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2006年12月

2006/12/30

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」in London/皆様良いお年をお迎えください

明日30日から1月2日まで台湾にバカンスに行って来るため、今年最後の更新となります。本当は今年を振り返って、今年観た作品を羅列してベストなどを選びたいと思っていたんですが、今日まで仕事だった上、ここしばらく非常に体調が悪くて、掃除もしていなければ年賀状も一枚も書いていないという体たらくで、その余裕がありませんでした。年明けに余裕があれば書きたいと思います。

いつもコメントなども遅れ気味で本当に申し訳ありません。今年は年の途中に仕事が変わって、やりがいと収入は増えたけど急に忙しくなり、それに伴い体を壊してちょっと大変な一年でした。もともと体が丈夫ではない方なんですが。それにもかかわらず、周囲の皆さんのお力添えもあって何とかそれなりにいろいろと観たりすることができたのは良かったです。

今ロンドンのサドラーズ・ウェルズで、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」の公演が行われていて、各紙に批評が出てますが、新しいザ・スワン/ザ・ストレンジャーのトーマス・ホワイトヘッドの評判が非常にいいです。彼はロイヤル・バレエのソリストなのですが、このツアーに参加するためロイヤルをお休みしているんですね。テクニック、カリスマ性ともあるようです。Guardian紙の批評では、「ダンスシューズを履いたダニエル・クレイグのよう」と形容されています。ぜひ観てみたいですが、来年韓国には来るようですが日本には来ないようですね。Matthewbourne.orgでのトーマスの写真もとても素敵です。

ハンブルク バレエ 熱さんのところで知ったんですが、ハンブルク・バレエのカレンダーが半額になっています。私は定価で買ってしまったんですが、半額でこの圧倒的に美しいカレンダーを買えた人はとてもラッキーだと思いますよ。アマゾンではカレンダーの半額バーゲンをやっていますが、バレエ関係で半額になっているのはこれくらいでした。

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それでは皆様、良いお年を!
来年も素敵な舞台に出会えますように。そして、皆様にとってもいい年でありますように。

2006/12/29

ダンスマガジン2月号/来年の予定を考えてみた

ダンスマガジン2月号は、バレエ年鑑2007ということで、来年の主なバレエ/ダンス公演の予定が出ていた。それを元に、来年のスケジュールを考えてみました。

チケット確保分
1月 レニングラード国立バレエ「海賊」「ジゼル」
1月28日 東京バレエ団「ベジャールのアジア」(エヴァネッセンスのコンサートとダブルブッキングをしてしまったので、日にちを変更するかも。でも、井脇さんのバクチが観たいのよね)
2月1日 レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」
2月3日 スペイン国立ダンスカンパニー「バッハへのオマージュ」
2月4日 レニングラード国立バレエ「バヤデルカ」
2月24日、25日 NBAバレエ団「バレエ・リュスの夕べ」
3月4日 オーケストラダスビダーニャ ショスタコーヴィッチ ヴァイオリンコンチェルト他
3月 イリ・ブベニチェク&オットー・ブベニチェク&マリ=アニエス・ジロ、竹島由美子「融2007」
3月 新国立劇場バレエ団「オルフェウスとエウリディーチェ」
3月 MUSE
4月 東京バレエ団「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」
5月 新国立劇場バレエ団「コッペリア」
7月 ハンブルク・バレエ「人魚姫」「シンデレラ」「ニジンスキー」「ジュエルズ」「眠れる森の美女」
7月 オーストラリアバレエ団「白鳥の湖」「眠れる森の美女」
8月 ルグリと輝ける仲間たち
12月 レニングラード国立歌劇場「イーゴリ公」

1月のアクラム・カーンはどうするか考え中です。

これから発売のもの
6月 服部有吉&金聖響「ラプソディ・イン・ブルー」
6月 ミラノ・スカラ座バレエ「ドン・キホーテ」
7月 ニーナ・アナニアシヴィリ、アンヘル・コレーラとグルジア国立バレエ「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」
8月 アクロバティック白鳥の湖
9月 小林紀子バレエシアター「エリート・シンコベーションズ」ほか
10月 小林恭バレエ団「バフチサライの泉」
11月 インパル・ピント・カンパニー
12月 キエフ・バレエ「ライモンダ」
時期未定 バーミンガム・ロイヤルバレエ

大きな来日がそれほどない割りに、結構公演数ってあるものなんですね~まだ東京バレエ団や新国立劇場バレエ団の来シーズンの演目も公式にはアナウンスされていないし。

記事の感想ですか?う~む。コンテンポラリー・ダンス回顧は、あまりコンテンポラリーを観ない私にとっても面白かったです。勉強になるし。クラシック・バレエの批評って難しいですね。

この雑誌って、モノクロのページの方が100倍くらい面白いのには困ったものです。ナチョ・ドゥアト、アクラム・カーン、そして編集長とミカエル・ドナールのインタビューは読み応えがありました。レビューも相変わらずシングルキャストしか観ないで批評しているし。先月号の予告でABTのシティセンターシーズンについて載るって書いてあって、一行も載っていなかったのには相当がっかりです。代わりにベルリン国立バレエのロビンス・プログラムを載せたってことなんでしょうか?ABTのシティセンターと同じ「牧神の午後」「ファンシー・フリー」だし。ランキングも相変わらずパリオペ偏重を反映していますね。表紙のオーレリは美しかったですが。

インターネット時代になって、紙媒体の意味を考えさせられることが多くなりました。フリーペーパーのDANZAが大変充実した内容で、細かい公演を追っていることもありますし。

来月からアメリカのバレエ雑誌「Pointe」を定期購読することにしました。

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2006/12/28

小林紀子バレエシアター「くるみ割り人形」/タマラ・ロホの「白雪姫」DVD

今年のバレエ納めは、小林紀子バレエシアターの「くるみ割り人形」でした。友人のお嬢さんが子役で出演していたので観に行ったのですが、楽しい公演でした。客演のサンカルロ・バレエシアターのプリンシパル、アレッサンドロ・マカーリオはラテンのスイートな王子様で、長身の美形。とても麗しかったです。ちょっと着地音が大きいこと以外は好感持てました。島添亮子さんの金平糖の精も、正確なテクニックで素晴らしかったです。富川祐樹・直樹さん兄弟や八幡さんなど新国立劇場でおなじみのダンサーも活躍していたし、大森結城さんのアラビアがかっこよかったですね。でも一番はドロッセルマイヤーの存在感だったかな。

余談ですが、サイトを見てみるとサンカルロ・バレエシアターは、ロベルト・ボッレ、マニュエル・ルグリ、スヴェトラーナ・ザハロワ、エレオノーラ・アッバニャートらがゲストプリンシパルなんですね。

小林紀子バレエシアターは、来年8月25~27日、新制作でマクミランの「エリート・シンコベーションズ」、そしてニネット・ド・ヴァロワの「The Rake's Progress」(放蕩児レイクの生涯)の日本初演を行うそうです。あと今年好評だったマクミランの「ソリテイル」とのトリプル・ビルです。他のバレエ団には真似のできない、個性的なラインアップでとても面白そうですね。


さて本題です。タマラ・ロホが世界バレエフェスティバルで踊った「白雪姫」(Blancanieves)ですが、全幕がスペインでDVD化されていたようです。レーベルはドイツグラモフォンのようですが、同社のサイトには載っていません。

もちろん相手役は、イニャキ・ウルレサーガです。
音楽、演出: Emilio Aragón
振付: Ricardo Cué

なんでもスペインのデ・アゴスティーニでは、ロイヤルのダウエル&コリアの「くるみ割り人形」とのセットで15ユーロという超お得なお値段で販売されているようですが、残念ながら現時点ではスペイン以外では買えないようです。

http://www.planetadeagostini.es/ficha.php?id=185&idpr=306

http://www.planetadeagostini.es/ficha.php?id=185&PHPSESSID=d4db1cc69107e048d56dd99d2b005131

イギリスやアメリカのタマラファンも、なんとかしてこのDVDを手に入れたいらしく、各国のバレエ・フォーラムでちょっとした盛り上がりがあります。
スペインに旅行する機会がある方は、探してみたらいかがでしょうか。

追記:コメント欄で教えていただきましたが、現在アマゾンでも購入可能です。

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Emilio Aragon Emilio Aragón Bilbao Symphony Orchestra

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2006/12/27

東京バレエ団団員募集

東京バレエ団2007年新規団員募集オーディションが開催されます。

http://www.nbs.or.jp/TokyoBallet/ja/061226audition.pdf

われこそは、という方は、東京バレエ団 03-3791-7000までお電話くださいとのことです。2月25日(日)に第一次オーディション、26日(月)に第二次オーディションがあるそうです。

なお、この募集要項で、現在発表になっている公演予定のほかに、6月に古典全幕、8月に「白鳥の湖」全幕、とあります。

以前、マニュエル・ルグリの公式サイトに8月東京バレエ団「白鳥の湖」と書いてあったのが、今見たら消えていました。さて、誰が出演するんでしょうか、気になりますね。 9月~12月はミックスプロ、全幕、全国ツアー他多数予定ということで団員の皆さん、来年も忙しそうです。

「バレエの鑑賞入門」

マリインスキー・バレエの会場で購入したのだけど、忙しくてなかなか紹介できず。よくあるバレエ入門の本で、主な演目の紹介を中心にしているのだけど、この本が素晴らしいのは、瀬戸秀美さんによる美しい写真の数々が満載という点。

表紙は新国立劇場にゲスト出演した時の、オーロラを踊ったザハロワ。何より嬉しいのが、この本に使用されている写真のほとんどが、最近の公演のもので、ダンスマガジン等の雑誌には載らなかったカットであるということ。巻頭のグラビアは、マリインスキー劇場での、「眠れる森の美女」のフィナーレ。ボリショイ劇場でのニーナ・アナニアシヴィリとセルゲイ・フィーリンの「ファラオの娘」。

すべて瀬戸さんの写真なので、新国立劇場での写真がやや多いのだけど、シュツットガルト・バレエとマニュエル・ルグリの「オネーギン」、ダーシー・バッセルとロベルト・ボッレの「マノン」、アンヘル・コレーラとフェリの「ロミオとジュリエット」・・・。自分も観た舞台の素晴らしい写真が満載で、目の保養とはこのこと。内容としても、作品の見所が、鑑賞の上でとっても参考となる上、現在活躍中のダンサーたちの紹介、海外のバレエ団の紹介、簡単なバレエの歴史など、必要な情報が網羅されている。ダンスマガジン1冊より少し高いだけで、これだけの写真が揃っていると相当得した気分。ぜひともお勧めしたいです。

バレエの鑑賞入門バレエの鑑賞入門
渡辺 真弓

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2006/12/26

12/17新国立劇場バレエ団「シンデレラ」

例によって大変遅筆なため、一週間以上も前の公演の感想をすみません。

脇のキャストは前日とほぼ同じ。違う点は、アグリー・シスターズに篠原聖一さんが入ったこと。篠原さんのお姉さんは、ちょっと困ったような顔をしていて、シャイなんだけど絶妙なボケをかましていてやっぱり笑える。それに、この役どころは、ただバカ騒ぎをしているだけじゃなくて、踊りもたっぷり見せ場があって相当踊れないと厳しいし、時には観客をほろりとさせないといけない。いやはやこの二人は立派だ!

さて、新国立のロミジュリ、そしてロイヤルの来日公演での降板が続いたコジョカルが、やっと登場。ちっちゃくて可愛い♪しかし、華奢で小柄でけなげなコジョカルのシンデレラは、芯がとても強いように見受けられ、哀しげな表情を見せる割にはかわいそうな感じは全然しなかった。ゆるぎないテクニックによる、輪郭のはっきりとした踊りで、はきはきした風情。細かいアシュトンのパを上手にこなしている。少々元気が良すぎるかもしれないけれども、快活なシンデレラ像を作り上げていた。箒を持って踊るところのおとぼけぶりがお茶目で実にユーモラスで愛らしい。

舞踏会で変身し、きらびやかに着飾ってポアントで一段ずつ降りていく時の、コジョカルのまっすぐな視線。この夢のような瞬間が本当に現実なのかしら、と半信半疑でいながらも、しっかりと地に足が着いている安定感があった。彼女のシンデレラは、これのできごとが本当に夢で、明日にはつらい現実に戻ってしまっても、それでも明るく生きていけそうな印象がする。とても聡明で前向きなのだ。でも、王子を見たらやっぱり嬉しさを隠せないところがやっぱり可愛い。

ボネッリの王子は、去年のロイヤルのシンデレラで吉田都さんの相手役を踊った時以来。そのときはあまり目立っていなかったけど、今回はさらに麗しさに磨きをかけて、夢のように素敵なキラキラ王子様だった。初日の当日に日本に到着したらしく、初日は時差ボケでちょっと調子が悪かったそうだけど、今回はもうすっかり回復していたみたい。経っているだけで王子だし、さすがロイヤルの同僚だけあって、サポートは上手だし、ラテンらしい情熱もある。かなり積極的にシンデレラへの愛情表現を行っていて、好ましかった。二人のパ・ド・ドゥは息がとても合っていて、コジョカルの素晴らしいテクニックをボネッリが立派にフォローしていて、お似合いのカップルとなっていた。

脇は前日とほぼ同じだったのであまり詳しくは書かない。だけど、バリノフ君は風邪も治ったのか、前日よりずっと調子が良さそうだった。重さが消えて、溌剌していて飛び跳ねるようにキュートな道化を好演。あちこちにちょっかいを出していたりと、思わず主役そっちのけで目で追ってしまいそうになってしまう。深いプリエから爆発するような跳躍、音感の良さ、プレゼンス。八幡君もがんばっているけど、やっぱりバリノフ君がいないとね。ぷっくりとしたほっぺたのハートとダイヤの絵も可愛い。

カツラをむしりとられるナポレオン役の八幡君の演技も楽しかった。カツラを取られたことを、一瞬気がつかなくて、それから大慌てするのよね~。八幡君のように若くてかわいい男の子に、こんなまだらハゲの役をさせちゃうなんてかわいそう、でも楽しいからいいや(笑)

さて、12時の鐘が鳴って家に戻り、元の暮らしに戻ったシンデレラ。エプロンのポケットの中に、ガラスの靴の片方が隠してある。コジョカルはそれを取り出して思い出すシーンで、一瞬靴が出てこない、と探し回っていたのだった。無事出てきて良かったね。王子が靴の持ち主を求めにやってきて、アグリー・シスターズがでっかい足でもう片方のガラスの靴を試しばきする前で、ポロリとシンデレラのポケットからガラスの靴がこぼれ落ちる。この落とし方はちょっとわざとらしかったかも。しかしそうであったとしても、コジョカルの演技の上手さゆえ、わざとガラスの靴を落とした、したたかな女の子って見えないところがさすが。おそるおそる両方のガラスの靴を履いて歩くところも、こんな身に余る幸せを私が受けてしまっていいのかしら、と言っているように思える。だjからこそ、終幕の結婚式が感動的な余韻を残してくれるのだろう。

コジョカルは踊りだけではなく、演技もすごく達者なのがよくわかった舞台だった。と同時に、新国立ダンサーたちの芸達者さ(アクリさんや篠原さんはゲストだけど)もじっくり味わえて、楽しかった♪また再演されたら観に行きたい演目。

シンデレラ:アリーナ・コジョカル
王子:フェデリコ・ボネッリ
義理の姉たち:マッシモ・アクリ、篠原聖一
仙女:湯川麻美子
父親:石井四郎
ダンス教師:吉本泰之
仕立屋:澤田展生
洋服屋:神部ゆみ子、楠本郁子
靴屋:高木裕次
床屋:佐々木淳史
宝石屋:井口裕之
御者:末松大輔
春の精:西山裕子
夏の精:西川貴子
秋の精:高橋有里
冬の精:寺島ひろみ
道化:グレゴリー・バリノフ
王子の友人:陳秀介、冨川祐樹、江本拓、中村誠
ナポレオン:八幡顕光
ウェリントン:市川透

