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2007年1月

2007/01/31

ミラノ・スカラ座来日公演詳細決定

今日はマールイの「ジゼル」でした。1幕はややテンション低めでしたが、2幕は素晴らしかった!シェスタコワの浮遊感ある、儚く哀しいジゼルも良かったし、ルジマトフの独特のアルブレヒト像、これは彼にしか絶対にできない役作りですね。カーテンコールで役柄を引きずったまま寄り添う二人の姿にも打たれました。ミルタのステパノワ、ヒラリオンのペトゥホフ、ウィルフリードのアレクセイ・マラーホフ、みな良かったです。また感想は改めて。

さて、すでに話題となっていて私が改めてお知らせするまでもないのですが、ミラノ・スカラ座の来日公演詳細が決定したようです。
http://www.nbs.or.jp/stages/0706_scala/

ルドルフ・ヌレエフ振付「ドン・キホーテ」

6月7日(木)18:30タマラ・ロホ、ホセ・カレーニョ
6月8日(金)18:30上野水香、レオニード・サラファーノフ
6月9日(土)13:30スカラ座バレエ団プリンシパル
6月9日(土)18:30タマラ・ロホ、ホセ・カレーニョ
6月10日(日)15:00上野水香、レオニード・サラファーノフ

会場:東京文化会館
チケット発売:3月24日

だそうで。スカラ座バレエ団プリンシパルが誰なのかが非常に気になります。
何度も言っているように、ロベルト・ボッレは6月11日にABTで「マノン」をフェリと踊ります。したがって出演はかなり難しいです。また、マッシモ・ムッルはヌレエフ版ドン・キのバジルはレパートリーにはありません。

自前のダンサーの主役が一日だけというのは寂しい。せっかくボッレ、ムッルというスターを擁しているのに、彼らが出演できないかもしれないスケジュールや演目だし。

ロホ、カレーニョ、サラファーノフはスカラ座への客演の経験があり、特に近年サラファーノフがゲスト・プリンシパルとしてよく出演しているようです。きっと彼のバジルは元気一杯で、ヌレエフの難しいパも楽々こなせるでしょうね。しかし相手役が・・・。
カレーニョも、実は6月13日にABTで「マノン」を踊る予定なので、スケジュール的にかなり大変そうです。前の週の「眠れる森の美女」には出演しないのでしょうか?(「眠り」はケヴィン・マッケンジー&ゲルシー・カークランドによる新振付のため、まだキャストが全部は決まっていません)

ロホ、カレーニョ、サラファーノフ、みんなとても良いダンサーだし観たいです。でも・・・・。

それにしても、なんで引越し公演なのに日本人のダンサーが主役なんでしょうか。意味わかんない。佐々木氏も、初台方面の悪口ばっかり言っている場合ではないのでは。

エヴァネッセンス EVANESCENCE 1/28横浜BLITZ

上野で「ベジャールのアジア」を観た後、横浜に移動してエヴァネッセンスのライヴ。「ベジャールのアジア」は人にチケットを取ってもらったため、ダブルブッキングだと気が付かなくて大変あせったのだけど、上演時間が短いため何とかハシゴできることがわかったので、カーテンコールの途中で抜け出した。横浜BLITZは初めて行く会場。横浜駅がわかりにくいので最初あせったけど、なんとか到着。ソールドアウトだったこの公演、せっかくの早い整理番号はあまり意味がなく、会場の真ん中から少し後ろの場所を確保。客層は男4:女6くらいだけど、オールスタンディングなのでかろうじてメンバーの顔を見ることができるという感じ。ルルベのように背伸びしていた。

エヴァネッセンスは現在進行形のバンドの中では一番好きかもしれない。デビューアルバムの「FALLEN」は華麗で美しいメロディ、ハードでゴシックなサウンド、なによりもクリスタルのように澄んでふくよかに、そして哀感を帯びて輝くエイミーのヴォーカルが忘れがたい。映画「デアデビル」でも印象的に使われた「Bring Me To Life」はドラマティックで起伏の激しい、名曲だ。(この「デアデビル」という映画の題名をすぐ忘れちゃう。コリン・ファレルが演じた奇怪な悪役ブルズアイはよ~く覚えているのに!)

果たしてライヴはどうだったかというと、とにかくエイミーのヴォーカルの切なく硬質な輝きに心打たれた。時には冷たく、時には暖かい、よく通る美しい響き。横浜BLITZは音響もとてもよかったのだけど、ハードなサウンドにも決して負けないで際立つ伸びやかな声。最後まで決して掠れたりパワーダウンせず、力強くオーディエンスを引っ張っていた。人の頭の中から背伸びしてやっと見えたエイミー、少しふくよかだけどとても可愛い。ステージの上を動き回り、腕を振り回し黒髪を振り乱し、観客をあおる。MCはごくごく少なめで、激しく動き回ってもしっかりと歌を聴かせているという感じ。時にはピアノの前で座って、弾きながら歌うことも。演奏も非常に安定している。2ndのWeight of the Worldでの冴え渡り響き渡る、ギリギリの淵を上を歩いているような透徹したエイミーの響きにはぞくぞくした。

観客の乗りはやや大人なしめだったかもしれない。やや後ろの方にいたので、まわりも女の子が多く、歌に聴き入っている感じ。前方ではかなりもみくちゃになっていたようだけど。反応の少なさにややエイミーも戸惑っていたのかもしれない。だけど、音楽を純粋に聴くには非常に良かったと思う。1stの方が定着しているせいか、観客のノリも良くて、Going Underではサビで大きな合唱になったし、ヒット曲のBring Me To Lifeのかけ合いもばっちり。

そしてアンコールのMy Immortal。深い傷、痛みを感じさせる、なんという美しく哀しい曲なのだろう。心の奥底を撫でるような感情に襲われる。これがライヴで聴ける幸せ。

アルバムがまだ2枚しかないということもあり、1時間20分程度でライヴ終了。アンコールは2曲。ちょっと短かったと思うしもっと聴きたいとは思ったけど、総じて大満足。エイミーがライヴでもこんなにも歌唱力があるとは驚きだった。もうどこまでもついていきます。また行きたい!しかし平日にZEPP TOKYOまで行くのは大変だ・・・。

やっぱり生のライヴは最高だね。

セットリスト
Sweet Sacrifice
Weight of the World
Going Under
The Only One
Cloud Nine
Lithium
Good Enough
Haunted
Tourniquet
Call Me When You're Sober
Whisper
Imaginary
Bring Me To Life
All That I'm Living For
Lacrymosa

アンコール:
My Immortal
Your Star

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2007/01/30

イーサン・スティーフェル、オーストラリア・バレエに客演

膝の怪我でABTのMETシーズン&シティセンターシーズンを2シーズン、ほとんど出演できなかったイーサン・スティーフェルですが、2月6日から始まるABTパリ公演の「ファンシー・フリー」で見事に復活する予定です。

さらに、3月には、メルボルンとシドニーで、オーストラリア・バレエの「ドン・キホーテ」(ヌレエフ版)に客演するとのこと。オーストラリア・バレエのデヴィッド・マカリスター芸術監督がNYに飛び、イーサンとリハーサルをしているそうです。ヌレエフ版のすばやく細かいパに挑戦するのが楽しいというイーサンは、すっかり怪我から回復したのですね。嬉しいことです。Sydney Morning Herald紙にはなかなか面白いインタビュー記事が載っています。
http://www.smh.com.au/news/arts/easy-rider-filling-nureyevs-shoes/2007/01/28/1169919211196.html

オーストラリア・バレエのイーサン出演のプレスリリースはこちらです。出演日は未定。

なお、このオーストラリア・バレエ団では、日本人シニア・アーティストの藤野暢央さんもヌレエフ版「ドン・キホーテ」のバジルを踊るとのこと。イーサンと同じ役を踊るなんてすごいですよね。来日公演では残念ながら「ドン・キホーテ」は上演しないわけですが、藤野さんがどの役で出演するかも楽しみです。きっとオーストラリア・バレエ来日公式ブログでお知らせがあることでしょう。

で、オーストラリア・バレエ団のサイトを見たところ、来日公演についての期待が書いてありました。これだけ、バレエ団が日本公演を楽しみにしているというのだから、温かく迎えたいですね!バレエ団としての来日は4回目ですが、マカリスター芸術監督の下では  96年に続き2度目。「白鳥の湖」で500着、「眠れる森の美女」で300着の衣装を持参し、100人以上のダンサー&スタッフが来日というとても大掛かりなものになります。眠りの衣装はインド製のシルクを80メートル、200枚のオーストリッチの羽根、無数のマスク、何百ものスワロフスキーのクリスタル、20トンの重量の凍った森と金の舞踏会広間のセットというから、驚きですね。とても楽しみです。

http://www.australianballet.com.au/season_internationaltouring.htm

2007/01/29

1/27&28 東京バレエ団「ベジャールのアジア」

火曜日の「ザ・カブキ」であまりの相性の悪さに死にそうになってしまった私だったけど、今回のプログラムはとても楽しめた。「舞楽」以外の「バクチⅢ」「中国の不思議な役人」はすでに観たことがあるっていうのもあるけど。

「舞楽」
大嶋さんのしなやかさと繊細さ、凛々しくも悩ましい表情を堪能し見とれた。彼のステキな姿を見られただけでも大満足。赤い鉢巻と袴が良く似合う。腕全体、指先までぴんと張り詰めたような緊張感が美しく目が吸い寄せられる。西洋人のような彫りの深い顔立ちなのに、彼は日本の男性の色気を感じさせる人だ。白レオタードの小出さんも高村さんも、リフトされ静止しているポーズがとても美しい。

演出については、よくわからないのが四隅に立っているアメフトの防具を着た4人の男性。多分彼らは現在を象徴していて、レオタードの2組のカップルと、炎に導かれた主人公が過去へと旅して、巫女たちに囲まれた儀式で生贄となるというイメージなのだろう。巫女の真ん中の人が持っている円形の鏡がとても意味ありげ。巫女の顔が正面へと映し出されているのが、なぞめいている。巫女を使っているのに、シャーマニズムっぽいイメージが強い。アメフト選手が四隅に立つことで、結界を作っているようである。難解ながらも緊張感があって、良い舞台。

「バクチⅢ」
後藤晴雄さんの、雷に当たったようなチリチリの逆立った髪の毛にびっくりしてしまった(古川さんの、嵐を潜り抜けてきたように乱れに乱れた髪もすごかったけど)。2日目の井脇さんのぴたっと静止したポーズの凛とした美しさ、目線の使い方、指先、どれもこれも決まっていて素敵。シヴァの力強さに関しては後藤さんのほうが感じさせたと思う。上野さんは最初の方はやるじゃない、と思ったけど、すぐに汚い指先に目が行ってしまう。後半は音と全然当っていなくてばたばたしてしまうし。シャクティではなく上野水香にしか見えないのだ。

「中国の不思議な役人」
東京バレエ団の底力が出た、素晴らしい仕上がりになっていたと思う。特に2日目はぞくぞくするくらい興奮した。先日パリ・オペラ座での上演での振付指導も行った小林十市さんの功績だろう。まずは男性たちのモブシーンのような乱れた群舞がかっこいい!この作品の元となったフリッツ・ラングの映画「M」の猥雑な、1920年代の世界観が伝わってくる。1日目の平野さんはちょっとまだ役をものにしていないように思えたが、後藤さんの演じた首領役の悪辣さが素晴らしい。オールバックに撫で付けた髪、目深にかぶった帽子、着崩したスーツがセクシー。時々ブチ切れたような演技や動きをするので、彼を見ているだけでも楽しい。アコーディオンまで楽しそうに弾いちゃってもう。中島さんのジークフリートの金髪は、この間の小林十市さんのカラースプレーの話を思い出してしまった。若い娘は、前回も観た古川さんと、初役の小笠原さん。古川さんは相当ダイエットしたとのことで、ほっそりとしていながらもけっこうムチムチしていて、それはそれでとても色っぽかった。女性というよりは中性的なイメージなのがセクシー。が、小笠原さんの若い娘がこんなに魅力的とは!小柄で細くて、化粧がとてもよく似合っていて美しい。しかも演技が達者で、娘が時にはおびえたり、高笑いしたり、役人のあまりにも強い想いに動かされたり、といった心の動きが手に取るようにわかる。キスシーンの表情は絶妙。今日の功労者は彼かもしれない。若い男については、井脇さんがうまいのは当然だが、西村さんのコミカルでちょっと悲しい演技もとてもよかった。ランジェリー姿の娼婦たち、か細い女性ダンサーたちがあられもない姿なので、ドキドキしてしまう。
そして木村さんの役人。ここでもまた素晴らしいものを見せてもらった。無表情さの不気味。狂ったように手を震わせたりするところ。何回殺されても起き上がるゾンビぶり。上半身の左右への曲げ方。娘への異常なまでの執着振り。最後に娘の金髪のカツラに股間をうずめ、「牧神の午後」のように身をのけぞらせて果てる迫真の演技。首藤さんの役人とはまたまったく別の役人像を作っていて、異常なまでのテンションの高さには凄みがあった。音楽との一体化も見事だった。

デカタンス、性、死。外は真昼間で晴れているのに、こんな不健全なものを観て喜んでいるところがまた倒錯的でいい。

上演時間が休憩込みで1時間40分ほどと短いのが物足りないものの、このプログラムは、東京バレエ団のカラーに合っていて非常に良い。これからも再演を重ねていって、さらに完成度を高めていってほしいと思った。

舞楽
振付:モーリス・ベジャール 音楽:黛 敏郎
大嶋正樹
小出領子            高村順子
長瀬直義            横内国弘
高木綾

バクチⅢ
振付:モーリス・ベジャール 音楽:インドの伝統音楽

シャクティ:上野水香(27日)、井脇幸江(28日)
シヴァ: 後藤晴雄(27日)、 古川和則(28日)

中国の不思議な役人
振付:モーリス・ベジャール 音楽:ベラ・バルトーク

無頼漢の首領: 平野玲(27日)、後藤晴雄(28日)
第二の無頼漢―娘:古川和則(27日)、小笠原亮(28日)
ジークフリート:中島周
若い男:井脇幸江(27日)、西村真由美(28日)
中国の役人:木村和夫



ABTメトロポリタンオペラシーズンのチケットの取り方

ABTのチケットはどうしたら取れますか、という質問を受けることが多いので、ちょっとしたTIPSを書いておきます。
お役に立てれば幸いです。
ただし、お値段や発売方法は時とともに変わっていきますので、出来るだけご自分で確認していかれることをお勧めします。

