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« 8/14 毎日新聞夕刊にルグリのインタビュー | トップページ | ローザンヌ・ガラ2007 »

2007/08/17

8/16ルグリと輝ける仲間たち 全幕特別プロ 『白鳥の湖』ガラ (簡単な感想)

遅くなってしまったので、本当に簡単に。

おいしいところはぜーんぶマティアス・エイマンの道化に持って行かれました。Aプロ1回、Bプロ3回観て、すごいテクニシャンだと思っていたけど、この道化は本当にすごかった。主役は道化?と思っちゃうほど。開脚ジャンプ、トゥール・ザン・レール、アントルラッセなどの跳躍がすご~く高いだけではなく、背中がものすごく柔らかくて、ジュッテ・アントルラッセで高く跳んでいる間にもびっくりするくらい背中が反って、脚が頭の上まで伸びている。グランドピルエットでは、しっかりとスポッティングしながらすごい速さで、ドゥミポアントでまわるまわる~演奏のほうを長くアレンジさせて延々と回り続け、最後は6回転のピルエットで超高速で止まれなくなっちゃったのはご愛嬌だけど、そのミスを演技でうまくカバー。ものすご~い拍手でショーストッパーと化していました。そうそう、この道化ちゃん、愛嬌がものすごくあって、観ていると思わずつられてニコニコしちゃう。舞台上にいる時には常に小芝居でこれがまた達者なこと。ロットバルトが出てくると本気で怖がったり、マチルドに色気を振りまいたり、ちょっとオカマっぽいけどめっちゃ可愛い!キャラクター作りもしっかりとしている。テクニック一辺倒ではなくて、優雅さもあるところがさすがオペラ座。いやはや、本当に彼は凄い!次に来た時には、最低でもプルミエには昇格しているんじゃないかな?背が低いので役柄が限られそうなのがちょっと心配。ちゃんと王子様も踊らせてあげて欲しいなと思いました。

みなさんが心配しているはずであろうロットバルトの3幕の衣装、アップリケではなかったし、あのひどい鉄兜でもなくて、オペラ座のヌレエフ版の衣装でした。見た瞬間に安堵。そしてその黒衣を着てマントを翻し颯爽と登場するステファン・ビュヨンが倒錯的なまでに美しい。カール・パケットの冷たい美しさとはまた別の、ばら色の頬が痛々しいまでの暗い美しさだった。邪悪さは断然カールだし、踊りもカールの方が上手いと思う。でも、これだけの純粋そうな美青年が一度も笑いを見せずに悪となって登場し、黒衣に長いマントで佇んでいるだけでも、もううっとり。黒鳥のくだりだけはヌレエフ版となっていて、ロットバルトのソロもしっかりある。ロットバルトがアッサンブレで着地する時の跳躍はきれいだし、マントの翻し方も様になっている(たまに失敗)。そして、オディールの耳元で囁いている様子がとてもセクシー。実はこれまた麗しいマチュー王子よりもロットバルトの方を真剣に見ちゃった。惜しむらくは、3幕のソロの後半、トゥールザンレール2連発(2回目はプレパレーションなし)x2回の着地が不安定だったこと。

パドトロワのアクセル君はサポートがまだ下手だったり、ぐらっとすることはあるものの、伸びやかな腕の使い方、身体のラインや深いプリエがとても柔らかくてきれい。気持ちいい踊りをする人だ。マチルドは通常のパ・ド・トロワの部分にひねった難しい跳躍を入れたりして、それを平然と踊っていた。可愛い顔してテクニックが強いのだ。シャルリーヌもなかなか良い。今回のガラで、舞台を重ねるたびに良くなっている。

オドリック王子は、演技があまり王子っぽくないし、首が前についていて猫背に見えるという欠点があるけど、長身で脚が長く美しく、お顔もハンサム。そして、ヌレエフ版特有の1幕終わりのソロはとてもよかった。体型は恵まれているから、アラベスクさせると実にきれいなラインを作るし、リハーサルで一生懸命練習していたマネージュも良かった。ホント、この人は姿勢の矯正さえしてくれれば!

ミリアム・ウルド=ブラムの白鳥は、ルグリ先生の指導が入ることが多かったけど、けっこう私の好みのタイプ。白鳥のお姫様然とした、気高い雰囲気を作るのに成功していたし、柔らかくクラシックな踊りをする可愛らしい白鳥だった。アームスの使い方も、腕をきれいに波打たせていたし、2幕の終わりでロットバルトが登場し、上手にはけていくときの、魔法にかかったように魂が消えた状態を上手に表現していたと思う。最初のマイムも丁寧でよかった。これからオペラ座でもオデットを踊らせてもらえるようになるといいね。