2006/12/25

「リトル・ミス・サンシャイン」

アリゾナ州に住むフーヴァー一家は、へんてこな家族である。父リチャードは「負け犬になるな」という成功哲学の持ち主で、このノウハウを売って一獲千金を狙っている。息子ドウェーンはニーチェに心酔し、空軍士官学校に合格するまでは一言も口を利かないという沈黙の誓いを立てて、9ヶ月間も黙ったまま日夜鍛錬に励んでいる変人。娘のオリーヴは幼児体型のネガネっ子で特別に人目を引く容姿ではないけど、美少女ミスコン出場を夢見ている。そしてリチャードの父親(おじいちゃん)は、セックス中毒&ドラッグ中毒で老人ホームを追い出された不良老人。そんな家族をまとめるのに必死な母シェリルの元に、さらにトラブルが。兄のフランクが自殺未遂したという。自称全米一のプルースト研究家の彼は、ライバルの学者に恋人(男性)を奪われたのに逆上して職場と家を追われ、さらに奨学金も彼に取られたのだった。一人では再び自殺の危険性があるため、シェリルは兄を引き取り、ドウェーンの部屋に同居させることにする。もちろん、マッチョな祖父は「ホモ野郎」とフランクを軽蔑しているし、ドウェーンは筆談でみんな大嫌いだ、と言う。

そんなところへ、オリーヴが補欠になっていたミスコン「リトル・ミス・サンシャイン」の予選で繰り上がり、カリフォルニアで行われる本選に出場できることになる。「負け犬になるな」がモットーのリチャードの一押しで、一家は、おんぼろの黄色いミニバンで一路会場を目指すが、その間にはさまざまなトラブルが・・・。


アメリカ人の成功に対する強迫観念、ステロタイプ、勝ち組と負け組という二者択一的な考え方、そして美少女ミスコンとさまざまなことを皮肉っているシニカルな映画なんだけど、なんだかとても心あたたまる作品。とはいっても、通り一遍のハッピーエンドではないし、この家族に関して解決していることはほとんどないんだけど、希望を感じさせてくれるんだな。

父親リチャードが成功哲学に取り付かれ、負け犬にはなるな、と強調すればするほど、彼らが負け組人生まっしぐらなのが強調されるという皮肉。でも負けてもいいよね、家族が幸せだったらば、ってことなんだよね。

一人一人のキャラクターが強烈に面白い。お尻にいまだにナチスに受けた銃弾が残っていることを自慢し、マッチョな不良老人のおじいちゃん。彼が愛する孫娘オリーヴに振付けたダンス、これには抱腹絶倒!さすがはセックス&ドラッグな爺だけのことはある。ドウェインも面白い。部屋にはでっかりニーチェの肖像画で、しかも不気味な似顔絵のついたTシャツをずっと着ている。本当はしゃべれるのにあえて言葉を発しなくて、筆談でも「Welcome to Hell」とフランクに突きつけたり、「I hate everyone」ってeveryoneに下線を引いたり、なんというかニヒルで世の中を嫌っているんだけど、実は悪い奴ではなくて妹思い。色白で前髪が長い独特の風貌が素敵。ゲイの伯父フランクがまた、プルーストの研究家はみんなゲイだというステロタイプを逆手に取っていて可笑しい。周りが彼の手首の包帯のことを事故とごまかしていたのに、オリーヴに聞かれると、男性同士の恋のもつれで自殺未遂したなんてあっさりとカミングアウトしちゃう。でも、情緒不安定なはずの彼が一番落ち着いているのが可笑しい。母親のトニ・コレットにしても、父親のグレッグ・キニアにしても、いかにも負け組みな二人って感じで、演技がナチュラルで素晴らしい。

しかし誰が見ても驚くであろう部分は、美少女ミスコンのグロテスクさだろう。未だ未解決のジョンベネちゃん事件を生み出す土壌はここにあったのね、と思ってしまう。幼い少女たちが、大人のモデル顔負けの派手な化粧にヘアスタイルでセクシーな衣装を身につけ、しなをつくって観客に媚まくり。やばいものを見てしまった感ありあり。そんな中で、お腹がぽこんと出て地味なオリーヴは当然浮きまくり。この危機に彼女が出した秘密兵器とは・・・これまた破壊力すごすぎ。見てのお楽しみということで!

単純にいい話ね、とは割り切れない邪悪な部分を残しながらも、あったかい気持ちにさせられちゃう映画。東京国際映画祭で主演女優賞(オリーヴを演じた天才少女アビゲイル・ブレスリン)と最優秀監督賞、観客賞を受賞し、来たるゴールデングローブ賞の作品賞と主演女優賞(こっちはトニ・コレット)にノミネートとすごぶる高い評価を得ているのも納得。

監督:ジョナサン・デイトン / ヴァレリー・ファリス

キャスト
オリーヴ:アビゲイル・ブレスリン
リチャード:グレッグ・キニア
ドゥエイン:ポール・ダノ
おじいちゃん:アラン・アーキン
シェリル:トニ・コレット
フランク:スティーヴ・カレル

2006/12/24

12/16 新国立劇場バレエ団「シンデレラ」

お気に入りのダンサーの一人、マイレン・トレウバエフが久しぶりに王子役で出演するということで楽しみにしていた公演。土曜日のマチネということで、劇場はお子様でいっぱい。

「シンデレラ」という演目は、しかしシンデレラや王子よりも、アグリー・シスターズこと義理の姉二人の怪演ぶりが印象的な作品なのだ。男性ダンサーがグロテスクな女装をして、悪乗りをするのである。今回の二人、マシモ・アクリと奥田慎也の二人は素晴らしかった。特にアクリさんの芸達者ぶりは最高!最初の針仕事をしているところから、一挙一動に抱腹絶倒。そしてちょっとシャイで女の子っぽい、でも肝心な時にはちゃんとボケをかましてくれる奥田さんとのコンビネーションもいい。日本のバレエ団で、こんなにノリのよい楽しいアグリーシスターズを見せてくれるのが嬉しい。カーテンコールで、ばかでかい扇子で奥田さんを隠しちゃったり、ウェリントン役の市川さんにチューしたり、脚だけ先に見せて出てきたりと、最高のノリのアクリさん。彼を見るためだけにもう一回観てもいいかも、と思ってしまう。

シンデレラ役のさいとうさんは、とても気立ての優しい、イノセントでつつましい女の子。いい意味でアクのない、素直な印象を残しているので感情移入しやすい。お母さんの肖像画を取り出してそっと取り出すしぐさひとつに、心を動かすものがある。だからシンデレラに変身しても、こんな私がこんな幸せを掴んじゃっていいの、と感じさせる。キラキラ感は少々足りないものの、シンデレラらしいシンデレラに思えるし、元の灰かぶり姫に戻った時も、これで良かったの、いい夢が見られたわと思っているところが見て取れる。だからこそ、偶然にもポケットからガラスの靴がこぼれおちて王子様と結ばれることになってよかったね、と思わせてくれる。踊りは上半身が柔らかくてきれいだけど、アシュトンの難しいステップをこなすのに少々苦労していた様子。よくがんばったで賞をあげたい。

この演目でいつもほろりとさせられるのは、めでたく王子と結婚することになって、今までお世話になったわ、と姉たちと抱き合うところ。アグリーシスターズは悪役ということになっているけど、このアシュトン版ではちょっとイジワルなだけで、本当はシンデレラとはとても仲良しなのだ。ラストの結婚式も、あまりきらびやかではなく、妖精たちに祝福され、しみじみと終わるところが好き。心の優しさが一番大事、というメッセージが良く伝わってくる。

一方、マイレンはテクニック的には安心してみてられる。つま先が美しく、着地がきれい。ジャンプも高いしサポートも上手で、パートナーをとても大事にしているのがわかる。以前は端正だけどまじめすぎて面白みがなかった彼だけど、最近はどんどん個性を発揮してきた。王子らしからぬ、片眉を上げた表情とか面白い。12時の鐘が鳴って帰ろうとするシンデレラを、絶対に帰してなるものかと必死に妨害工作するところも、熱くて素敵だったけどちょっと笑ってしまった。シンデレラはあまり王子の見せ場がないのがもったいないところ。

四季の精は、断然春の西山さんが素敵。春らしいフレッシュさと、音に合わせて軽やかに正確に舞い踊る様子が気持ちよい。冬の厳しさをシャープに表現した寺島ひろみさんも良かった。仙女の湯川さんはいいダンサーだと思うんだけど、持ち味があまり生かしきれていない。アシュトンの細かいパに乗り切れていないし、彼女の艶やかさに合っていないのが残念。四季の精と仙女を観ると、上半身と下半身がまるで逆の動きをするアシュトンの振付ってすごく難しい踊りなのがよくわかる。

道化はバリノフくん。前日風邪を引いて出演しなかったそうで、今日もやや重たかったけど、愛嬌たっぷりの可愛らしさとテクニックの高さは健在。ダンスの量で言えば、王子よりもよほどたくさん踊るし、いっぱい跳ばないといけないので体力的には大変だと思うけど、最後まで元気一杯だった。ダンス教師はひさびさの吉本さん。完全復活、元気になられたようでよかった!ナポレオンは八幡くん。カツラをむしりとられた演技が可愛い。

マリインスキーの完璧なテクニシャンぞろいの公演を観た後では、ちょっと淡白に感じられた。けれども、美しくゴージャスなセットと衣装、そして東京フィルの素晴らしい演奏ですっかり夢の世界に連れて行かれて、楽しかった。何よりもプロコフィエフの難しい演奏を、少々のミスはあったもののほぼ完璧に演奏してくれたのが嬉しかった。

【シンデレラ】
 さいとう美帆
【王子】
 マイレン・トレウバエフ

義理の姉たち: マシモ・アクリ
          奥田慎也
仙女: 湯川麻美子
父親: ゲンナーディ・イリイン
春の精: 西山裕子
夏の精: 西川貴子
秋の精: 高橋有里
冬の精: 寺島ひろみ
道化: グリゴリー・バリノフ
ナポレオン: 八幡顕光
ウェリントン: 市川 透
王子の友人: 陳 秀介、富川祐樹、江本 拓 中村誠
ダンス教師:吉本泰之
仕立屋:澤田展生
洋服屋:神部ゆみ子、楠本郁子
靴屋:高木裕次
床屋:佐々木淳史
宝石屋:井口裕之
御者:末松大輔

2006/12/23

ミラノ・スカラ座バレエ「ラ・バヤデール」(ザハロワ&ボッレ)

待っていました!のザハロワ&ロビーのバヤデール。ジャケットのロビーの写真にはおひげがあるのだけど、実際に見てみたらひげはなかった。

ミラノスカラ座バレエの今までの映像を観ると、演奏と衣装・舞台装置は大変美しいのだけど、ダンサーはいまいち、という印象が強かった。でも、今回はソリストからコール・ドにいたるまでなかなか健闘している。誰もが懸念していたであろう「影の王国」のアラベスク~パンシェも揃っていて美しい。ただしスロープが2段しかないのが物足りないのと、スロープを下りきってから全員でエカルテでキープするところは時々ぐらぐらしている人がいたのが惜しい。さすがにロシア系の影の王国には及ばないけど、多分ABTあたりよりはクオリティは高いのではないかしら。影の王国のバリエーションのレベルもまずまず。ただし、3人ともニコニコしながら踊っているのにはちょっと違和感を感じた。時が止まった感覚や、幽玄さという点では、このシーンは物足りない。が、ダンサーの力量という点では、レベルはなかなか高いように思えた。

苦行僧はジャンプ力があって踊りに迫力があるし、大僧正もなかなか存在感はあった。(ロイヤルのダウエル様やボリショイのユーリ・ヴェトロフを観ていると淡白だけど) ブロンズ・アイドルも、背が高くスリム、皮膚呼吸が出来ないんじゃないかと思うくらい金色に塗りこめられていたけど軽やかで上手だと思った。

ザハロワのニキヤは5月のボリショイの来日公演で観ていたのだけど、相手役のツィスカリーゼがあまりに濃かったのと、前日観たグラチョーワが素晴らしすぎてやや印象が弱かった。この映像が収録されたのも、5月ということで来日公演直後のようだったけど、この映像の方が印象に残るニキヤであると思う。

「何を踊っても姫」と呼ばれるザハロワだけど、今回はさすがに姫ではなくて、華奢で儚げでありながら、もっと威厳がある存在のように見えた。巫女ではあるけれども、相当位の高い神聖な巫女という風情である。真っ白な肌、柳のような細くしなる腕や脚、死ぬ前からすでにこの世の人ではないような雰囲気さえ漂わせている。来日公演のときのザハロワは、大僧正に迫られて、「このあたくしに迫るなんて100年早いわ」というゴーマンさすら感じさせたのだ。今回はもっと大人で、大僧正を嫌がっているのはよ~くわかるんだけど、あなたほどの方がいけませんわ、と表面上は取り繕っている。ガムザッティとの対決シーンでは、ソロルと彼女が婚約したことにショックを受けて、そのクールさが一瞬失われて動転し、手負いの動物のように見えるところがいい。いずれにしても、とても育ちがよく、かつ神々しいまでの美しさ。踊りそのものもち、柔らかい背中、高々と上がるデヴロッペ、気持ちよいほどパッと開くジュテ・アントルラッセと絶好調。影の王国でのヴェールを持ったヴァリエーションも、綺麗に踊っていた。ここは来日公演では結構乱暴だったもので。
ザハロワの演技の中でも一番よかったのは、3幕、ソロルとガムザッティの結婚式でニキヤが亡霊となって現れるところで、ソロルへの愛と裏切られた悲しみで引き裂かれながらも、彼のすべての過ちを許そうとするところが見られる。ソロルへの想いだけが現世に残っている、その情念が幽かに浮かび上がって、彼だけに見える幻なのがよく伝わってきた。
ザハロワはあまりにも造形が美しくてお姫様っぽいので、演技面での評価が低くなりがちなのだけど、相当表現力が増しているのがわかる。

ロベルトもザハロワに負けず劣らず見目麗しい戦士。だけど、彼は戦士としての勇壮さの裏腹の優柔不断さ、気弱さをストレートに出している。ガムザッティを紹介されて、うまく断れないうちにズルズル引きずられて結婚する羽目になってしまった感じ。3幕の結婚式でも、ものすごく嫌そうなんだけど、でも席を蹴って毅然と断ることもできない。要するにダメダメ君なのだ。ニキヤが毒殺された時などはもっとひどくて、彼女が息絶えるところすら見届けないでガムザッティとその場を立ち去っちゃう冷たい男だし。なのに、2幕では相当後悔しているようで、アヘンをがんがん吸っていて色っぽく悶絶しているし。ロビーのように美しい人だから、絵になるのであって、そうでない人だったら目も当てられないかも。最初のラブラブなところでは、さすがラテン男の情熱を体現しているのにね。
踊り自体は、例によって安定していて、サポートも非常に上手だし、ラインも足先もきれい。難しいヴェールのシーンでもしっかりとザハロワを支えていた。この二人はとてもよく合っている。ジュッテは柔らかく品がある。戦士役を踊るのには少し貴族的過ぎる踊りという気もするのだけど、ちょっとお疲れだったのかもしれない。それでも、影の王国でのソロは見事で、背中も反らせてのカブリオールの形が美しい。

ミルタのイザベル・ブリュッソンは、悪くない。背の高い若い美人さんで、最初はおっとりとしたお嬢様だったのが、どんどん性格のきつさが表に出てきている。1幕2場の終わりに「あの女殺してやる~」の決然とした表情は凛々しい。テクニックも悪くない。ただし、ニキヤとの対決シーンでの押し出しはもう少し強い方がいいだろう。ザハロワというスターに対抗するには、相当の悪の強さか、華が必要なのだけど、そのあたりが相当物足りない。2幕婚約式のとき、エカルテもこなしていたが、やや不安定で迫力に欠けていた。さらに圧倒的な華やかさがほしいところだった。3幕の結婚式で、蛇を隠したのと同じような花かごを差し出されて、激しく動揺する演技は良かった。ガムザッティは本来はニキヤと同格くらいのスターダンサーに踊らせたほうが、「ラ・バヤデール」というドラマは盛り上がると思う。

演出はマカロワ版ということで、ブロンズ・アイドルの踊りは3幕の結婚式で踊られ、太鼓やマヌー、オウムの踊りなどのキャラクターダンスがない。それと、ニキヤが蛇にかまれる時の花篭の踊り(曲が速く変調するところ)がないので、ニキヤの死の描写が案外盛り上がらないのが残念。その代わり、影の王国の後に3幕として結婚式がある。ここではニキヤの亡霊が現れ、ソロルの心が激しく揺れ動き錯乱。それを観たガムザッティも動揺したところへ、寺院が崩壊してあの世でニキヤとソロルが結ばれることになるのだ。ロビーがアヘンにおぼれるシーンや、ニキヤの姿が脳裏に浮かぶところは特殊効果を使っていたけど、そういうのは要らないと思う。

カーテンコールにはナタリア・マカロワも登場。さすがにザハロワやロビーと並ぶと小柄だけど、意外と若々しかった。立派なプロダクションに、主演二人の美しさもあって、見ごたえのある映像となっている。画質、音質とも大変良し。

