都響、デプリースト指揮「イワン雷帝」/2008年1月のマリインスキー・オペラは「イーゴリ公」
本日、チケットポンテの半額券につられてデプリースト指揮、都響の「イワン雷帝」(プロコフィエフ)に行って来たんですが、オペラ歌手平野忠彦さんの語りつき、合唱&アルト独唱つきですごく面白かったです。エイゼンシュタインの有名な映画の音楽をコンサート向きにアレンジしたオラトリオで、6列目という席もあり爆音が大迫力でした。全編を通じてドラマティックで、タタールとの戦いでは、東洋的なメロディを使っているのがエキゾチックで素敵です。アルトのクリスティーヌ・メドウズは、ふくらみのあるまろやかで美しい声をしていました。また時間があったらゆっくり感想書きます。
詳しい解説がここにあるので、興味のある方はぜひ。
グリゴローヴィッチ振付のバレエと同じ音楽を使っているとはいえ、曲順はかなり入れ替えているので、印象は違います。今、パリオペのDVDを引っ張り出してきて見ています。ボリショイのも持っているんですが。パリオペのは、ニコラの長髪のカツラがかなり違和感ですが、グリゴローヴィッチ風に踊っていて、彼に向いている役柄と思えます。もちろん、ボリショイ版のムハメドフのものすごい顔芸&マッチョさ、ダイナミックさからすれば、インパクトは少ないわけですが。アナタスシアのエレオノーラ・アッバニャートが美しいですね。ボリショイの方はベスメルトノワで、収録した時点でかなり年がいってしまっていたから。パリオペ版のカール・パケットはハンサムだけどやっぱりちょっと膝が出気味なのです。一方、ボリショイのタランダは相変わらずとってもいかしています。
内容的には男汁炸裂のボリショイ、なんでしょうけど、映像がちょっと暗いので、より鮮明な画質で観たければ、パリオペ版ですね。
閑話休題。「イワン雷帝」の会場で配られていたチラシの中に、マリインスキー・オペラの2008年1月公演の演目が決定し(もちろん指揮はゲルギエフ)、その中にボロディンの「イーゴリ公」がありました。なかなか日本では上演されない演目ですが、ゲルギエフ指揮のマリインスキー・オペラのDVDが出ています。「イーゴリ公」にはなんといっても「ダッタン人の踊り」が入っていて、しかもマリインスキーで上演されるヴァージョンはミハエル・フォーキン振付で血湧き肉踊る超アドレナリン炸裂演目です。ひょっとして、マリインスキー・バレエの人が踊ってくれるんじゃないでしょうか?すんごい楽しみです。もちろんお値段は相当お高いでしょうから、今から貯金ですね。まだ1年3ヶ月先ですが。先行予約は2007年3月だそうです。
「ダッタン人の踊り」は10月14日の小林恭バレエ団、そして10月15日のルジマトフの「シェヘラザード」で観られますね。マリインスキーの「ダッタン人の踊り」はKirov Celebrates NijinskyのDVDで観られます。
「イワン雷帝」(全2幕) ル・リッシュ(ニコラ) アバニャート(エレオノーラ) パケット(カール) TDKコア 2005-02-23 売り上げランキング : 33212 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Ivan the Terrible Irek Mukhamedov Natalya Bessmertnova Bolshoi Opera Ballet 2005-05-17 売り上げランキング : 79051 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
Prince Igor (2pc) (Sub) Borodin Putilin Kirov Opera 2003-09-09 売り上げランキング : 49472 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
イワン雷帝 セルゲイ・エイゼンシュテイン エドゥアルド・ティッセ アンドレイ・モスクヴィン アイ・ヴィー・シー 2006-02-24 売り上げランキング : 33035 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
« 吉田都さんの会見記事二つ | トップページ | ハンブルク・バレエチケット取りの顛末 »
「音楽」カテゴリの記事
- イル・ヴォーロ来日記者会見(2017.12.07)
- 続13・震災とパフォーミングアーツ界関連の動き/仙台フィル/森山開次ほか(2011.04.02)
- 9/5 東京ニューシティ管弦楽団 第64回定期演奏会 指揮:アンドレイ・アニハーノフ(2009.09.06)
- 5/10 新国立劇場 ムツェンスク郡のマクベス夫人 Shostakovich:Lady Macbeth of Mtsensk(2009.05.10)
- ミラノ・スカラ座オペラ来日公演の概要/ロベルト・ボッレがABTのロサンゼルス公演に出演(2009.01.20)
「バレエ」カテゴリの記事
- あけましておめでとうございます/2012年を振り返って(2013.01.02)
- 東京文化会館バックステージツアー(2008.09.28)
- あけましておめでとうとざいます&帰国しました(2008.01.07)
- ハンブルクから帰ってきました(2007.07.10)
- またしばらく留守にします(2007.07.03)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 都響、デプリースト指揮「イワン雷帝」/2008年1月のマリインスキー・オペラは「イーゴリ公」:
» 都響第631回定期演奏会 デプリースト指揮:プロコフィエフ「イワン雷帝」他 [Internet Zone::WordPressでBlog生活]
都響第631回定期演奏会のために、久しぶりに上野の文化会館へ。ほんとは12日のサントリー定期だったのですが、仕事の都合で今日に振り替えをしてもらいました。オール・プロコフィエ... [続きを読む]
ボリショイ「イワン雷帝」の字に即、反応してしまったわ。(笑)
「イワン雷帝」ならぜひともアレクサンドル・ヴェトロフの映像を見て頂きたいです。
ムハメドフとはひと味もふた味も違います。
ですが、このVHS、もう入手不可能かもしれないです。ゴメンナサイ。
http://www.amazon.com/exec/obidos/tg/detail/-/630243923X/qid=1130034921/sr=1-34/ref=sr_1_34/102-8506802-3624163?v=glance&s=video
このVHSの感想は
http://www.geocities.jp/yura_ballet/prokofiev-gala.html
で書いております。
個人的見解の差かもしれないですが、ル・リッシュの「イワン雷帝」よりは、やはり本家本元だけあってよいと思います。
アナスタシヤ役のマリヤ・ブィロワもGOOD !
投稿: ユーラ | 2006/09/16 13:48
ユーラさん、こんばんは。
以前シアターテレビジョンで放映されたらしく、引っ張り出したらディスクがエラーでした...残念。ユーラさんの感想を読んでますます興味津々!見たひ~
わたくしもちろんヴェトロフ様は大好きなので、本当にものすごく見たいんですけどね...。
ビデオといえば、録画は持っているグラチョーワ&ヴェトロフのビデオも、注文して半年待たされて結局入手不可といわれてしまいました。ぐすん。
餅は餅屋の通り、グリゴローヴィッチといえばボリショイなわけで、あえてグリゴローヴィッチに挑戦するパリオペラ座というのもなかなか肝が据わっていると思いました。
とりあえずもう一度ムハメドフのを見直します。
投稿: naomi | 2006/09/18 00:04