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2007/06/04

「猥談」岩井志麻子

映画評論家のT師匠にお勧めされて、本を買った。しかし、そのT本師匠ですら、本屋で買うときに恥ずかしくて、一緒に「ローズ・イン・タイドランド」の原作本も買うという、まるでAVをレンタルビデオ店で借りる時のような行動をされたという。

その本とは、ずばり「猥談」である。しかも、かの岩井志麻子女史の対談集なのだ。

そういうわけで、私も書店で買う勇気がなくて、アマゾンで、ABTのカレンダーと一緒に買った。が、ひとつ落とし穴があって、アマゾンで買うとカバーがついてこないのだ。私は本はほとんど通勤の電車やバスの中で読むのに、これでは読めないではないか。。結局、立っているときは題名が見えるので読まなかったけど、座れたら、どうせそこまで覗き込む人もいないだろうと思ってそのまま読んでいたわけだが。

それにしても、岩井志麻子というのはすごいお方だ。
たとえばこの水道橋博士のサイトを読んで、死ぬほど笑ってしまった。ここまでエロい人を極めると、爽快ですらある。

http://blog.mf-davinci.com/suidobashi/archives/2005/01/post_3.html

実は私、岩井志麻子は「ぼっけえ、ぎょうてえ」しか読んでいないし、これを三池崇史がアメリカで映画化したものの過激すぎて放映できなかったというオチがついた「インプリント」も見逃してしまったのだが。

対談相手はとっても豪華で、野坂昭如、花村萬月、そしてこの本が出た後に亡くなられてしまった久世光彦である。

野坂さんはさすがに「エロ事師たち」を出しているだけあって、エロ話の達人である。すごいね~ヤギとかいろいろ出てくるんだもの。「指に始まって指に終わる」んだそうな。そして岩井志麻子は負けず劣らず、すごい経験談を語っておられる。ハメたままの原稿書きとか、ね。ところが、こういうエロ話って、全然いやらしく感じなくて、笑えてしまうのだよね。マルキ・ド・サドの「ソドムの百二十日」などを読んだ時と同じような感覚かな。お天道様の下に出たとたん、隠微さが消えてなんだかあっけらかんとしている。それに、岩井志麻子はエロいおばさん、というのを自分のキャラにして売っているところもあるからね。

花村萬月も、この間見た映画「ゲルマニウムの夜」に見られるような強烈な世界観を持った方だけど、いろいろとすごすぎる経験をしているのに、なぜか人の良さや優しさが伝わってくるからいいなあと思う。情の深い人なんだな。二人で散々朝日新聞の悪口を言っておきながら、実はこの本は朝日新聞社から出ているというのも笑える。「魔羅道」とか広告に載せられないようなタイトルの本が多いしね~。そして二人で性病自慢。

久世光彦は、ものすごく頭の良い人と思った。岩井志麻子の、キャラクターを作っている部分を見事に見抜いている。それに対して、彼女が「私は今ファーストクラスに乗っているけど、いつフライトアテンダントが「お客様の席はここではなくて」って言い出さないかとびくびくしている、なんて正直に告白しているから、彼女も実はいい人なのかもしれない、なんて思ったり。うんと年をとった彼女がどんな本を書くか楽しみだといいつつ、「岩井さんが70歳になるまでは僕も生きていないから」って言ったら、本当にすぐに亡くなられてしまって...。ちょっと切なかった。

新潮45の中瀬ゆかり編集長によるあとがきも秀逸。

そういうわけで、読後感はかなり爽やか。こういうパワフルな人たちがいると思うと、世の中悪くないなあ、なんて思ってしまったのであった。まさに性は生である。

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