チケットの取り方

インターネットで取る

ABTのチケットは、ABTのホームページからリンクされているメトロポリタン・オペラのサイトで簡単に取れます。
calendarをクリックするとスケジュールが出て、そこからオペラハウスのサイトにリンクしていて、自分の情報や
クレジットカードの番号を入れると買えます。

ただし、買ったらキャンセルがききません。パリ・オペラ座やハンブルク・バレエなどは自宅までチケットを送ってくれますが、メトロポリタン・オペラは現地ボックスオフィスでチケットを、そのチケットを購入したクレジットカードを提示して引き換えます。念のために、購入した時の返信メールのプリントアウトを持っていくと良いと思います。

なお、ボックスオフィスにあらかじめメールをして、チケットをピックアップする人の名前を変更する事が出来るみたいです。実際にピックアップする人の写真付きIDとオーダー番号があれば、決算に使用したクレジットカードは必要ないとのこと。急にいけなくなった場合には、この方法により、人に譲渡することが出来ます。

例年、バラ売りは2月くらいに売り出します。サブスクライバー向けには、大体10月のシティセンター公演が終わる頃から売っています。ABTのサイトを定期的にウォッチすると、バラ売りの日の発売日がアナウンスされます。


メトロポリタン・オペラの座席について

座席表メトロポリタン・オペラは6階席まであります。オーケストラ席(1階)はすごくフラットで、前のほうはかなり見づらいです。したがって、前方の席(9列目くらいまで)はお勧めできません。東京文化会館よりも観づらいといえば感じがわかるでしょうか。
まず、ポアントがまったく見えないので、クラシックバレエはやめた方がいいです。また、中央の1~3列目くらいは、指揮者の頭が邪魔になります。それは座席評にも明記されていますが。私は2006年にマラーホフ&ヴィシニョーワのマノンを最前列で観ましたが、沼地のPDDで横たわるマラーホフはまったく見えませんでした。
後ろの方までかなりなだらかになっているので、東京文化会館のように後方だと目の前が開けている感覚もないのがちょっと残念なところです。アメリカ人は大柄な人が多いので、そういう人が前にいればあきらめましょう。150センチ台前半くらいの方だったら、会場でクッションを借りるのもひとつの手です。

チケットは、一番高いのがパルティレという2階席ですが、とても観やすく良い席です。したがって、サブスクライバーの段階で大抵売切れてしまいます。次にグランド・ティアという3階席。3階席といっても、パルティレが中2階という感じなので、高さはそれほどなく、大変観やすくて人気のある席です。また、サイドパルティレのボックス席も、サブスクライバーに人気があるので早々に売り切れるのですが、当然見切れます。ただし、舞台には近いのでダンサーを近くで観たい方にはお勧めです。しかもパルティレのボックスは、係員が一人一人案内してくれ、ボックスに鍵までかかるのでちょっとしたセレブ気分になります。
値段はパルティレが168ドル、グランドディアが103ドル、オーケストラで98ドル(土曜ソワレ)くらいで、一番安い6階席のファミリーサークルが27ドルです。毎日同じ値段というわけではなく、水曜日マチネが一番安く、次に平日の夜が安いです。二番目に高いのが土曜マチネで、一番高いのは、土曜のソワレです。


当日券について

当日券は毎朝10時に発売されます。当日立ち見券は25ドルくらいです。1階とファミリーサークルに、立ち見エリアが用意されています。立ち見のスペースにはもたれられるようなついたてがあるので比較的ラクです。5列くらい用意されているので、早めにゲットすれば、前に誰もいなくて視界良好でお得です。

なお、現地で留学されている方は、学生証持参で当日学生券が買えます。25ドルで、運がよければオーケストラ席が入手できます。

ダフ屋はいますが、よくありがちな、劇場の前でチケットを売っているおっちゃんです。METでのABTは、フェリ、アンヘル・コレーラ、ディアナ・ヴィシニョーワが出る公演と、誰かの引退公演、オープニング・ガラくらいしかソールドアウトにならないので、そういうときにしか出現しないと思われます。


エージェントについて

勉強不足でよくわかりませんが、いくつかチケット代行はあります。(なお、利用されたことによって得た損害については、当サイトでは責任を負いませんので自己責任でお願いします)

JALの代行
http://www.jalworldplayguide.com/

JTBニューヨーク支店
http://www.jtbusa.com/look/03_ec/03_1_nyc.asp

カーテンコール
http://www.curtaincall.co.jp/

2007/01/27

ローザンヌ国際バレエコンクール

バレエ・ダンサーの登竜門、ローザンヌ国際バレエコンクールが1月29日から始まります。このコンクールの出場者を指導する「ティーチャー」のデイビット・アレン氏のインタビューがとても興味深かったので紹介します。

http://www.swissinfo.org/jpn/front/detail.html?siteSect=105&sid=7457947&cKey=1169736275000

今年は日本から11人が参加し、7日間に渡り審査を受けます。男子はヴァリアシオンの審査といって、すでに審査員が並んでいる前で、ダンサーは初めて見る一連の動きを習い、15分後には、1人で踊ってみせるというものです。15分で動きを自分のものにしなければならないなんて大変ですね。

今年も65人の参加者のうち、19人がアジア人とのことだけど、アレンさんによればアジア人としての体型的なハンディは近年はほとんどなくなってきているとのこと。そしてアジア人はヨーロッパの人より熱心に練習をするそうです。そして女子で言えば上半身の動きがきれいで、特に胸や首、首が美しいそうで。

民族的なことより、最近では男女の差が顕著で、男子がここ10年でぐっと伸びてきて例外的な素晴らしいダンサーが出てきているのに、女子は高いレベルだけどみんな似ていて、これは、という人が出てこなくなったそうです。

最近はビデオ審査が第一次予選となっていますが、アレンさんはこれはあまり良くないといっています。10月から2月の間にぐっと伸びる子が出てくるし、ビデオだとどうしても撮り方で差が出てきてしまうとのことで、それはそうでしょうね。プロになれるのは80%の練習と20%の運というのもよくわかります。

いずれにしても、今年はどんなダンサーが本選に出場し入賞するか、楽しみですね。

マラーホフのフレンズ公演

ウラジーミル・マラーホフの舞台生活20周年を記念した「マラーホフ&フレンズ公演」が、1月28日からベルリン国立歌劇場にて始まります。

日程
  2007年1月28日 18:00  2007年1月30日 19:30
  2007年2月02日 19:30  2007年2月04日 18:00
  2007年3月22日 19:30  2007年3月25日 18:00
  2007年3月29日 19:30  2007年3月31日 19:00

出演は
ジュリー・ケント&ホセ・カレーニョ (クデルカ「残酷な世界」、「ロミオとジュリエット」のバルコニーシーン)
ポリーナ・セミオノワ&ホセ・カレーニョ (「ディアナとアクティオン」)
吉岡美佳&高岸直樹 (「ラ・シルフィード」、ノイマイヤー「スプリング&フォール」)
ジョエル・ブローニュ&アレクサンドル・リアブコ (ノイマイヤー「幻想~白鳥の湖のように」1幕PDD、「椿姫」3幕PDD)
ルシア・ラカッラ&シリル・ピエール (「椿姫」「アゴン」)
ベアトリス・クノップ、Erster Solotänzer (Ronald Savkovic「Transparente」)
ヤナ・サレンコ&マリアン・ワルター (「エスメラルダ」)
コりーヌ・ヴェルデイユ&ライナー・クレンシュテッター (「スターズ&ストライプス」)
ベアトリス・クノップ、ナディア・サイダコワ、中村祥子、ポリーナ・セミオノワ、ウラジーミル・マラーホフ (ベジャール「これが死か?」)
ウラジーミル・マラーホフ(「アリア」)

Times Onlineの素敵な写真

このスライドショーに、「これが死か?」のリハーサルの写真が少々
http://news.yahoo.com/photos/ss/events/lf/122203ballet

ベルリン国立歌劇場のダンサーもたくさん登場し、ミュンヘン、ハンブルクとドイツのほかのバレエ団からの出演者を迎えた、豪華な出演陣ですね。われらが東京バレエ団の高岸さんと吉岡さんも頑張ってほしい!

ベルリン国立バレエのサイトでの解説で、「In Japan he is celebrated like an Pop icon」(ドイツ語から英語への翻訳)って書いてあるのにはちょっと笑ってしまいました。確かにこの間の「学校へ行こう」で人気者となったとは思うんですけどね。

2007/01/26

ジョニ・ミッチェル&アルバータ・バレエのコラボレーション

世の中は新国立劇場バレエ団の来シーズンラインアップ発表で盛り上がっていますが、月並みな感想しか言えません。マイレンのソロルが観られるのは嬉しいです。でも牧からゲスト呼ぶくらいなら自前のダンサー使ってほしいな、なんて思っていたりして。ただでさえ来シーズンは演目の数も少ないんだから、新国立ダンサーにもっと主役を踊る経験をさせないと、宝の持ち腐れになってしまうと思います。


服部有吉さんが今シーズンから移籍したアルバータ・バレエで、このたび、伝説的なシンガーソングライターのジョニ・ミッチェルと「The Fiddle and The Drum」という作品でコラボレーションを行うそうです。彼女の曲9曲を使用し、48分にも及び、26人のダンサーが出演する大作となるようです(アルバータ・バレエにはダンサーは27人しかいません)。抽象的なバレエで、近年彼女が取り組んできた環境問題、人類と戦争がテーマとのことで、美術も、3枚のスクリーンに映像を映し出すなど、彼女の手によるものとのこと。2月8日~10日にカルガリーで上演されるそうです。また、このコラボレーションについてのドキュメンタリー番組もカナダのテレビで放映されるそうです。

http://www.cbc.ca/arts/theatre/story/2007/01/22/joni-ballet-alberta.html

http://arts.guardian.co.uk/art/news/story/0,,1997368,00.html

アルバータ・バレエのニュースリリース

2002年以来、表舞台から遠ざかり、美術家としての活動に注力していたジョニ・ミッチェルという超大物(私も彼女の音楽は好きです)と、バレエのコラボレーションということで、全世界的な注目を浴びているこのプロジェクト。New York TimesやSunday Times、BBCなどから取材依頼が殺到しているとのコト。せめて、ドキュメンタリーを観る機会があればいいなあ、と思います。

2007/01/24

アクロバティック白鳥の湖再来日公演

去年の夏、ちょっとしたセンセーションを引き起こした「アクロバティック白鳥の湖」が帰ってきます。私も観に行きましたが、エンターテインメントとしてすごく良くできている上、王子の頭の上でオデットがポアントで立って美しくアラベスクをしたり、6時のポーズをするという信じられない技を目の当たりにして、感動のあまり涙が出てきました。バレエではないですけど、でもバレエ的な表現はすごく研究されていると思います。けっこうユーモラスな表現もあったり、あっと驚く技あり、手品や曲芸あり、盛りだくさんでとても楽しかったです。

http://210.150.126.198/shokai/orchard/lineup/shosai_07_acroswan.html

<キャスト>
白鳥:ウ・ジェンダン
王子:ウェイ・バォホァ
広東雑技団

日 程 2007/8/9(木)~19(日) 全12回
ツアーを抜けてきて日本に立ち寄るので、これだけの公演回数となってしまったため、おそらくあっという間にソールドアウトになってしまうと思います。

会 場 Bunkamuraオーチャードホール

料金 S¥10,500 M(1階前方)¥9,500 A¥8,000 B¥5,000(税込)
※M席はBunkamuraチケットセンターのみでの取り扱い。
※M席は一部見づらい部分がございます。予めご了承ください。

ここで感心したのが、「M席」という席の種類です。オーチャードホールはそもそも見づらい会場なのですが、特に1階前方は、真っ平らでステージも高いので、腰から下くらいが全然見えません。バレエでは、オーチャードの1階前方は絶対に取ってはいけない席です。このM席というのが何列目までなのはわかりませんが、一部見づらいと断って少し安い値段で売るのは、良心的ですね。 特に今回オデットはポアント着用で、このポアント技も見所のひとつですから。

発売:2007/3/10(土)

これは本当にお勧めです!本場サンクトペテルブルグでも大絶賛を受けたくらいですし、ある種のエンターテインメントの最高峰だと思います。

1/23 東京バレエ団「ザ・カブキ」

ごめんなさい。私には全然ダメでした。10年くらい前にも観ているんだけど、そのときにも理解不能で、今回も同じだと思ってしまいました。とにかく音楽と衣装のセンスがまったく受け入れられない。その上、全体的な構成も散漫。

高岸さんは1幕の終わりの怒涛のソロをよく踊りきったと思う。ちょっとふらついたところもあったけどここまでできたのは、やはり只者ではない。大嶋さんの勘平は色気があって素敵だし、木村さんの師直の悪~いオーラも魅力的だったりと、ダンサーたちは良いのだけど。終盤の討ち入りのシーンは盛り上がるし、ここだけは観ていてわくわくした。衣装でいいと思ったのは、この四十七士のだけ。あとのチープなジャパネスクさは本当に見ていて我慢がならない。

ごめんなさい。今週末の「ベジャールのアジア」をもって、今後極力ベジャール作品は見ないことにします。これは純粋に私の好みの問題であって、別にベジャールが悪いってわけではないので。

2007/01/23

小林十市、ベジャールを語る(その2)

続きです。十市さんは、ただ話すのではなく、かなり身振り手振りをいれ、さらには振りを実際に入れて説明してくれるので、非常にわかりやすいです。

1990年の「ピラミッド」の初演では、本当にピラミッドを前に砂漠で上演する予定だった。が、スポンサーがお金を持って逃げてしまったので、実際にはカイロのオペラ劇場で上演した。そのとき「ボレロ」はジョルジュ・ドンが踊ったが、舞台袖もなくて大変だった。そして「ディオニッソス」は屋外で踊った。「ボレロ」では、ミシェル・ガスカールが大声でランダムな数字をめちゃめちゃにカウントしながら踊ったのでとても混乱してしまった。

イタズラといえば、「モーツァルトタンゴ」という演目を上演した時には、4人で並んでいて、これから出番で集中している時に後ろにいたガスカールに匂いつきのゲップをされたなんてこともあった。また、途中で着替えがある演目があるときに服を全部脱がされてサポーター一枚にされてしまい、そのへんにあったものをとりあえず羽織る羽目になったなどなど。しかし、慣れてくると十市さんも、いたずらの仕返しをするようになり、「突然の死」という演目では、小道具のジョウロに本当に水を入れて知らない人に持たせたり、かごの中に20キロの重しを入れたり。