このDVDに収録された公演をご覧になったamicaさんの感想をぜひお読みください。

ミラノ・スカラ座バレエ団「ラ・バヤデール」(全3幕)ミラノ・スカラ座バレエ団「ラ・バヤデール」(全3幕)
スヴェトラーナ・ザハーロワ ロベルト・ボッレ マルタ・ロマーニャ

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2006/12/22

テレビ放映情報/ウィーンフィルニューイヤーコンサート他

新年恒例のウィーンフィルのニューイヤーコンサートが、2007年も開催されます。指揮はズービン・メータです。
そしてバレエですが、ウィーン国立歌劇場やフォルクスオーパーのバレエ団、そしてミュンヘン・バレエことバイエルン国立歌劇場バレエ団のソリストが踊ります。おそらくはルシア・ラカッラとシリル・ピエールが出演するのではないかと思われますが詳細はまだ不明です。

テレビ放映は、
NHK教育テレビ 2007年1月1日 (月)  19:00~21:45
NHKBS-2     2007年1月 1日 (月)  21:00~23:50

の予定です。(再放送もある予定)
http://www.nhk.or.jp/bsclassic/special/wp-neujahr_2007.html

ちなみに、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のサイトには日本語のサイトがあるんですね。
http://www.wienerphilharmoniker.at/index.php?cccpage=Home&set_language=ja

追記:ルシア・ラカッラとシリル・ピエールが「美しき青きドナウ」を踊ると正式に発表されました。
http://www.wlrn.org/web/program.php?id=29&tv=1


ラカッラ&ピエールといえば新国立劇場バレエ団ファンサイトさんに、ローラン・プティ振付「コッペリア」のキャストが発表になったとありましたね。
5/13,15,17 ルシア・ラカッラ、シリル・ピエール
5/18, 20 本島美和、レオニード・サラファーノフ
5/19 寺島ひろみ、山本隆之
なのだそうです。

なお、近々の放映予定としては、12月10日(日)大宮ソニックシティで上演されたレニングラード国立バレエの「くるみ割り人形」が、「BS週刊シティー情報」で1分程度ですが放映される予定です。この日の配役は、マーシャ役:エレーナ・エフセーエワ、王子:ミハイル・シヴァコフ。

日時:12月23日(土) 放送予定
エンターテインメントエクスプレス 「BS週刊シティー情報」
NHK 衛星第1テレビ  毎週土曜日 午後06:10~06:49
                翌日曜日  午前00:20~00:59(再放送)


あと皆様すでにご存知かと思いますが、吉田都さんが今年活躍した10人の一人として、大晦日のNHK紅白歌合戦の審査員に選ばれ、番組に出演します。残念ながら私は年末年始は台湾で過ごす予定なので観られないと思いますが・・。


※わが家にもザハロワ&ロベルト・ボッレのミラノスカラ座「ラ・バヤデール」届きました。今日は忘年会で帰宅が遅かったので、明日観られるといいなあ。

2006/12/21

ABTのパリ&ロンドン公演

ABT(アメリカン・バレエ・シアター)は来年の2月14日~18日に、ロンドンへのツアーを予定しています。

ロンドン公演の演目とキャストは以下を予定しています。会場は、サドラーズ・ウェルズ劇場。
http://www.sadlerswells.com/whats_on/2006_2007/ambt.asp

2006年秋のシティセンターシーズンで上演された演目を中心に、「白鳥の湖」「海賊」「ラ・バヤデール」のパ・ド・ドゥや、「薔薇の精」を加えています。
キャストを見ると、ついにイーサン・スティーフェルが復活していますね。今度こそ怪我を完治させて無事に踊って欲しいものです。また、ツアーに最近余り出演しなかったアンヘル・コレーラもちゃんと入っています。

February 14, 7:30 PM
Symphonie Concertante シンフォニー・コンチェルタンテ
M. Wiles(ミシェル・ワイルス) V. Part(ヴェロニカ・パルト) M. Beloserkovsky(マキシム・ベロツェルコフスキー)

Le Corsaire pas de deux 海賊 パ・ド・ドゥ
X. Reyes(シオマラ・レイエス) J. Carreño(ホセ・カレーニョ)

Swan Lake Act II pas de deux 白鳥の湖 2幕 パ・ド・ドゥ
J. Kent(ジュリー・ケント) M. Gomes(マルセロ・ゴメス)

In the Upper Room イン・ジ・アッパー・ルーム
Company


February-15, 7:30 PM
La Bayadère Act II ラ・バヤデール2幕
I. Dvorovenko(イリーナ・ドヴォロヴェンコ) M. Beloserkovsky(マキシム・ベロツェルコフスキー)

Drink to Me Only With Thine Eyes 汝が瞳に乾杯
Company

Fancy Free ファンシー・フリー
C. Salstein(クレイグ・サルスタイン) S. Radetsky(サシャ・ラデツキー) M. Gomes(マルセロ・ゴメス) P. Herrera(パロマ・ヘレーラ) J. Kent(ジュリー・ケント)


February-16, 7:30 PM
Symphonie Concertante シンフォニー・コンチェルタンテ
J. Kent(ジュリー・ケント) P. Herrera(パロマ・ヘレーラ) G. Saveliev(ゲンナディ・サヴェリエフ)

Swan Lake Act III pas de deux 白鳥の湖 3幕
G. Murphy(ジリアン・マーフィ) E. Stiefel(イーサン・スティーフェル)

Le Spectre de la Rose 薔薇の精
H. Cornejo(エルマン・コルネホ) X. Reyes(シオマラ・レイエス)

The Green Table 緑のテーブル
D. Hallberg(デヴィッド・ホールバーグ)


February-17, 2:00 PM
La Bayadère Act II ラ・バヤデール2幕
V. Part(ヴェロニカ・パルト) D. Hallberg(デヴィッド・ホールバーグ)

Drink to Me Only With Thine Eyes 汝が瞳に乾杯
Company

Fancy Free ファンシー・フリー
H. Cornejo(エルマン・コルネホ) E. Stiefel(イーサン・スティーフェル) J. Carreño(ホセ・カレーニョ) S. Abrera(ステラ・アブレラ) G. Murphy(ジリアン・マーフィ)


February-17, 7:30 PM
Symphonie Concertante シンフォニー・コンチェルタンテ
S. Abrera (ステラ・アブレラ) G. Murphy(ジリアン・マーフィ) D. Hallberg(デヴィッド・ホールバーグ)

Sinatra Suite シナトラ・スイート
A. Corella (アンヘル・コレーラ)

Le Corsaire Bedroom pas de deux 海賊 寝室のパ・ド・ドゥ
I. Dvorovenko(イリーナ・ドヴォロヴェンコ) M. Beloserkovsky(マキシム・ベロツェルコフスキー)

The Green Table 緑のテーブル
I. Stappas(アイザック・スタッパス)


February-18, 2:00 PM
La Bayadère Act II ラ・バヤデール2幕
P. Herrera(パロマ・ヘレーラ) A. Corella(アンヘル・コレーラ)

Drink to Me Only With Thine Eyes 汝が瞳に乾杯
Company

Fancy Free ファンシー・フリー
H. Cornejo(エルマン・コルネホ) E. Stiefel(イーサン・スティーフェル) J. Carreño(ホセ・カレーニョ) S. Abrera(ステラ・アブレラ) G. Murphy(ジリアン・マーフィ)


February-18, 7:30 PM
Symphonie Concertante シンフォニー・コンチェルタンテ
M. Wiles(ミシェル・ワイルス) V. Part(ヴェロニカ・パルト) M. Beloserkovsky(マキシム・ベロツェルコフスキー)

Swan Lake Act III pas de deux 白鳥の湖 3幕パ・ド・ドゥ
P. Herrera(パロマ・ヘレーラ) A. Corella(アンヘル・コレーラ)

Le Spectre de la Rose 薔薇の精
H. Cornejo(エルマン・コルネホ) X. Reyes(シオマラ・レイエス)

In the Upper Room イン・ジ・アッパー・ルーム
Company

なお、2月6日~11日まではパリ公演がシャトレ劇場で行われます。演目はほぼ同じですが、まだキャストは発表されていません。当初「ラ・バヤデール」は3幕影の王国でしたが、2幕に変更となったようです。パリ公演の頃は、パリ・オペラ座もミックスプログラムを上演中、さらにベジャール・バレエ・ローザンヌもパリ公演を行うなど、バレエの観客はあちこちに分散しそうですね。


※余談ですが、今年の世界バレエフェスティバルに兄のデヴィッド・マッカテリと出演した可憐なマイヤ・マッカテリは、バーミンガム・ロイヤル・バレエにソリストとして移籍したのですね。11月25日、30日、12月6日には、ここで「くるみ割り人形」の金平糖の精を踊ったようです。バーミンガム・ロイヤルは来年来日の予定があるので、また彼女を観る機会があるかもしれません。

2006/12/20

学校へ行こう!MAXマラーホフ&中村祥子編

以前同番組で吉田都さんにアドバイスを受けたバレエ少女、望月理沙さんがローザンヌ・バレエ・コンクールの予備審査を突破。バレエ界のスーパースター、ウラジーミル・マラーホフ直々のレッスンを受けるため、V6の三宅健&長野とベルリンへ旅立つという趣向。一時間というデラックス版。

まあバラエティ番組なのでちょっとあれれ、トホホと思う部分も多々ありますが、貴重な映像もたくさん!あって嬉しかったです。

ローザンヌ事務局から届くメールの画面まで見せてもらったのにはびっくり。書面ではなくメールで届くものなんですね。

ベルリン市内観光の後、今はベルリン国立バレエ団に移籍した中村祥子さんの母校、ジョン・クランコ・スクールのレッスンを見学。日本人留学生も3人いた。

そして祥子さんとドイツ料理のお店で食事しながらマラーホフの素顔について。マラさんはとても勤勉で、公演翌日のクラスへの出席が自由な日でも必ずいるとのこと。

いよいよマラーホフとご対面!何歳ですか、と聞かれ一言「年寄り」(笑)。好物はウニやくさや、美肌には日本のクリームと語り、日本語の単語もポンポン飛び出すひょうきんなマラーホフだけど、理沙ちゃんの演技を見る目は真剣そのもの。手取り足取り丁寧な指導。「日本人は優しいからなかなかそうならないけど、自分が一番になるつもりでやらなければだめだ」とのアドバイスには納得。さらにベルリン国立バレエのクラスに参加。ポリーナ・セミオノワとの「牧神の午後」のリハーサルもチラリ。彼らの「牧神の午後」は現地の新聞の一面トップを飾るほどだったのね。

白眉はこのロビンス版「牧神の午後」の本番で、かなりたっぷり見せてくれた。秋にニューヨークで観たホセ・カレーニョのとはまた雰囲気が違っていて、独特の官能的な空気が漂って素敵。大柄なポリーナが体を横たえているのをまっすぐに平行にリフトするのはさすが。美しい二人ですね。素顔はちょっとお疲れ気味のマラさんですが、メイクした舞台の上の顔は本当に妖しくてきれい。

公演後、楽屋にご一行様を招いたマラーホフは、「ローザンヌの本選では、天使になって見守っているよ」との優しい言葉。マラさんの魅力にどっぷりの一時間でした。

映像は「マイ・ベスト・セレクション」からの「ヴォヤージュ」や「薔薇の精」中心でしたね。

マイ・ベスト・セレクションマイ・ベスト・セレクション
ウラジーミル・マラーホフ ルシア・ラカッラ 木村規予香

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マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」12/10マチネ公演

「ロパートキナ・ガラ」での「パキータ」、そしてオールスター・ガラの「グラン・パ・クラシック」。これらの舞台でのテリョーシキナのあまりの堂々とした存在感と圧倒的なテクニックに、思わずチケットを買い足した。残念ながらサラファーノフの「海賊」のアリは見逃したのだけど、やはりスーパーテクニシャンという評判もあって、ぜひこの二人を見てみたかったのだ。


<1幕1場>
サラファーノフは若いダンサーだが、非常に華奢で童顔のため、実年齢よりさらに若く(幼く)見える。しかし、思春期特有の悩みを抱えた少年王子というキャラクター付けに、その外見はぴったりだ。今回観た3人の王子の中でも、一番王子らしい王子といえる。花の冠をかぶって一番違和感のない、可愛い王子だったけど、時折宴から外れて、一人佇み憂鬱そうな表情を見せるのが母性本能をくすぐる。

今回観た3回の「白鳥の湖」とも、オデット/オディールと王子以外はほとんどシングルキャスト。その中で、一番光っていたのは道化のアンドレイ・イワーノフ 。いやはやびっくりした。ピルエット・ア・ラスゴンドの回転の速さといったらもうびっくり。しかも、軸はぶれないし、脚はずっとア・ラ・スゴンドに綺麗に保ったままだし(最後はルティレになるけどそういう振付なので)、もう大喝采。金曜の夜から日曜日の夜まで5回公演で少しも疲れたところを見せないというのが凄すぎた。ちょっとムチムチしているけど、愛嬌もあって演技も達者。

王子の友人は、ソワレで踊ったシクリャーロフではなく、マキシム・ジュージン。前日観たシクリャーロフのサポートがあまりにも不安定だったのに対して、マキシムは彼よりは安定していると思った。シクリャーロフのキラキラ王子様(王子よりも王子様オーラあり)に対して、ちょっと落ち着いた感じだけど、端正なダンサー。パ・ド・トロワを一緒に踊ったスホルコワとノーヴィコワは、溌剌とした踊りを見せてくれるけど、これだけ元気が一杯だと、男性はちょっとサポートが大変そう。スホルコワは手脚が長いダンサーで比較的柔らかい踊りを見せるんだけど、たまに音がずれていることがある。ノーヴィコワは「海賊」でギュリナーラを踊っていた黒髪の美人さんで、ここでもパキパキと踊っていた。

今回のセルゲイエフ版では、乾杯の踊りが終わったあとで道化が素晴らしい跳躍を見せながら去って行き、一人残された王子がソロを踊るという趣向。ここが1幕での数少ない王子の踊りの見せ場。サラファーノフは、コルプのように異常に体が柔らかいわけではないのだけど、テクニシャン振りを発揮。シェネがとても綺麗だし、ジュッテの跳躍も高い!

<1幕2場>
テリョーシキナは、今まで観た舞台のスーパーテクニシャンぶりや、華やかな雰囲気から、オディール向きのダンサーであることは明らかで、逆に言えばオデットはどうなんだろう、という不安があった。決して美人ではないし儚さを感じることが出来るのだろうか。その上、彼女はまだ若いのだが大人っぽく見えるため、童顔で華奢なサラファーノフと釣り合いが取れるのだろうかということも懸念材料だった。ところが、そんな心配は杞憂だった。

テリョーシキナの白鳥は、とても表現力が豊かな白鳥だった。が、同じくとても雄弁なヴィシニョーワのオデットとはまったく違う、古典的なアプローチ。動きがとても大きくて優雅なのだけど、とても哀しい空気を漂わせている。悪魔によって背負わされた宿命を嘆き、王子に救いを求めている。だけど、同時に白鳥たちの女王にふさわしい強さと品格も備えていて、ドラマティックな存在感がある。手首を折り曲げすぎるところは好き嫌いは出そうだけど、腕の動きは柔らかく、音楽性も豊かで歌うように舞っている。思わず目を吸い寄せられ、全神経を集中させて見入ってしまうほどの吸引力と張り詰めた空気を感じさせる。言葉を変えれば、それは、空間を支配する力だ。また、並外れた身体能力も伺わせる。オディールを踊った時にそれはより顕著に現れるのだが、特にアティチュード・デリエールのときの足先の高さは驚異的と言っていいほど。

このオデットと王子の組み合わせは、また若く未熟な王子が、呪われた運命の傾国の王女に導かれて大人の階段を駆け上がるという物語を想像させてくれた。サラファーノフの王子は、若々しくまっすぐな情熱を感じさせてくれ、オデットもその情熱によって閉ざされた心を開いて希望を見出しているように見えたのだ。

<2幕>

テリョーシキナの黒鳥は、男前でかっこいい黒鳥だった。チュチュは一見真っ黒(よく見ると赤い石が縫い付けてある)に、羽のついた頭飾り。背はあまり高い方ではないが、手脚は長く、恵まれた身体能力を目一杯使っているので、大きく見える。なんといっても、アティチュードの時の脚の高さにはびっくり。たおやかでありながら強い黒鳥である。その上、目線の使い方がとても上手だ。すごく派手というわけではないのだが、正統派の気迫のこもった演技。テクニックに自信があるためか、フェッテはとことん攻撃的で、2回に1回ダブルをはさむだけでなく、腕をアン・オーにして、さらにアロンジェの状態で回っていたのには驚いた。腕の力を借りないであれだけ回れるのは天晴れである。王子に捧げられた花束を放り投げ、高笑いする悪女振りがよく似合っている。

そしてサラファーノフ王子も、負けず劣らず、ここではテクニシャンぶりを発揮していた。年上の手錬の美女に誘惑され、素直に喜んじゃっている状態でノリノリになっている初々しいお坊ちゃん。なのにバリエーションではすごい。トゥール・ザン・レールを一回跳んだ後、プレパレーションなしでもう一回やっちゃうし、コーダのマネージュのところでは、合計7回もトゥール・ザン・レールを跳んでいた。しかも、勢いに任せてっ感じじゃなくて、ちゃんときれいな形できちんと止まるべきところは止まっているし、着地も決まっている。体力は有り余っている感じで、若いって素晴らしいな~と思った。

キャラクターダンスは、スペインで素晴らしいイスロム・バィムラードフと、アレクサンドル・セルゲイエフの二人が踊っているので、どっちを見ていいのかわからなくて困ってしまう。細くて長い脚が美しく、端正に踊るバィムラードフの成熟と、若さに任せてキメキメに踊るセルゲイエフ。どちらも素敵。キャスト変更で、スペインで踊っていたガリーナ・ラフマーノワがマズルカにも入っていたのにびっくり。

<3幕>
サラファーノフの若さがここでも発揮されていて、オデットを高々とリフトして悪と戦い、果敢にロットバルトを倒す。少年王の成長物語と見て取れて、物語のつじつまがよく合っている。あんなに幼くて可愛い王子が、立派に大人になっているな~と感心してしまった。テリョーシキナのオデットも、大人の品格があって彼を成長へと導く天使のようだった。若い二人が完成度の高い舞台を見せてくれた、とてもいい公演だったと思う。


2006年12月10日(日) 12:00p.m~3:10p.m.

