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2007/04/16

最高に楽しかった!東京バレエ団4/15 ドン・キホーテ

遅くなってしまったのでちゃんとした感想は後ほど。

最高に楽しい舞台でした。もともと、東京バレエ団の「ドン・キホーテ」は楽しいことで定評があり、今回も二日間ともチケットがソールドアウトでしたが、実際、幸せを感じてしまう逸品。

今回、初キトリの小出さん。しかもバジル役の後藤晴雄さんと結婚以来初の夫婦主演ということで、バレエ団のみんなが応援しているのが伝わってきて、とても暖かい雰囲気。その中で、小出さん、頑張りました。初役なのに緊張感もあまりなく初めてとは思えない。自然体で、周りと調和した可愛くしっかり者のキトリ。踊りはとても正確で、派手なことは何もやっていないけど、足を高く振り上げたりダブル、トリプルでフェッテを回ることだけがバレエではないので。アラベスクできれいにバランスをとったり、フェッテはすべてシングルだけど軸はほとんど動かなくて、余裕を持ってきれいに回ったり。タンバリンのソロでは、背中の柔らかいところを見せたり、さりげなく持てる力をだしているのがいいですね。みんなに愛されているキトリで、好感度が抜群。狂言自殺のところの芝居も達者で、表情はお茶目でかわいいし、バジルとの共犯関係がわかって楽しかった!

ドルシネアとの演じわけもきっちりできていて、こちらは優雅でクラシックで美しかったです。踊りのタイプ的にはこっちの方が合っていたかしら?

後藤晴雄さんは、古典だと時に不安定なところが現れる人なのですが、今回はそれが出なくて良かったです。さすがに愛があるというか、息もぴったりで、片手リフトもばっちり決まりました。すっかりキトリの尻に敷かれているヘタレ系のところも愛嬌という感じで。彼はシェネがとても正確で速く回れるのが良いですね。

木村さんのエスパーダは、リーゼントのヘアスタイルにちょっと笑ってしまいました。でも白い衣装が似合っていて、つま先は相変わらず美しく、1幕2場のジプシー野営地ではエスメラルダも真っ青のタンバリン技を見せてくれたり、真面目そうだけど端正で素敵な(たまに変態入るけど)エスパーダでした。ふわっと浮かび上がるマネージュにも至福感が漂います。マント捌きがもう少しうまくなれば言うことなし。

奈良さんのメルセデスは初役。はっきりした大変な美人でスタイルもいいのでさっぱりとしたお色気があってなかなか似合います。初役なので、役作りはまだこれからという感じですが、闘牛士の刺した剣の間をパドブレで通り抜けるところも余裕で踊っていたし(1本上手く刺さっていなかった)、度胸がありそうなので今後がとても楽しみです。

やはり特筆すべきなのが井脇さんのジプシーの娘。前に観た吉岡美佳さんのジプシーは情念系で湿度がとても高かったのですが、さすが井脇さんは強さが前面に出ていて、哀しい運命を背負っていても、それと戦ってきた女の意志が感じられてとてもドラマティックでした。艶やかでカッコいい。驚異的な背中の柔らかさはここでも発揮されていて、惚れます。

サンチョ・パンサの高橋さんがとっても可愛かったです。トランポリンで飛ばされているときにも、ひねりを入れる身体能力の高さ。ゴムマリのように跳ねまくりおどりまくりで、一匹家に飼いたいくらいの愛嬌がありました。古川さんのガマーシュはとても演技が達者だし、踊るところも多くて、見ていてとても楽しい。カーテンコールでの、ロレンツォ役の平野さんとのやり取りが笑えました。

東京バレエ団の自慢の男衆による闘牛士軍団。振付がもう少しジュッテやトゥールザンレールなどが入っていてもいいかな、と思うけどみんなイカシテいました。やっぱりどうしても目が行ってしまうのが大嶋さん。つま先がやっぱりきれいだし、マントさばきも上手。独特の色気を発散しています。中島周さんは帽子を目深にかぶっていて顔が全然見えませんでしたが、一つ一つの動きにメリハリがあって、スタイリッシュ。この二人はさすがプリンシパルの踊り、なのでもっと大きな役も踊ってほしいです。

キトリのお友達の西村さんと長谷川さんも良かったです。特に西村さんはふわっとした柔らかで大らかな跳躍がとても美しい。癒し系の笑顔も素敵で、雰囲気で魅せる人ですね。お友達役だけでなく結婚式のヴァリエーションもあるのですごく大変だと思うけど、最後まで二人とも素敵でした。ドリアードの女王の田中さんは長身のはずなのに、あまり手の長さが感じられなかったのが少し残念。少々硬かったかもしれません。キューピッドの佐伯さんはアンドォールが効いていて、可愛く正確に踊っていて良かったです。

いずれにしても、スピード感があって、元気があって楽しい東京バレエ団の「ドン・キホーテ」はこれからもっともっと観たい演目。白鳥のような少し暗めの演目より、雑多な感じが楽しく明るい今回の演目が、カンパニーの一体感があり魅力を発揮できるようで、向いています。今回ゲストなしで、2回公演でソールドアウトだったことから、もっと公演回数を増やしてもいいと思います。

2007年4月15日(日) 東京文化会館
改訂振付:ウラジーミル・ワシリエフ
舞台美術:ヴィクトル・ヴォリスキー
衣装:ラファイル・ヴォリスキー

キトリ/ドゥルシネア: 小出領子
バジル: 後藤晴雄
ドン・キホーテ: 芝岡紀斗
サンチョ・パンサ: 高橋竜太
ガマーシュ: 吉田和人
エスパーダ: 木村和夫
メルセデス: 奈良春夏
キトリの友人: 長谷川智佳子、西村真由美
ジプシーの娘: 井脇幸江
ドリアードの女王: 田中結子
キューピッド: 佐伯知香

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