ベジャールさんは、必ず一箇所はほめてくれるのだけど、それが毎回1回だけというのが泣けるところ。でも「ニーベルングの指環」で来日公演を行った時には、セカンドキャストだったけど、フロー役で突然出番を作ってくれたりした。そんなベジャールさんに、Bienとほめてほしいと思って踊っていた。

ニーベルングの指環では、ジークフリート役を踊った時に金髪にするためにカラースプレーをしたのだけど、金色のスプレーだけだと違う色に見えてしまうので、その前に黄色色のスプレーもしたら、髪の毛がごわごわになってしまって2倍ほどに膨らんでしまった。ニーベルングの指環では、またジル・ロマンの代役でローゲも踊ったが、ジルは頭が小さいのでカツラが合わず、顔が引きつって目が吊りあがってしまった。
「くるみ割り人形」の猫のフェリックスも、当初はローゲのカツラを使う予定だったけど十市さんが「そんなキツイのは嫌だよ~」ということになって、地毛を逆立てることになったのだとか。

というわけで、十市さんのジル・ロマンの物まねに突入。

腕を引いて、胸を出し、振り向く時には必ず肩から、という歩き方をするとジルのできあがり~と、十市さんの実演つき。さらに、ジルがバランスを崩したときのごまかし方実演まで(笑)反って肩をあげてから、体勢を戻すのそうな。

ここで第2部、実演コーナーへ。ここでジーンズから下はジャージへ、そして上のTシャツもお着替え(先ほどまでのTシャツは、背中に「11」ならぬ「12」と書いてあったのでした)

クラシックに一番、二番などのポーズがあるように、ベジャールのバレエにもそういった基本があるんじゃないかって、十市さんはジルと話し合ったことがあるそうです。というわけで、さきほどの配布資料の中のイラストで、ベジャールの基本のポーズが描いてあるので、それを使うことに。観客から、ランダムにポーズを選んでもらい、それに基づいて十市さんがアンシェヌマンを作って実演してくれるという超豪華な企画。
それにしても、十市さんは、腕や肩の動きが美しい人です。やっぱりSAB育ちだけあって、クラシック的な素養があるんだなと思いました。

(続く)

2007/01/22

アエラの現代の肖像に首藤康之さん

今日発売のAERAの「現代の肖像」は首藤康之さんです。

「ボレロの王子が入り込んだ深い闇」と題して、東京バレエ団退団から3年経った今の首藤さんの姿を追っています。ダンサーとしてのこれからの行方について、黙して語らない彼について。

「トンネルから抜け出したかったのです。そのためには一度リセットしなければと思って、バレエ団を辞めました。ところがもっと長いトンネルに入ってしまったのです」という彼の言葉。

退団後、ストレートプレイに挑戦したり、ボーイズクラスの教師を務めるなど様々なことに挑戦しながらも、これは、というところに到達できない焦燥感を率直に述べています。(しかし、この記事、マシュー・ボーンの『白鳥の湖」については一言も触れていない) こんな、どちらかといえばネガティブな内容のインタビュー内容というのも、珍しいと思いました。

その間の活動の一つであった服部有吉との「HS06」のHOMO SCIENCEの大きな写真が一枚。

シディ・ラルビ・シェルカウィとの共演については、まだ具体的なことは何も決まっていないようですが、進んでいるようなのでこのプロジェクトに注目したいところです。

この間偶然、電車の中で首藤さんを見かけましたが、とても明るい表情で連れの方にダンスについて語っていたので、きっと何か進展があったのでは、と期待したいです。

発売中のレプリークbisにも首藤さんのインタビューが載っています。古典のすすめというテーマで、クラシックバレエを中心に語っています。カラー1ページ、ポートレートとバジルを踊っている写真各一点。やはり一番好きな作品は白鳥の湖、特に音楽が素晴らしいと。観るのはクラシック・バレエが好きとのことです。また、「ロミオとジュリエット」のマクミラン版、もしくはクランコ版もとても好きで踊ってみたかったけど、東京バレエ団のレパートリーに無かったので、ストレートプレイ「R&J」に挑んだ、とのことです。

映画「オーロラ」

ニコラ・ル・リッシュが準主役、パリ・オペラ座全面協力、ということでバレエファンを客層の中心と想定した作品ではあるけど、そのバレエファンの皆様からの受けがとても悪いので、前売り券を持っていたにもかかわらず観るのを躊躇していたら、観るのが遅くなってしまいました。ちなみにシャンテ・シネは1月26日まで、Bunkamuraル・シネマは2月9日までの上映。

http://www.aurore.jp/

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踊ることを禁じられている国の王女、オーロラは踊るのが大好き。しかし国の財政は傾き、国を救うために16歳のオーロラは政略結婚を強いられる。ところが彼女が恋した相手は、名もなき画家だった・・・。

ってあらすじだけど、結局なぜこの国では踊ることが禁じられているのかが最後までわからなかった。重要な設定なのにその説明がないのはちょっと問題があるのではないか?圧倒的な気品と美しさのキャロル・ブーケ扮する王妃も結婚する前は踊りの名手だったのに、王と結婚するために踊りをあきらめたということになっているから、なおのこと、この設定についてはきちんと説明すべきである。

おとぎ話でありファンタジーなのに、光や色彩の設計が間違っている作品だ。お話自体はけっこう暗いのだけど、その現実を忘れるための、オーロラの夢の世界は光に溢れ、色鮮やかでなければならないと思う。なのに、冒頭の屋外でオーロラがのびのびと踊るシーンでも、濁っていて光と色彩に乏しい魅力のない映像になってしまっている。せっかくロケーションはとても美しいのに。終盤の雲の上のシーンですら、空の上なのに色あせたような光量が足りない世界で、地上の悲しみとの対比がうまくいっていない。各国の王子が自国自慢の踊りを見せるところも、とにかくライティングが暗く、宮廷の華やかな踊りという感じがしなくて寒々しい。

現代のお話ではないから、室内のシーンが暗かったりする分には問題はないと思うのだけど、映像に重厚さもないから、なんだかチープに見えてしまう。それに最後の飛翔シーンのCG、これはひどい。

さらにはカメラワークにも大いに問題がある。踊りを見せるのにダンサーの上半身だけを映してどうする。特に雲の上のシーンでは、雲が足元をすっかり覆ってしまっているので足先が全然見えない。カロリン・カールソンによる振付だから完全なクラシックバレエではないけれども、クラシックのダンサーを起用した意味がまったくなくなってしまう。

ダンスのシーンで言えば、見せ場は二つ。カデル・ベラルビ演じるアブダラ王子の国の踊り。振付もべラルビが行ったという。メーンのダンサーを務めたマリ=アニエス・ジロの凛々しいカッコよさと肉体美にうならされる。彼女にかしづくブベニチェク兄弟はちょっとしか映らないけれども、一応判別可能。もう少しジロ中心のカメラにしてほしかったが、ジロのただならぬ踊り手としての実力は十分わかる。この後に出てくるシパンゴ国の暗黒舞踊は、まあ悪い冗談でしょう。

それと、前述の雲の上での踊り。それまで一切踊るシーンがなくて、ニコラを起用した意味はいったいなんだったんだろうか、と思ってしまったがここで本領発揮。素晴らしいトゥール・ザン・レールやマネージュを見せてくれて、エトワールの貫禄ここにあり、と思わせた。それだけに、雲で足先が見えないのが残念。オーロラのマルゴ・シャトリエはまだオペラ座学校の生徒だから、ニコラと渡り合うのはちょっと難しそうだったが、初々しくお姫様らしい魅力はあるからいいのでは。

よくよく考えてみると本当に救いのないお話である。王様は自らどんどん不幸に孤独になる道を選んで、いったい何がしたかったんだろう・・。後味もあまりよくない。

だけど、実のところ前評判ほど悪いとも思わなかった。踊りたい、というオーロラの強い想いだけはちゃんと伝わってきているし、マルゴもその部分はちゃんと表現しているから。ただし、物語の中盤でいろいろな悲劇が襲ってきた後、その悲しみを突き抜けて大人の女性へと成長していくところをもっと見せてほしかったと思う。ふぁんたじーが主体のこの物語では、それは難しかったか。ダンサーも本物だけが持つ吸引力がある人たちを使っているから、その部分は見ごたえがある。そして、キャロル・ブーケ。出番はそんなに多くないけど、年を重ねてなお美しさを増している彼女を観られて良かった。先日逝去されたダニエル・シュミット監督の「デ・ジャ・ヴュ」での彼女の美しさたるや、世界でも1,2を争うほどだったけど、50歳の今もこんなにきれいだなんて。

以下は雑談です。
オーロラととても仲のよい、ここまで仲良いなら何かあるんじゃないかと思ってしまうくらいの弟ソラル役の子がすごく可愛い。でもキャスト紹介には載っていないの。3人目の王子を演じたヤン・ブリダールが、あまりにもよい人過ぎて、かなり気の毒。オーロラも、この人と結婚していれば幸せだったかもしれないのにね。

それと、前売り券を劇場で買うと、その劇場でしか観られない券を売ってきた。友達と一緒に観ようねって約束したのに、別々の劇場でしか使えないので、一緒に観られなかったのがすごく残念。だって、この映画、見終わった後で突っ込みを入れまくるのが楽しかっただろうに、と思わせたもの。

2007/01/21

小林十市、ベジャールを語る(その1)

いろんなところでレポートが上がっているので、ベジャール苦手を自認する私が書くまでのこともないかな、と思っていたのですが、かなり詳細なメモは取ったので、せっかくなので記録として書いておきますね。

構成としては、以下の通り。

第一部 小林十市、ベジャールの魅力を語る
第二部 小林十市、ベジャール・ボキャブラリーの秘密を明かす
第三部 十市さんに質問!コーナー

十市さんは、このトークショーに出演するに当たって、詳細な資料を準備してくださって、ここでまず彼がいかにエンターテイナーかつ凝り性であるかがよ~くわかりました。彼が表紙になった雑誌LES SAISONS DE LADANSEのカラーコピーが表紙になっていて、シーズン中に踊った全作品のリストを年代ごとにまとめたもの、踊ったことがあるソロ、好きなソロベスト20、好きな作品ベスト30のリストがついています。さらにすごいのが、ベジャールのボキャブラリーをイラスト化していることで、全部手書きで、動きの種類ごとに20個、プラスオプションが4つ、描かれているのです。これは素晴らしい!ベジャールファンだったら、このボキャブラリーを片手に映像を見ればフムフムと理解が進むことでしょう。

大体こんな内容です。ただし、間違いなどもあるかもしれません。私はベジャール作品があまり得意ではないので、そもそも彼の作品をあまり見ていませんので。

ベジャール・・バレエ・ローザンヌ入団について
SAB(スクール・オブ・アメリカン・バレエ)を卒業した後も、本当はNYにいたかった。ボストン・バレエなどアメリカのカンパニーをいくつか受けたけどビザの関係でダメだった。母がベジャールのファンで、母がここに入れ、と言った。ぼくにトゥール・アン・レールの後のポーズをとるところをやらせてみたかったらしい。88年に「ゲテ・パリジェンヌ」を観て、最終的に受けようと思った。

3月後半にオーディションが終わっていて、これからグランパレで公演を行うという時に、NYから単身やってきて、プライベートなオーディションを受けさせてもらって入団した。
89~90年のシーズンに入団してから、ツアーまで1ヶ月で8つの作品を覚えなければならなかった。「マリオネットの生と死」では3人の黒子の一番目立つ役をもらった。
SABではバランシンを踊っていたけど、すぐにメソッドは違和感なく移行できた。自分の体型は、ごく普通の体型なので入りやすかった。クラシックを学んでいると、アンドォールしていないプリエをすることができないダンサーもいる。きれいに見せたいという意識があるとダメだ。
パリオペラ座が「中国の不思議な役人」を上演した時に指導をした。彼らを指導していると、その合間にダンサーたちは別のクラスを受けに行き、そこでパキータなどのクラシックを踊っている。彼らは、これは仕事であるという取り組み方をする。ベジャールのカンパニーでは、ダンスは仕事ではなく生活の一部。ベジャールダンサー=人生、でないとやっていけない。私生活にもダンスは影響してくるし、みんな舞台に命を掛けている。

ベジャールの作品を見たのが、82年のエロス・タナトゥスが最初だけど、半分寝ていた。85年にディオニッソスを観て、すごいと思った。そのときに観たドンのゼウスみたいな人には、舞台でも滅多に見ない。彼は男性ダンサーがどうやってかっこよく見せられるかというのを良く考えている。大人の男が踊っているということへのこだわりが強いのを感じた。いかに自分を見せるかというこだわり、自分自身がどう踊りたいか、この二つが重要だと思う。ディオニッソスはどこをとってもカッコいい。この作品に初めて取り組んだ時、マーク・ウォンに「ジュウイチ」と読んでもらえた時にジーンとした。この人のために僕は戦っているんだと思った。

2002年に火の鳥を踊った時には、みんなでひとつの作品にしたいと思って声を掛け合っていた。みんなが一緒にいないと作品はダメになってしまう。

ベジャールさんで最も印象的なのは目。あの青い目で見られると小さくなってしまう。オーディションの時も緊張した。

93年のシーズンの終わりに「M」をベジャールが作った時、初めてベジャールの振付アシスタントとなり、シュツットガルトで二人きりになった。リハーサルの初日は、自分のパートが終わったら帰ってしまったけど、翌日からは全部見るようにした。その次のシーズンからは、レペティーター(振付を教える人)になった。演劇をやり始めてから、「中国の不思議な役人」は注意するところが変わってきた。ベジャールの作品は、音がすべてを語っているので、そこに忠実に動いていけばいい。演技をするのではなく、身体の中から生み出される動きに従っていくこと。

「中国の不思議な役人」の娘役は、92年にローザンヌでガラが開催された際、マラーホフにオファーしたと聞いたことがある。

(続く)

2007/01/19

アラン・プラテルles ballets C. de la B.「聖母マリアの祈りvsprs」

以前ピナ・バウシュのチケットをここで買ったので、日本文化財団からアラン・プラテルles ballets C. de la B.「聖母マリアの祈りvsprs」のDMが来ていました。

