重厚で地の底から響き渡る音の洪水にはずっぽりと耽溺。「少女ジュリエット」は愛らしくも軽妙で生き生きしていた。「仮面」ではぴょんぴょんとロミオたちと一緒に跳ねるゲルギエフを見るのが楽しかった。金管楽器、特にトランペットがとても良く鳴っていた(バレエとかだと、このあたり金管が音を外すことが多くって)。別れのシーンはちょっと演奏が速くて、あの曲の持つ痛ましさ、身を切り裂かれるような痛切な悲しみ、そこからジュリエットが自分と向かい合って決心をしてから飛翔するように走りながら舞う様子が伺えなかったのが残念。最後の決闘シーンからティボルトの死は打楽器の乱打が凄まじく、金管、弦と相俟って音が華やかにバトルを繰り広げる様子はドラマティックこの上なし。剣と剣がぶつかる金属音まで聞こえてきそうだった。最後にゲルギーは大きくジャンプ!

「春の祭典」
この演目を一番期待していた人が多かったのではないかな?いや~やっぱりこれは何回聴いても凄まじい曲。私はやっぱりベジャールやピナ・バウシュより(ピナ・バウシュ版の「ハルサイ」好きだけど)、ニジンスキー版の春の祭典がデフォルトになっているわけだけど、選ばれし乙女役のダンサーが死ぬまでピョンピョン跳躍する様が目に浮かび上がってきた。音の奔流にはなっているんだけど、テンポが走りすぎることはなく、不思議と落ち着きのある演奏だったような。その中で幾重にもメロディが乱舞する。時々訪れる静かで穏やかな曲調が、かえって不穏さを強調する。切れそうな弦もすごいけど、重厚な金管も、打楽器もすごい。楽器の音が一つ一つ立っている。もちろん、ゲルギエフも落ち武者のようになった御髪を振り乱しての大熱演。そしてラスト、乙女が事切れるところの一瞬の(でも、少し長めな)静寂と決めの音がぴったり揃って、さすがの名演。

アンコールは3曲もやってくれてお得♪

「くるみ割り人形」より金平糖の精のアダージオ
この曲が流れてくると、吉田都さんの姿が脳裏に浮かぶ。「春の祭典」の時にはいなかったハープ奏者が登場して、真珠のようなつややかでクリアな音を聴かせてくれると、次にはチェロのあまりにも美しいメロディ。「くるみ割り人形」はチャイコフスキーのバレエ音楽の中でももっとも好きなのだけど、中でもこの夢のようにとろける美しさは、極みである。どこか懐かしく切なく甘い弦の音を聴いていると、涙があふれてくる。これから年末にかけて何回も「くるみ割り人形」を聴くのだけど、ここまで美しい音ではきっと聴けないだろう。

「三つのオレンジへの恋」
ゲルギエフがマイクを取って曲名を紹介。来年のマリインスキー・オペラの公演の演目だから宣伝をかねているのだと思うけど、明るくノリの良い曲で、思わずチケットを買ってしまいたくなってしまった。

「くるみ割り人形」よりトレパック
いや~テンポの速いこと速いこと。これでは絶対に踊れません!が、くるみ割り人形独特の祝祭感があって、畳み掛けるようなテンポと豪快な金管の乗りっぷりがとっても楽しい演奏。「くるみ」は年末に今のところ4回観に行く予定だけど、もっと見てもいいかな?って思っちゃうほど

席が左端だったため、下手へとはけていくゲルギエフの満足げな顔も堪能できて、本当に楽しかった!バレエ音楽を集めた演奏会はまた是非やってほしいところ。


なお、この演奏会は、テレビ放映が予定されています。

クラシック ロイヤル シート
12月3日(月) 午前0時55分~午前4時 NHK-BS2
ハイビジョン ウィークエンド シアター
12月8日(土) 午後11時30分~深夜3時30分 NHK-BShi
http://www.nhk-p.co.jp/concert/ongakusai/onair.html

チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」全曲チャイコフスキー:バレエ「白鳥の湖」全曲
ゲルギエフ(ワレリー) チャイコフスキー マリインスキー劇場管弦楽団

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コメント

ゲルギーを堪能されたようで何よりです。バレエ・ファンがオケを聞くと色々想像できて良いですね。私も昔、テレビをつけっぱなしにしていたら「あれ?すご~くよく知っている曲だけれど、とっても素敵。何だったかしら?」という曲が流れてきて、よく見てみたらゲルギエフが野外音楽祭で「白鳥」を演奏していた。全然違う曲みたいでした。

チャイコフスキーもプロコフィエフも本当にバレエにいい曲書いてくれましたよね。感謝!