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ,レフ・イワノフ
改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ
台本:ウラジーミル・ベーギチェフ,ワシーリー・ゲーリツェル
装置:イーゴリ・イワノフ
衣裳:ガリーナ・ソロヴィヨーワ
指揮:アレクサンドル・ポリャニチコ
管弦楽:マリインスキー歌劇場管弦楽団

出演
オデット/オディール:ヴィクトリア・テリョーシキナ
ジークフリート王子 :レオニード・サラファーノフ
王妃 (王子の母):エレーナ・バジェーノワ
王子の家庭教師:ピョートル・スタシューナス
道化:アンドレイ・イワーノフ
悪魔ロットバルト: マキシム・チャシチェゴーロフ
王子の友人たち:ダリア・スホルーコワ
           オレシア・ノーヴィコワ
           マキシム・ジュージン
小さな白鳥:ワレーリア・マルトゥイニュク ヤナ・セーリナ
        スヴェトラーナ・イワノーワ イリーナ・ゴールプ
        エレーナ・ワシュコーヴィチ
        オレシア・ノーヴィコワ
大きな白鳥:ユーリヤ・ボリシャコーワ エカテリーナ・オスモルキナ
        クセーニャ・オストレイコーフスカヤ
        アリーナ・ソーモワ
        エカテリーナ・コンダウーロワ
2羽の白鳥 :ダリア・スホルーコワ
        クセーニャ・オストレイコーフスカヤ
スペインの踊り:ガリーナ・ラフマーノワ,リーラ・フスラーモワ
          イスロム・バイムラードフ,アレクサンドル・セルゲーエフ
ナポリの踊り:ヤナ・セーリナ,マクシム・フレプトーフ
ハンガリーの踊り: ポリーナ・ラッサーディナ クセーニャ・ドゥプロヴィナ,カレン・イワンニシャン
マズルカ:スヴェトラーナ・フレプトーワ,イリーナ・プロコフィエヴァ
      オリガ・バリンスカヤ,クセーニャ・ドゥブロヴィナ ガリーナ・ラフマーノワ
      アレクサンドル・クリーモフ,アンドレイ・ヤーコヴレフ
   

2006/12/18

フィガロ・ジャポンにパリ・オペラ座マチュー・ガニオ

フィガロ・ジャポン1/5・20合併号に、「バレエ衣装が、ダンサーを刺激する」と題して、パリ・オペラ座の新作「アモヴェオ」(NYCBのベンジャミン・ミルピエが振付)の衣装をマーク・ジェイコブスがデザインしたストーリーを掲載しています。アモヴェオとは、ラテン語で作動させる、揺り動かす、扇動するという意味だそう。

ベンジャミン(この記事では、フランス語読みでバンジャマン)・ミルピエは、マーク・ジェイコブスに直接メールを書いて依頼したとのことだそうです。シックなデザイン画が掲載されています。そしてこの「アモヴェオ」の舞台写真が数点掲載されています。マチュー・ガニオとクレール=マリ・オスタが主演した日の写真です。よって、マチュー・ガニオの麗しいショットが何点か載っています。ファンは必見ですね。

その上、マチューのインタビューも2ページにわたって掲載されています。衣装に以下にダンサーがインスパイアされるかという話で、とても興味深いです。「カリギュラ」「椿姫」「ジュエルズ」「白の組曲」「眠れる森の美女」とそのほかの舞台作品の写真もあって、嬉しいですね。真ん中の「アモヴェオ」の舞台写真、マチューと写っているのはステファン・フォヴォランかしら。

惜しいのは、ミルピエのインタビューが載っていないこと。ミルピエはNYCBの看板プリンシパルで、彼も大変ハンサムな方なのです。

http://madamefigarojapon.hankyu-com.co.jp/

イリ&オットー・ブベニチェク&マリ=アニエス・ジロ来日/服部有吉

すでにご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、去年札幌で公演を行ったイリ・ブベニチェク(元ハンブルク・バレエ、現ドレスデン・バレエ)とオットー・ブベニチェク(ハンブルク・バレエ)、そしてマリ=アニエス・ジロ(パリ・オペラ座)が、ドレスデン・バレエの竹島由美子さん他と、来年4月に東京・札幌で公演を行います。

「融2007」
http://202.218.20.233/event/2007/?PHPSESSID=91df47023500a3d536fc2770dfb83b65

3月11日~札幌教育文化会館
3月13、14日~東京・新国立劇場
プログラムA…ガラと春の祭典(札幌&東京)
プログラムB…ガラとレクイエム(東京のみ)

チケット先行発売:東京公演: 1月5日0:00~7日24:00 (一般発売は1月27日~)

Jiri Bubenicek (イリ・ブベニチェク) / 振付・出演
Otto Bubenicek (オットー・ブベニチェク) / 音楽・出演
Marie-Agens Gillot (マリ=アニエス・ジロー) / 出演
竹島 由美子 (たけしま・ゆみこ)/ 衣装・出演
Fabien Voranger / 出演 (ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
Jon Vallejo / 出演 (ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
Randy Castillo / 出演 (ドレスデン・ゼンパーオーパー・バレエ)
端 聡 (はた・さとし) / 芸術監督・映像・構成


また、今日新国立劇場で「シンデレラ」を観たときに入手したチラシには、来年6月の服部有吉と金聖響のコラボレーションに、ラスタ・トーマスが加わったという情報が追加されていました。また具体的な日時は未定です。

東京:Bunkamuraオーチャードホール
大阪:梅田芸術劇場

演出・振付・出演 服部有吉
音楽監督・指揮 金聖響
ダンサー ラスタ・トーマス
ピアニスト 松永貴志
予定曲:バーバー「アダージョ」 ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」を予定
問い合わせ先: 梅田芸術劇場
http://www.umegei.com/m2007/kimu.html

コメント等遅れていて申し訳ありません

年末となり、皆様もあわただしくお過ごしのことかと思います。私もいろいろとばたばたしており、すっかりコメントへのお返事も遅れている上、マリインスキーの感想も、昨日、今日と行った新国立劇場バレエ「シンデレラ」の感想も、手がつけられていない状態です。まことに申し訳ありません。コメントにつきましては、必ずつけますので、今しばらくお待ちください。毎日睡眠時間が4時間を切っている状態なので、どうかお許しください。

新国立劇場の「シンデレラ」はとにかく義理の姉二人がはじけまくっていて、最高に楽しいです!特にアクリさんのおふざけは、アシュトンの本場ロイヤルのキャラクターダンサーにも一歩も引けを取るものではありません。衣装や装置も素敵だし、楽しいひと時が送れること間違いありません。まだ後半プログラムが残っておりますので、まだの方はぜひ。コジョカルも可憐だけど芯の強いシンデレラを好演しており、音楽性豊かで小さな体を存分に使った踊りが見事でした。土曜日のマイレン・トレウバエフの王子は端正な中にも情熱を感じさせて、また良かったです。

2006/12/16

NHK-BS2マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」

改めて観ると、やっぱり素晴らしい~~~~!
ダニラ・コルスンツェフの王子が紳士的で、素敵すぎる。こんなにも愛をオデットにささげている王子を見るのは初めてかも。他の人たちより頭ひとつくらい背が高くて、脚が長くて、ポール・ド・ブラが美しくて、サポートが優しい。先週の金曜日、ダニラが王子を踊るんだったら当日券で観に行ったんだけど、怪我で降板となって、仕事も忙しかったので観に行かなかったの。関西で彼の王子を観られた人はラッキーだったわ。ロパートキナ相手だったからこそ、ここまで愛があって、心が通じ合うような演技が出来たのかもしれないけど。オデット一直線の愚直なまでの生真面目さがたまらない。3幕のヴァリエーションはちょっと重かったけど、コーダのマネージュは長い脚がまっすぐ綺麗につま先まで伸びる様子を隅々まで堪能。

いうまでもなく、ロパートキナのオデット/オデールは完璧。(まだ12月10日の舞台の感想も書いていないのだけど) 体重がまったく存在しないかのように、白鳥が空中で翼を緩やかに動かしているように見える浮遊感。1幕2場の入りのところも、通常はジュッテで入っていくのに、優雅に歩んできて、そして白鳥から娘に姿を変える。アームスの繊細な動き。白鳥の白い翼が生えているのが見えるほど。音を目一杯使って、気持ちよくゆっくりとした動き。脚を上げる動作と同じくらい、下げるところが丁寧。不幸な身の上ではあるけれども、その不幸に毅然と立ち向かおうとする、凛とした佇まい。テレビの画面の中からマイナスイオンのような空気を放っているのだけど、時には可憐さも見せていて、以前の芸術的には完璧だけど、冷たい、といわれていた印象を覆している。彼女の白鳥というのは演技というものを超越していて、白鳥そのものになっており、純粋な舞踊の美しさだけで感動をもたらしてくれる。空間を支配する力がすごくて、湖畔の冷たい空気が部屋までも満たす。
ロパートキナのオディールには、邪悪さはなくて、高貴なオーラと研ぎ澄まされた美しさだけで周囲を圧倒していくタイプ。フェッテは東京ではやっていなかった、ダブルを入れたもの。平然とすごいことをやってのける大人の余裕が、魅惑的。そんな彼女にメロメロになっているダニラ王子が、なんだか可愛くて。

イリヤ・クズネツォフのロットバルトは、来日公演で観たロットバルトよりももっとすごい特殊メイクで元の顔がよくわからなかったのだけど、3幕でかなりアップになって、ようやく、お顔も素敵な人なのね、というのがわかった。とにかくよく跳ぶし、背中が柔らかいし、ラスト息絶える時ののた打ち回り方も激しくていい。もちろん、道化のアンドレイ・イワーノフの超高速回転、すごすぎる。トロワの片割れにラブラブ光線を送っているのがたまらなく可愛い。

スペイン組は、イスロム・バイムアードフと、収録後にボリショイに移籍してしまったメルクリエフ。バイムラードフの衣装は来日の時と違って白。この人の脚の長さと細さは、ありえないほど。素敵!来日公演では女王を演じていたエレーナ・パジェーノワもスペインで出演していた。

パ・ド・トロワはイリーナ・ゴルプとオスモルキナ。来日公演での二人より明らかにこっちの方が上手。ゴルプは小さな白鳥にも出ているけど、ちょっと色黒なのですぐわかる。しかも隣が、ひときわ色白なノーヴィコワだし。大きな白鳥にテリョーシキナが出ていたり、かなり豪華なキャストだ。二羽の白鳥の一羽目、オストレイコフスカヤは映像で観てもアティチュードがぴたっと決まって、体の曲線が美しく大きな動きで素晴らしい。コール・ドの人数も日本公演より多くて、群舞に見ごたえがある。

何より、演奏が来日公演とは段違い!ゲルギエフのバレエ指揮者としての手腕は?なのだけど、演奏がいいと緊張感も違う。さすが一軍。

顔のアップや、下半身を映さないなど、カメラワークに難がある部分もあるけれども、パフォーマンスの内容はパーフェクト。DVD発売切望!

キャスト
Odette/Odile - Uliana Lopatkina
Siegfried - Danil' Korsuntsev
Von Rothbart - Ilya Kuznetsov
Jester - Andrei Ivanov
Act I pas de trois - Ekaterina Osmolkina, Irina Golub and Anton Korsakov
Spanish quartet - Elena Bazhenova/Islom Baimuradov and Kiti Papava/Andrei Merkuriev
Neapolitan leads - Yana Selina/Maxim Khrebtov
Four Cygnets - Obraztsova, Vasyukovich, Novikova & Golub
Four Big Swans - Tereshkina, Somova, Tkachenko, Osmolkina
Two Solo Swans, final scene - Ostreikovskaya & Sukhorukova

2006/12/15

12/6 マリインスキー・バレエ「海賊」

コンラッド (海賊の首領):エフゲニー・イワンチェンコ
メドーラ (ギリシアの娘):ウリヤーナ・ロパートキナ
ギュリナーラ (ギリシアの娘):オレシア・ノーヴィコワ
ランケデム (奴隷商人):ミハイル・ロブーヒン
ビルバント (海賊):ドミートリー・プィハチョーフ
アリ (海賊):イーゴリ・ゼレーンスキー
セイード・パシャ (トルコ総督):ウラジーミル・ポノマリョーフ
フォルバン:エレーナ・バジェーノワ/ポリーナ・ラッサーディナ/リーラ・フスラーモワ/イスロム・バイムラードフ/アンドレイ・ヤーコヴレフ
オダリスク:イリーナ・ゴールプ/ダリア・スホルーコワ/エカテリーナ・オスモールキナ
アルジェリアの踊り:エレーナ・バジェーノワ
パレスチナの踊り:ガリーナ・ラフマーノワ

会社を定時に出たのに、エレベーター渋滞に巻き込まれ、数分遅刻。前奏曲は始まっていたけど、幕は上がる前だったので空いている扉近くのサイド席で1幕を観る。週初めの平日ということで、かなり空席が目立っていた。やっぱり平日6時半の公演が毎日あるって、勤め人にとってはすごく大変。

<1幕>
1幕の紗幕がとっても邪魔。その紗幕の向こうは華やかで悪趣味なまでに極彩色の世界。難破した船から打ち上げられたコンラッド一行。流れ着いた彼らを助けるのが、メドーラやギュリナーラら女性たち。ひときわ細身で長身のロパートキナは、プロポーションで際立っている。お腹を出したセパレーツの衣装。ロパートキナ様がこんな露出度の高い衣装だなんてありがたいような、もったいないような。しかし、彼女たちは奴隷商人のランケデムたちにさらわれてしまう。
猥雑感あふれる市場では、ランケデムが女たちを金持ちたちに売っている。台の上の女性たちはいずれも粒よりの美女で、彼女たちの跳躍は高くよく揃っている。まずは、顔をヴェールで覆ったギュリナーラが登場し、ランケデムと踊る。しかしアクシデントか、ヴェールは取れてしまってノーヴィコワの美しい(が、ちょっとリップグロスが塗りすぎて厚化粧な感じ)顔が現れる。ランケデムを演じるロブーヒンは、ひょうきんで憎めない小悪党ぶり。演技はなかなか達者だ。ランケデムのヴァリエーション。私はランケデムは、ABTでエルマン・コルネホの超絶技巧や、ゲンナディ・サヴェリエフ(彼もすごくてショーストッパーとなっていた)、さらにはホセ・カレーニョでも観ているので、踊り的にはちょっと物足りない感じだが、ロブーヒンも悪くはないというか平均点は軽く上回っている。ノーヴィコワとロブーヒンのパ・ド・ドゥは息が合っていたし、踊りの質もパキパキしていて共通点があったのでいい組み合わせだと思う。

