BlogPeople


2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

ブログパーツ

  • HMV検索
    検索する
無料ブログはココログ

« 世界バレエフェスティバル コジョカル&ルグリ「ジゼル」短評 | トップページ | 「知ってるようで知らない バレエおもしろ雑学事典」 »

2006/08/16

世界バレエフェスティバルBプロその3

アレッサンドラ・フェリ/ロバート・テューズリー
「マノン」より“沼地のパ・ド・ドゥ”

フェリの沼地は2ヶ月前にボッカの引退公演で観たばかり。したがって、そのときのことが思い出されて、それだけで切ない気持ちになっていたところを、さらに、これがもしかして私が観る最後のフェリの沼地かと思うと....。それを抜きにしても、渾身の演技に打ちのめされる思いがした。とてもガラ公演で、この部分だけ踊られているとは思えなかった。登場したときから死の匂いを濃厚に漂わせたフェリは、命の灯が消える寸前の最後の輝きを放っていた。悪夢にうなされ、死の恐怖に怯え、今までの栄華と転落の人生が走馬灯のように流れ...残されたものはデ・グリューへの愛だけ。今本当にこのままステージの上で死んでしまうのではないかというやつれ果てた姿のフェリがいとおしくて。デ・グリューの腕の中でやっと真実の愛を知った、死にたくないともがきながらも、忍び寄る死にあらがうこともできず...マノンの命がはかなく消えた瞬間がしっかりと見えた。涙が止まらない。デ・グリューのロバート・テューズリーもよかった。ボッカがデ・グリューだとどうしてもボッカのほうに目が行ってしまうのだが、テューズリーは控えめながらも、死に行く恋人への最後の愛を一途に捧げ、死んでしまったことに気づくと激しく嗚咽する。10日の時は少しサポートが危なっかしいところもあったが、それは、フェリが、彼を信頼しきって自分の身を完全に彼に任せて、屍同然になりきってリフトされているからだろう。
この日は、やはりこの演目が最も感動的だった。


レティシア・オリヴェイラ/ズデネク・コンヴァリーナ
「ドン・キホーテ」

Aプロのキューバ組の演技が凄まじかっただけに、大変なプレッシャーがあったのではないかと思う。レティシア・オリヴェイラは小柄でコケティッシュなラテン美女で、キトリはとても似合っていた。愛嬌を振りまいていてとても可愛い。長いバランスを何回か見せたけれども、うまくいったときもあればちょっとぐらつくことも。ここまで入れなくてもいいかな、とは思ったけど、がんばって盛り上げていこうとしていることには好感を持った。後方に跳んでフィッシュ・ダイブの形にバジルにサポートしてもらうのはかなりの難しい技。彼女はテクニシャンだと思う。ヴァリエーションでは、扇を可愛く使いこなしていてキュートだった。そして、グランフェッテでは、ダブルで回るときには扇を広げたり、効果的に使っていて、かなり盛り上がった。この扇使いに関しては、今まで見たキトリの中でも一番上手だったのではないかと思う。フェッテも軸、位置ともずれずにうまく回転できていた。「見てよ」というアピール度が強いので、それが苦手な人もいるかもしれない。
一方相手役のコンヴァリーナ君は、ルックスも麗しいし身長も高い。ジュテなども長い脚を生かしているしトゥール・ザン・レールもよく跳べているんだけど、腕の使い方があまり綺麗じゃないのが少し残念。バレエフェスでなければなかなかだとは思うのだけど。でも、私は決して嫌いじゃないな。フィナーレだから、盛り上げていこうという一生懸命さが伝わっていて、「がんばれ!」と応援したくなった。

Bプロは、ほとんどが古典演目で時々演劇的な作品が入るという構成。コンテンポラリーはなし。だからわりと、似たほうが印象の演目が多かったというバランスの悪さを感じてしまった。ただ、一つ一つの演目はとても充実していて、超ゴージャスなフルコースを食べたという満腹感があった。なんという贅沢だろう!

« 世界バレエフェスティバル コジョカル&ルグリ「ジゼル」短評 | トップページ | 「知ってるようで知らない バレエおもしろ雑学事典」 »

バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/30328/11469192

この記事へのトラックバック一覧です: 世界バレエフェスティバルBプロその3:

« 世界バレエフェスティバル コジョカル&ルグリ「ジゼル」短評 | トップページ | 「知ってるようで知らない バレエおもしろ雑学事典」 »