そうそう、これこれ♪

わたしも聞きたかったけどあいにく〜〜

10日のハルサイもスピード感たっぷりで輝いてました!
トレパックもどうやっても踊れないちょースピード感でした。ゲル様はスピード狂か?(笑)

18日のはバレエファンのためのバレエファンのゲルギーって感じで豪華な曲目ですね♪

あのくまちゃんが髪の毛かきむしる仕草みたいなのかわいいですよねー

生オケはまりそうで、助けて下さい!

行きたいとは思ったもののバレエに比べてチケット取りに気合が入らなくて見送ってしまった演奏会でした。やはり素晴らしかったのですね。
バレエの伴奏ではあまりいい演奏を聴けないし、かと言って日本のオケがこういう演目を真面目にやってくれるとは(&ロシアではないし)思えないので貴重な機会だったのですね~

テレビ放映の情報、ありがとうございます。
それを楽しみに待ちます。

amicaさん、こんばんは。
ゲルギーはバレエの指揮者としては?なところもあって、収録された「白鳥の湖」が、演奏会ではなくバレエの白鳥を初めて振ったのだとか。でも、演奏は演奏としてすごく楽しめたし、新鮮でしたね!
演奏としてはチャイコがやっぱり一番良かったとおもいます。ハルサイは結構賛否両論分かれたようですね。もっと爆音を期待していた方もいたようですが、NHKホールは決して音響が良くないので。

いずれにしても、この3曲は本当に名曲ぞろい!それをマエストロの指揮で、良い演奏で生で聴けてよかったです。

ずずさん、

多分音響は所沢の方が良かったのではないかしら?NHKホールも本当に何とかして欲しい会場のひとつですが、NHK様なので、建て替え等は難しそうなのですよね。
でも座った位置が良くて、ゲルギーガン見席でした(笑)。御髪がますます寂しくなってしまって、数年後にはかき上げる髪もなくなっちゃうんじゃないかと心配です。
それに、よく踊っていましたね~踊る指揮者といえば、今度は井上ミッチーでショスタコ11番を聴く訳ですが。(全席3000円なのでお勧めよ!)

ほみさん、こんばんは。

予想外にチケットが速く売り切れちゃったんですよね、これ。私も油断していたらもうチケットがなく、オーションでなんとか入手したもので。

そう、バレエの演奏はなかなか良い演奏には当たりませんよね。新国立劇場が東フィルを使うので、NBS系の公演よりはだいぶマシだとは思うんですが。マリインスキーも去年の来日公演は3軍なんじゃないかと思うくらい下手でしたし。
やっぱり一軍は違います!ホント、バレエでもこんな良い演奏を聴きたいです。

ハルサイやロミジュリはそれでも比較的コンサートでもポピュラーかもしれませんが、白鳥はなかなかないですよね。

私も気がついたときには、チケットが売り切れた一人です。
内容の良い、コンサートでしたね。
テレビで放送してくれるのは、本当にありがたいです。
「徹子の部屋」のゲルギエフを見て「イーゴリ公」に行こうと思い、チケットを遅ればせながら取りました。
「3つのオレンジの恋」は面白い作品なんですが、DVDで我慢します。

くみさん、こんばんは。
私も「イーゴリ公」に行くのですが、E席でNHKホールの一番後ろの列なので、果たしてナニが見えるのかちょっと心配です。もう少し奮発すればよかったかとちょっと後悔。

naomiさん
驚きました!こういうコーナーもあるんですね。
この公演、私も行きました。やはり、チャイコフスキーが、素晴らしかったのを覚えてます。春の祭典は独特な表現でしたが、これは伴奏で味わえないコンサートの面白さですね。
今週、サントリーホールで読響&上岡敏之を聴いてきます。モーツァルト&R・シュトラウスです。
「歌舞伎」もあり大変驚いてます。確か‘90年代の世界バレエ・フェスティバルに玉三郎が出演して、他のダンサーが喰われてしまったのを覚えてます。イヤー美しかったですね!
……それでは

おおやま雅ひこさん、こんばんは。

同じ公演に行かれていたのですね!私はそれほど音楽に詳しい方ではないのですが、オットがクラシックおたくなので、彼の影響でちょっと聴いています。

歌舞伎は、両親が好きなので時々一緒に行っているんですよ。本当はもっと観に行きたいんですけどね。ホント、美しいですよね~。バレエフェスにも出られていましたよね、玉三郎様。私も何回かは生で観ています。メトロポリタン・オペラのガラでも「鷺娘」を躍られていた映像を観ました。

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