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« エールフランスの機内誌にドレスデン・バレエ | トップページ | マリインスキー・バレエ「ロパートキナのすべて」その2 »

2006/12/02

マリインスキー・バレエ「ロパートキナのすべて」

素晴らしいものを見せていただきました。しばしボー然として、一夜明けていまだにボー然として、うまく表現する言葉が見つからない。ロパートキナのブリリアント・カットのダイアモンドのような高貴な魅力とゆるぎないテクニック、優雅さはもちろんのこと、それ以外のキャストや美術の底力というものを感じた。
やはりバレエは総合芸術だ。

ガラとはいっても、通常のガラ公演とは違って単なるパ・ド・ドゥ集などではなく、1幕をまるごと3つ見せるという贅沢な趣向。舞台装置も立派で、全幕を観るような満足感があった。ロパートキナは、全幕作品を踊るよりも、このガラで多く踊っているかもしれない。

○「パキータ」グラン・パ
音楽: レオン・ミンクス
振付: マリウス・プティパ

パキータ: ウリヤーナ・ロパートキナ
ルシアン: ダニラ・コルスンツェフ
ソリスト: エカテリーナ・オスモールキナ、ダリア・パヴレンコ、スヴェトラーナ・イワノーワ、ソフィヤ・グーメロワ、ヴィクトリア・テリョーシキナ

暖色系のドレープをまとった、美しい舞台装置つき。前の日に予習として、「キーロフ・クラシックス」に収められたマハリナ&ゼレンスキーの「パキータ」を見たばかりで、それと比較すると、正直、コール・ドの出来は今一歩と思った。必ず一人遅れる人がいる。上半身はみなとても綺麗だが、ルティレの位置が低い気がする。さすがにみんなそろいもそろって容姿端麗、プロポーションが美しい。衣装も可愛い。

ソリストは、もう断然テリョーシキナ!弾丸のようなスピードで、驚くような高さでジュッテしながら舞台を斜めに横切り、会場ではどよめきが。アティチュードのまま、ほとんど踵をつかないでピルエットを繰り返すが、安定していて素晴らしい。まだ若いはずだけど、プリマの風格は十分。ちょっとお顔が怖いので損をしているけど、これほどのテクニックを持っていれば、そんなことは関係ない。彼女も男前系ダンサーの系譜に入るね。
2番目に踊ったダリア・パヴレンコ。プロフィールの写真はかわいそうなことになっているけど、舞台の上に立つと、黒い瞳が大きくて大変な美人。柔らかなゆっくりとした動き。彼女は上半身がとても美しい。昔のバレリーナっぽい風情。残念ながら後のほうで、ちょっとミスをしてしまったけれども、しかしなんとも豊かな気持ちにさせてくれた。1番目のオスモールキナは、股関節が柔らかいみたいで、脚が高々と上がって大きく気持ちの良い踊り。3番目のイワノーワは、ドン・キホーテのキューピッドの踊りの曲で、チャキチャキと元気よく可愛らしく踊っていた。4番目のグメロワはあまり印象なし。とにかく最後のテリョーシキナがあまりにもすごすぎて。

そしてロパートキナ。凛としていながらも、同時に高雅さも醸し出している佇まい。よく「冷たい」「孤高」と表現されていた人であったが、冷たさは微塵も感じなかった。なんと言っても素晴らしいのが、アプロンを保った姿勢の美しさと、ポールドブラの潔い優雅さ。いつもクネクネしているヴィシニョーワとは大きな違い!動きの一つ一つがクリーンだ。突き刺さるようなポアントはびくともせず、研ぎ澄まされた動きをしている。他のダンサーはみんな足音が大きいのに、彼女だけは足音をまったくさせない。後半のヴァリエーションでの、背中を反らせたラインも、決して大げさではないきれいな曲線を描いている。ゆっくりめの音楽に乗るときの、音の乗り方も見事で、緩急のつけ方が自然。コーダで4回転続けての高速シェネを見せ、楽々ととんでもないことをこなしている。フェッテはすべてシングルだけど、顔のつけ方が正確で、音とぴたりと合ってスピードは最後まで変わらず、軸がくっきりとしている。これ見よがしな感じは微塵もない。まさに芸術の結晶という感じで、透明な光を放っていた。

パートナーのダニーラ・コルスンツェフ。1ヶ月半ほど前に新国立劇場で観たばかりで、そのときも地味ながら良かった。が、今回は、そのときよりもはるかに光っていた。派手さはないけれども、サポートが抜群にうまい。そしてマネージュの時の美しく伸びた脚!宇宙人並のプロポーションの良さを持つ人で、特に脚の長さがすごいので、めちゃめちゃ映える。ロパートキナももちろん、長身でほっそりと美しい脚の持ち主なので、釣り合いが見事。しかもふわっと浮いているような跳躍。つま先も美しい。おもわずぼ~っと見とれてしまう、人間離れした二人であった。コルスンツェフの髪型はもっさりしていたけどね。

オーケストラは、この曲に関してはちょっと不調だったのではないか。時々音は外すし、音色的にも???なところがあって、これがマリインスキーのオーケストラの実力?とすこし残念に思った。

(続く)

追記:プログラムに関しての不満。今回の公演で主役級の役を踊る人しかプロフィールが載っていない。たとえば、パキータのソリストでも、パヴレンコ、テリョーシキナ、グメロワ以外の2人は載っていない。う~む

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