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2007/06/07

ABTの新作「眠れる森の美女」

6月1日に初演されたABTの新作「眠れる森の美女」(マッケンジー版)ですが、大変評判が悪いようです。グランドバレエの新作ということでいろいろな媒体にレビューが載っていますが、

NEW ABT'S IS A SLEEPING UGLY (New York Post)
とか、
Flawed 'Beauty' (The Star-Ledger)
とか、
Beauty Betrayed (Dance View Times)

Beauty Abused (Dance View Times)


もうタイトルからしてボロカスです。笑ってしまうくらいです。

もっとも権威あるNew York Timesのアレイスター・マコーリー氏もかなり厳しい評価を下しています。特に美術については酷評としか言いようがありません。たしかにこのNYTimesに載っている写真のデジレ王子の衣装はひどいですね。

マッケンジーは「白鳥の湖」の振付などを観ても、かなりセンスが微妙な人であることはわかっていましたが、今回はゲルシー・カークランドが振付補助に入っているとのことで、期待した人も多かったはず。

問題は、プティパの原振付を、最も重要な部分(ローズアダージオや3幕のPDDなど)しか残さず、それ以外にいろいろと加えられた新振付が。ことごとく期待を裏切るものだったことにあるようです。また、Tony Walton によるディズニーっぽい舞台装置や、ブロードウェイミュージカルの衣装で有名な Willa Kimによる衣装のセンスもあまりよろしくないとか。妖精たちはワイヤーに吊られて飛び回っているそうだし、リラの精は赤ちゃんオーロラを抱いて小突き回しているらしい。カラボスは雷鳴に乗って花火とともに登場して、まるでフランケンシュタインの花嫁のよう。オーロラはおそらく1600年から1700年の間に眠っている設定なのだろうけど、中世から始まって18世紀まで300年くらい寝ていたんじゃないかと思われるほどの美術の変化があったようです。初日の王様と女王様のキャストは、ヴィクター・バービーとスーザン・ジャフィという豪華版だったようですが、あまり意味がなかったみたい。王様の格好はバーガーキングみたいらしいし。

2幕では王子は跳びまくったり、目隠しをして友人とゲームを楽しんでいたりするらしい。リラは王子にオーロラの幻影を見せてくれないそうだし・・。あーあ。キャラクター的には、ロード・オブ・ザ・リングのアラゴンに似ているとか?そしてカラボスの蜘蛛の巣に捕らえられちゃったりするようです。二人が乗るボートは「ハリー・ポッター」に出てきそうな代物だとか。

さらに3幕のディヴェルティスマンですが、主役以外には、リラと青い鳥とフロリナしか踊らないようです。猫とか赤ずきんちゃんは舞台上にいるけど踊らないみたいですね。私は「眠り」はこれらのおとぎ話の登場人物が出てくるのがお子ちゃま向けっぽくて好きではないんですが、これだけちょっとディズニーっぽい装置ということなら、せめてディヴェルティスマンでも入れないとやってられないような気がします。なお、3幕のマズルカの衣装については、上記Dance View Timesの評によれば「ラスベガスでのマッシュルームの集会みたい」というすごい表現がされています。

これだけ酷評されていたら、逆に怖いもの見たさでちょっと観てみたい気もしますが。Ballet Talkのフォーラムなどは思わず読んでいて吹き出してしまうようなものばかりで楽しんでしまいました。ABTは来年たぶん来日しますが、まさかこれを持って来ないでしょうね。

と言っても、私は実物を観たわけではないので、実際に見てみなければなんともいえません。実際にご覧になっている方の感想を読んだほうが有用に決まっています。というわけで、いちぞーさんのレビューをどうぞ。

一応1952年キーロフ初演のセルゲイエフ版に基づいているようですが、批評等を読むとちょっと信じられないですね。(なお、従来はマクミラン振付の「眠り」がABTでは踊られていたようです)

救いは、ダンサーはみなとてもよかったとのことです。ガラのローズアダージオでポアントが落ちてしまったヴェロニカ・パルトも、初演ではさすがにミスなしで美しく踊りきったようですし、エルマン・コルネホの青い鳥などは、悪いわけがない。今シーズン復活したイーサン・スティーフェル、ジュリー・ケントの降板に伴いピンチヒッターで登場したジリアン・マーフィ、さらにはアンヘル・コレーラなども素晴らしかったようです。

せっかくの新制作ですから、あと2,3年は使うんでしょうけどね。とりあえず、まだ観ていないのでこれ以上は何もいえません。これだけボロカスに書かれているのを読んでから観れば、「意外といいじゃない」と思うことがあるかもしれませんね。

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ABT(アメリカン・バレエ・シアター)」カテゴリの記事

コメント

>王様の格好はバーガーキングみたいらしいし。<

道理で懐かしいと思ったら、そういうことだったんですね。(笑)

>ABTは来年たぶん来日しますが、まさかこれを持って来ないでしょうね。<

どんな駄作でも、新作を観るのって楽しくないですか?

ちなみに、来年のロス公演は『白鳥』です。そのままそのセット持って日本行き…って線も考えられなくもないと思うのですが、冒険しないんだったら、こっちかもしれませんね。(笑)

いちぞーさん、こんばんは。
お返事が遅れました。

たしかに新作を見るのってわくわくします♪最近見たのって何だろう。東京バレエ団の「ドナウの娘」だ(あ、これも駄作)

日本人は比較的バレエに関しては保守的で、なじみのある演目が売れるので、今年も白鳥とドン・キホーテの嵐です。というわけで、白鳥やる可能性は高いかもしれませんね。ABTの白鳥は一応DVDも出ているので大体みんなどんな感じかわかっているだろうし。前回の時には、METの段階ではもう何をやるのかダンサーさんたちもわかっていたようですが。もちろんいちぞーさんも日本にいらっしゃいますよね?

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