ドロテの黒鳥は艶やかで目力も強く、魅力的だった。とはいっても、まだまだ視線を引き寄せるだけのオーラは不足していた。フェッテで失敗。前半は3回のうち1回はダブルで回っていて、好調のように思えたのに、24回回ったところで止めちゃった。いったいなのがあったのかな。スタミナ切れ?可愛さのあるセクシーさが良かったんだけど、さすがに失敗には本人も少しショックを受けているように見えてしまった。

マチューの王子はやっぱり超~麗しくて、さすがの輝きはあった。お口をぽかんと開けていてちょっと馬鹿っぽいところもあるけど、ガラだから仕方ないところはあるとはいえ演技もまだまだだけど、王子はばか者だからいいのかな?彼は本当にテクニックはうまくなったなと実感。ミスも無かったし、伸びやかな動きが王子様そのものでエレガント。美しいつま先。何かが足りないんだけど。

というわけで、やはり王子の中の王子を演じられていたのがルグリ様。一人、完全に違うステージにいるのがわかってしまう。走り方ひとつとっても王子だし、サポートはシルクのようにスムーズで見事。演技は情熱的で心を打つものだったし、テクニックも完璧だし、若いものには負けていないどころか余裕でずば抜けている。王子の演技ってこういうものなんだなと。マチューも王子だけど、まだまだルグリ先生に教えてもらうべきことがいっぱいありそうに思えた。

それにしても、東京バレエ団版の2幕の振付は何とかならないものか。オデットと王子の踊りが観たいのに、コール・ドが邪魔。軍隊というかマスゲームのようなフォーメーションが何よりもイヤ。せっかくコール・ドはよく揃ってるし腕なども美しいのに。やはり軍隊の行進のような大きな足音も何とかして欲しいものだった。それと、3幕のセットがあまりにもお粗末で、いまどき、発表会のほうがマシな装置を使っていると思ってしまった。マティアスが着用した道化の衣装もあまりにも気の毒な感じ。プロダクションと振付の改定、切に望みます。

東京バレエ団では、西村真由美さんの大きな白鳥や花嫁候補が素晴らしかった。ふわっとして柔らかい踊りが優雅。彼女なら、きっととても美しく叙情的なオデットを踊れる気がする。大嶋さんのチャルダッシュは相変わらず色っぽい。それともちろん、井脇さんのスペイン!美しくも邪悪で素敵だった。アバニコ(扇子)が地面につくほど大きく反った背中。最近チームスペインに加わった奈良さんも背中が柔らかく、やはりアバニコが地面についていた。大柄で艶やかな美人がふたり揃っていると、この踊りの迫力も増す。木村さんが今回チームスペインに参加していないのが少々物足りない。

あとでまたちゃんと書きます(こればっかりですみません)

【第1幕】
ジークフリート王子:オドリック・ベザール
王妃:加茂律子
道化:マチアス・エイマン
家庭教師:野辺誠治
パ・ド・トロワ:マチルド・フルステー、シャルリーヌ・ジザンダネ、アクセル・イボ
ワルツ(ソリスト):西村真由美、乾友子、高木綾、奈良春夏、田中結子、前川美智子

【第2幕/第4幕】
オデット:ミリアム・ウルド=ブラーム
ジークフリート王子:マニュエル・ルグリ
悪魔ロットバルト:ステファン・ビュヨン
四羽の白鳥:佐伯知香、森志織、福田ゆかり、阪井麻美
三羽の白鳥:西村真由美、高木綾、奈良春夏

【第3幕】
オディール:ドロテ・ジルベール
ジークフリート王子:マチュー・ガニオ
悪魔ロットバルト:ステファン・ビュヨン
王妃:加茂律子
道化:マチアス・エイマン
司会者:野辺誠治
チャルダッシュ(第1ソリスト):長谷川智佳子、大嶋正樹
(第2ソリスト):森志織、福田ゆかり、高橋竜太、氷室友
ナポリ(ソリスト):高村順子、マチアス・エイマン
マズルカ(ソリスト):田中結子、坂井直子、中島周、横内国弘
花嫁候補たち:小出領子、西村真由美、乾友子、佐伯知香、高木綾、吉川留衣
スペイン:井脇幸江、奈良春夏、後藤晴雄、平野玲

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コメント

私もこのガラ楽しみました♪

ルグリは本当に気品にあふれた王子様でしたね。
踊りはもとより立ち振る舞いはすばらしかったです。特に手が。。うっとり

マチューは生まれついた美しさでいるだけで王子様。
何かが足りない。。ほんとなんなんでしょう?!

マチアス、すごいお宝発見の気分です☆

ずずさん、

本当にルグリはバレエ界の至宝だってしみじみ想いましたね。
ねがわくば、若手にそのエレガンスを舞台の上から伝え続けて欲しいです。

マティアス君の道化も素晴らしかったですね。去年の12月にスジェに昇進した時にまだ19歳!驚愕です。キャラクテールだけではなく王子も踊って欲しいですね。

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