2024年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« パリ・オペラ座2008年5月来日予定 | トップページ | 6/23 Soiree ABT Romeo and Juliet (Ferri Farewell)Part2 »

2007/07/29

グルジア国立バレエ雑感/ダンスマガジン9月号

昨日、今日もグルジア国立バレエでした。楽しい公演が3日間続いて幸せ~。グルジア国立バレエはレベルとしては決して高いバレエ団ではないけれども、とにかく一生懸命踊っているし、踊っていることがとても楽しそう、幸せそうだし、観ているこちらもとても幸福感を味わうことができて本当によかったです。群舞を揃えることなどはまだこれからでしょうけれども、跳躍力のあるダンサー、柔軟性のあるダンサーは多いので、これからきっとどんどん良いバレエ団になっていくんじゃないかなと思いました。応援したいです。というわけで、また募金箱に少しお金を入れ、グッズも少し買ったりしました。

昨日のニーナ、衰えてしまった部分はあったにせよ、やっぱり華やかで可愛くて素晴らしかったし、明るいオーラでみんなを幸せにしてくれました。そしてニーナと踊ることが楽しくて仕方ないって風情のウヴァーロフもホント素敵でした。あのカーテンコールのサービス精神、最高です。ウヴァーロフが嬉しそうに、ニーナを片脚リフトしてカーテンの間から出てきたときにはビックリしました。あんなに楽しそうなウヴァーロフ、初めてです。

今日のエンディングのリトル・サプライズも良かった!

ニーナ、ウヴァーロフ、アンヘル、ラリ・カンデラキ、そしてグルジア国立バレエの皆さん、本当にありがとう!バレエの楽しさというのを実感させてもらって、本当に幸せでした♪

昨日、今日と観て感じたことは、私が舞台を観る上で何を重視しているかってことがよくわかった気がしました。感想を書こうと思ってまだ書けていないんですが、6月末の新国立劇場バレエ団の「ドン・キホーテ」。舞台装置も衣装も美しい。群舞のレベルは非常に高いしよく揃っているし、ソリストだってみんなすごく上手(一部例外はあり)。その上、主役のザハロワや寺島ひろみさんや、マトヴィエンコだって世界のトップレベルといっていいほど素晴らしいテクニックを持っている。ちなみに、演出は同じアレクセイ・ファジェーチェフ。だけど、舞台を観終わった後の幸福感は、こっちのグルジア国立バレエの方が圧倒的に上なのですよ。あまりに破綻がない舞台というのも、面白みに欠けるものなんだなって思いました。(まあ、新国立劇場の「ドン・キホーテ」は、エスパーダのマイレンが一種破綻を作っていて、そこはホント面白かったわけなんですけど)

そして、だから私は、ホントに群舞のレベルが低く、体型もばらばら、演出もどうしようもないABTの舞台を観ようとNYまで行ってしまったりするんだろうな、と思いました。


というどうでもいいお話で失礼しました。とにかく舞台の感想は溜めまくっていますが、グルジア国立バレエに関してはできるだけ早く残りを書きたいです。


前置き長くなりましたが、ダンスマガジン9月号。

特集はミラノ・スカラ座。ところで、「ロンドン発バレエ・ブログ」さんの記事で、ミラノ・スカラ座のロンドン公演の反応について書いておられていて、批評家にもロンドンのバレエファンにも大酷評されているとのことだったので、各新聞記事にざっと目を通したのですが、ホントにボロクソでしたね・・。イギリスの新聞は本当に容赦がないというべきか。プレミアの日はデジレ王子がカナダナショナルバレエのギョーム・コテがゲスト出演していたのですが(オーロラはマルタ・ロマーニャ)、ゲストである彼が気の毒でなりませんでした。