アルジェリアの踊りとパレスチナの踊り。アルジェリアのエレーナ・パジェーノワが大変妖艶な美女。「白鳥の湖」で女王を演じることになっていると知ってびっくり。パレスチナの踊りのラフマーノワは少しおばさんだけど、踊りの方は情熱的でメリハリが利いていてとてもかっこいい。

次にメドーラが登場して台の上に乗せられる。ABTの海賊だと、セイード・パシャはメドーラのあまりの美しさに失神するのだけど、こっちのパシャの受けの演技も最高に楽しい。すけべだけど憎めない親父で、むしゃぶりつきかねないほどメドーラにぞっこんで、こんな別嬪さんのためなら、いくらでもお金出しちゃうもんね、って台詞が聞こえてきそう。いやはや「海賊」ってホントにアホアホなバレエだ。そしてそんな舞台に出てくださっているロパートキナ、ありがたすぎる。それにしても、ロパートキナのメドーラは高貴だ。一つ一つの動きが洗練されているしクリーンなラインを保っている。気が強そうで、まるで女王様のようだ。コンラッドを演じるイワンチェンコ。「ライモンダ」では重たくてダメダメだったけど、このコンラッド役はなかなかいい。コンラッドって男性主人公の割りに非常に影が薄くて損な役柄なのだが、イワンチェンコのコンラッドは男らしく重厚で品があり、絶世の美女であるメドーラがぞっこんラブラブになるのも納得できる。

<2幕>
2幕は、いわずと知れたアリとコンラッド、そしてメドーラとのパ・ド・トロワ。ちょっと前までダーシー・バッセルとロンドンで踊っていて、日本に来たばかりのゼレンスキーがアリを踊る。北米公演で持病のヘルニアを悪化させて降板したりと、ギリギリまで心配させたゼレンスキーだけど、無事舞台に立ってくれた。彼の場合は、舞台に立ってくださっただけで大変ありがたい。とても奴隷には見えず、なんか番頭って感じだけど。ところが、ここでオーケストラが大ポカをした!ヴァリエーションで駆け出したゼレンスキーも、あんなリズムのずれたへっぽこな音ではさぞかし踊りにくかったことだろう。だがゼレンスキーは、実に優雅に踏み切ってふわっと浮かび上がる。腰が悪いんだろうな、と感じてしまったのは事実だけど、美しい動きを見せてくれるし、着地も音がしなくてきれい。リフトはかなり省略していたと思うけど、その分イワンチェンコがしっかりとサポートをしていたから問題なし。たとえ調子が悪くても、エレガントな動き、高い跳躍で目を楽しませてくれ、独特の空気を運んでくれるゼレンスキーは素晴らしいと思った。イワンチェンコも、ここではダイナミックで大きな動きを見せてくれた。

フォルバン(海賊)たちの踊り。ビルバントを演じるのは、マールイ(レニングラード国立バレエ)のアルチョム・プハチョフの兄のドミトリー・プハチョフ。顔もとてもよく似ているし、脚が美しいところまで良く似ている。演技はいかにもビルバントという感じの粗野さをだしているけど、動きはそれを裏切るように優雅なのよね。女海賊は、先ほどもアルジェリアの踊りを踊ったエキゾチック美女パジェーノワ。そしてフォルバンその1は、あのイスロム・バイムラードフ様ではないか。フォルバンたちはみんな長髪にひげなのでなかなか見分けるのが大変な上、バイムラードフ様の美脚はだぶだぶのパンツに隠れてしまっているけど。でもひとたび動き出すと、ひときわタメのある、美しい動きを見せるのが彼なのだ。ついついバイムラードフは目で追ってしまう。荒くれ者の海賊どもだから、もっと荒々しく踊ってもいいのかもしれないけど、この辺がマリインスキーの上品さというべきか。

ロパートキナ、イタリアンフェッテのところで珍しくちょっとミス。フィニッシュの前に足をついてしまったけど、うまくごまかしているので大勢に影響はなし。

寝室のパ・ド・ドゥでのイワンチェンコとロパートキナは、ラブラブムード全開。紫色の薄ものの衣装をまとったロパートキナ、美しい。コンラッドに甘えるように寄り添うメドーラが、大人っぽいのに同時にとても愛らしい。が、ベッドの手前でイワンチェンコはつまづいてしまう。甘い雰囲気のところへ、眠り薬を振り掛けた花束をランケデムが、コンラッドへのプレゼントにどうか、と持ってくる。その花束を持ってじらしながら、嬉しそうに照れたような表情を見せるロパートキナの可愛らしさは、なんともいえない幸福感。眠り薬が効いてコンラッドが眠りに落ち、メドーラを拉致しようとするビルバントとその手下たち。真剣に歯向かうメドーラが、ここでまた毅然としていて、王女様らしい気の強さを発揮していた。マリインスキーのバージョンでは、ビルバントは殺されないのね。

<3幕>
パシャの屋敷のセットは、天幕が幾重にも重なっていて息を呑むばかりの豪華さ。ギュリナーラはすっかりここでの贅沢な暮らしに馴染んでしまっているちゃっかりさん。ランケデムは、パシャの下っ端として、かいがいしく働いている。3人のオダリスクはゴールプ、スホルーコワ、オスモールキナの順番で踊る。ゴールプはとても元気に踊るし。スホールコワは長い手脚でゆるやかに綺麗に踊るけど、一番上手なのはオスモルキナだと思った。そして、パシャの夢の中、"生ける花園"の場面へ。ここはまさにマリインスキーのコール・ドの真髄という感じで、華やかな群舞が繰り広げられる。舞台装置も一変して、舞台後方では噴水があって水がちゃんと流れている。花の匂いが伝わってきて息苦しくなりそうなほど。コール・ドはみなカツラをかぶっているのだけど、カツラをかぶっているのにそれが似合っているところが、さすがロシア人。そしてその中でひときわ美しく、たゆたうように踊っているのがロパートキナのメドーラってわけだ。あまりの神々しいまでの輝きにボーっとしてしまう。ABTの「海賊」のこの場面など、いつもたいてい退屈で睡魔が襲ってきてしまうのだけど、メドーラ役が素晴らしいと、観客としては夢見心地ながらも一瞬も見逃してなるものかという心境になるのだ。

そこへ巡礼僧に変装したコンラッドやアリたちがやってくる。イワンチェンコのコンラッドは堂々としているので、頼りがいがあるように見えてこういうときにはかっこいい。彼が助けに来てくれたのを見て、ぱーっと表情が明るくなるロパートキナが可愛い。哀れ、パシャやランケデムたちはボコボコにされてしまい、女性たちは救出される。コンラッドの船に乗り込む一行。この船がとても立派で、しかもちゃんと波に乗って揺れているところが手が混んでいる。しかもアリ役ゼレンスキーは張り切って一番上まで上って行っちゃうし。なんとも豪華な気分にさせられる、大人のファンタジー・エンターテインメントといった趣で楽しかった。が、やっぱり「海賊」の話って基本的にあほですね(笑)

2006/12/14

有吉京子「まいあ」発売とサイン会開催

バレエマンガの最高傑作「SWAN」の続編でSWAN MAGAZINEに連載中の「まいあMaia SWAN act II 1」のコミックスが、12月15日に発売となります。

発売を記念して、12月16日(土)14:00より、三省堂書店有楽町店にて有吉京子先生のサイン会が開かれます。同書店でお買い上げの上先着100名様にサイン会の整理券、そしてもれなくオリジナルクリアフォルダ3枚セットがプレゼントされるというなかなかステキな企画です。この機会にぜひどうぞ。

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また、SWAN MAGAZINEVol.6 2006 冬号も発売中です。吉田都さん、ポリーナ・セミオノワ&フリーデマン・フォーゲル、アニエス・ルテステュのインタビューと楽しみな記事が満載です。早く買わなくちゃ!

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ダーシー・バッセルの完全引退

ダーシー・バッセルはついに今シーズンをもって完全に引退してしまうようですね。

BBCによると
http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/6173231.stm (写真アリ
12月12日、ダーシーはエリザベス女王よりCBE(大英帝国勲章)を受けました。その際に、「これが私のロイヤル・バレエでの最後のシーズンになってしまうなんて、信じられないことだわ」と語っています。今年が、ロイヤル・バレエでの20年目となる彼女は、女王が彼女に勲章を授与することを大変光栄に思っていると聞いて驚いたとの事です。そしてどうやら6月のミックス・ビルへの出演が、最後の舞台となってしまうようです。

http://enjoyment.independent.co.uk/theatre/features/article2008024.ece
のインタビューで、ダーシーは来年6月のマクミラン振付「大地の歌」が最後の舞台になりそうだと言明しています。芸術監督のモニカ・メイスンには引き止められながらも、20年というのをひとつの区切りにして、全盛期である今だからこそ、舞台を去りたいと。一足先に引退したパートナー、ジョナサン・コープが現在の彼女のコーチなのだそうです。

ちなみに、今まで踊ったパートナーで気に入ったのは、ジョナサン・コープ、イレク・ムハメドフ、ロベルト・ボッレ、ゾルタン・ソリモジ、そしてイーゴリ・ゼレンスキーだったとのこと。先日のゼレンスキーとの公演があまり評判がよくなかったのは残念でしたね。

去年、ダーシーの光り輝くようなシンデレラと、渾身の演技を見せたマノンの二つの舞台を観られたことを幸せに思います。が、あまりにももったいない気もします。ボッカ、フェリ、コープ、そしてダーシーの引退と、確実にひとつの時代が終わるのを感じます。

ミラノスカラ座のGala des Étoiles

2007年1月19日に、ミラノ・スカラ座で超豪華なガラGala des Étoilesが開催されるようです。

http://www.teatroallascala.org/public/LaScala/EN/stagioni/stagione2/Manifestazioni/GalaEtoiles/index.html

アレクサンドラ・アンサネッリAlexandra Ansanelli (Royal Ballet)
ロベスト・ボッレRoberto Bolle (Teatro alla Scala)
フェデリコ・ボネッリ Federico Bonelli (Royal Ballet)
ダーシー・バッセル Darcey Bussell (Royal Ballet)
マキシミリアーノ・グェラ Maximiliano Guerra (International Étoile)
デニス・マトヴィエンコ Dannis Matvienko (Kiev Opera Ballet)Bolshoi Ballet
マリアネラ・ヌネェス Marianela Nuñez (Royal Ballet)
ポリーナ・セミオノワ Polina Semionova (Berlin Staatsballett)
スヴェトラーナ・ザハロワ Svetlana Zakharova (Bolshoi Ballet)
フリーデマン・フォーゲル Friedemann Vogel (Stuttgarter Ballett)

このメンバーに、さらに先日のマリインスキー・バレエ来日公演で大活躍した
エカテリーナ・オスモルキナ Ekaterina Osmolkina (Mariinskij-Kirov Ballet, St Petersburg)
レオニード・サラファーノフ Leonid Sarafanov (Mariinskij-Kirov Ballet, St Petersburg)

が加わり、ダーシー・バッセル、グェラ以外は若手のトップダンサーが集結したイベントとなりますね。観られる人がうらやましいです。

ちなみにダーシー・バッセルはロベルト・ボッレと「若者と死」を踊るとのことです(amicaさんありがとうございます)

2006/12/13

NHK教育テレビ「あしたをつかめ平成若者仕事図鑑」 衣装制作者編

マリインスキー祭りが終了して、魂が相変わらず抜けた状態です。すっかりコルプさまに夢中でどうしましょうって感じ。感想も書かなくちゃいけないのに、結局「オールスターガラ」を書き終えたのみ。もともと遅筆なわけですが、祭りの間におろそかにしていた家事などをやり始めたら時間がいくらあっても足りないわけで。週末はホームパーティなのに、とても人を呼べるような状態ではありません。そういうわけで、舞台の感想(あと5回分!)は今しばらくお待ちください。

現実逃避です。
NHK教育テレビ「あしたをつかめ平成若者仕事図鑑」 衣装制作者編
http://www.nhk.or.jp/shigoto/zukan/105/top_2.html
NHK教育テレビで放映されたこの番組、面白かったです。バレエ衣装作り40年の大井昌子さんとその弟子である佐藤栄里さん。新国立劇場バレエ団での、新演出の「白鳥の湖」の衣装が完成して本番で着用されるまでを追ったのですが、チュチュを作るのにこんなに手間隙をかけているとは知りませんでした。足踏みミシンでひとつひとつ襞をつけていって、2日間かけて完成。舞台衣装を200着くらい作るわけですから・・。デザイナーは大体のデザイン画を提示するだけで、実際に形にするのは製作者。製作者の頑張りで、あの美しい衣装が出来上がるのですね。しかもデザイナー、演出家・振付家、ダンサーのすべてを満足させられるクオリティを保ち、ダンサーをより美しく見せなくてはならない。レッスン風景や衣装合わせ、本番と、寺島ひろみさん主演の「白鳥の湖」の様子もふんだんに放映されていました。新国立劇場バレエ団にとっても、いい宣伝になったと思います。

再放送があります。12月15日(金)深夜24:00から。

また、舞台の仕事(2)として、新国立劇場バレエ団ダンサー・泊陽平さんを追った番組が来週放映されます。
■放送予定日時:12月18日(月)19:30~
こちらも楽しみですね。

2006/12/12

ダニラ・コルスンツェフとイーゴリ・コルプのインタビュー

マリインスキー・バレエの来日公演ですっかりイーゴリ・コールプの虜になったのでいろいろと調べてみました。
Ballet.co.ukで、コールプと今回もう一人人気となったダニラ・コルスンツェフの2000年のインタビューがありました。まだコールプが23歳、コルスンツェフが26歳の時のもので、コールプも今の妖しさが想像できない、かわいい顔の写真が載っています。しかもこのときコールプは英語が不得意だったため、コルスンツェフが通訳を務めたという!

ダニラ・コルスンツェフの先生は、マラーホフとニコライ・ツィスカリーゼの教師でもあったPiotr Pestov氏。好きなパートナーはもちろんロパートキナで、好きなダンサーは同じマリインスキーのルジマトフだそう。そしてお気に入りの役柄は、ロマンティックなもの、「ショパニアーナ」や「白鳥の湖」そして「ジゼル」。そしてバランシンも大好きで特に「ダイヤモンド」は気に入っているようだから、先日のロパートキナとの素晴らしいパートナーシップは、彼の役柄への愛やパートナーへの敬意が表現されたものなのでしょうね。

一方、コールプのお気に入りのダンサーはシルヴィ・ギエムとジョナサン・コープ、そしてアレッサンドラ・フェリだとのこと。

2003年のcriticaidance.comではコールプはもう少し詳しく語っています。
彼はベラルーシの小さな町の出身で、ダンスはたまたま始めたとのこと。そして地元のバレエ団で踊りながらマリインスキーの入団試験を受け、なんと6回も落ちたそうで、7回目にやっと合格して入団。初めての大都会で知り合いもお金もなくかなりつらい思いをしたそうです。

この頃は役柄が「白鳥の湖」や「レ・シルフィード(ショパニアーナ)」「眠れる森の美女」といったロマンティックなものに限られており、もっといろんな役を踊りたいと語っていました。ようやく、マクミランの「マノン」のデ・グリューやラトマンスキーの「シンデレラ」の王子などドラマティックな役もつくようになって喜んでいるとのこと。

このときも、好きなダンサーはシルヴィ・ギエムと語っており、彼女の「Smoke」という作品をテレビで見て衝撃を受けたのとこと。インタビューで彼女と踊りたいか、と聞かれ、それは現実的なことではないと答えています。ファンについてどう思いますか、と聞かれ「僕にファンなんているの?」と答えているとはなんと謙虚な方でしょう。そして、このときまだ1歳の息子さんについて通訳とずっと話していたそうで(なんとパパだったのですね)、見掛けに寄らず実は家庭的な人なのかもしれません。

インタビューを読んで、ますますファンになってしまいました。最近の彼のインタビューをぜひ読んでみたいものです。ダンスマガジンでは彼に取材したのでしょうか。

ニジンスキー賞/ラスタ・トーマス

ロサンゼルス・タイムズのWeb版を見ていたら、2年に一度発表されるニジンスキー賞(第4回)の受賞者が決定したとのこと。今年受賞したのは、ハンブルク・バレエの芸術監督ジョン・ノイマイヤー、トリシャ・ブラウン、そしてシュツットガルト・バレエの常任振付家Marco Goeckeの3人の振付家。そして、ダンスに対する長年の貢献を表彰して、ベジャール・バレエ・ローザンヌのジル・ロマンと、クルべり・バレエのアナ・ラグーナも受賞しました。