韓国のLGアートセンターのラインアップを見てちょっと気になっていました。先日のアクラム・カーンの公演「ゼロ」で共演したシディ・ラビ・シェルカウィはこのベルギーのカンパニーの振付家です。FIFAワールドカップ2006の文化芸術プログラムに選ばれた新作が、この「聖母マリアの祈りvsprs」で、バロック音楽の巨匠モンテヴェルディの「聖母マリアの夕べの祈り」(1610年)と革新的な解剖学・精神医学者ゲフッテン博士に共感したプラテルによる作品だそうで、初演は2006年2月のパリ市立劇場で、ソールドアウトしたそうです。2年間をかけ、日本を含め、世界50都市を巡演予定とのこと。

去年9月にはニューヨークで公演を行い、ニューヨークタイムズに掲載された公演評の翻訳が日本文化財団のサイトにありました。

2007年5月
13日(日) 午後2:00 大津 びわ湖ホール 中ホール
15日(火) 午後7:00 新百合ケ丘 テアトロ ジーリオ ショウワ
          (オープニング記念公演)
17日(木) 午後7:00 東京 Bunkamura オーチャードホール
19日(土) 午後2:00 東京 Bunkamura オーチャードホール
20日(日) 午後2:00 東京 Bunkamura オーチャードホール

新百合ヶ丘:1月28日 発売
オーチャードホール:1月30日 発売
ぴあでプレリザーブを受付中ですね。
http://info.pia.co.jp/et/promo/play/alainplatel.jsp

ということで、この新百合ケ丘 テアトロ ジーリオ ショウワというのは、昭和音楽大学の新百合ヶ丘キャンパスに新しく作られた劇場で、馬蹄形の客席1367席があるホール。オペラ・バレエの上演に最適とのことです。駅から近いようなので、神奈川県方面の方の中には、こっちの方が近い方もいるかもしれませんね。

LGアートセンターのサイトでは、動画も見ることができるんですけど、演奏が生でしかも舞台の上で行っていますね。私はあんまりよくわかりませんが、DMと動画を見ると結構惹かれました。
時期が新国立劇場の「コッペリア」とかぶっているんですよね。

2007/01/18

ローラン・イレールのさよなら公演

「ジゼル」を降板して、このままアデュー公演なしで引退かと思われたローラン・イレールさんですが、正式に引退公演が発表されましたね。2005年にメートル・ド・バレエに就任されてから、この日がいつかは来ると思っていたわけですが来てしまいました。

http://www.operadeparis.fr/Accueil/Actualite.asp?id=105

2月14日(火)に、バランシンの「アポロ」(ルテステュと共演)とベジャールの「さすらう若者の歌」(ルグリと共演)に出演されるそうです。ひょっとしたら運よく観られるお友達がいるかもしれません。(そのお友達に教えていただきました)

去年の「バレエの美神」で怪我でキャンセルされたのは本当に残念でした。ルグリとの「さすらう若者の歌」は前回のルグリガラで観ることはできたんですけどね・・。素晴らしい舞台でしたが、もう二度と観ることはできないわけです。そのルグリも今年のルグリガラが最後ということになります。

ニーナ・アナニアヴィリ&グルジア国立バレエいろいろ

ようやくうちにもジャパンアーツからDMが来ました(夢倶楽部会員向け)。チケットの発売、夢倶楽部会員は1月27日だと思っていたら、その前に会員セット券(S~B席を4枚以上買うと、会員よりさらに500円安い)のインターネット申し込みが19日からあるのでした。ただし、ここは席が選べず、実のところ一般売りよりも悪い席が来たって話も聞いたことがあるのです。夢倶楽部メール会員というのも初めて聞きました。夢倶楽部カードの会員であっても、これに別途登録しないと、メールの案内も来ないし、インターネットで優先的にチケットが買えないようなので、会員の方はご注意ください。

そして夢倶楽部会員向けには、インターネット先行発売(1月26日(金)10:00~)とオペレーター先行発売(1月27日(土)10:00~)の2種類があります。インターネットの方は席は選べないけど確認はできる、オペレーターは席が選べるとのことですが、インターネットの方が優先されるということで。ところで、平日10時からのインターネット売出しは、会社員には厳しいですよね。だって、いまどき会社のPCでチケット買っていいって会社は少ないと思うんです。セキュリティの問題もあるし、そういうのでクビになってしまう時代ですから。そのあたり、もう少しジャパンアーツは考えてほしいと思います。

なお、 ジャパン・アーツぴあメール会員はWEBで1月31日(水)発売、 一般発売は2月3日(土)です。

ついでにゲルギエフ指揮のマリインスキー・オペラ、2008年の来日公演のチラシも入っていました。「イーゴリ公」「3つのオレンジへの旅」など4演目です。また値段などは未定だそうですが、3月上旬発売になるそうです。

さて、ニーナ&グルジアバレエの来日公演関係では、いつのまにか公式ブログができていました。

http://japanarts.cocolog-nifty.com/nina/

まだエントリーはひとつしかありません。ニーナからのクリスマスカードの紹介です。

PonさんのApplauseApplause!で紹介されていた、ニーナの公式サイトの写真が素敵です。娘のエレーネちゃんと一緒にストレッチをするニーナの写真です。赤ちゃんなのに、こんなに脚が開いています。それとも赤ちゃんだから開いているのかしら?やっぱり将来はバレリーナになるんでしょうかね。まだ1歳にもなっていないのに、目鼻立ちがくっきりとした、本当に可愛らしい赤ちゃんです。

2007/01/17

レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」のキャスト変更について

光藍社さんのサイトで、「2月1日「白鳥の湖」公演の主演について」というニュースが載っています。

それによると、

 「 1月12日(金)~17(水)の間、HP上で「主役ペレンの相手役の王子がプハチョフに変更としました」と発表致しておりましたが、誤りでした。主演は、以前に発表致しました下記の通りとなります。

2月1日(木)18:30開演 「白鳥の湖」 
主演:イリーナ・ペレン、ミハイル・シヴァコフ」

(引用終わり)

ということで、良かった!予定通りシヴァコフだったのね。怪我でもしたんじゃないかと心配しておりました。
もう~光藍社さんも人が悪い。 どれだけのファンが焦ったことか!
シヴァコフの人気に対する見通しが甘かったんでしょうかね。

2007/01/16

メンテナンスのお知らせ→メンテ終了

ココログのメンテナンスが今日16日15時から17日15時まで実施され、その間コメントやトラックバックができなくなります。また記事の更新もできません。

前回のようなメンテナンス失敗がないことを祈ります。

ご迷惑をかけますがよろしくお願いいたします☆

→無事終了したようです。コメント、トラックバックが可能になりました。

オーストラリア・バレエ団インタビュー掲載&チケットプレオーダー

イープラスのe+Theatrixに、オーストラリア・バレエ団のルシンダ・ダンとマシュー・ローレンスのインタビューが載っているんですが、これがなかなか読み応えがあります。

今回の上演演目は「白鳥の湖」と「眠れる森の美女」ですが、両方とも、通常の古典とは異なる演出です。グレアム・マーフィー版「白鳥の湖」はイギリス王室版と呼ばれてきたとおり、オデット=ダイアナ妃を思わせる設定で話題となっているのですが、スタントン・ウェルチの振付の「眠れる森の美女」も面白そうです。「眠り」は中近東を思わせる衣装デザインや、「ロード・オブ・ザ・リング」といったファンタジーの要素も感じさせつつ、春=リラの精、冬=カラボスという善悪の対決が強調されていたり。あと、“青い鳥”や“猫”も作品全体を通じての役割が持たされていたり、なんだかユニークな感じで楽しみですね。

☆発売日程は、 
プレオーダーが
1/18(木) 12:00~1/21(日) 18:00
一般発売 が
1/27(土)10:00
だそうです。

オーストラリア・バレエは日本人団員3人による公式ブログもとっても楽しいです。藤野暢央さんは「ドン・キホーテ」(ヌレエフ版)でバジル役を踊るそうです。すごいことですね。藤野さんの愛犬がとっても可愛いです。過酷なツアーで頑張っている彼らを応援したいですね!

ステファン・ランビエールのCM

gadget bagさんというサイトで知ったのですが、フィギュアスケート2006年世界選手権優勝、トリノオリンピック銀メダリストのステファン・ランビエールが富士ゼロックスのCMに出演します。 おなじみのシマウマ柄の衣装を着て、華麗なバックフリップやスピンをたっぷり見せてくれます。

コンセプトは、
“先進の技術”と“美しさ”を合わせ持ち、日々スケートの質を高めているステファン・ランビエールを例えに、“経営の質を高める”ことに頭を悩ませる経営者へ、『その悩みに応えるサービス環境は“知的フィールドApeos”。』という富士ゼロックスからのメッセージを訴求します。

ということだそうで、サイトでCM動画はもちろんのこと、メイキング動画も見られるし、壁紙のダウンロードもできます。

http://www.fujixerox.co.jp/event/cm/apeos/index.html

趣向としてユニークなのは、経営者役の人も実際に一緒にくるくるとスピンしたり、バック転までしていること。実のところ、経営者を演じているのはライアン・ブラッドレイという若手のフィギュア選手で、2006年のスケートアメリカでは8位に入った人で、グランプリシリーズにも出場していました。このCMでは老けメイクをしているけど実際には22歳とのこと。このCM、なかなかユーモラス、だけどランビエールの華麗なスケーティングも楽しめて良いと思います。とゆうか、ランビエールってこんなにかっこよかったけ、と思うくらいクールで素敵です。

せっかくだったらライアン君の素顔の写真も載せてほしかったわ。

1月16日(火)の夜から放映されるらしく、TBS系「NEWS 23」で、1日おきに見ることができるそうです。


2007/01/15

アエラ「世界に跳躍 バレエ新世代」

今日発売のアエラで「バレエ新世代 世界に跳躍」という4ページのインタビューを中心にした記事があります。

取り上げられているのは、服部有吉(アルバータ・バレエ)、熊谷和徳、中村祥子(ベルリン国立バレエ)、上野水香(東京バレエ団)です。

記事の冒頭で「白鳥の湖」において上野嬢が脚を高く振り上げるとおば様方が「あらま」「きれいだわねー」といちいち声をあげるという記述は、彼女の人気の本質をついてますね。特にオデット役は、脚が高く上がればいいってもんじゃないでしょうに。

それはさておき、世界で活躍するダンサーがどうやって限界を突破したか(水香嬢は世界で活躍しているとは言えないけど)についてのインタビューは興味深いです。

中村さんはなかなかアンドォールが出来なかったのがシュツットガルトのジョン・クランコスクールで、うまく克服できる方法を学んだ、とか、服部さんは他のダンサーとは違う音の取り方をして個性を発揮したなどなど。試行錯誤しながらも限界を超えられた人は強いというわけです。

熊谷さんは、アメリカでも唯一タップだけで生活しているダンサーなんですね。彼のダンスは、まるで音楽そのもので今までのタップの概念を覆したそうで、ぜひ一度見て見たくなりました。

中村さんのベルリン国立バレエへの入団は、本人がマラーホフに直接売り込み、オーディションなしで入ったとのことです。入ってからも、マラーホフはかなりプッシュしてくれているようで、今後ますますの活躍が期待されますね。服部さんも、ハンブルクからアルバータ・バレエに移籍して、より自分のやりたいことに集中できる環境を手に入れたとのことで、6月に予定されている「ラプソディ・イン・ブルー」公演が楽しみになってきました。

あるいは裏切りという名の犬 36 Quai des Orfevres

フィルム・ノワールというのは以前から大好きなジャンルである。フランスのノワール、しかもドパルデュー&オートゥイユという渋い役者二人の映画が日本で公開されるのだからきっと良い作品に違いないと思って劇場に足を運んだ。

ところが、銀座の劇場は、すでに満席。次の回は7時15分。どうしようか悩んで、他の映画館で近い時間帯に上映されている作品がないか銀座~日比谷を一通り歩き回ったけどなかった(「オーロラ」だけは見ようと思えば観られたのだけど私の持っている前売り券はBunkamuraでしか使えないのだ。困ったものだ)

仕方なく時間潰しをして7時15分の回を見る。この回も日曜の夜というのに客の入りが良い。(後で理由がわかった。金曜日の番組「虎ノ門」で取り上げられていたらしい。ただし、井筒監督のお気には召さなかった模様)

この映画は、元警察官であったオリヴィエ・マルシャルが、実際の警察の中での出来事を元に映画化した。中でもレオには、実際に服役させられた監督の親友というモデルが存在している。

刑事ふたりがぶつかり合う映画というのには傑作が多い。「インファナル・アフェア」然り、「L.A.コンフィデンシャル」然り。男たちの行き場のない憎しみと愛がボディブローのように鈍くぶつかり合い、周りを巻き込みながら、ブラックホールのように地獄をもたらしていく。

パリ警視庁に二人の警官がいる。探索出動班のレオ・ヴリンクス(オートゥイユ)と強盗鎮圧班のドニ・クラン(ドパルデュー)。レオは正義感が強くて仲間の信望も厚い。ドニは権力志向が強い。同じ警視庁でもこの二つの部署は張り合っているし、二人は、警視長官候補として強烈なライバル意識がある。そんな二人が、連続強盗事件を追うことになる。作戦は失敗し、スタンドプレーをしたドニは調査委員会にかけられる、が、逆にドニはレオを陥れ、レオは投獄される。とともに、ドニは裏工作に成功して警視長官の座に着く。さらにレオは服役中に、捜査に巻き込まれた最愛の妻カミーユ(ヴァレリア・ゴリノ)を失う。7年後に出所したレオは、当然復讐を誓うのであった・・・。

大変見ごたえのある映画だった。光と影を駆使した、やや粒子の粗い映像が、男たちの心理を映し出す。夜のパリの官能的な姿。何よりも主演の二人の演技。ストーリー上、必然的に主人公がレオで、悪役がドニ、観客はどうしたってレオに肩入れをする。だけど、そんなレオだって100%清廉潔白なわけではなく、すねに傷を持つ身で仕事の中身は決して家族には語れない。オートゥイユはあくまでも渋く、人間の弱さを見せながらも、職人的な仕事師らしい彼ならではのやり方で復讐の計画を実行していく様をサラリと見せていく。ドニにしたって、下手な役者が演じれば単なる憎まれ役で終わってしまうところを、ドパルデューの悲しみを湛えた終盤の目の演技。本当に地獄はこちらが抱えてしまったということが良くわかる。

