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« Ferri Farewell | トップページ | ニューヨーク、エルメスにてIn The Company of Stars(パリ・オペラ座)展 »

2007/06/27

6/21 ABT Romeo and Juliet

フェリの引退公演をどうしても観たいのだけど、休みが取れる見通しがない、とずっと悩んでいた。とあるお友達が、引退公演のチケットが1枚余っているとのこと。同じ部屋に泊まる手配もしていただいた。最終的に決断したのは2週間前。そのために死に物狂いで働いた。3泊5日の強行軍。

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やっぱりマクミラン作品は大好き。そして、「ロミオとジュリエット」はプロコフィエフの音楽も素晴らしいのだ。ABTの専属オーケストラの演奏は相変わらずひどいのだけど。

6/21 ABT Romeo and Juliet
Romeo : David Hallberg
Juliet: Gillian Murphy
Mercutio: Craig Saltein
Tybalt: Issac Stappas
Benvolio: Carlos Lopez
Paris: Grant DeLong
Lord Capulet: Victor Barbee
Lady Capulet: Stella Abrera
Friar Laurence: Wes Chapman

シオマラ・レイエスの怪我による降板、そして前日出演予定だったマキシム・ベロツゼルコフスキーの降板により、ホセ・カレーニョが一日前倒しの出演となって、デヴィッド・ホールバーグへと変更。さらには不調を伝えられ、フェリの引退公演のために大事を取ったエルマン・コルネホも降板してキャストが大幅に変更。プレイビルの印刷に間に合わなかったようで、主要3人の変更は挟み込まれた紙によって知った。

ジリアン・マーフィは今年のシカゴ公演で初めてジュリエットを踊り、多分今回がジュリエット3回目。大柄で肉感的、演技よりもテクニックの人であるジリアンはジュリエット向きとは言いがたい印象。ただ顔立ちは可愛らしいし、登場したときには初々しい14歳の女の子になりきっていてとてもキュートだった。ただやっぱりテクニックがとても優れている人なので、すごく元気の良い、おてんばなジュリエットで、繊細な心の揺れ動きを出すのはちょっと不得手そうなところも。アラベスクやバットマンの脚はがーっと高く上がるし、回転はすごく速くて正確だし、上手すぎるというのも考え物だと思ってしまった。パリスのこともあまり嫌がっていないし。ロミオ役のデヴィッドともあまり心が通じ合っていないのかなと思ってしまった。
ところが、3幕の偽装自殺を決心するところから先の演技には、強い意志とロミオへの情熱がこもっていて非常に素晴らしかった。もう少し早くこの情熱に火がついてくれたら良かったのに、惜しいなあと思わせた。これからジリアンはジュリエットを踊る機会がたくさんあるだろうから、きっと次に観たときにはもっと良い演技を見せてくれるんじゃないかと期待できる出来ではあった。今度は公私とものパートナー、イーサン相手で演じてくれたらいいな。

デヴィッド・ホールバーグもまだロミオ役は2シーズン目。デヴィッドは大変見目麗しい金髪美青年で、長い脚も美しいのだけど今まではやや技術的に不安定かな、と思っていた。ところが、ひょっとしてデヴィッドはテクニック面では化けた?と思うほどの大進歩。バルコニーシーンや2幕で見せるソロなども、跳躍が大きく、トゥール・アン・レールの形も美しい。細かいパもきれいにこなしていて安定している。長身美脚の彼だから、テクニックが決まるとうっとりするほど素敵。さらに、バルコニーシーンでのサポートも、マクミラン特有のあの難しいリフトで、やや大柄なジリアンをきっちりと支えていた。これだけ容姿の美しいダンサーに、技術が備われば鬼に金棒。そこで課題はまた演技、ってことになるわけだ。

ジリアンよりも少しロミジュリに関しては先輩、ってわけで一日の長はあると思う。ロミオ特有のまっすぐさを彼なりに表現していた。マキューシオが殺された時の怒りの見せ方にも迫力はあったし。でもまだちょっと淡白かな、と思われる。ほぼ初役のジリアンが相手だからということもあるのだろうか。ジリアンと同じく、3幕の演技は非常にエモーショナルで良かった。死んでいるように横たわっているジュリエットの身体を抱えてのパ・ド・ドゥのときに見せた嘆きには胸が苦しくなった。(いちぞーさんによると)ベテランジュリエットのパロマ・ヘレーラ相手の時にはとても良かったらしいので、相手次第ではいい演技を引き出されるタイプなのかもしれない。
いずれにしても、デヴィッドのロミオはかなり気に入ったので、また観る機会があるといいなあ。

