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2006/10/08

新国立劇場「ライモンダ」10/7

膵臓の検査結果に気をよくし、当日券を求めて初台へと向かう。開演一時間前だったけど、4階席の1列目というリーズナブルな席が空いていたので買う。(でも、ちょっと舞台の前の方が見づらいのよね、実際には。ちょっと手すりが高すぎるのだと思う)

ライモンダ: ダリア・パヴレンコ
ジャン・ド・ブリエンヌ: ダニラ・コルスンツェフ
アブデラクマン: 山本隆之

ドリス伯爵夫人: 楠元郁子
アンドリュー2世王: 市川透

クレメンス: 真忠久美子
ヘンリエット: 川村真樹
ベランジェ: マイレン・トレウバエフ
ベルナール: 中村誠

1幕
第1ヴァリエーション:遠藤睦子
第2ヴァリエーション:西山裕子

2幕
サラセン人: 
厚木三杏 寺島まゆみ 内冨陽子 貝川鐡夫 陳秀介 冨川祐樹
スペイン人: 本島美和 奥田慎也

3幕
チャルダッシュ: 高橋有里 グレゴリー・バリノフ
グラン・パ・クラシック:
真忠久美子 厚木三杏 遠藤睦子 西川貴子 西山裕子 本島美和 川村真樹 寺島まゆみ
陳秀介 マイレン・トレウバエフ 貝川鐡夫 富川祐樹 江本拓 中村誠 佐々木淳史 高木裕次
ヴァリエーション: 西山裕子
パ・ド・カトル: マイレン・トレウバエフ 貝川鐡夫 江本拓 中村誠
パ・ド・トロワ: 厚木三杏 川村真樹 寺島まゆみ

もちろん、今日は山本隆之さんがアブデラクマンを踊るからチケットを買ったのである。あの端整な王子が、ワイルド&セクスィーなサラセンの首領役なのだから。去年も、ロバート・テューズリーが意外なまでにはまっていて、すごく素敵だったけれど、今日の山本さんも最高にうっとりさせてくれた。

デニス・マトヴィエンコ&アナスタシア・チェルネンコ夫妻が降板して、代役がマリインスキーのパヴレンコ&コルスンツェフ。パヴレンコは容姿がいいバレリーナ。クールビューティ系の美人だし、手足も細くて長い。腕や顔のつけ方など上半身が美しく、音楽にもよく乗っていた。反面、ジュッテや回転系は不得意のように見受けられた。高く跳べないし、ジュッテの時の足音も大きめ。下半身は弱いのかもしれない。お姫様らしい品格は持っている人で、3幕のヴァリエーションはとてもよかったと思う。1幕の夢のシーンの終わりの方ではスタミナ切れしたのかへろっていたけど、どんどん調子を上げていった印象。

コルスンツェフは、長身で脚が長くプロポーションは抜群にいいのだけどややもっさりした感じ。マネージュの時の脚が美しく、高く跳べていていいダンサーだと思うけどミスはあった。ザハロワと共演した日は、サポートにミスがあったらしいけど、この日はサポートに問題なし。おそらくマリインスキーでもパヴレンコとパートナーとなっているようで、パートナーシップはとてもよかったと思う。ちょっと地味目なダンサーだったけど、でしゃばらず女性を立てているというところは、好感度は高い(私は個人的にはもっとでしゃばるタイプが好きだけど)。新国立劇場バレエ団からあまり浮いていなくて溶け込んでいたので、違和感はなかったのも良かった。

それにしても山本さんは素敵だった!予想以上にセクシーで、なおかつ品があるので貴公子っぽくも見える。エキゾチックな王子がライモンダを見初めて少々強引にアプローチしているという感じだ。意外と上半身が立派で、惚れ惚れする。肌を少し暗めに塗って、ひげをつけた姿がすごく似合っていて、ちょっと悪い男の色気全開。踊りというのは実のところかなり少ないのが残念。決闘のところでは、ジャンに頭を割られていたようだった。でも倒れ方も品があって最後まで魅力的、ここで退場してしまうのが本当に残念だった。

アンサンブルでよかったのは、やはりベランジェ役のマイレン。グラン・パ・クラシックのパ・ド・カトルでも一人でずば抜けて端整に踊っていて、ずっとこの人を見ていたいと思った。(そういうわけで、彼が主演するシンデレラのチケットを取ってしまった!)ライモンダの友だち二人では、川村真樹さんの方が安定していてよかった。キャラクターダンスでは、サラセンの厚木さんがかっこいい!プロポーションも、ちょっとエキゾチックな顔立ちも似合っているし、動きにキレがあって妖艶で素敵だった。チャルダッシュのバリノフさんももちろん良い。

今回、4階の正面から見ていたのだけど、さすがに群舞は揃っていて非常に美しかった。腕の角度がたまにちょっと違うと思うこともあったけど、コール・ドの水準はめちゃめちゃ高い新国立劇場。パ・ド・カトルはマイレン以外の3人はがんばりましょう。しいて言えば貝川さんは良かった。ここはソリストより群舞のレベルの高いカンパニーなんだと思う。

牧阿佐美版の演出による「ライモンダ」は、長所と短所がある作品。長所としては、ストーリー性を二の次にして、一大ディヴェルティスマン大会にしていること。ほかの日には主役を踊っているようなダンサーたちも惜しげもなくつぎ込み、とにかく踊りまくり。振付に関しては、時々ちょっと何これ、と思うところもあったけど、全体的には楽しめた。

あと、ルイザ・スピナッテリによる衣装と美術が非常に美しい。ブルーが基調となっていて、洗練されていてなおかつ豪華だ。特に女性陣のチュチュが素晴らしい。パヴレンコはマリインスキーの衣装を持参していたようで、その中でちょっと衣装が地味すぎて、かえって浮いていたのが残念。3幕では不思議な帽子をかぶっていて、違和感があった。

欠点としては、1幕が1時間近くと非常に長く、ちょっと退屈であったこと。踊りまくるのはいいのだけど、もう少しメリハリがないと。全体で休憩を入れると3時間はいくらなんでも長すぎ。
そして徹底的にストーリー性が排除されていること。冒頭に婚約~出征のシーンがあるのは良いとおもうのだけど、夢のシーンにアブデラーマンは登場しないし、白い貴婦人もいない。セクシーでちょっとワルな感じのアブデラーマンが夢の中にでてくるからこそ、対決シーンに味があるというものだと思うのだけど。

それに、他の版では、アブデラーマンが倒された後、ライモンダがショックを受けてかなりブルーになり、それをジャンがなだめて、仲直りのパ・ド・ドゥがあったと思うのだけど、それもなし。アブデラーマンを倒してめでたしめでたしでいいのだろうか。そんなに悪いこともしていない人、しかもライモンダに思いを寄せていた人がそれゆえ死んでしまったというのに。う~む。
このあたりのライモンダの心の動きというのが一切描かれていないので、感情移入しにくいことおびただしい。

ストーリーは抜きに、素晴らしい踊りを堪能するにはとてもいい演目だと思う。その上ライモンダもそこそこ良し、コール・ドのレベルも高いし、演奏もまずまず良かったほうだと思う。グラズノフの「ライモンダ」が良い演奏で生で聴けただけでもかなり幸せなのだ。私は特に3幕コーダの音楽が大好きなので、ここを素晴らしい踊りで堪能できたのだから満足。

明後日はザハロワ&コルスンツェフを観てくる予定。

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