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2006/05/23

ABTのMETシーズンを前にしたNew York Times関連記事

いよいよABTのMETシーズンも22日に開幕ということで、New York Timesにはいろいろと関連記事が載っていた。

まずは、新プリンシパル、デヴィッド・ホールバーグのインタビュー。
http://www.nytimes.com/2006/05/21/arts/dance/21sulc.html なんと、バレエを始めたのが13歳のときとかなり遅い。19歳でABTに入団し、先週24歳になったばかりでプリンシパルとはかなり早い昇進。入団前に1年間パリ・オペラ座学校に留学したのだが、フランス語がまったくできなかったためかなり苦労したとのこと。授業は11歳の生徒たちと一緒に受け、寮にはテレビも携帯電話もなかったが、週末にはオペラ座でバレエを観て大いに影響されたそうだ。
パートナーリングが苦手であったことは自認していたようで、たしかに彼の踊りを見るとそんな感じだとは思った。でも本人曰くそれは克服されつつあるとのこと。
今度のシーズンでは「シンデレラ」の王子、「海賊」のコンラッド、「アポロ」、「ロミオとジュリエット」のロミオなどの新しい役柄に挑戦するそうだ。イリーナ・コルパコワに「Hero-lover」と賞賛されている王子様系の彼だが、コンテンポラリー作品にも意欲を見せていて、ピナ・バウシュの作品を踊りたいと言っていたのは意外。がんばってほしいものです。

一方、同じ日の記事で、ABTのプリンシパルの高齢化が大きな問題となっているというのがあった。
http://www.nytimes.com/2006/05/21/arts/dance/21rock.html?ex=1305864000&en=ff635d8d2375b75b&ei=5090&partner=rssuserland&emc=rss 実際、ニーナ・アナニアシヴィリとアレッサンドラ・フェリが43歳、ジュリー・ケントが37歳、引退するフリオ・ボッカが39歳、ホセ・カレーニョが25日に39歳になり、ウラジーミル・マラーホフは38歳。これらの年齢の高いダンサーたちはそのうち引退してしまうことになるだろう。 イーサン・スティーフェルはまだ33歳だけど膝の故障で今シーズンは欠場。
ニューヨークでは、ダンサーの引退後のキャリアについての専門機関があり、元NYCBのトニー・ベントリー(「サレンダー 服従の恍惚」の作者の方ですね)が自身のバレリーナ時代にを振り返り、まだ20台半ばのダンサーたちが大学のカタログをめくっている様子を著書に記述している。
年齢の高いダンサー向けのカンパニーに移るダンサーもおり、元ABTのプリンシパルであるマルティン・ヴァン・ハメルは47歳のときにイリ・キリアンのNDTⅢに移籍した。(ミーシャとの「放蕩息子」の映像で、美しいセイレーンを踊っていたマルティン・ヴァン・ハメルってケヴィン・マッケンジーのパートナーだったのね。知らなかった)

そういうわけで、26歳のミシェル・ワイルズや24歳のデヴィッド・ホールバーグがプリンシパルに昇格する一方、カルロス・アコスタ、ディアナ・ヴィシニョーワといったゲスト・プリンシパルも招いている。マッケンジーによれば、彼らには単にゲストではなくもっと積極的にカンパニーにかかわってほしいと思っているし、少なくとも年に一度はツアーに参加してほしいと考えているとのこと。
そしてもっと新しいメンバーを入れることも検討中だそうで。

この記事では、「だからといって今のABTのメンバーが弱いと言っているのではない」と結論付けているけど、その点に関しては大いに疑問。ようやくジャクリーン・ケネディ・オナシス・スクールという付属のバレエ学校を設立して人材育成にも乗り出したようだけど、コール・ドのレベルは決して高いとはいえないし、スターに依存している度合いが高すぎる。スターたちが引退した後、次の世代が育つまでちょっと時間がかかりそうです。

それと、上記の記事のキャリアプランに関連して、やはりNew York Timesの記事で、ABTがダンサーたちにロングアイランド大学の単位を取得する手助けを行っているというのがあった。
http://www.nytimes.com/2006/05/18/arts/dance/18coll.html?ex=1305604800&en=de964da908c582c6&ei=5090&partner=rssuserland&emc=rssABTの91人の所属ダンサーのうち、およそ3分の1がこの制度の参加し、参加者の中には、ジリアン・マーフィ、サシャ・ラデツキー、そしてステラ・アブレラもいるとのこと。そして、この制度は、もとプリンシパルのスーザン・ジャフィが立ち上げ、彼女自身もこれを利用して学んでいるそう。ダンサーは授業料のうち3分の1だけを負担し、残りは大学と、ABTの経営陣が出してくれるそうで、6,7年かければ大学を卒業することも可能となるそう。秋のシティセンターシーズンの期間中は、なんと公演が行われているシティセンターのパトロン用ラウンジで行われたそうで。コール・ドのケヴィン・イースターは宇宙物理学の授業を受け、宇宙飛行士になるのもいいかも、と思っているらしい。
NYCBでは、大学の授業料の奨学金のための基金があり、昨年は26人のダンサーが利用。プリンシパルのジェニファー・リンガーは文学の学位を取り、やはりプリンシパルのダミエン・ワーツェルはなんとハーヴァード大学で公共政策の修士号のための勉強をしているようで。プリンシパルに上り詰めても、次のキャリアについて考えているダンサーたちがいるというのはすごいことですね。

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コメント

興味深いお話ありがとうございました。ボリショイのダンサーも基本的にはバレエ学校(現在はアカデミー)を卒業して、バレエ団に入団した後、高等教育である、日本で言うところの学士の勉強をするためにバレエ団で踊りながらアカデミーでも勉強している人が多いそうです。入団して2-3年目にネリー・コバヒゼもアカデミーで勉強を始めたと言っていましたが、その後どうなったのかな。ツィスカリーゼも入団した後、バレエ教師の学士の資格を取ったそうです。ロシアでは資格が無いとバレエを(正式には)教えられないのだとか。今は時間がないけど、論文を書かなくてはならないとも聞いているので、もしかすると大学院にも籍を置いているのかもしれません。

他にも現在ウヴァーロフ夫妻がモスクワ人文大学の夜学で、奥さんが法学部、アンドレイがビジネス関係の学部で学んでいるそうです。こちらはTVのトーク番組で本人が話していたことです。ルンキナも産休していた1年間にモスクワ大学の心理学部に通っていたと聞いています。学費のことやどのくらいの割合で通信教育や夜学に通っているのかは不明です。

けいちかさん、こんばんは。

ボリショイのダンサーさんたちもがんばっていますね。産休中に勉強したルンキナなんか本当に頑張り屋さんって感じです。あの美しいネリーちゃんも!それにニカさんも論文まで書いているとは本当に頭が下がりますね。怠惰な自分が恥ずかしくなります。そういえば東京バレエ団の斎藤友佳理さんもロシアでバレエ教師の資格をとる勉強をしていると聞いたことがあります。

日本にはなかなかそういうのないですよね。プロのバレエダンサーは中学しか出ていなかったりしますが、何も保証がないから本当に厳しい世界ですよね。学ぶことで表現が深くなったり世界が広がることはいいことですね。

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