この賞は、モナコのカロリーヌ王女が名誉会長とパトロンを務めており、モナコ・ダンス・フォーラムの期間中に授賞式が行われたそう。ノイマイヤーは故グレース王妃の前でダンサーとしてのデビュー公演を踊ったこともあり、またモナコ・ダンス・フォーラムの会長は、かつてハンブルク・バレエに所属していたジャン=クリストフ・マイヨー(モンテカルロ・バレエ芸術監督)であるという浅からぬ縁があるわけで、なかなか心温まる授賞式だった模様。ハンブルク・バレエのサイトにも、このニュースは掲載されています。表彰式の背景のデザインはカール・ラガーフェルドが行ったとのこと。また、ニジンスキーの娘タマラと孫娘も、この授賞式に参加するためにモナコにやってきたそう。この記事には授賞式の写真も載っていますが、やっぱりジル・ロマンはかっこいいですね。


ワシントン・タイムズではラスタ・トーマスの紹介記事がありました。来週再び「Movin’Out」のツアーに出た後は、ABTのワシントン公演やMETで「オテロ」に出演するなど大活躍(そして2月にはNBAバレエ団のゲストで来日しますね)。気になる記事としては、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」のザ・スワン役をオファーされているとのこと。それが実現するのか、それとも幻に終わったのかは、この記事を読む限りではよくわかりませんが。現在25歳の彼は、ダンサーとしてのキャリアは多く見積もってあと10年、脚本を書くことや演出にも興味があり、最終的には俳優になりたいとのこと。

2006/12/11

ダンソマニさんの日本語サイト

マリインスキーの「白鳥の湖」マチソワから一夜明けて、未だに感動でぼ~としております。しばらく立ち直れないことでしょう。ロパートキナのオデットは陳腐な言い方ですがまさに"神"で、いまだかつてない感動を与えてくれました。クラシックの白鳥でこんなにボロ泣きしたのは初めてかもしれません。11時半まで待ってサイン会も開催されました。同行した友人には素敵なプレゼントがありました。マチネのテリョーシキナも、堂々とした演技で素晴らしかったです。新旧二人の女王を見た、という感じでしたね。
落ち着いたら感想も書きたいと思います。

さて、フランス語バレエファンサイトのダンソマニさんのフォーラムに日本語ページができました。ダンソマニさんへのアクセスのなんと40%が日本からだったんですね。このような場を作っていただいてありがたいことです。

http://www.forum-dansomanie.net/forum/viewtopic.php?t=2411

2006/12/10

12/9マリインスキー・バレエ「白鳥の湖」から帰ってきました

明日はマチネとソワレで、苦手な早起きをしなければならないので、簡単に(ちゃんとした感想は後で)

オデット/オディール ディアナ・ヴィシニョーワ
王子:イーゴリ・コールプ

素晴らしかったです。コールプの王子にすっかり魂を抜かれてしまいました。この人は、アラベスクやジュッテ・アントルラッセをしたときの後ろ脚の上がり方が見事なまでに美しい。背中が柔らかい。腕の使い方もとてもキレイ。色物と思われがちだけど(実際、演目によっては色物だが)、テクニック自体は実に端正で、柔らかい動きをする。ジュッテは浮かび上がるように高く滞空時間が長い。足先も美しいし、5番に綺麗に入ってプリエが深い。サポートも非常にうまく、筋肉質でがっしりしているヴィシニョーワを高々と持ち上げて安定していた。そして演技!コールプはいわずと知れた悪役顔で、どうやって王子を演じるのか興味津々だったのだけど(新国立での客演は見逃したもので)、彼ならではの王子像をしっかりと作っていた。1幕では家庭教師と密談していたり、不穏というか腹に一物あるって感じなのがたまらない。あのガラス玉のように青い目の光が、演技に独特の深みを与えている。一度白鳥に恋したら一途で、ヴィシニョーワ演じる白鳥への絶望的なまでに熱い思いが胸に伝わってきて痛い。3幕の花嫁候補たちを一瞥もしないで素通りしてしまうくらいだから!最後のロットバルトとの対決シーンもかっこよかったなあ。男らしかった。全編通してヘタレ度の少ない王子で、素敵すぎ!ヴィシニョーワとのパートナーシップは鉄壁で、アクの強い二人が、お互い毒をもって毒を制し、いい具合に中和されているのだ。パートナーを輝かすことのできる人だ、彼は。
コルプはカーテンコールでも全然役から抜け切れていなくて、茫然としているのが印象的。そんな中でもひざまずいてヴィシニョーワの手にキスをして、すっかり彼の虜になってしまったわ。

ヴィシニョーワは、私個人としては、黒鳥より白鳥のほうが気に入った。妖艶で毒気の強いキャラクターから、黒鳥のほうがいいのかなと思ったら案外大人し目だった気がする。もちろんヴィシニョーワなので、悪いはずはないわけだけど。白鳥は、思ったより腕をクネクネさせていなかったけど、やはり儚さより生命力を感じた。悲しい運命を背負っているけれども、その運命に立ち向かう強さを持っているのだ。特に2幕(このヴァージョンでは1幕2場?)のコーダでの羽ばたきは力強く、腕の動きといい、高い位置のパッセといい、獰猛さも持つ誇り高い鳥が、決然と王子を愛する決意を固めたという風に見えて素晴らしかった。あまり好きではなかったヴィシニョーワだけど、ここで相当私の中の彼女の株が上がった。その前のヴァリエーションも、独特の強さがあって心を打たれた。自分ならではの個性をここまで表現することが許されている、それが実力者の証なのだろう。

後は、道化のイワーノフ君がすごかった。あのプリエを入れながらのピルエット・ア・ラ・スゴンドの目にもとまらない速さといったら!これだけのスピードで回る人を見るのは初めてかもしれない。かといって軸もぶれないしぴたっと止まるし。体型は新国立劇場のバリノフ君系?でちょっと太ももがムチムチしていたけど、これだけの技術を持つ人も珍しいし、演技も達者で愛嬌がたっぷり。白鳥は5回の公演全部の道化を彼が踊るというから、すごい体力だ。

ロットバルトの方が、長身でジュッテ系が高く、足音がまったくしなくて動きが大きいので、すご~くかっこよく見えた。いいなあ。女王様のエレーナ・パジェノーワが相変わらず艶やかな美女ぶりで、こんなに美しいママンを持ってしまったら王子の理想は限りなく高くなるだろうなと思ってしまった。スペインのイスロム・バィムラードフさんの脚が惚れ惚れするくらい美しい。もう一人のスペインのセルゲイエフも素晴らしいので、どこを見ていいのか困ってしまった。

席が2列目センターと極端に前だったため、コール・ドがどれくらい揃っていたかはわからず。とにかく、素晴らしい舞台でした。後はまた後日、全体の感想を書きます。おやすみなさい。明日はマチソワです。

2006/12/09

マリインスキー・バレエ北米公演の写真

前に「ロシアのバレエ団情報」さんで教えていただいた、Gene Schiavoneさんのサイトでの、今年11月のマリインスキー北米公演の写真。Geneさんは、ABTのダンサーの写真でもおなじみですね。

久しぶりに見てみたら、この北米公演の写真が大量に追加されていました。ヴィシニョーワ&コールプ、そしてソーモア&コールプの「白鳥の湖」写真です。モノクロにしたり、少しブレたような効果を出した写真が、まるで絵画のようでドラマチックかつ美しいです。特にコールプのファンにとっては必見でしょう。素晴らしいパートナーシップが伺えます。ヴィシニョーワも、まさにファム・ファタルといった感じの妖艶な美しさ。明日(というかもう今日だけど)のヴィシニョーワ&コールプ「白鳥の湖」の予習に、ご覧になってはいかがでしょうか?シクリャーロフ君の写真もありますよ。

http://www.geneschiavone.com/gallery/albums.php?set_albumListPage=1

ついでに、ABTのシティセンターシーズンの写真も少し追加されています。「ファンシー・フリー」「クリア」「牧神の午後(ロビンス版)」などなど。


マリインスキーつながりで言えば、来日公演の直後、休む暇なく台湾公演が控えています。(12月12~17日)演目は「白鳥の湖」「ジゼル」そしてフォーキン特集ということで「シェヘラザード」「瀕死の白鳥」「ショパニアーナ」「火の鳥」です。なんか台湾の方がうらやましい演目ですね。「シェヘラザード」などは、なんとロパートキナがゾベイダのゼレンスキーが黄金の奴隷ですからね。。。多分一生観る機会のないこの顔ぶれでのこの演目です。

台湾の興行主のサイトに、写真およびCMなどの動画が数本載っています。「白鳥の湖」のものばかりですが。

12/5 マリインスキー・バレエ「オールスター・ガラ」

本来E席を取っていたのだけど、コルプの薔薇の精は1階で観たいと思ったので、1階最後列を買い直してみた。でも、上の方から観ても良かったかもしれない。東京文化の1階最後列は、視界をさえぎるものは何もないしとても見やすい席ではあるのだけど。

第1部「レベランス」
音楽:ギャヴィン・ブライアーズ/振付:デイヴィッド・ドウソン

ダリア・パヴレンコ/ソフィヤ・グーメロワ
ヤナ・セーリナ/アレクサンドル・セルゲーエフ
ミハイル・ロブーヒン/マキシム・チャシチェゴーロフ

フォーサイスの「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」からエッジィな部分を取り除いて、もう少しクラシックバレエっぽく作った作品という印象。オフバランスっぽいポーズが多用されているし、音楽(この曲だけ録音)への合わせ方も独特なので、相当高度な技術がないと踊りこなすのは難しいと思う。照明が非常に暗いので、、誰がどのダンサーかを見分けるのが難しい。かろうじて、顔に見覚えのある3人、パヴレンコ、グメロワ、ロブーヒンはわかった。パヴレンコはやっぱり、不思議な魅力がある人だと思った。上半身の動きが独特。さすがにどのダンサーも、マリインスキーのダンサーならではの身体能力を魅せてくれて、そこそこ楽しめたが、起承転結がないのが少々物足りない。1曲クラシック・バレエっぽくない作品を入れるのはいいと思うんだけど、もう少しポピュラーもしくはキャッチーな演目でも良かったのでは?衣装は竹島由美子さんデザインのもので、深いブルーやグリーンのレオタードが、途中でグラデーションのように黒くなっていてセンスは良い。

第2部「パ・ド・ドゥ集」
■ 「ばらの精」

音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー/振付:ミハイル・フォーキン
ダリア・スホルーコワ/イーゴリ・コールプ

この日一番楽しみにしていた演目。スホルーコワはとても愛らしく、縦ロールの髪型が良く似合う。非常に華奢で少女っぽい。まどろんでいるっていうよりはけっこう目も開けちゃっているんだけど、可愛いから許せる。で、コルプ。去年のルジマトフのすべて公演で観た毒々しさというか禍々しさの毒気はだいぶ抜けた感じ。ひげもなかったし。でも、やっぱり独特の空気を持ち運んでくる人で、視線や表情、そしてしなやかな身のこなしといい、妖しいことこの上ない。少女を禁断の花園へと誘うあやかしという形容詞がぴったり。手脚が長くてほっそりしていて、背中が非常に柔らかいため、ジュテ・アントルラッセの時の後ろ脚がとても高く上がり、空中ビールマンとでも言うべきか、すごい姿勢で静止していた。正確に5番に着地し、プリエがとても深い。基本に忠実な踊りなのに、何でここまでも独特の毒気ある世界を作り出すことができるのだろう。腕はちょっと雑だったところもあるが、パフォーマンスとしては大満足。彼からは今後も目が離せない。なので、カーテンコールがあまり盛り上がっていなかったのが残念。

■ 「タリスマン」

音楽:リッカルド・ドリゴ/振付:マリウス・プティパ
エカテリーナ・オスモールキナ/ミハイル・ロブーヒン

ロブーヒンの衣装がとても微妙。水色で、上半身は「アポロ」のようなギリシャっぽい斜めに布が走るやつなんだけど、下半身はハーレムパンツでだぶだぶしていて、せっかくの脚を拝めない。なんだかパジャマのよう。ロブーヒン自身はなかなかハンサムだし、肉体派なのにもったいない。踊りはというと、跳躍がダイナミックで、まるでボリショイのダンサーのように豪快に踊る。ちょっと荒い感じだけど、かっこよかったのでは。オスモールキナは途中まで快調で、サポートつきピルエットもすごい回数回っていてたいしたものだと思っていたら、その後失敗して手を付いてしまって、それからは不調。というわけで、ちょっと気の毒だった。

■ 「ロミオとジュリエット」バルコニーの場

音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:レオニード・ラヴロフスキー
イリーナ・ゴールプ/ウラジーミル・シクリャローフ

ラヴロフスキー版のロミジュリのバルコニーはどうも好かん。ラストが二人正面を向いているところが間抜けだと思う。ラブラブな二人なのにそれはないだろう、って思う。マリインスキーだと、ラヴロフスキー以外は踊らないのかしら。さて、若くて見目麗しい二人。特にシクリャローフは、瑞々しい少年のようでロミオという役柄にはぴったりのまっすぐさが感じられた。跳躍などは高いし軽いのだけど、サポートは致命的に駄目で、ラヴロフスキー版が嫌だと思ってもマクミラン版のリフトは絶対にこなせないだろうと思ってしまった。一人で踊るところはいいのだし、ルックスもとてもいいので、今後に期待することに。ゴールプはとっても可愛いのだけど、ちょっと色っぽい、年齢的には若い少女が精一杯背伸びしたような大人びたジュリエット。シクリャーロフのサポートがあまりにも不安定だったので、気持ちをひとつに持って行くのが難しかったように見受けられてしまった。若い二人の高まりあう気持ちが大事な演目なのに。

■ 「グラン・パ・クラシック」(オーベールのパ・ド・ドゥ)

音楽:ダニエル・オーベール/振付:ヴィクトール・グゾフスキー
ヴィクトリア・テリョーシキナ/レオニード・サラファーノフ

ロパートキナのすべての「パキータ」でのテリョーシキナが素晴らしかった。なので、当然期待は大きかったわけだが、その期待は裏切られるどころか、期待以上の堂々としたパフォーマンス。本当は若いはずなのに、これほどまでの風格があるというのがすごいテリョーシキナ。バランス技はちょっとぐらつくところもあったが、それ以外は完璧。ポアントのままフェッテしてアティチュード、ア・ラ・スゴンドと脚を持っていって回転2回のコンビネーションを続けるというのを繰り返すスーパーテクニック。それも、どうよ、と見せ付けるのではなくさりげなくこなしているのが素晴らしい。軸はまったくぶれないし、ルティレの位置も高いし、音もぴったりと合っていて気持ちがいい踊り。
プリマの貫禄十分なテリョーシキナに対して、華奢で童顔のサラファーノフはバランスが悪い気もしたが、彼も負けずと素晴らしい技を披露してくれた。トゥール・ザン・レールがお見事だし、この人には重力は存在していないのかと思わせてくれた。彼も、軽々とテクニックを魅せてくれる優れたダンサー。

まあ、この二人くらい踊れないとスターとはいえないのかもしれないけど。とりあえず、この二人が出演する「白鳥の湖」のチケットを買い足す。同じことを考え実行した人は相当いたようだ。

■ 「眠れる森の美女」第1幕のアダージョ

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:マリウス・プティパ/改訂振付:コンスタンチン・セルゲーエフ
ディアナ・ヴィシニョーワ
マキシム・チャシチェゴーロフ/セルゲイ・サリコフ/アレクサンドル・セルゲーエフ/デニス・フィールソフ


とりあえずオーケストラが最低。音のバランスが悪くて、一体コレは何の曲かと思ったほど。

ヴィシニョーワ、16歳のオーロラを演じるには少し貫禄がつきすぎたかもしれない。スターの輝きに満ちていて、キラキラと眩しく、光り輝くように美しいのだけど、あまりにもあでやか過ぎるのだ。が、難しいローズアダージオを完璧に、まったく危なげなく踊っているのはさすが。アティチュードのまま次々に4人の王子たちの手をとる。手を離してのバランスの時間は長くないけれども、手を離してから次の王子の手をとるまでの手の動きがゆっくりとしていて美しいので、非常に安定しているように見えている。これは、自信のなせる業だろう。それから、王子たちのところに行って彼らの肩に手をやり、それぞれパンシェをするのだけど、4人目の王子のところで、王子の手をとらないで、彼の陰でポアントの紐を直していた。私は気が付かなかったのだけど、ポアントが脱げかかっていたようだ。しかも、その後も脱げかけの状態で踊っていたのだが、そのようなアクシデントを微塵も感じさせずに、余裕で踊っていたのは、素晴らしいプロ根性である。
マリインスキーの眠りの王子たちは、バカ殿にしか見えない長髪ヅラとひげで、せっかくのお顔がわからないのが残念。

