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« 「リトル・ミス・サンシャイン」 | トップページ | 「バレエの鑑賞入門」 »

2006/12/26

12/17新国立劇場バレエ団「シンデレラ」

例によって大変遅筆なため、一週間以上も前の公演の感想をすみません。

脇のキャストは前日とほぼ同じ。違う点は、アグリー・シスターズに篠原聖一さんが入ったこと。篠原さんのお姉さんは、ちょっと困ったような顔をしていて、シャイなんだけど絶妙なボケをかましていてやっぱり笑える。それに、この役どころは、ただバカ騒ぎをしているだけじゃなくて、踊りもたっぷり見せ場があって相当踊れないと厳しいし、時には観客をほろりとさせないといけない。いやはやこの二人は立派だ!

さて、新国立のロミジュリ、そしてロイヤルの来日公演での降板が続いたコジョカルが、やっと登場。ちっちゃくて可愛い♪しかし、華奢で小柄でけなげなコジョカルのシンデレラは、芯がとても強いように見受けられ、哀しげな表情を見せる割にはかわいそうな感じは全然しなかった。ゆるぎないテクニックによる、輪郭のはっきりとした踊りで、はきはきした風情。細かいアシュトンのパを上手にこなしている。少々元気が良すぎるかもしれないけれども、快活なシンデレラ像を作り上げていた。箒を持って踊るところのおとぼけぶりがお茶目で実にユーモラスで愛らしい。

舞踏会で変身し、きらびやかに着飾ってポアントで一段ずつ降りていく時の、コジョカルのまっすぐな視線。この夢のような瞬間が本当に現実なのかしら、と半信半疑でいながらも、しっかりと地に足が着いている安定感があった。彼女のシンデレラは、これのできごとが本当に夢で、明日にはつらい現実に戻ってしまっても、それでも明るく生きていけそうな印象がする。とても聡明で前向きなのだ。でも、王子を見たらやっぱり嬉しさを隠せないところがやっぱり可愛い。

ボネッリの王子は、去年のロイヤルのシンデレラで吉田都さんの相手役を踊った時以来。そのときはあまり目立っていなかったけど、今回はさらに麗しさに磨きをかけて、夢のように素敵なキラキラ王子様だった。初日の当日に日本に到着したらしく、初日は時差ボケでちょっと調子が悪かったそうだけど、今回はもうすっかり回復していたみたい。経っているだけで王子だし、さすがロイヤルの同僚だけあって、サポートは上手だし、ラテンらしい情熱もある。かなり積極的にシンデレラへの愛情表現を行っていて、好ましかった。二人のパ・ド・ドゥは息がとても合っていて、コジョカルの素晴らしいテクニックをボネッリが立派にフォローしていて、お似合いのカップルとなっていた。

脇は前日とほぼ同じだったのであまり詳しくは書かない。だけど、バリノフ君は風邪も治ったのか、前日よりずっと調子が良さそうだった。重さが消えて、溌剌していて飛び跳ねるようにキュートな道化を好演。あちこちにちょっかいを出していたりと、思わず主役そっちのけで目で追ってしまいそうになってしまう。深いプリエから爆発するような跳躍、音感の良さ、プレゼンス。八幡君もがんばっているけど、やっぱりバリノフ君がいないとね。ぷっくりとしたほっぺたのハートとダイヤの絵も可愛い。

カツラをむしりとられるナポレオン役の八幡君の演技も楽しかった。カツラを取られたことを、一瞬気がつかなくて、それから大慌てするのよね~。八幡君のように若くてかわいい男の子に、こんなまだらハゲの役をさせちゃうなんてかわいそう、でも楽しいからいいや(笑)

さて、12時の鐘が鳴って家に戻り、元の暮らしに戻ったシンデレラ。エプロンのポケットの中に、ガラスの靴の片方が隠してある。コジョカルはそれを取り出して思い出すシーンで、一瞬靴が出てこない、と探し回っていたのだった。無事出てきて良かったね。王子が靴の持ち主を求めにやってきて、アグリー・シスターズがでっかい足でもう片方のガラスの靴を試しばきする前で、ポロリとシンデレラのポケットからガラスの靴がこぼれ落ちる。この落とし方はちょっとわざとらしかったかも。しかしそうであったとしても、コジョカルの演技の上手さゆえ、わざとガラスの靴を落とした、したたかな女の子って見えないところがさすが。おそるおそる両方のガラスの靴を履いて歩くところも、こんな身に余る幸せを私が受けてしまっていいのかしら、と言っているように思える。だjからこそ、終幕の結婚式が感動的な余韻を残してくれるのだろう。

コジョカルは踊りだけではなく、演技もすごく達者なのがよくわかった舞台だった。と同時に、新国立ダンサーたちの芸達者さ(アクリさんや篠原さんはゲストだけど)もじっくり味わえて、楽しかった♪また再演されたら観に行きたい演目。

シンデレラ:アリーナ・コジョカル
王子:フェデリコ・ボネッリ
義理の姉たち:マッシモ・アクリ、篠原聖一
仙女:湯川麻美子
父親:石井四郎
ダンス教師:吉本泰之
仕立屋:澤田展生
洋服屋:神部ゆみ子、楠本郁子
靴屋:高木裕次
床屋:佐々木淳史
宝石屋:井口裕之
御者:末松大輔
春の精:西山裕子
夏の精:西川貴子
秋の精:高橋有里
冬の精:寺島ひろみ
道化:グレゴリー・バリノフ
王子の友人:陳秀介、冨川祐樹、江本拓、中村誠
ナポレオン:八幡顕光
ウェリントン:市川透

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