レオは仲間たちにもとても愛されている警官で、彼の仲間のエディがドニのせいで殉職した時も、同僚たちは当然彼の味方となる。レオが服役中でカミーユが亡き後も、レオの娘がちゃんと成長したのもおそらく同僚たちのバックアップがあったからだ。ちなみに娘を演じたのはオートゥイユの実の娘で、たしかに顔がそっくりなんだけど、すると母親はベアールなのかしら? 
←違いました。いずれにしても、娘以外のすべてをドニに奪われてしまってからも、レオにはたくさんの味方がいる。

一方、レオ投獄後、ドニは権力は手にするものの、よからぬ噂が付きまとうし、警視長官に就任してからも、レオの部下のディディに小便をかけられたり、目を掛けていた女性警部のエヴにも、前任の警視長官にも「貴様のような男は駐車場で頭に銃弾を浴びて死ぬことになる」と軽蔑され、挙句の果てには妻にまで冷たい言葉を浴びることになる。哀れなる男。自業自得といえばそれまでだ。そんな男でも、最高の権力を手にすることができたわけだが。

しかし、実はレオとドニはカミーユを奪い合った仲であり、だからこその激しすぎるいがみ合いなのであったのだ。このことが後半に大きな影を落としていく。(このあたりをあまり前面に出さないでさりげなく表現していくところが、フランス映画らしい)

主人公を演じた二人が素晴らしいのは言うまでもないが、脇のキャラクターまで息遣いや心の動きが手に取るように見えるのが素晴らしい。女性の登場人物がこの手の映画では同でもいい扱いをされることが多いけど、レオの妻カミーユはしっかりとした女性で、夫が投獄されても(職業は医師?)きちんと仕事をし、元恋人のドニに耳を貸さない気丈な美しい女。銃を持つ姿が颯爽とした女性警部エヴの生き方はカッコいい。ただ一人ドニの緘口令にそむいて地方に飛ばされながらも凛としている。家族以外に唯一レオが心を許す元娼婦のマヌの包み込むような優しさと、矜持。

でもやっぱりこの映画の泣かせどころは、レオの部下ディディだろうな。これぞ、男の中の男。こんなにも哀しい男の友情ってあっただろうか。思わず途中から涙が止まらなくなってしまった。

復讐はどのように果たされるのか?それは見てのお楽しみだが、実にお見事。クライマックスの胸の高鳴りは半端じゃない。

渋い映画ではあるけれども、激しい銃撃戦などのアクションもあり、ハリウッドの刑事映画が好きな人も満足できるはず。と思ったら、ジョージ・クルーニー&ロバート・デニーロ主演でハリウッドリメイクされるらしい。監督は「チョコレート」のマーク・フォスターが予定されているとのこと。デニーロがレオ、クルーニーがドニ役らしいけど、逆の方がしっくり来るような。

2007/01/13

レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」キャスト変更

昨夜のバレエ明夜のバレエ」さん(いつもありがとうございます)で教えていただいたのですが、2月1日のレニングラード国立バレエ「白鳥の湖」の王子役がプハチョフに変更になったと光藍社さんのサイトに書いてありました。

誰から変更になったかも書いていないのですが、もともとはシヴァコフが予定されており、私はシヴァコフ目当てで、得チケが出るのもわかっていたのに定価でS席、しかもオーチャードなのにチケットを取ったんですよね・・・。ガーン。

ルジマトフが降板になった場合には光藍社さんは2000円引いてくれるんですが、シヴァコフではないでしょうね。プハチョフもとても脚のきれいでノーブルなダンサーだけど、彼の白鳥の王子は去年も見ているし、私はシヴァコフが観たかったのよね・・・。

結局マールイの公演に4回行ってシヴァコフ一度も当たらずですが。ちょっと暴れたい気分です。
た、これから小林十市さんのトークショーに行ってきます。


**追記**
キャスト変更は間違いだったとのことで、予定通りシヴァコフが2月1日は王子を踊ります。

K-BALLET COMPANY 「海賊」公演決定

Kバレエのサイトに日程とキャストが出ていました。
さすがに日本一(マールイのほうが多いかもですが)公演数の多いカンパニーだけあって、日本縦断のツアーですね。吉田都さんの出演回数も比較的多いですね。しかし一番出演数が多いのはキャシディさんのようです。出演しない日が2回しかないのですよ~お疲れ様です。
アレクサンドル・ブーベル君が一回だけアリを踊りますね。ちょっと注目しています。
東京公演の時期は新国立劇場の「コッペリア」とかぶりますね。

http://www.k-ballet.co.jp/topics/performance.html
料金や問合せ先はこっちを見てくださいね。

東京・横浜・大宮公演チケット発売2月上旬予定
お問い合わせ:チケットスペース03-3234-9999

5月11日(金) 18:30 東京文化会館
メドーラ/コンラッド/アリ/ランケデム/グルナーラ の順で
吉田都 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 松岡梨絵

5月12日(土) 18:30 東京文化会館
康村和恵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 輪島拓也 荒井祐子

5月15日(火) 18:30 北海道厚生年金会館
吉田都 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 輪島拓也 松岡梨絵

5月17日(木) 18:30 青森市文化会館
吉田都 スチュアート・キャシディ 芳賀望 輪島拓也 松岡梨絵

5月19日(土) 17:00 岩手県民会館
松岡梨絵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 長田佳世

5月23日(水) 18:30 オーチャードホール
吉田都 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 松岡梨絵

5月24日(木) 18:30 オーチャードホール
松岡梨絵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 輪島拓也 荒井祐子

5月26日(土) 14:00 オーチャードホール
康村和恵 輪島拓也 アレクサンドル・ブーベル 芳賀望 長田佳世

5月26日(土) 18:30 オーチャードホール
吉田都 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 松岡梨絵

5月27日(日) 15:00 オーチャードホール
康村和恵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 輪島拓也 荒井祐子

5月29日(火) 18:30 愛知県芸術劇場
康村和恵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 輪島拓也 荒井祐子 スチュアート・

5月31日(木) 18:30 神戸国際会館
吉田都 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 松岡梨絵

6月2日(土) 17:00 大阪フェスティバルホール
松岡梨絵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 長田佳世

6月3日(日) 15:00 大阪フェスティバルホール
吉田都 スチュアート・キャシディ 芳賀望 輪島拓也 松岡梨絵

6月5日(火) 18:30 福岡サンパレス
康村和恵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 荒井祐子

6月7日(木) 18:30 高知県民文化ホール
松岡梨絵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 輪島拓也 荒井祐子

6月9日(土) 15:00 香川県県民文化ホール
吉田都 スチュアート・キャシディ 芳賀望 輪島拓也 松岡梨絵

6月12日(火) 18:30 神奈川県民ホール
康村和恵 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 荒井祐子

6月14日(木) 18:30 新潟県民会館
康村和恵 輪島拓也 熊川哲也 芳賀望 荒井祐子

6月16日(土) 15:00 大宮ソニックシティ
吉田都 スチュアート・キャシディ 熊川哲也 芳賀望 松岡梨絵

あえてお値段はここでは載せていませんが、相変わらずお高いです。S席のお値段は来日バレエ団と同じくらいですし、蓋を開けてみないとわかりませんが、席の種類も少なくて、S席のみと思われる会場も多いです。中には2万円のところも!新しいプロダクションなので制作費はかかるでしょうし、おそらくは美しい衣装に凝った舞台装置で素晴らしいものを見せてくれそうです。

バレエは総合芸術なので、音楽、美術も良ければ相乗効果でさらに楽しめるものになるとは思います。ただ、このお値段ですと、そうそう気軽には観に行けないのですよね。吉田都さんの至上のパフォーマンスが、今まででしたら新国立劇場やスターダンサーズバレエ団でのゲスト出演で1万円以下で楽しめていたのが、お金がある程度ないと見られなくなってしまったのは残念です。しかも、Kバレエの公演はこの高いお値段にもかかわらずチケットが良く売れるので、ファンクラブに入っていない身には、果たしてまともな席が取れるのかどうかも不安です。

百歩譲って新制作の公演は高いお値段でも仕方ないとしても、再演で投資が回収できたような旧作は値下げしてほしいと切に思います。このままでは、熊川ファンのみのKバレエになってしまい、都さんを見ようと思ってもなかなか見られない状況に陥りそうで。

2007/01/12

十九世紀フランス・バレエの台本

すでに話題となっておりますが、2006年に発表された舞台作品を総合的に展望し、優れた成果・業績を顕彰する「第6回朝日舞台芸術賞」各賞の受賞者が2007年1月10日(水)に発表され、チャイコフスキー記念東京バレエ団が「朝日舞台芸術賞」を受賞したとのことです。おめでとうございます。
今回の受賞は、2006年に上演した『ドナウの娘』(11月)、《ベジャール=ディアギレフ》(4月)、ベジャール版『くるみ割り人形』(12月)における舞台成果が高く評価されたものだそうで・・。

ところで、この「朝日舞台芸術賞」のニュースですが、朝日新聞が主催なのにasahi.comのトップページから見つけられないってどうゆうことなんでしょうかね。受賞者はここですが。山海塾がグランプリというのはなかなか良いセンスだと思います。

さて、今回の受賞に当たって評価されたのが「ドナウの娘」というのはいかがなもんでしょう。ダンサーのパフォーマンスは素晴らしかったですが「これはひどい」という演出・振付・ストーリーだと思うのです。失われた作品を復刻上演したことには意味があると思いますし、4月の「ディアギレフ・プロ」は良い企画だと思いますが。

そう思っていたところ、ある知人に、「十九世紀フランス・バレエの台本」という本に「ドナウの娘」の元の台本が掲載されており、あの舞台とはまるで違った話になっていると教えていただきました。

この本ですが、19世紀にパリ・オペラ座で上演されたバレエ作品20作品のオリジナル台本が掲載されているものです。バレエはもちろん、台詞はありませんので、言ってみれば演出やストーリーについて書いたものと考えれば良いでしょう。20作品の中には、今は失われてしまった作品もありますが、「ラ・シルフィード」「ジゼル、またはウィリたち」「パキータ」「コッペリア、または琺瑯の眼をした娘」「シルヴィア、またはディアナのニンフ」「海賊」とロマンティックバレエの有名な作品の台本が載っています。いずれも、大変面白く読めて、振付と演出、ストーリーとの関連性が非常に良くわかります。

さて、くだんの「ドナウの娘」ですが、「ダニューブ河の娘」として掲載されています。この作品の舞台はドイツなので、ダニューブという表記になっているのです。先日の舞台では、「フルール・ド・シャン」というのがヒロインの名前ですが、こちらも、ドイツ語でフェルトブルーメ(野の花)となっています。なんで舞台ではフランス語にしたんでしょうね。

「ダニューブの娘」のストーリーですが、これが実に感動的な物語となっています。実のところ、この物語の主人公は"野の花"ではなく男爵なのです。まず誰もが思った疑問、男爵はなぜ庶民から妻を迎えようと思ったかが記述されています。それは、彼の兄が、5年間の間の3度の結婚で被った不幸のため、早死にしてしまったから。兄の所に迎えられた妻たちはみな、原因不明の死を迎えてしまったため、迷信深いこの時代、貴族は誰も男爵のところに嫁ぎたがらなかった。そこで、男爵は、心の優しく賢い聾唖の美しい娘、"野の花”の噂を耳にして、会いたいと思ったのでした。"野の花”はおそらくは捨て子で、誰が親かもわからないけど、年老いたイルメンガルデによって育てられ、男爵の侍臣ルドルフと愛し合っていました。
そして、男爵は、"野の花"に会うことを目的として、"花々の谷間”と名づけられた村の娘たちを招待します。だから、"野の花”は行きたくなくても、城の祝宴に参加しなければならないのでした。男爵は、彼が一生独身でいなければならないと思い込んでいる貴婦人たちに、この宴でも侮蔑されるという本当に気の毒な人で、"野の花”がここにやってきたことが嬉しくてたまりません。彼女に結婚を申し出ると、"野の花"はそれを拒み、ルドルフが飛び出す。そして彼女はダニューブ河に飛び込み、ルドルフは発狂してしまい、男爵らが諫めるのも聞かず、やがては野の花を呑みこんだ河に身を投げます。

2幕は、舞台とほぼ同じストーリーですが、大きな違いはエピローグです。現世に愛し合う二人は戻り、めでたく結ばれます。薄幸の男爵は、恋人たちの幸せを祝福し、彼らに、鐘楼が「花々の谷間」を見下ろしている所領を与えました。ルドルフも領主となったのです。そして10年後(1430年)、男爵は修道院で穏やかな死を迎えました。ルドルフは恩人の慰霊のために礼拝堂を立て、その廃墟は今日もなお、残っています、というのがこの物語のエンディングです。

この台本を読んで、なんでエピローグがバレエとして復元されなかったのだろうとつくづく思います。バレエでは、水面から二人が浮かび上がるところで終わってしまい、その後彼らはどうなったのか、印象的だった男爵はどうなったのかがまったくお留守になっています。原台本を尊重し、二人の結婚式と男爵の祝福があれば、感動的な作品となったでしょうに、いったいなぜなんでしょうか。


なお、この本の中での「ジゼル、またはウィリたち」は特に、作品の意味を理解するのにとても役に立ちます。2幕でのアルブレヒト(この本ではアルベール)とジゼルの心の動きが良く理解できます。また、「海賊」は現在上演されているものと、ストーリーが大幅に違うので、今のものと比較するととても面白いと思います。

お値段は4200円と少々高めですが、その価値がある本です。

十九世紀フランス・バレエの台本―パリ・オペラ座十九世紀フランス・バレエの台本―パリ・オペラ座
平林 正司

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ミラノ・スカラ座来日

以前にも速報として当ブログで掲載しましたが、本日NBSニュースが到着して、正式にミラノ・スカラ座の来日が発表されました。

演目はヌレエフ版の「ドン・キホーテ」で、6月7日(木)~10日(日)、東京文化会館で5回公演です。9日土曜日はマチネとソワレがあります。「イタリアの春」というイベントの一環です。

キャストや料金、発売日は未定です。

さて、ここで誰もが気になるのは、アレッサンドラ・フェリとロベルト・ボッレは来日するかどうかです。というのも、今シーズン、フェリはABTで引退公演を行い、ロベルトはその相手役として客演します。ここでABTのスケジュールを確認してみますと、6月11日と14日にフェリとロビーはABTで「マノン」を踊ります。そうすると、少なくとも10日(日)の出演の可能性は限りなくゼロに近いといえます。リハーサルの都合もあるので、実際、かなりこの二人の出演する可能性は低いと思われますが、5回も同じ演目の公演があってこの二人が出ないと相当観客動員が苦しいと思われます。残るスターはマッシモ・ムッルだけなので。よって、現時点での予想では、ロベルトのみ、7日、8日あたりは出演する可能性があるかもしれないって感じですね。

