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2006/10/12

ロバート・ハインデル一周忌回顧展

昨日の「迷宮美術館」のエントリーにも登場した、代官山のヒルサイドフォーラムで10日から開催されているこの展覧会の案内をいただいたので行ってきた。
http://www.art-obsession.co.jp/contents/exhivision/shousai/060616.html

没後一年経って初めてハインデルのアトリエから本展の為に移動したという、ハインデルの未完の絶筆のほか、このほど初めて日本で公開された作品(フランシス・ベーコンに影響を受けているとのこと)や、能、歌舞伎、さらにはキャッツやオペラ座の怪人の絵まであった。 「オペラ座の怪人」は、墨で描いたモノクロ基調のもので、シンプルなのに作品の世界観が描かれていて素晴らしかった。アンドリュー・ロイド・ウェーバー直々の依頼で描いたそうだ。

それにしても、常に動いているダンサーの一瞬を切り取って絵にするのは、本当に難しいに違いない。とても躍動感というか動きが感じられるのだ、彼の作品には。本番ではなくリハーサルの姿しか描いていないが、役になりきっているのではなくダンサー本人の姿を描きたいということだ。力の感じられる絵である。
あと、フィルムのような紙に描いて、手や布でなぞってにじませた効果を使った絵もすごく面白かった。まったく新しい表現方法を模索した結果生まれた、簡潔でありながら美しい作品だ。
歌舞伎の絵(7代目菊五郎を描いている)は、日本人ではこうは絶対描かないだろうという表現で描かれている。すごくかっこいい。
5人ほどのダンサーがバーレッスンをしているところを切り取った見事な大作があるのだが、この絵は、故高円宮殿下の所有品を借りてきたとのこと。 故ダイアナ妃の委嘱により振付けられた作品「ガーデン・オブ・エロス」の絵では、背景にあるバラの花とその中に隠された男性の横顔が印象的。

この間の「迷宮美術館」でも紹介された、床を描いた作品も数点あった。ダンサーの目印となるように床の上に貼ったテープや、シューズやポアントが擦れたことでできた傷、そしてダンサーの影を描いている。やや抽象的な表現だけど、なんともいえない力強さがある。 かと思ったら「ペンギン・カフェ」のようにかわいいのもあるし。

息子さんの言葉が印象的だった。「天才というのは存在しなくて、ハードワークがあるだけだ。それは、ダンサーも画家も同じ」

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