■ 「パヴロワとチェケッティ」

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ジョン・ノイマイヤー
ウリヤーナ・ロパートキナ/イーゴリ・コールプ

幕が開くと、バーレッスン用のバーが置いてあり、教師チェケッティに扮したコールプが薔薇柄のベスト、白髪交じりの髪と口ひげ、長い棒を持ってというお姿。それでもとても妖しいところがコールプらしい。ふわっとした長めの素敵なチュチュに黒いチョーカー、ピンクと紫の中間の色のストールを巻いたパヴロワ=ロパートキナが入ってくる。その立ち姿の美しいこと。長い首とほっそりとした手脚。ぴんと伸びた背筋で優雅という言葉が立っている、という感じ。若い娘なのだが、スターの輝きがあふれている。プリエからバーレッスンを開始するが、バーレッスンひとつとっても、息を呑みようなひそやかで繊細な美にあふれている。若いスターに畏敬の念と少しの嫉妬を持ちつつ、見守り、ときには自分もバーレッスンのお手本を見せるコールプ。すっかり初老の教師になりきっていて役者、である。難しいテクニックはひとつもない、シンプルな演目だけど、ドラマティック。リハーサル室をこっそりと覗いているような気分にさせられた。ロパートキナに対してはいつでも、「きれいなだな~」とぼーっと見つめてしまう。

カーテンコールの時にも、チェケッティのキャラクターが抜けきっていないコールプがまたステキだった。

■ 「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」

音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:ジョージ・バランシン
オレシア・ノーヴィコワ/アンドリアン・ファジェーエフ

とりあえずオーケストラが最低。こんな演奏をされてしまっては、音に乗ることが一番大事なバランシンがめちゃくちゃになってしまうではないか。本当にノーヴィコワもファジェーエフも気の毒だった。
ノーヴィコワは元気がいいのだけど、時として元気がよすぎて雑になってしまっていた。ファジェーエフは品格があって、ノーヴィコワとはまったく逆のタイプの、優雅な踊りで、少し重たい感じ。(でも着地音がしないのはさすがだが) この二人があまりかみ合っていないのと、演奏があまりにもひどいので、ちぐはぐな印象が残ってしまった。今回ファジェーエフを観るのがこれだけだったのが残念。ランケデムを踊った海賊、ヴィシガラ、彼が主演の白鳥のどれか一つでも観れば良かったと、今にして大後悔。

第3部「エチュード」
音楽:カール・チェルニー/編曲:クヌドーゲ・リーサゲル/振付:ハラルド・ランダー

アリーナ・ソーモワ/レオニード・サラファーノフ/ウラジーミル・シクリャローフ

2月にマラーホフの贈り物で、マラーホフ&ジュリー・ケント&高岸さんそして東京バレエ団で観た演目。今回は主役三人の平均年齢が15歳くらい下?で若さあふれる舞台を堪能した。

幕が開くと、まずはさっき踊っていたばかりのノーヴィコワが、バーレッスンのプリエを見せる(東京バレエ団では小出さんだった)。そして、三面バーレッスン用のバーが並び、足元だけが照明で明るくなっているところで、黒いチュチュ姿のバレリーナたちのバーレッスン。さすがマリインスキーのダンサーたちだけあって、みんなすごく脚が長いものだから、脚がぶつかりそう。タイミングなど見事に合っていないものだから、余計にぶつかりそうなのだ。東京バレエ団でも、あまりそろっていないと思ったんだけど、それ以上にバラバラ。

が、その後シルエットでバレリーナたちの影が浮かび上がり、中央のバーで脚を高々と上げた二人のバレリーナのシルエットが曙を思わせる薄紫の背景に映るところは、ドラマティックで実に美しい。体のラインが美しいとはこういうことなんだと思った。

それから男女入り乱れ、センターレッスンを模した動きに。エトワールの3人が登場した。今回は、とにかくエトワール3人の若さあふれる魅力に惹きつけられた。プロポーションが良くてクラシック・チュチュ姿も、シルフィードのロマンティックチュチュ姿もよく似合う金髪美人のアリーナ・ソーモア。彼女の踊りは、一言で言えばめちゃめちゃ気が強そう、という印象。優雅さよりもパワーで押している。回転も跳躍もすごくて、サラファーノフやシクリャーロフとまともに張り合っているのが微笑ましいというかなんと言うか。若いのね、と。

シクリャーロフは、「ロミオとジュリエット」でリフトのダメさ加減を散々見せてしまっていたが、リフトがなければなかなか良いダンサーであると思った。でもこの演目での彼の役も、実はリフトがあるのよね。他の二人にも共通することだけど、若いから体力はあって最後まで元気いっぱい。跳んだり回ったりするのはお得意だし、動きもキレイ。生温かい目で見守っていきたいと思わせてくれる。

この演目の白眉は、サラファーノフ。彼は本当にすごかった。あの貫禄たっぷりテリョーシキナを前に「グランパ・クラシック」で一歩も引いていなかっただけのことはある。コーダの、空中でフェッテを繰り返したり、トゥール・ザン・レールをして一回着地してまたすぐ次のトゥール・ザン・レールに移って、それを繰り返す。足が全然床についていないじゃん!それから、ピルエット・ア・ラ・スゴンド・アン・ドゥールをした後、今度は反対の足を軸にして、アン・デダンでまたピルエット・ア・ラ・スゴンド。フェッテも、軸足を変えていつまでもやっているし。アントルシャ・シスの高さにもビックリするばかり。最後はトゥール・ザン・レール連続8回。あの華奢な体のどこに、いったいこれだけの体力とパワーが潜んでいるのだろう。これだけテクニックが目立っている人を見るのも久しぶりという気がした。今日のおいしいところは、全部彼がさらっていた気がする。ブラボー!(と、テリョーシキナ&サラファーノフの「白鳥の湖」のチケットをお買い上げ)

マリインスキーのコールドは、体力は有り余っているけど、揃えるという意識は全然なかったみたい。斜めクロスでジュッテを繰り返すところでも、高く跳んでいるんだけど、ぶつかりそうな時には遠慮しちゃっているし、ルートからずれて跳んでいたりして。ただ、コーダでの全員フェッテや、男性陣のアントルシャ・シスしまくりといったテクニックの見せ所では、ものすごい勢いと華がある。体力勝負の演目だから、最後まで勢いが落ちないところは楽しめた。

サラファーノフ凄い、というのがこの日のまとめ。6時半開演で終わったら10時と、見る側も体力勝負だった一日。でも楽しかった!オールスターという看板には思いっきり偽りがあったが・・。

2006/12/07

マリインスキーのオーケストラ&東京バレエ団「くるみ割り人形」行ってきました

ココログの52時間メンテナンスがやっと終わりました。その間更新も出来なければコメントも受け付けられず、ご迷惑をおかけしました。しかも、このメンテナンス、失敗したみたいで、何の役にも立たなかったばかりか、また再びこのような長時間のメンテナンスになりそうで、サイテーです。引越し先を考えなくては。


さて、今回のマリインスキー・バレエの来日公演での、マリインスキー・オーケストラの演奏があまりにもひどすぎてダンサーの足を引っ張りまくり。これだったら、東京シティフィルの方がまだましかも。
と思って調べてみたら、マリインスキー管弦楽団の一軍は、12月5日はロンドンのバービカンシアターでゲルギエフ指揮でショスタコーヴィチの交響曲13番「バビ・ヤール」を演奏していたわけで、こっちにきたのは残りカスだったみたい。。。
http://www.barbican.org.uk/music/event-detail.asp?ID=3371

今日は、マリインスキーの海賊の男性キャストが魅力的だったな~と後ろ髪を引かれながらも、東京バレエ団の「くるみ割り人形」。何しろベジャール苦手なものでまったく期待していなかったわけだけど、東京バレエ団のステキなダンサーの皆様のおかげでとても楽しかったです~。光の天使の高岸さん最高!もっとはじけても良かったけれども。モンローのような妖精の西村さん、セクシーでキレイだった♪欧米人のようなグラマーなスタイルだからぴったり。グラン・パ・ド・ドゥの木村さんも相変わらず脚の使い方が美しいし、もちろんM.の中島周さんはセクスィーだし全編踊りっぱなし。大嶋さんのロシアの踊りも、裸族系衣装がすごく似合っていたし、絶好調の様子で踊りが冴え渡っていた。ベジャールの中ではとっつきやすい演目で楽しめたわ。

レニングラード国立歌劇場「イーゴリ公」とキエフ・バレエ

5日はマリインスキーの「海賊」。楽しかったです。仕事で到着が少し遅れ、なんとか幕が上がる前、序曲の演奏中だったのでサイドの空席で1幕は観ました。ロパートキナはやはり美しいですね~まるで体重が存在していないかのような軽やかさ、典雅な動きで、王女様のようなメドーラでした。腕の美しさは比類がないですね。とはいっても、2幕でコンラッドに甘えるところは可愛らしいし、柔らかな女らしさがあって素敵でした。ゼレンスキーも無事来日して優雅なアリを見せてくれました。ランケデムのロブーヒンも、オダリスクの3人も良かったです。が、やっぱりマリインスキーでABTの海賊とはだいぶ違う感じですね。同じセルゲイエフ版がベースなのに、踊っている人が違うとこうも違うか、と。詳しくはまた後で。何しろ連日観劇は厳しい・・。あ、ついテリョーシキナ&サラファーノフの白鳥、買っちゃいました。

コレだけではナンなので、ちょっとだけ情報を。
この日のビルバントを踊ったドミトリー・プハチョフは、マールイのアルチョム・プハチョフのお兄さんなんですよね。マールイのプハチョフも足がとても美しいダンサーでしたが、お兄さんの方も、ビルバントを演じさせるには美しすぎる動きでした。演技はなかなか濃くて楽しかったですが!

で、無理やりつなげると、マールイのオペラが来年12月に来日公演を行います。演目は「カルメン」と「イーゴリ公」。イーゴリ公ですよ、イーゴリ公といえば「韃靼人の踊り」ですね。で、光藍社さんのサイトにもしっかり、「バレエ:レニングラード国立バレエ」と明記されています。いやはや楽しみですね。すでにWebで先行してチケットは買えるし、オペラにしてはお値段も安いし。しかもマールイの「韃靼人の踊り」だったら、クリギンさんの出番じゃないかと予想。指揮はもちろんアニハーノフさんだし。
http://www.koransha.com/leningrad_opera2007/leningrad_opera2007.htm

2007年 12月2日(日) 16:00 Bunkamuraオーチャードホール 「カルメン」 1/26(金)
12月3日(月) 18:30 東京文化会館 大ホール 「カルメン」 1/26(金)
12月13日(木) 18:30 東京文化会館 大ホール 「イーゴリ公」 1/26(金)

1年先と鬼が笑いますが、年が明ければ、次はマリインスキー・オペラ、ゲルギエフ指揮の「イーゴリ公」のチケット発売です。

光藍社さんといえば、先日のキエフオペラの招聘元でもあるわけですが、この公演のパンフに、キエフ・バレエの来日予定も載っていました。

キエフ・バレエ ~ウクライナ国立バレエ タラス・シェフチェンコ記念~
「くるみ割り人形」「白鳥の湖」「ライモンダ」
2007年11月~12月 東京・名古屋・大阪他全国公演を予定
ソリスト:エレーナ・フィリピエワ 他 
ウクライナ国立歌劇場管弦楽団 指揮・コジュハルなど

キエフバレエというと、最近は、このバレエ団出身の人がいろいろ活躍していますね。ABTのイリーナ・ドヴォロヴェンコ&マキシム・ベロツェルコフスキー夫妻、ボリショイに移籍したデニス・マトヴィエンコ、そして今回大活躍のレオニード・サラファーノフ。次のスターを見つけることができるかもしれませんね。

来日といえばNBSのサイトに、オーストラリア・バレエ団のスケジュールが載っていました。公式ブログもオープンするようです。こちらの「白鳥の湖」はイギリス王室バージョンでロットバルトが伯爵夫人で王子と不倫し、オデットが心を病むというステキな設定なので、とっても楽しみです。東京バレエ団「くるみ割り人形」の会場でチラシも配っていました。

2006/12/05

マリインスキー・バレエ「オールスター・ガラ」と怒涛の観劇スケジュール

12月で相変わらず仕事も忙しいのに、連日のマリインスキー公演や他の公演でへとへとです。
今日のオールスター・ガラも終わったら10時。すごく楽しかったけど、さすがに疲労困憊。明日は「海賊」、水曜日はベジャールの「くるみ」(東京バレエ団)、木曜、金曜は仕事を頑張って、土曜と日曜の夜はマリインスキーの「白鳥の湖」。
なかなか感想を書くのにも時間がかかってしまいますが、ご容赦ください。

今日はなんといっても「エチュード」でしたね。体力勝負のこの演目で、最後まで踊りの勢いの衰えないサラファーノフとソーモア、シクリャーロフは素晴らしい!若さ一杯の舞台を楽しみました。特にサラファーノフが終盤で見せた怒涛の技の数々はすごい!床に足が着いているのか、と思うほどでした。アントルシャ・シスの高さも驚異的!
相変わらず怪しさぷんぷんのコールプの「薔薇の精」ではピンク色の世界にどっぷりと漬からせていただきました。コールプはジュテ・アントルラッセのときの後ろ脚の上がり方と背中の柔らかさが素敵。「パヴロワとチェケッティ」の時の花柄ベストも似合っているから、あら不思議。それから、予想通り、テリョーシキナの「グラン・パ・クラシック」はすごい貫禄で、テクニシャン振りとプリマぶりを見せてくれましたね。

ちょっと時間が長く、演目も多くて中だるみした感もあったけど、「エチュード」でお腹いっぱい。大満足でございました。

メンテナンスのお知らせ

ココログのメンテナンスが12月5日(火)10:00 ~ 12月7日(木)15:00に行われます。なんと52時間という長時間で、冗談じゃないって感じですが・・・。
この間サイトの更新、コメント、トラックバックが不可能となります。
一応、サブのサイト
http://mulhollanddrive.cocolog-nifty.com/
の方でマリインスキーの感想等を引き続き書く予定ですが、3日連続観劇となるため、その余裕はないかもしれません。よろしくお願いいたします。

2006/12/04

キエフ・オペラ「アイーダ」12/3

オペラを生で観たことはほとんどないのだけど(今までわずか2回)、チケット・ポンテで4500円という破格のチケットが買えたこと、そしてキエフ・バレエのバレエもついているということで行ってみることにした。

アイーダ(ソプラノ):オクサナ・クラマレヴァ
ラダメス(テノール):オレクシ・レプチンスキー
アムネリス(メゾソプラノ):アッラ・ポズニャーク
アモナストロ(エチオピア王)(バリトン):ロマン・マイボロダー
ランフィス(祭司長)(バス):ボフダン・タラスラダメス
エジプト国王(バス):セルヒィ・コヴニル

演奏:ウクライナ国立歌劇場管弦楽団
バレエ:ウクライナ国立歌劇場バレエ団(キエフ・バレエ)

初来日公演ということで、日本ではなじみの薄い劇場、スター歌手もいないが、実力はなかなかのものだと思った。中でも、ラダメス役のオレクシ・レプチンスキーは色気と艶のある声で、声量もあって聴き応え十分。最初の「清きアイーダ」から、ぎゅっと掴まれた。みかけはおっさんだけど。アイーダ、アムネリスとも、美しい声の持ち主であるが、アムネリス役アッラ・ボズニャークの方が声に深みがあって目立っていたと思う。それに、王女にふさわしいゴージャスな美女であった。(4階席から見た限りでは) アイーダ役は、実は本当はエチオピアの王女という設定なのだが、あまり高貴な感じがしなくて奴隷にしか見えないのが問題。少し二人の声質が似ているので、声が良く溶け合う。

合唱もとても厚みがあって迫力があったし、演奏は、エジプトをテーマとしながらもどこかロシアというかウクライナの香りがして、情緒がある。盛り上がるところは徹底的に盛り上がっていて、すっかりその世界に浸ることが出来た。、総勢210人による引っ越し公演で、合唱隊がステージを埋め尽くす様は圧巻。

ただし、セットはちょっとシンプルすぎて貧弱。センスは悪くなく、背景や緞帳の美術も美しいのだけど、アイーダというとやっぱりスペクタクル作品であるわけで。あと、アイーダ・トランペットが「凱旋行進曲」で舞台の上に登場しなかったのは物足りない。

アイーダの物語ってちょっと「ラ・バヤデール」に似ているな、と2幕の女二人の諍い合戦を見て思った。アムネリスの徹底的な強気さ、激しさが素敵。ラダメスに向ける複雑な女心を、よく歌っていた。このストーリーで一番哀れなのは、どう考えてもアムネリスだものね。一度はラダメスの死を願いながらも、そのことを激しく後悔し、なんとかして死刑を免れさせようと苦悩し、祭司長を激しく非難するところは、演技の見せ所だけどよくやっていた。

ラスト、地下牢で生き埋めの刑となったラダメスとアイーダが穏やかに死を迎えるまでの愛の確かめ合い、二人の来世での幸せを願うアムネリスの3重唱には心を動かされ、思わず涙。素晴らしい歌というのはかくも感動的なのだと思った。

バレエの方は、2幕でかなりの時間を割いて上演されたのだけど、振付もまあちょっと難だし、期待ほどのものはなかった。エジプトが舞台なので当然「ファラオの娘」のように男性の露出度が結構あるのだけど、その割には肉体美がいまいちだし、舞台がすでに大きな合唱隊で埋め尽くされているために狭く、大きな踊りが出来ないということもあったと思う。ただし、さすがに女性ダンサーはみんな大変美しい。

価格が安めということもあってか、観客が普段オペラを見ないような人が多く(私もそうだけど)、拍手のタイミングも逃していたり、ブラヴォーが驚くほど少なかったり・・・ただし、やはりラストの歌が素晴らしかったため、最後は万雷の拍手で観客もなかなか帰ろうとしなかった。

なんと今日は、前代未聞の60回にも及ぶ日本全国ツアーの千秋楽ということで、最後には金と青のテープが降ってきた。幕が下りた後での、舞台上からの歓声が感動的。お疲れ様でした!