何が言いたいかというと、これだけイギリスでは(そして、日本でもファンには)酷評の嵐のミラノ・スカラ座なのですが、ダンスマガジンの記事では、そんなことはまったく触れていなくて、ひたすらゲストキャストのベタほめに終始している上、上野水香ばかりフィーチャーしているという状態なのです。(ああ、こんなこと書いちゃうとものすごく多くの人を敵に回しそうです(笑))笑っちゃいますね~。いや、私は結構ミラノ・スカラ座の公演楽しみましたよ。でもグルジア国立バレエの方が上手でしたね。

あとちょっとひどいなと思ったのが、サラファーノフのインタビュー。「新国立劇場では、アクシデントがあったと聞きましたが」って本島さんを「コッペリア」で落としちゃった件について聞いているわけです。うーんインタビューでそんなこと聞きますかね。まだこれから日本での舞台をたくさん控えているサラファーノフが気の毒です。それとも、新国立劇場バレエだから、ネガティブなことも記事にしていいと思っているのかしら。

その新国立劇場の「ドン・キホーテ」。上でけっこう辛口なことも書いていますが、とにかく寺島ひろみさんが素晴らしかった公演です。ところが、寺島さんのことなんてほとんど書いていなくて、ザハロワばかり。ザハロワが素晴らしいのは誰でもわかっているわけで、やっぱり劇場のダンサーについて書いて欲しいですよね。

取り上げる公演の偏りもいかんともしがたいところで、あの素晴らしかった「ラプソディ・イン・ブルー」なんか2ページ、ラスタ・トーマスがまともに写っている写真すらなしですよ。

けなしてばかりいても仕方ないので、良い記事だと思ったのは、ナチョ・ドゥアトが韓国で踊った「アレナス」の公演についてカラー2ページを含む4ページ費やしていること。この公演はすごく観たかったので嬉しいです。ナチョは美しい人ですね。

それから、ルジマトフがレニングラード国立バレエの芸術監督に就任するに当たり、今度どうするつもりかについての話が読めたのもよかった。マリインスキーを去ることについての率直な気持ちも吐露しています。

フェリのABT引退公演はじめ、ABTのMETシーズンも一応フォロー。しかし毎月パリ・オペラ座を取り上げていることを考えると、あまりにも分量が少ないですよね。フェリはまだこれから「エトワールたちの花束」があるからなんでしょうかね。ダーシー・バッセルの引退公演レポもありますが、この二つの引退公演は取り上げなければおかしいものであるわけで。

NBS機関誌のダンスマガジンにあまり期待しても仕方ないのかな。ザハロワ/ダーシー&ロベルト・ボッレのポスターは素敵でした。

DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2007年 09月号 [雑誌]DANCE MAGAZINE (ダンスマガジン) 2007年 09月号 [雑誌]

新書館 2007-07-27
売り上げランキング :

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

« パリ・オペラ座2008年5月来日予定 | トップページ | 6/23 Soiree ABT Romeo and Juliet (Ferri Farewell)Part2 »

バレエの本」カテゴリの記事

コメント

>舞台を観終わった後の幸福感<

私が舞台を観る上で重視しているのは、完全にコレです。ABTファンには多いパターンなのかもしれませんね。(笑)

naomiさま
わ~。嬉しい。何がって「ダンスマガジン」ですよ。naomiさんが書いてくれなければ一生、ザハロワの裏がロベルトだって気がつかなかったかも。ありがとう(感涙)~!

naomiさんの意見って歯に衣を着せぬでさすがですネ。個人的にはABTの記事でロベルトのことが何も書いてないのでがっかりした~。

グルジアってどこ?(グルジアの方々、すみません)と、地図で確認!・・・遠い国!、そこにこんなに素晴らしいバレエが息づいていて、日本まで風を運んできたと感じました!すっかり引き込まれました。ニーナを応援したい気持ちになりました。

グルジア国立バレエは、「白鳥の湖」と「ドン・キホーテ」のニーナの日を観ました。
今の状況を考えると、なかなか頑張っているバレエ団だと、思います。
グッズも、買ったし、ささやかながら募金もしましたよ。
ニーナ&ウヴァーロフもサービス精神旺盛で、楽しい舞台になってましたね。