前回の来日公演ではオーレリ・デュポンが客演したので、今回も誰かゲストが出演するでしょうね。そのあたりの調整も入るので、キャストが未定と考えられます。何しろ、NBSニュースの1面を使っている割に、ダンサーの名前が一人も上がっていないんですよね。

ちなみにロベルト・ボッレの公式サイトでは、現時点では 30/03/2007 - Teatro alla Scala - Milano
LA DAME AUX CAMELIAS chor. J. Neumeierが最後のスケジュールとなっています。

チケットの発売予定は3月上旬とのこと。それまでにはキャスト等は発表されるでしょうから、しばし待つとします。

2007/01/11

フリオ・ボッカの最後のツアーとサイト

昨年6月にABTのプリンシパルを引退したフリオ・ボッカですが、その後も自らのカンパニーBoccatangoで活動を続けたり、フェリとアルゼンチンで踊ったりしています。が、ダンサーとしては本年12月22日に引退する予定とのことで、彼の最後のツアーが行われます。

International Herald Tribuneの記事では、彼の最近の記者会見の内容を伝えています。このツアーの名前は「Gracias」といい、1月12日に始まり、スペイン、ロシア、米国、フランスなどをツアーし、12月22日に故郷のブエノスアイレスで閉じるとのことです。

引退後のプランでは、パフォーミングアーツ中心の学校を作って教えたいということ。ダンスや振付はもう行わないことで、ダンスに捧げた22年間に区切りをつけ、アルゼンチンでのんびり過ごしたいとのことです。

で、最後のツアーのサイト「Julio Bocca Ultimotour」がオープンしました。
http://www.boccaultimotour.com.ar

このサイトが実に素晴らしいです。何がすごいって、彼のABTの引退公演となった「マノン」の映像が観られることです。マノン役はもちろんアレッサンドラ・フェリ。1幕の出会いのパ・ド・ドゥ、寝室のパ・ド・ドゥ、2幕のいかさまトランプがばれた時のアクション、そして沼地のパ・ド・ドゥとカーテンコールです。また、彼のファンとして知られる女優のイザベラ・ロッセリーニのインタビューもあります(すっかり老けてしまいました)。
これだけ、この「マノン」の映像があるんだったら、ぜひともDVD化してほしいところですが。
ギャラリーも、ファブリッツィオ・フェリによる引退公演の「マノン」の写真が多数掲載されています。また1982年のデビューから今までの詳しい足跡なども当時の写真を交えながら書いてあったり、フラッシュを多用しすぎてかなり重いサイトですがファンには必見です。スペイン語、英語、イタリア語の三ヶ国語対応。

ブエノスアイレスでの引退公演は、無料でスタジアムで開催されるそうです。行けるものなら行きたいけど無理だろうな。

韓国LGアートセンターの豪華ラインアップ

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」の公演が7月に韓国で開催されるということで、会場のLGアートセンターのサイトを見たら、「白鳥の湖」以外のダンスのラインアップも非常に豪華で、韓国在住の方がうらやましくなるほどでした。

3月はシルヴィ・ギエムとアクラム・カーンの「Sacred Monsters」。日本ではエルメスの顧客限定の公演のみだったものです。なんで韓国まで来て、ロンドン他で話題を呼んだ「Sacred Monsters」を日本で一般向けにやらないんでしょうかね。しかも今週末はアクラム・カーンとシディ・ラルビ・シェルカウの公演はさいたまであるのに。今年の後半は、ギエムは東京バレエ団と全国縦断ツアー(演目は「Push」と「白鳥の湖」2幕だそう)を行うので、それ以外の公演はNBSが認めなかったってことなのかと勘ぐってしまいます。

5月はアラン・プラテルとLes Ballets C. de la B。コンテンポラリーはあまり詳しくないのですが、よく名前を聞くカンパニーです。シディ・ラルビ・シェルカウが所属しています。

6月はナチョ・ドゥアトがTomas Padurとジョイントで公演を行いますが、上演作品はあのヴィム・ヴェンダーズの映画「ベルリン・天使の詩」にインスピレーションを得て、ナチョが主演している「Alas(Wings)」です。ナチョ・ドゥアトは2月に神奈川県民ホールのみ(これももったいない話)で自ら率いるスペイン国立ダンスカンパニーの公演を行いますが、こちらも面白そうです。

7月の「白鳥の湖」公演ですが、どうやら韓国まで来るのに、日本公演はやらないそうです・・・。一昨年の長期来日公演の入りがよくなかったからでしょうか。でも、オーチャードホールという大きな箱で2ヶ月も公演をやる方が無謀という気もしたんですが。今回の新しいザ・スワン(トーマス・ホワイトヘッド)と王子(マシュー・ハート)の評判は大変良く、ロンドンのサドラーズウェルズ劇場のチケットはほぼ完売したそうです。

10月は、ある意味これが最もうらやましいのですが、オハッド・ナハリンとバットシェバ舞踊団が新作「Three」を引っさげてやってきます。これは少し先だから、ついでに日本公演もやってくれるといいのに・・・。

ちなみにLGアートセンターは音楽の公演も、ユッスー・ンドゥールやクロノス・カルテットなど、非常にセンスがいいアーティストを招聘していたりします。

世界一バレエを見る環境が良いとされる日本だけど、実のところチャイコフスキー三大バレエとプティパ作品に偏りがちであるし、韓国や香港まで良い公演が来るのに素通りされると寂しくなりますね。

2007/01/10

装苑のロココ特集&パリ・オペラ座衣装展

Sさんに教えていただいた情報です。発売中の「装苑」2007年2月号特集では、「パリの意匠、ロココのこころ」と称して、

   ――パリの意匠――
   衣装と装飾デザインとロココのこころ
   王妃マリ-・アントワネットのすべて / マリ-・アントワネットとロココ
   ロココ・モード2007 / 夢とロマン パリ・オペラ座の舞台衣装
   オペラ座の衣装 デザイナーたちの競演!
   オペラ座を支える、アトリエ「オペラ・ガルニエ」
   ロココを生きた、マリ-・アントワネットをめぐる小さな旅...

という記事を掲載しています。ソフィア・コッポラ監督の映画「マリー・アントワネット」の特集を中心に、ロココファッションを取り上げているのですが、パリ・オペラ座の衣装の特集が素晴らしいです。「ジュエルズ」、アニエス・ルテステュのドキュメンタリーDVDにも登場した「シェヘラザード」などの衣装を手がけたクリスチャン・ラクロワのインタビューをはじめ、最近の「アモヴェオ」でのマーク・ジェイコブスから、ゴルチエ、森英恵らによる華麗なバレエの衣装、さらには、オペラ・ガルニエの衣装部に密着取材して、インタビューと衣装が作られる過程の写真などがあります。アトリエの様子はどこか時が止まったような不思議な空気が漂っているようで、マスクやデザイン画など貴重なものが見られます。知らなかったのですが、プルミエ以上のダンサーには、専用のボディが用意されているんですね。
舞台写真は3点だけと少ないのですが、ヌレエフ版「シンデレラ」、「シェヘラザード」、「アモヴェオ」の写真があります。

2006年7月には、Centre National du Costume de scène et de la Scénographie (CNCS、国立舞台衣装センター)というのがパリから3時間ほどのムーランにオープンし、パリ・オペラ座とコメディ・フランセーズの衣装を保存し、アーカイヴとして整え、一般に公開していくという目的を持っているそうです。一般公開をしているのは企画展のみということですが、興味深いですね。
http://cncs.fr

なお、見逃せないニュースとしては、4月7日(土)より24日(火)まで、ミキモト銀座本店6階ホールにて、「夢とロマン-パリ国立オペラ座に魅せられて」という企画展が行われること。上記国立舞台衣装センター所有のうち、パリ・オペラ座作品で、18世紀に関連する作品中心のオペラとバレエの衣装、髪飾りなど25点が展示されるそうです。また、パリ・オペラ座のダンサーの舞台写真、衣装アトリエでの出番をも待つ衣装、オペラ座建築を写した写真家たちの作品や、DVDによる衣装の実際のステージ記録なども盛り込まれるそうです。
これは必見ですね!

4月7日(土)より24日(火)まで、ミキモト銀座本店6階ホール
中央区銀座4-5-5 11時~18時 入場料¥1,000 
問合せ先:パリ国立オペラ座衣装展実行委員会 03-5510-4802

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2007/01/09

映画「007 カジノ・ロワイヤル」

父親が大の007ファンで、ロンドンに住んでいた頃から親に連れられて毎回観に行っている。最初に劇場で見たのは「私を愛したスパイ」。年がばれますね。

ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じると聞いて個人的には期待値がすごく高くて、一刻も早く観なくちゃと思いながらも結局2007年になってしまった。通常私はシネコンで映画を観るのだけど、ちょっと郊外なので、冬休み期間になると昼間のスクリーンは子供向け番組中心になっちゃって、この作品は小さなスクリーンに追いやられ、見ようと思って出向くと満席で、今回は3度目の正直である。

ダニエル・クレイグといえば私にとっては「愛の悪魔~フランシス・ベーコンの歪んだ肖像」で、ベーコンの若い愛人役を演じていたのがとても印象的だった。とてもセクシーだったのを覚えている。その後は「ロード・トゥ・パーディション」など、悪役のイメージが強かったけど。
秋にニューヨークの地下鉄で最初に007のポスターを見たとき、映画のポスターと気が付かなくて、誰この素敵な人、と思ったらそれがカジノ・ロワイヤルのダニエル・クレイグだった。

さて、この映画は掴みのモノクロの暗殺シーンがスタイリッシュ。ダニエル・クレイグはこの映画の間中、目の青さがとても印象的で、特にモノクロだとその青さが際立つ。金髪に青い目というのは、冷たい印象を与えるのであって、今回は、あえてその容貌を持つクレイグを起用することで、ボンドの冷酷さを強調しているのだと思った。

が、この「カジノ・ロワイヤル」はいわばエピソード1で、ジェームズ・ボンドがどうやって007になって行ったかを描いているので、最初のうちは相当人間臭い。冒頭のアフリカでのチェイスシーンの壮絶な生身のアクション。仕事上のミス。毒を盛られて死に掛ける。ヴェスパーと恋仲になってあっさりと上司宛に「辞めます」とメールを送っちゃう。隙が多くて人間的な面も多く、まだまだ成長途上だと感じさせる。が、生身の肉体の痛みをかんじさせてくれるのがいい。やっぱりアクションはカーチェイスとかじゃなくて、身体性を感じさせてほしい。

個人的に最大の見所は拷問シーンかな(笑)。素っ裸にされて縛り上げられ、美しい肉体を見せているのだけど下半身を集中的に攻撃されて叫び声を上げちゃう。時には「そこじゃない、ここ」とジョークを飛ばす余裕もあって思わず笑っちゃったんだけど、かなり萌えましたわ。

さすがだな、と思ったのは、何をされても暗証番号だけは絶対に言わない、という強固な意志を示したこと。たとえヴェスパーが殺されたとしても、口は絶対に割らない。任務が第一。ここでようやく、殺人許可証を持つ男の冷静さの萌芽が見えたと感じられた。

ダニエル・クレイグはきわめて生真面目なボンド。前任者のピアース・ブロスナンとは正反対の印象。生真面目すぎてプレイボーイには見えないというか、まだ自分の魅力に気が付いていない。モンテネグロでヴェスパーが用意したタキシードを身に着けて、見違えるように素敵に磨かれたように見えた。シリーズへの出演を重ねて、さらにどれだけ研ぎ澄まされていくかが楽しみ。人が殺されるのを目の当たりにして、血が取れないとシャワーの中で泣いているヴェスパーの指を舐め、肩を貸してあげるところは、すごく優しそうでぐっときたのだけど、その優しい部分をこれからは殺していかないといけないのね、と思うと切なくなる。ラストシーンの「ボンド、ジェームズ・ボンド」と名乗る時の青い瞳の酷薄さがたまらない。

ヴェスパー役のエヴァ・グリーンは、デビュー作「ドリーマーズ」ではアンダーヘアーまで見せて相当エロい身体の持ち主なのだけど、それを封印してお堅い会計士を演じていた。いつもはかなり濃いアイメイクをして武装しているけど、すっぴんになるととても無防備で可愛くてかえってそっちの方が色っぽく見える。ボンド映画ではヌードはないというのが鉄則だし。なぞめいた魅力はあったけど、この役を演じるには少々若すぎるかも。

007というとさまざまなガジェットや派手でスケールの大きいアクションが出てくる印象が強いけど、今回はとても渋いスパイアクションになっていた。個人的にはこれくらい渋い方がスパイ映画らしくて好き。繊細さや脆さを感じさせながらも、殺人マシーンの本性も覗かせるダニエルはホント素敵だった。

2007/01/08

マリインスキー・オペラ、リムスキー=コルサコフ「サトコ」

お正月に台北に行った際。国家戯劇院という国立の劇場に立ち寄った。いかにも中国的でとても立派な建物である。2週間ほど前にあったマリインスキー・バレエの台北公演もここで行われたという。その中にある書店は、バレエ関係のDVDが割りと充実していて、日本で見かけないものもかなり置いてあった。ただし大部分はリージョンが3である。ジョフリー・バレエの「緑のテーブル」があったのでほしかったのだけど、同行している家人が私がDVDを買うといい顔をしないので、まずは先に目に付いたマリインスキ-・オペラの「Sadko(サトコ)」を買った。私はオペラはとても疎いのだけど、リムスキー=コルサコフ作曲のゲルギエフ指揮、マリインスキー・バレエのバレエつきということで面白そうだと思って買ったのだ。

さて、「サトコ」とはどんな話かというと、ロシア版の「浦島太郎」である。その美声により大金持ちとなったグースリ(琴のようなロシアの民族楽器)弾きサトコの話。サトコは海外交易を行うために船団を組んで大海原を渡る途中、海王の求めにより海底王国へ行く。国では王女ヴォルホヴァが待ち受けており、サトコと結婚することになるが、二人を祝う大饗宴の中で現れた聖人の幻影の声により王国は姿を消し、地上に戻ったサトコは妻と仲間達と再会するってわけ。