2006/12/03

マリインスキー・バレエ「ロパートキナのすべて」その2

続きです。

○「ライモンダ」第3幕
音楽: アレクサンドル・グラズノフ
振付: マリウス・プティパ
改訂振付: コンスタンチン・セルゲーエフ

ライモンダ: ウリヤーナ・ロパートキナ
ジャン・ド・ブリエンヌ: エフゲニー・イワンチェンコ
マズルカ: エレーナ・バジェーノワ、フョードル・ロプホーフ
ハンガリーの踊り: ポリーナ・ラッサーディナ、イスロム・バイムラードフ
ヴァリエーション: イリーナ・ゴールプ

まずライモンダの叔母やハンガリー王が登場して、ここでもまたPDDではなく、ひとつの幕を丸ごと上演していることがわかる。マズルカ、 チャルダッシュ(ハンガリーの踊り)とたっぷりと魅せてくれた。マズルカのエレーナ・バジェーノワが大変な色っぽい美女でうっとり。マリインスキーのキャラクターダンスは、ボリショイほどのアピール力はないけれども、それでもやっぱりレベルは高い。そしてチャルダッシュのイスロム・バイムラードフ!長身で脚が長くて美しい。アクセントのつけ方や見得の切り方が絶妙で惚れた。

グランパ・クラシックは、今まで散々揃わないのを観てきたから、ちょっと感動的。ただし、リフトで一人失敗している人はいたけれども。男性陣が一人一人トゥール・ザン・レールを決めるところもさすが。一人、マールイのプハチョフに似ている人がいると思ったら、後で調べたらお兄さんだったのね。

ヴァリエーションを踊ったイリーナ・ゴルプは小柄で、とても元気が良くはっきりとした輪郭で気持ちよく踊る。グランパの中のヴァリエーションはかくあるべしというお手本のよう。

ロパートキナは、新国立劇場でパヴレンコがゲストで出演した時と同じ、白くてシンプルなチュチュと、ベレー帽のような帽子をかぶって登場。この衣装はかなり微妙だと思うのだけど。が、踊りは言うまでもなく素晴らしい。ピアノの音で踊るヴァリエーションのときは、手をまったく打ち鳴らさないで踊っていたが、上半身の動きの美しさに釘付け。なんと流麗なことだろう。そこら辺のダンサーだと、背中を必要以上に反らせたり大袈裟に見得を切ったりするところを、あくまでも品格を保ち、優雅に踊っている。ハンガリー風味は薄れていて、クラシックな印象。もちろん、ポアントの安定度は抜群でパドブレも完璧。しかし完璧といっても、冷たさは感じさせず、柔らかくてふくらみのある表現となっていた。
ロパートキナがあまりにもすごいからか、そしてコルスンツェフも絶好調のためか、相手のイワンチェンコはかなり分が悪かった。全体的に肩があがっているのが美しくないし、ジャンプなども重たくて弱い。悪くはないんだけどう~む。

○「ジュエルズ」より「ダイヤモンド」
音楽: ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付: ジョージ・バランシン

ウリヤーナ・ロパートキナ×ダニラ・コルスンツェフ

物語性の希薄なバランシンはあまり得意ではないし、「ダイヤモンド」もバレエフェスで観たり、パリ・オペラ座のDVDで見たりしたのだけど印象にあまり残っていない。(ある意味特殊だった、ヴィシニョーワとマラーホフの「ダイヤモンド」はパロック真珠のようで、濃厚で面白かったけど) 群舞中心のバランシンは、一歩間違えると意識が遠のいてしまう。が、踊る人が素晴らしいと、こうも美しく感動的な舞台になるのだと実感。
背景は深い青に、大きめの星がちりばめられていて非常に美しい。衣装は、ヴィシニョーワがバレエフェスティバルで着ていたのと同じクリーム色がかったもの。

ここでのロパートキナの比類なき輝きをどうやって表現すればよいのか、適切な言葉がみつからない。一つ一つの動きに品格があるが、近寄りがたいというわけではなく、優しさやまろやかさ、温かさも感じさせる。チャイコフスキーの少しほの暗い音楽と見事にシンクロした、音符が見えてきそうな、緩急自在の踊り。難しく見えることは何一つやっていないのに、これほどまでに高度な踊りを見たことがないように思えた。
サポートするコルスンツェフも、パキータの時よりも一層調子がよく、縁の下の力持ちでありながら、ヴァリエーションでは見事な、足音のしない跳躍、長い脚をさらに長く見せる浮力のあるマネージュとお見事。まさにナイトといえよう。地味目の容姿が、途中からどんどんかっこよく見えていく。時には素敵な、少し照れたような笑顔を浮かべている。コルスンツェフが心の底からロパートキナに敬意を払っているのがわかり、二人の気持ちが通じ合っているのが見えた、素晴らしいペアだった。
群舞も、この演目の時が最も充実していて、二人を盛り立てる。物語性などどこにもないのに、ロパートキナが紡ぎ出す際立った美しさで別世界へと連れて行かれ、魂をすっかり抜き取られてしまった。ただただ繰り広げられる究極の美の世界に目眩まされる。
この輝きはダイヤモンドなのだけど、決して硬質なものではなく、今まで脈々と受け継がれてきた歴史とか、民族とかの重みと郷愁を感じさせる。血の通ったものだからこそ、感動させられたのだと思った。

これ以上書いても陳腐になるだけだが、至宝、という言葉がこれ以上似合う人もいないと思った。

というわけで、いまだに魂は抜き取られたまま。その状態で、月曜日にはオールスター・ガラです。思わずE席をA席に買い直してしまいました。

2006/12/02

マリインスキー・バレエ「ロパートキナのすべて」

素晴らしいものを見せていただきました。しばしボー然として、一夜明けていまだにボー然として、うまく表現する言葉が見つからない。ロパートキナのブリリアント・カットのダイアモンドのような高貴な魅力とゆるぎないテクニック、優雅さはもちろんのこと、それ以外のキャストや美術の底力というものを感じた。
やはりバレエは総合芸術だ。

ガラとはいっても、通常のガラ公演とは違って単なるパ・ド・ドゥ集などではなく、1幕をまるごと3つ見せるという贅沢な趣向。舞台装置も立派で、全幕を観るような満足感があった。ロパートキナは、全幕作品を踊るよりも、このガラで多く踊っているかもしれない。

○「パキータ」グラン・パ
音楽: レオン・ミンクス
振付: マリウス・プティパ

パキータ: ウリヤーナ・ロパートキナ
ルシアン: ダニラ・コルスンツェフ
ソリスト: エカテリーナ・オスモールキナ、ダリア・パヴレンコ、スヴェトラーナ・イワノーワ、ソフィヤ・グーメロワ、ヴィクトリア・テリョーシキナ

暖色系のドレープをまとった、美しい舞台装置つき。前の日に予習として、「キーロフ・クラシックス」に収められたマハリナ&ゼレンスキーの「パキータ」を見たばかりで、それと比較すると、正直、コール・ドの出来は今一歩と思った。必ず一人遅れる人がいる。上半身はみなとても綺麗だが、ルティレの位置が低い気がする。さすがにみんなそろいもそろって容姿端麗、プロポーションが美しい。衣装も可愛い。

ソリストは、もう断然テリョーシキナ!弾丸のようなスピードで、驚くような高さでジュッテしながら舞台を斜めに横切り、会場ではどよめきが。アティチュードのまま、ほとんど踵をつかないでピルエットを繰り返すが、安定していて素晴らしい。まだ若いはずだけど、プリマの風格は十分。ちょっとお顔が怖いので損をしているけど、これほどのテクニックを持っていれば、そんなことは関係ない。彼女も男前系ダンサーの系譜に入るね。
2番目に踊ったダリア・パヴレンコ。プロフィールの写真はかわいそうなことになっているけど、舞台の上に立つと、黒い瞳が大きくて大変な美人。柔らかなゆっくりとした動き。彼女は上半身がとても美しい。昔のバレリーナっぽい風情。残念ながら後のほうで、ちょっとミスをしてしまったけれども、しかしなんとも豊かな気持ちにさせてくれた。1番目のオスモールキナは、股関節が柔らかいみたいで、脚が高々と上がって大きく気持ちの良い踊り。3番目のイワノーワは、ドン・キホーテのキューピッドの踊りの曲で、チャキチャキと元気よく可愛らしく踊っていた。4番目のグメロワはあまり印象なし。とにかく最後のテリョーシキナがあまりにもすごすぎて。

そしてロパートキナ。凛としていながらも、同時に高雅さも醸し出している佇まい。よく「冷たい」「孤高」と表現されていた人であったが、冷たさは微塵も感じなかった。なんと言っても素晴らしいのが、アプロンを保った姿勢の美しさと、ポールドブラの潔い優雅さ。いつもクネクネしているヴィシニョーワとは大きな違い!動きの一つ一つがクリーンだ。突き刺さるようなポアントはびくともせず、研ぎ澄まされた動きをしている。他のダンサーはみんな足音が大きいのに、彼女だけは足音をまったくさせない。後半のヴァリエーションでの、背中を反らせたラインも、決して大げさではないきれいな曲線を描いている。ゆっくりめの音楽に乗るときの、音の乗り方も見事で、緩急のつけ方が自然。コーダで4回転続けての高速シェネを見せ、楽々ととんでもないことをこなしている。フェッテはすべてシングルだけど、顔のつけ方が正確で、音とぴたりと合ってスピードは最後まで変わらず、軸がくっきりとしている。これ見よがしな感じは微塵もない。まさに芸術の結晶という感じで、透明な光を放っていた。

パートナーのダニーラ・コルスンツェフ。1ヶ月半ほど前に新国立劇場で観たばかりで、そのときも地味ながら良かった。が、今回は、そのときよりもはるかに光っていた。派手さはないけれども、サポートが抜群にうまい。そしてマネージュの時の美しく伸びた脚!宇宙人並のプロポーションの良さを持つ人で、特に脚の長さがすごいので、めちゃめちゃ映える。ロパートキナももちろん、長身でほっそりと美しい脚の持ち主なので、釣り合いが見事。しかもふわっと浮いているような跳躍。つま先も美しい。おもわずぼ~っと見とれてしまう、人間離れした二人であった。コルスンツェフの髪型はもっさりしていたけどね。

オーケストラは、この曲に関してはちょっと不調だったのではないか。時々音は外すし、音色的にも???なところがあって、これがマリインスキーのオーケストラの実力?とすこし残念に思った。

(続く)

追記:プログラムに関しての不満。今回の公演で主役級の役を踊る人しかプロフィールが載っていない。たとえば、パキータのソリストでも、パヴレンコ、テリョーシキナ、グメロワ以外の2人は載っていない。う~む

2006/12/01

エールフランスの機内誌にドレスデン・バレエ

東京フィルメックスの会場に置いてあったエールフランスの機内誌を何気なくもらって帰った。エルフラはフィルメックスのスポンサーなのだ。忙しかったのでもらったことも忘れていたのだけど、ふとめくってみるとドレスデン特集。しかも、ドレスデン・バレエに4ページも割いているではないか。

さらに嬉しいのは、元ハンブルク・バレエのイリ・ブベニチェクのインタビューが載っていること。最近の顔写真つき。「繰り返しではなく新しいことをやりたかったから」移籍を決めたそうです。芸術監督のアーロン・ワトキンに1年前から誘われていたそうで。故郷のプラハにも近いのが嬉しいそう。日本のファンへのメッセージとして、「ぜひ観に来て欲しい」とのことです。これは行かなくちゃですね。

あとは、アーロン・ワトキンのインタビュー。彼は未だ36歳なのですね。今のダンサー56人のうち33人は彼がヨーロッパ中から口説いて連れてきたそう。そしてドレスデン・バレエの公園の予約率は97%。あれだけ素晴らしいダンサーがそろっていれば理解できます。

そういうわけで、その素晴らしいダンサーの一人、竹島由美子さんのインタビューも2ページ。"骨組みで踊る”という考え方が彼女のダンスを変えたそうです。私も一度マドリッドで彼女のエスメラルダを観たことがありますが、ダイナミックで美しく、表現力があってとても良かったです。ご本人は小柄なのに、舞台の上では大きく見えるんですね。

竹島さんといえば、オリジナルデザインのレオタードでも有名(日本の番組でも紹介されましたね)。年間1万着も受注があるそうです。そして今日、マリインスキーのプログラムを見ていて気が付いたこと。オールスター・ガラで踊られるデヴィッド・ドーソン振付の「レベランス」の衣装は、竹島さんでした。そういうわけで、月曜日には彼女デザインの衣装を観る楽しみが増えたわけです。

それにしても、ドレスデンのオペラハウスの豪華で美しいこと。いつかぜひ、行ってみたいと思います。もちろん、イリが活躍しているうちに。

アンヘル・コレーラとグウィネス・パルトロウのCM

今日はマリインスキーのロパートキナ・ガラでした。素晴らしかったです。なかなか言葉にするのは難しいので頭の中を整理してから感想は書きますね。
特に「ジュエルズ」は素敵でした。それと、「パキータ」ではテリョーシキナの驚異的なテクニックにびっくり。将来必ず大物になりそうです。

さて、話は変わって、会場で、来年7月のニーナ・アナニアシヴィリ&ウヴァーロフ、アンヘル・コレーラ出演のグルジア国立バレエの告知が出て、速報チラシもありました。
すでに皆様ご存知かと思いますが、

7月21日(土)/7月22日(日)
「白鳥の湖」ニーナ・アナニアシヴィリ/アンドレイ・ウヴァーロフ
7月26日(木)/7月28日(土)
「ドン・キホーテ」レティシア・ジュリアーニ/アンヘル/コレーラ
7月27日(金)
「ドン・キホーテ」ニーナ・アナニアシヴィリ/アンドレイ・ウヴァーロフ

で、関連してのニュース。
アンヘル・コレーラが、グウィネス・パルトロウとともに、スペインのスパークリング・ワイン「フレシネ」(日本でも買えますね)のCMキャラクターに選ばれたそうです。で、友達に教えていただいたのですが、そのCMを見ることができます。
http://www.hola.com/videos/cine/2006/11/27/anuncio-freixenet/
アンヘル、なかなか素敵です。ハリウッドスターのグウィネスと一緒に出ていても、オーラで負けていません。(身長はひょっとしたらグウィネスの方が高いのかな?)華麗なジャンプも披露しています。

CMキャラクターに選ばれたというニュースはこのあたりをどうぞ(写真アリ)。ただしスペイン語です。
http://actualidad.terra.es/sociedad/articulo/freixenet_anuncio_estrenara_noche_television_1152543.htm

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