ダンスマガジンは、写真集として、利用しています。DANZAが、なかなか良いことろを触れている気がします、タダなのに。

naomiさん、こんばんは。「ダンスマガジン」、もうあきらめているので(イレールの引退公演が囲み記事だけだったのにブチ切れというか完全に脱力して見限りました)、今月号はマシな方に見えてしまいました(DanceCubeはまだそこまで行っていないので毎月あれこれと書くのです)
「DDD」やフリーマガジンの「Danza」の方が意欲が感じられますし、「バレリーナへの道」も海外バレエレポのインタビューはダンマガより読み応えあることが結構ありますよね。

いちぞーさん、

やはりいちぞーさんもそうでしたか!アンヘルくんは確かに舞台を観終わった後の幸福感を最も与えてくれるダンサーの一人ですよね。

amicaさん、
そう、確かにABTのフェリ引退公演の記事、ロビーの記述が全然ありませんでしたね。あんなに素晴らしいサポートを見せてくれたというのに。ううう。
だけど、嘆いているジュリエット=フェリの横で斃れているロビーのお顔は本当に美しいですね。
ポスター、私も見落としそうでした。amicaさん保存用にもう一部買わないとですね(笑)

マーキーさん、

お会いできて楽しかったです!そう、グルジアってどこって言われても、地図上のどこにあるのかってなかなかわかりにくいですよね。
オタール・イオセリアーニという有名な映画監督がグルジア人でグルジアについての映画を作っているので見たことがあったり、あとはニコライ・ツィスカリーゼがグルジア出身、最近ではエレーナ・ゲテニアシヴィリというフィギュアスケートの選手が話題にはなっていたんですが、場所まではわかりませんよね。

本当に素敵なバレエ団でしたね。また近いうちにニーナが連れてきてくれるといいなと切に思いました。

くみさん、

グルジア国立バレエのグッズ可愛かったですよね。わたしもくみさんとおそろいで、あのトートバッグ買いましたよ!
ホント、ニーナといい、ウヴァーロフといい、そしてアンヘル&カンデラキもそうですが、お客さんに楽しんでもらおうという精神が感じられて気持ち良かったですね。特にドン・キホーテはこうじゃなくっちゃと思いました。

shushuさん、

そうですよね~今度のダンスマガジンは、ナチョ・ドゥアトの公演を載せたことだけはものすごくえらい!と思いました。これだけでも買う価値ありましたもの。(ルジマトフのインタビューも面白かったけど)

イレールの引退公演の取り上げ方があんなに小さいのはホントひどいです。ちなみにフリオ・ボッカも同じくらいだった気がします。
オペラ座関連はいっぱい載せるのに、なんでイレール様だけあんなに扱いが小さかったんでしょうね。
記事や企画の面白さは断然DDDの方がよいし、DANZAも無料とは思えない充実振りですよね。某バレエ評論家の作品紹介シリーズは感心しませんが。

こんにちは。会場でお目にかかったいちぞーさんの友人naoです。グルジアバレエ、3日間楽しかったですね! 実は主役以外はあんまり期待してなかったのですが、予想以上に楽しめました。確かに新国立よりも何だか印象が深かったです。

サラファーノフ君のインタビューの件は、私も「おぉ!活字にするか!」と思いました!でも、「僕の責任です。」と言う言葉にきゅんとしてしまった私でした。


また、どこかの会場でお会いした時はよろしくお願いいたします!

naoさん、こんばんは。
先日はお会いできて嬉しかったです!時々ブログ拝読していました。とても美しい方でびっくりしました!
ホント、楽しい公演でしたね~。私も白鳥の時はちょっといまいちかな、と思っていたのですがドンキでは魅力が発揮されていましたね。

サラファーノフ君もこれにめげず頑張って欲しい!そういえば今週末にはまた彼の踊りが観られます。
私の方こそ、今後ともよろしくお願いいたします!ブログにもお邪魔しますね。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« パリ・オペラ座2008年5月来日予定 | トップページ | 6/23 Soiree ABT Romeo and Juliet (Ferri Farewell)Part2 »