で、実際見てみると、サトコを演じるおっさんが、海底で「ファラオの娘」に出てくるホタテ王そっくりの王様に迎えられ、美声を披露し、王女(歌っている人は東洋系の顔立ちをしている)と結婚させされ、その宴のシーンにバレエダンサーたちが登場して踊るのだ。これがまた、なんとも珍妙な振付で、「ファラオの娘」でゆらゆら踊っているお兄さんたちの踊りにちょっと近いかもしれない。バレエを目当てに見ると、ちょっとあちゃー、である。人数だけはたくさん出てくるけど。

でも、さすが海洋モノが得意なリムスキー=コルサコフだけあって、音楽は非常にドラマティック、起伏が豊かで良い。歌っている人たちも実力は十分だし、ゲルギエフの指揮も、バレエの時みたいな振りとあっていないぞ、というところがなくて気合入りまくり。ロシア的エキゾチックな香りが漂う良い作品になっていると思う。


ところで、ロシアのバレエ団情報さんで知ったのですが、2月12日(月)~18日(日)の7日間、8公演にわたって マリインスキー劇場 「第3回マスレニツァ・フェスティバル」というのが開催され、2月13日には、「サトコ」も上演されるようです。
http://www.mariinsky.ru/en/afisha/20070213
DVDと同じプロダクションのようですね。
このフェスティバルはオペラだけでなく、バレエも上演されます。
プログラムはこちら。
http://www.mariinsky.ru/en/afisha/fest224/maslenitsa

さて、この「サトコ」ですが、日本でもアマゾンとHMVが扱っているのでDVDはそちらで買えます。ってゆうか台湾より安いんですけど。興味がある方はぜひ。リージョン1とありますが、私が買ったのはALLでした。HMVが扱っていることからも、ALLの可能性が高いと思います。ただしバレエだけを目当てにするんだったら、ちょっとがっかりするかも。オペラとしては見ごたえも聴き応えもあります。ゲルギエフの熱い(熱すぎる)マエストロぶりも堪能できます。なんだかんだ言って、結構気に入ってしまいました。

ディスクの詳細についてはHMVのほうが詳しく書いてあるのでそちらをご覧ください。

SadkoSadko
Rimsky-Korsakov Kvo Kvob

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2007/01/07

1/5ソワレ レニングラード国立バレエ「海賊」

改訂振付: ニコライ・ボヤルチコフ
音楽: アドルフ・アダン

メドーラ: オクサーナ・シェスタコワ
コンラッド: ドミトリー・シャドルーヒン
アリ: ファルフ・ルジマートフ
ギュリナーラ: アナスタシア・ロマチェンコワ
セイード・パシャ: アレクセイ・マラーホフ
アフメット: アントン・プローム
ビルバンド: アントン・チェスノコワ
フォルバン: ナタリア・オシポワ
パレスチナの踊り: アリョーナ・ヴィジェニナ
アルジェリアの踊り: エレーナ・モストヴァヤ
クラシック・トリオ: オリガ・ステパノワ、タチアナ・ミリツェワ、ユリア・カミロワ

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新年一回目の観劇はマールイの「海賊」。ぴあでお得な会員チケットが売り出されていたので取ったら、3階センターとまずまず観やすい席が来た。しかし毎度のことだけど平日6時半上野は本当に厳しい。会社の定時が5時50分、そこからダッシュしても5時55分の電車に乗れないと遅刻してしまうのだ。職場は最上階なので、一度でもエレベーターに誰か乗ってきたらアウト。で、やっぱり今回もアウトだったんだけど、開演が5分遅れたので何とか助かった。

年末~お正月のドタバタで、今日の出演はルジマトフのアリとしか認識しておらず、ギリギリに入場したらキャスト表ももらえなかったのだけど、幕が開いて嬉しいサプライズはメドーラがシェスタコワだったこと。本当に彼女は素晴らしい!手足が長く顔が小さいバレリーナ体型だけど、細すぎず女らしい曲線美がある身体。伸びやかなアラベスクがきれいだし、音楽によく合った踊りをする。身体がよく引きあがっているので立ち姿が美しいし、足音もほとんどしない。しとやかな気品はあるけど、かといって姫キャラってわけではなくて、奴隷市場で売られそうになる時にはすごく嫌そうだし、「私を助けてお願い」と懇願する姿が可愛らしい。とにかく、ほかのバレリーナとは別格の、スターの輝きが出ていて素敵だった。ジュッテもとてもきれいだし、フェッテなどではたまに不安定になるけど、スピード感があり、決めるところはきっちり決めてくれる。彼女くらい踊れればマリインスキーのソリストにも引けを取らないと思う。3幕の花園のところの踊りも柔らかく伸びやかで夢のようだった。

コンラッドのシャドルーヒンは、シェスタコワと実生活で夫婦ということもあって、ラブラブさはよく表現できていたけど、コンラッド役にはちょっと優男過ぎるのでは?上手なんだけど力強さは全然なくて、完全に尻に敷かれている感じ。あのキャラクターでよくアリやビルバントらを従えているな~と思ってしまう。

ルジマトフのアリは、ここまで来ると完全に伝統芸能の世界。とにかく吸引力がすごくて、彼が舞台にいると大したことをしていなくても、思わず目が吸い寄せられてしまう。(もう一人、ものすごい吸引力がある人がいて、マールイのファンだったら絶対にわかると思うけどクリギン) 常に張り詰めた緊張感がこめられた一挙一動が美しい。それだけでなく、内省的で思慮深く、なんとも(よこしまな)想像力を掻き立てる深みがある。さすがに年齢もあってマネージュとかは低いし、振付もだいぶ易しく変えている部分はあるものの、ただならぬ佇まい、黒豹のような鋭さとしなやかさは健在。観る者の心に漣(さざなみ)が立ってしまう。これが観られただけで6000円払った価値があるというものだ。今回は3階席で観たけれども、これを近くで観たら魂まで吸い取られそう。
このアホアホ演目の中で、一人で大真面目で気迫が入りまくりなので少々浮いているけど、そこがルジマトフたる所以。修行僧に化けた時の衣の巻きつき加減も、3幕で後ろで結わえた髪の絶妙な乱れ方も、ぶっといアイラインも素敵すぎて死ぬ。嗜虐心を掻き立てるドMさがたまらない。

ロマチェンコワは、とても可愛いギュリナーラを演じていた。はきはきしているけど、元気がよさ過ぎるわけでもなくてエレガンスを残している。マリインスキーで観たノーヴィコワより好感が持てる。アフメットとのパ・ド・ドゥで一瞬ポアントが落ちちゃったけど、あとはまったく問題なし。このパ・ド・ドゥでは顔を覆っているヴェールははずれなくて、プロームとの息も合っていた。3幕のパシャのハーレムでは、すっかり豪華な生活になじんじゃっているのが、ちゃっかり屋さんらしくてまた可愛い。

そのアフメット役のプロームは、長身でくるくるの巻き毛、少年っぽい表情で、不良少年がそのまま奴隷商人見習いになった感じ。小悪党というよりは、精一杯背伸びして悪ぶっているのがこれまた可愛い。1幕では、台の上での跳躍が高く、元気一杯にはじけていて見ていて気持ちよかった。着地がもう少し正確だと、すごく上手に見えるんじゃないかしら。カーテンコールでも舞台の真ん中までポーンとジュッテしてくれて場内を沸かせた。

チェスノコワのビルバントはとにかく演技が濃ゆ~い。面白いくらい表情が豊かで、マイムも大袈裟で笑わせてくれる。だけど濃いといったら、今回キャスト表には名前が載っていないのに、3階席からオペラグラスなしでも一発でわかってしまったクリギンを置いて他にいないでしょう。1幕では女奴隷を品定めするすけべな客、2幕ではフォルバンの一人。ドジョウのようなへんな長い口ひげをつけていて顔を見ただけで笑ってしまった。しっかりビルバント側についてコンラッドにぶちのめされる。そのときの受けの演技までもがコミカル。3幕でも、なにやら軍人ぽい扮装でしれっと存在しているからまた笑っちゃう。ある意味ルジマトフ以上に吸引力が強く、思わず目が吸い寄せられて主役の演技を見逃すこともたびたび。常に小芝居をしていて、表情が豊かで、彼を見ているだけで飽きない。サラサラの長い金髪で本当はハンサムなのに、何でこの人はこんなに笑えるんだろう!

マラーホフのパシャは、パシャの割には間抜け度が低くて男前風なのが独特。パレスチナの踊りのヴィジェニナは背中が柔らかくてとても妖艶。オダリスクの3人は、自己主張がそれほど強くないのが好感が持てた。こちらも、マリインスキーの時に見た3人よりよかったと思う。ミリツェワやステパノワといった主演もこなすダンサーが踊っているから、見ごたえがある。群舞もとてもきれいだったけど、あえて苦言を言うとしたら足音が大きかったことだろう。

ボヤルチコフの演出は相変わらずセンスがなく、プロローグが長かったり、2幕のパドトロワの前にフォルバンの踊りがあったり説明的な演技が入ったりとテンポもよくないのだけど、ストーリーはその分わかりやすくなっている。衣装も、1幕のメドーラのまるでジゼルのような衣装が野暮ったくて頂けなかったり、装置も今ひとつだったり(マリインスキーの噴水つきゴージャスな花園に比べてここのは、とても夢の中とは思えない寂しさ)、いろいろと細かい文句はあるのだけど、このぬるさまでもが親しみやすさにつながっていい感じ。

何よりも、オーケストラの演奏に気合が入っていて、フォルテッシモとピアニッシモにメリハリがあり、時には爆音も炸裂してバレエとの一体感を感じさせるのがよかった。「海賊」なんて音楽がしょうもない演目を演奏させるのがもったいないくらい。さすがにマエストロ、アニハーノフの指揮は違う。「白鳥の湖」が楽しみ!

そういうわけで大満足の公演だった。が、観客の質がよくなくて、客席でしょっちゅう携帯電話の着信音が鳴っていたのが残念だった。それに、素晴らしい演技にはもっと拍手してあげようよ。

2007/01/06

イリ&オットー・ブベニチェク兄弟&マリ=アニエス・ジロ「融」-「春の祭典」「レクイエム」

一方、イリ&オットー・ブベニチェク兄弟&マリ=アニエス・ジロのプロジェクト「融」のチラシも配布されており、詳細が明らかになりました。

「春の祭典」「レクイエム」 ヨーロッパ・バレエと現代アートの交錯

新国立劇場 中劇場
3月13日(火)7時開演『レクイエム』
3月14日(水)7時開演『春の祭典』

札幌市教育文化会館
3月11日(日)5時開演『春の祭典』

第一部
the Feelings of Prisoners
イリ・ブベニチェク&オットー・ブベニチェク/振付:イリ・ブベニチェク

DIVA
マリ=アニエス・ジロ 振付:カロリン・カールソン

新作(タイトル未定)
ダンサー3名/振付:イリ・ブベニチェク

他新作を含む数作品を予定

第二部
レクイエム~愛のゆくえ (13日 東京)
振付:イリ・ブベニチェク
モーツァルトの「レクイエム」をベースに、オットー・ブベニチェクの新曲「愛のゆくえ」、サンプリング、ノイズエフェクト処理を行ったもの。

春の祭典~愛、開放 (11日札幌、14日東京)
振付:イリ・ブベニチェク
ストラヴィンスキーの「春の祭典」をベースに、オットー・ブベニチェクがサンプリング、ノイズ音をコラージュ。

東京公演のチケット発売は1月27日です。
チケット先行発売:1月5日0:00~7日24:00 
電話受付 チケット24 011-846-7878 ticket24@y3.dion.ne.jp
ローソンチケット(Lコード35774)
チケットぴあ(Pコード374-623)

Jiri Bubenicek (イリ・ブベニチェク) / 振付・出演
Otto Bubenicek (オットー・ブベニチェク) / 音楽・出演
Marie-Agens Gillot (マリ=アニエス・ジロー) / 出演
竹島 由美子 (たけしま・ゆみこ)/ 衣装・出演
Fabien Voranger / 出演 (ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
Jon Vallejo / 出演 (ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
Randy Castillo / 出演 (ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
端 聡 (はた・さとし) / 芸術監督・映像・構成

http://www.stv21.com/event/

ニーナ・アナニアシヴィリ&アンヘル・コレーラ公演詳細

本日マールイの「海賊」を観に行ったところ、いろいろと新しいチラシを入手しました。

ニーナ・アナニアシヴィリとグルジア国立バレエ (アンドレイ・ウヴァーロフ&アンヘル・コレーラがゲスト出演)
http://www.japanarts.co.jp/html/JA_world_artists/ananiashvili.htm

地方公演も含めた全日程とチケット価格が掲載されています。

東京公演(東京文化会館)
『白鳥の湖』
 7月21日(土)・22日(日)18時~ アナニアシヴィリ&ウヴァーロフ
『ドン・キホーテ』
 7月26日(木)18時半~ ジュリアーニ&コレーラ
   27日(金)18時半~  アナニアシヴィリ&ウヴァーロフ
   28日(土)14時~   ジュリアーニ&コレーラ

地方公演
『白鳥の湖』
7月14日(土)よこすか芸術劇場
7月16日(月・祝)三重県総合文化センター
7月18日(水)福岡シンフォニーホール
7月29日(日)大阪フェスティバルホール

『ドン・キホーテ』
7月31日(火)岡谷市文化会館カノラホール

地方公演に関しては、現時点では誰が出演するのかの情報はありませんが、コレーラ&ジュリアーニはおそらく『白鳥の湖』は出演しないものと思われますので、地方公演には出演しないかもしれませんね。問合せ先は地方公演に関してはジャパンアーツではなく、各会場となっています。

なお、別途よこすか芸術劇場のニュースレターも配られており、ここには、「ニーナ・アナニアシヴィリ&グルジア国立バレエ」となっているので、横須賀公演には少なくともニーナは出演しそうですね。

チケット発売は、2月3日(土)、ジャパンアーツ夢倶楽部会員は1月27日(土)、ジャパンアーツぴあ会員は31日(水)となっております。S席18000円、A席15000円、B席12000円、C席9000円、D席6000円、E席4000円です。

2007/01/05

ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン

「舞台芸術の世界~ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン」と題した展覧会が、今年の夏、日本を縦断するようです。