エルマンの代役として入ったのは、今年ソリストに昇格したクレイグ。やや小柄でプロポーションも良くないし、特別なテクニシャンではないのだけど愛嬌は人一倍あるし、マキューシオという役柄は完全に理解しており誰にでも愛されるキャラクター。それだけに、彼が殺されてしまった時には本当に悲しくなってしまった。ベンヴォーリオのカルロス・ロペスはちょっと元気がなかった。(怪我で一年ほど出演できなかったあとの復帰らしい) 

ティボルトは、この役では初めて見るアイザック・スタッパス。もともとハンサムな彼だけど、ちょっとイレク・ムハメドフ似の濃い顔立ちなので、悪い人っぽさが際立っていてカッコいい。ロミオとの決闘で死ぬまでの演技も非常に濃厚でよかった。ロミオに跳びかかろうとしたり、目を剥いて最後の力を振り絞り剣を掴もうとするところも。キャピュレット夫人はステラ・アブレラ。これまたドラマティックで色気ある演技で魅力的だけど、ほーんとジュリエットにはこれっぽっちの愛情も持っていなくて、オンナとして生きているって感じだ。ローレンス神父役が、往年のプリンシパルのウェス・チャップマンだったことにちょっと驚き。今はABTのバレエマスターを務めているらしい。パリス役のグラント・デロングもこの役で見るのは初めて。来日公演の時にはちょっと太めで、ディカプリオ似?と思っていたけど意外にもほっそりとしていてハンサムでびっくり。こんなに美形なパリスだったら、ジュリエットも無碍にできないのかな?

アンサンブルも今回はなかなか良かったと思う。いわゆる群舞というのがなくてモブシーン中心なので、ABTという揃えることが苦手なカンパニーには向いている。松葉杖をついた乞食とか(しかも実は脚が悪いのは嘘)、娼婦たち、街の人々、喧騒が伝わってくるところに迫力とリアリティがある。マクミランはやっぱりいいな~。

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コメント

デビッドくんに関しては、昨年の秋、久しぶりに見て本当にテクニックが上がったなぁと思いました。

公開ドレスでデビッドくん、マルセロくんと立て続けに二人のバルコにーPDDを見たときも、ジャンプはマルセロくんより高いし、ラインも綺麗だしで、全く見劣りしていませんでした。

今後の課題は自分を魅せるすべを身に付ける事と演技力の強化でしょうね。

フェリさんの引退公演観られて良かったですね!
私も偶然で 彼女の「マノン」を先々週末に観ることができました (シオマラ・レイエスさんの代役として出演されてました)。

私はバレエのことはテクニックのこととか全然分からないですが、観るのは大好きです。私の「マノン」観賞のリポートもお時間があれば、どうぞ。
http://ameblo.jp/punky-fish/entry-10037559627.html

punky-fishさん、はじめまして!ようこそいらっしゃいました。現地にお住まいなんですね。うらやましい〜

実はサイトお邪魔していました。マノン大好きなんで(去年も観に行ってます)うらやましいです。もうフェリのマノン全幕は観ることがかないませんからね!
バレエを語る上でテクニックなどの知識は必ずしも必要はないのかも、と私は思いますよ。これからもよろしくお願いします♪

いちぞーさん、
ドレスリハーサルなんて素敵ですね♪一度観てみたいです。
私の愛するマルセロくんに勝るとも劣らないとはすごい!私は今回ドレスサークルでちょっと遠かったのですが、今度は細かい演技も見てみたいです。あとは耽美的であろうロットバルトも!多分デヴィッド君もあの美貌にも関わらず性格の良さが出過ぎているのかもしれません。

フェリのフェアウェルの時にロビーで見掛けたデヴィッド君はあまりの美しさで光を放ってました。しかも本人だけが自分の美しさに気がついてなさそうなのが腐れ女子にはたまりません(笑)

今日、例のホテルに戻るため、たまたま65丁目のメトの入り口の前を通ったら、『白鳥』を終えて出て来たデビッドくんに遭遇!相変わらずのお美しい姿に見とれてしまいました。「Wonderful performance」くらい言ってあげたかったけど、今日は観ていないので何も言えませんでした。(^^;)

ABTのプリンシパルの中で、ルックス的にはデビッドくんが一番私の好みなのかも…と思う今日この頃です。

いちぞーさん、
デヴィッドって意外と外での目撃談が多い人ですよね。あれだけ美しくて、長身だと目立つからかでしょうか。
ホント、今のバレエダンサーでもルックスがこれだけ美しい人は、マチュー・ガニオ、アルチョム・シュプレフスキー、ロベルト・ボッレと彼でしょうね。

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