予定としては、

北海道立釧路芸術館 4/17~5/27
京都国立近代美術館 6/9~7/16
東京都庭園美術館 7/26~9/17
青森県立美術館 9/29~10/28

ということで、まだWeb上の情報としては、

京都国立近代美術館のスケジュールに載っているのみなので、詳細は未定です。

いずれにしても、ルオー、ローランサン、ピカソ、バクストなど錚々たるアーティストによる舞台美術を観る貴重な機会になりそうですね。

2007/01/04

クリストファー・ウィールダンの新しいカンパニー

ニューヨークシティバレエ(NYCB)の常任振付家であるクリストファー・ウィールダンは、振付家としての契約を更新しないことを表明していましたが、このたび、自らのカンパニーを旗揚げすることを発表しました。まだ33歳でNYCBのほか、ロイヤル・バレエ、ボリショイ・バレエ、サンフランシスコ・バレエに作品を提供して賞賛を浴びてきた若き鬼才は、ついに自分のカンパニーを持つことになるわけです。

http://www.nytimes.com/2007/01/04/arts/dance/04whee.html?ex=1325566800&en=a01029fbe8e97654&ei=5088&partner=rssnyt&emc=rss

この記事の概要を訳してみます。

2002年にNYCBで初演された彼の振付作品と同じ、Morphosesというのが、カンパニー名です。8月のVail International Dance Festival in Coloradoでまず旗揚げ公演がおこわなれ、そのあと9月にロンドンのサドラーズ・ウェルズ、10月にNYのシティセンターで公演を行うとのことだそう。Vailの公演では、パシフィック・ノースウェストバレエ、ハンブルク・バレエ、サンフランシスコ・バレエそしてNYCBのダンサーの客演で「ポリフォニア」の4組の男女のキャストとする予定であり、残りのシーズンでは、ダーシー・バッセル、ヨハン・コボー、アリーナ・コジョカル(彼の古巣のロイヤル・バレエ)、そしてソフィアン・シルヴ、マリア・コウロスキー、エドワード・リアン、ウェンディ・ウェーラン、セバスチャン・マルコヴィッチ(NYCB)が出演する予定とのこと。彼らがこのカンパニーに合流するということではなく、最終的にカンパニーは20名のダンサーを擁し、年間予算は500万ドルを予定して出資を募っている段階だそうです。

2008年にNYCBとの契約が切れるウィールダンは、11月に同カンパニーを離れますが、その前にあと2作品を振付けると精力的に活動しています。

今回独立するきっかけとなったのは、昨年夏のリンカーンセンターフェスティバルで、サンフランシスコ・バレエが彼の作品を上演し、そこでやはり作品が上演されたウィリアム・フォーサイスに出会って背中を押されたことだそうです。また、NYCBでの友人であるダミアン・ワーツェルがVail International Dance Festivalの芸術監督を務めていることから、出発点を与えられた幸運に恵まれました。

「ポリフォニア」「Klavier」など独創的で美しく、素晴らしい作品を生んできたウィールダンのカンパニーが、どのように育っていくのか、目が離せません。

2006年に観た舞台

なかなか整理がつかなかったのだけど、数えてみたらちょうど80回でした。このほか歌舞伎やストレートプレイ、クラシック音楽、オペラなども少しですが行っているんですよね(苦笑)
でも、2005年は89回だったので、それよりは少し減っています。一昨年はマシュー・ボーンの白鳥だけで40回くらい行っているからなんですが。

2007年は大型の引越し公演もないし、バレエフェスもないし、おそらくボーンの白鳥も来ないので、回数は減るものと思われます。

1月
1月7日 レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」ステパノワ、プハチョフ
1月9日 新国立劇場バレエ「白鳥の湖」 ザハロワ、ウヴァーロフ
1月17日 インターナショナル・スターズ・オブ・バレエ ルンキナ、メルクリエフ、ヘレーラ、ピコーネ他

2月
2月1日 レニングラード国立バレエ「ドン・キホーテ」クチュルク、ファジェーエフ
2月3日 バレエ・プレルジョカージュ「N」
2月4日 バレエの美神 ルジマトフ、ロモリ、プリセツカヤ、レドフスカヤ他
2月18日 東京バレエ団 「マラーホフの眠れる森の美女」 吉岡、マラーホフ
2月25日 マラーホフの贈り物A ケント、ラカッラ、アレクサンドロワ、フィーリン他
2月26日 マラーホフの贈り物A ケント、ラカッラ、アレクサンドロワ、フィーリン他
2月28日 マラーホフの贈り物B ケント、ラカッラ、アレクサンドロワ、フィーリン他

3月
3月5日 リヨンオペラ座
3月18日 牧阿佐美バレヱ団「ア ビアント~だから、さよならはいわないよ」吉田都、テューズリー
3月22日 東京バレエ団「ジゼル」斎藤、フィーリン
3月23日 新国立劇場バレエ 「ナチョ・ドゥアトの世界」湯川、貝川、山本他

4月
4月09日 東京バレエ団 「ディアギレフ・プロ」 首藤、木村他
4月10日 東京バレエ団 「ディアギレフ・プロ」 首藤、大嶋他
4月16日 ピナ・バウシュ・ヴッパタール舞踊団「カフェ・ミュラー」「春の祭典」
4月21日 パリ・オペラ座「白鳥の湖」ルテステュ、ル=リッシュ
4月22日 パリ・オペラ座「白鳥の湖」ムッサン、モロー
4月24日 パリ・オペラ座 「白鳥の湖」コゼット、マルティネズ
4月27日 パリ・オペラ座 「パキータ」 デュポン、ルグリ


5月
5月04日 ボリショイ 「ラ・バヤデール」 アラシュ、フィーリン
5月4日 ボリショイ 「ラ・バヤデール」 グラチョーワ、ネポロージニー
5月05日 ボリショイ 「ラ・バヤデール」 ザハロワ、ツィスカリーゼ
5月06日 ボリショイ 「ラ・バヤデール」 グラチョーワ、ネポロージニー
5月11日 ボリショイ 「ファラオの娘」 アレキサンドロワ、ツィスカリーゼ
5月12日 ボリショイ 「ファラオの娘」 アレキサンドロワ、フィーリン
5月20日 新国立劇場バレエ 「こうもり」 フェリ、テューズリー


6月
6月15日 ベジャール・バレエ・ローザンヌ「バレエ・フォー・ライフ」ロス、ファブロー、ロマン他
6月16日 ABT「ジゼル」レイエス、ボッカ、マーフィ
6月17日 ABT「ジゼル」ヘレーラ、ゴメス、C.コレーラ
6月17日 ABT「ジゼル」ヴィシニョーワ、A.コレーラ、ワイルズ
6月18日 ニューヨーク・シティ・バレエ「Klavier」他 ウェーラン、エヴァンス他
6月19日 ABT「マノン」フェリ、ボッカ、コルネホ
6月20日 ABT「マノン」ケント、カレーニョ、ゴメス
6月21日 ABT「マノン」ヴィシニョーワ、マラーホフ、サヴェリエフ
6月21日 ABT「マノン」レイエス、コレーラ、パストール
6月22日 ABT「マノン」フェリ、ボッカ、コルネホ
6月23日 ABT「マノン」ヴィシニョーワ、マラーホフ、サヴェリエフ
6月29日 ネザーランド・ダンス・シアター「トス・オブ・ア・ダイス」他

7月
7月 2日 新国立劇場バレエ 「ジゼル」 本島、ペッシュ
7月08日 モンテカルロ・バレエ 「シンデレラ」 バール、ナッパ
7月15日 セェリ・ユース・バレエ「ラ・バヤデール」「くるみ割り人形」「ライモンダ」コルネホ、小出、古川
7月16日 小林紀子バレエ・シアター 「コンチェルト、The Invitation、チェックメイト
7月17日 モンテカルロ・バレエ 「夢 Le Songe」 コピエテルス
7月29日 世界バレエフェス全幕 ドン・キホーテ ロホ、カレーニョ


8月
8月05日 「hs06」 首藤、服部
8月06日 世界バレエフェス Aプロ
8月08日 世界バレエフェス Bプロ
8月10日 世界バレエフェス Bプロ
8月13日 世界バレエフェス ガラ
8月15日 世界バレエフェス全幕 ジゼル コジョカル、ルグリ
8月17日 世界バレエフェス全幕 ジゼル ヴィシニョーワ、マラーホフ
8月19日 ニューアドベンチャーズ「シザーハンズ」アーチャー、ビギン
8月26日 東京小牧バレエ団「薔薇の精」「ペトルーシュカ」バリノフ
8月27日 トワイラ・サープ「ムーヴィン・アウト」
8月29日 トワイラ・サープ「ムーヴィン・アウト」トーマス、ロバーツ
8月30日 トワイラ・サープ「ムーヴィン・アウト」トーマス、ロバーツ

9月
9月3日 ニューアドベンチャーズ「シザーハンズ」アーチャー、ビギン
9月9日 小林紀子バレエ・シアター 「レ・シルフィード」「ソリテイル」「パキータ」島添、ホールバーグ

10月
10月08日 インペリアル・ロシア・バレエ「シェヘラザード」マハリナ、ルジマトフ
10月09日 新国立劇場バレエ 「ライモンダ」 ザハロワ、コルスンツェフ
10月14日 小林恭バレエ団「韃靼人の踊り」「ペトルーシュカ」「シェヘラザード」下村、後藤
10月15日 インペリアル・ロシア・バレエ「シェヘラザード」ザハロワ、マハリナ、ルジマトフ
10月26日 ABT「クリア」「牧神の午後」「シナトラ・スイート」「ファンシー・フリー」コレーラ、ゴメス、カレーニョ
10月27日 ABT「Glow-Stop」「メドウ」「ロデオ」レイエス、アブレラ、ゴメス、ラデツキー
10月28日 ABT「クリア」「牧神の午後」「シナトラ・スイート」「ファンシー・フリー」コレーラ、ゴメス、カレーニョ
10月28日 ABT「シンフォニー・コンチェルタンテ」「メドウ」「イン・ジ・アッパー・ルーム」ドヴォロヴェンコ、マーフィ、ベロツェルコフスキー、ゴメス、ケント、コレーラ

11月
11月12日 新国立劇場バレエ 「白鳥の湖」 ザハロワ、マトヴィエンコ
11月17日 Kバレエ 二羽の鳩、「三人姉妹/二羽の鳩」 吉田、デュランテ、輪島、熊川
11月18日 東京バレエ団 「ドナウの娘」 斎藤、木村
11月30日 マリインスキー 「ロパートキナのすべて」 コルスンツェフ、イワンチェンコ

12月
12月04日 マリインスキー 「オールスター・ガラ」 ソーモア、サラファーノフ、コルプ他
12月05日 マリインスキー 「海賊」ロパートキナ、イワンチェンコ、ゼレーンスキー
12月09日 マリインスキー 「白鳥の湖」 ヴィシニョーワ、コールプ
12月10日 マリインスキー 「白鳥の湖」 テリョーシキナ、サラファーノフ
12月10日 マリインスキー 「白鳥の湖」 ロパートキナ、ゼレーンスキー
12月16日 新国立劇場バレエ 「シンデレラ」 さいとう、トレウバエフ
12月17日 新国立劇場バレエ 「シンデレラ」 コジョカル、ボネッリ
12月27日 小林紀子バレエシアター「くるみ割り人形」島添、マカーリオ

この中でベストを選べといわれたら困りますが、やはりボッカの引退公演であった6月22日の「マノン」ですね。フェリとボッカの黄金のパートナーシップを観られるのがこれが最後かと思うと胸が引き裂かれる思いでした。あとは、月並みですが、グラチョーワの「ラ・バヤデール」とロパートキナの「白鳥の湖」です。

ボッカ、フェリ、ロパートキナ、グラチョーワのほかに印象的なダンサーとしては、
ツィスカリーゼ、アレクサンドロワ、フィーリンのボリショイ
コルプ、コルスンツェフ、テリョーシキナのマリインスキー
ラスタ・トーマス
偏愛するマルセロ・ゴメス
エルマン・コルネホ、ホセ・カレーニョ、イリーナ・ドヴォロヴェンコのABT
アレクサンドル・リアブコ&イヴァン・ウルバン&ジョエル・ブローニュのハンブルク・バレエ
ですね。日本人だと、吉田都さんは別格として、木村和夫さん、女優バレリーナとしての島添亮子さん、ガラでちょっと観ただけですが中村祥子さんからは目が離せないと思いました。本島美和さんの「ジゼル」も非常に良かったので、今後の活躍が楽しみです。

2007/01/03

あけましておめでとうございます/本日のテレビ放映予定

遅ればせながら、あけましておめでとうございます。お正月は台湾で過ごしました。過ごしやすいお天気で、おいしいものを満喫し、故宮博物院のお宝を堪能した3日間でした。大晦日のカウントダウンのお祭り騒ぎもすごかったです。またそのうち旅行記など書くかもしれません。

これから実家に行かなくてはならないので簡単に。

旧年中は大変お世話になりました。なにぶん遅筆なのでレポートは遅いし、コメントをつけるのも遅いし本当に申し訳ないと思いつつやってきました。それなりに読んでくださる方、コメントをつけてくれる方がいらっしゃるのは本当に励みになります。これからも、気軽にコメント&トラバしてくださいね。いつもありがとうございます。また、ここがきっかけで実際にお会いすることができた方がいらっしゃったのも楽しかったです。

今年も素晴らしい舞台に、ダンサーに、バレエファンに出会える一年でありますように。そして安心して芸術が楽しめるような、平和な一年でありますように。こうやってのほほんとバレエや映画や音楽など芸術が楽しめるのも、なんとか(日本には)戦争もない世の中であるからだし、この平和が世界中にももたらされるようにと思わずにはいられません。憲法の行方も気になりますね。

さて、本日ですが、バレエ関係のテレビ放送があります。

WOWOW 午後4時~6時45分 「戸惑いの日曜日」
http://www.wowow.co.jp/stage/tomadoi/
小林十市さん出演の舞台です。
脚本:三谷幸喜 演出:佐藤B作
出演:佐藤B作、あめくみちこ、細川ふみえ、中澤裕子、小林十市、小島慶四郎、西郷輝彦 
    ほか
収録:2006年9月7日(木) 東京・サンシャイン劇場

NHK教育テレビ 午後9時~11時
第50回NHKニューイヤー・オペラコンサート
http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2007-01-03&ch=31&eid=13932

「歌劇“椿姫”から“乾杯の歌 友よ、さあ飲みあかそう”」 
「喜歌劇“こうもり”から“夜会は招く”」

この2曲で、東京シティ・バレエ団のバレエがあります。志賀育恵さんほかが出演されるそうです。

昨日の夜に帰国したばかりで、まだウィーンフィルのニューイヤーコンサートもざっとしか見ていませんが、取り急ぎ。

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