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« 5/4ソワレ ボリショイ・バレエ「ラ・バヤデール」(続き) | トップページ | ABTのMETシーズンを前にしたNew York Times関連記事 »

2006/05/22

5/20 新国立劇場バレエ団「こうもり」(まだ途中)

ローラン・プティ作品は実のところそれほど得意ではない。「若者と死」「スペードの女王」「クラヴィーゴ」は面白いと思ったけど。「こうもり」は一応観る前に映像で軽く予習はしてみたけどちょっとぴんと来なかった。今まで生で見たことはなかったので。
それでも観ようと思ったのは、フェリが主演だから。フェリは、私がバレエにはまるきっかけとなったダンサーなのである。

ボリショイのバヤデルカとか重厚な作品ばっかり見た後で(しかも前の晩にボリショイの92年のバヤデルカの映像など見ているし)、こういう小粋で軽い作品に気持ちを切り替えるのはなかなか難しい。とっても楽しいんだけど、何も残る部分はないという気がしなくもなかった。

フェリは赤い髪と青いロングドレスで登場。倦怠期の夫婦って設定で、生活に疲れた主婦(使用人もいるような奥様だけど)って感じだ。子供なんか5人もいる!オペラグラスで観るとさすがにちょっと老けた感じもするし。でもくるくる変わる表情はとても可愛らしい。お尻でお皿を拭いたりするし、演技はお手の物。
一方夫のヨハンを演じるのはロバート・テューズリー。王子様タイプの彼が、浮気な伊達男を演じるのってどんなもんだろうと思ったけど(映像のマッシモ・ムッルがイタリア色男だったし)、髪を黒く染め口ひげをつけると、往年のハリウッドスターのようでとてもかっこいい。登場していきなり5回転の綺麗なピルエット。妻のことをあまり女としてみていない夫、夫にもっと構ってほしい妻のすれ違いの気持ちが出ているパ・ド・ドゥはなかなかコミカルで楽しかった。とてもまじめな人が、一生懸命可笑しく演じようとしているって感じがしてしまうけどね。

そしてヴェラに横恋慕しているウルリックは、怪我で降板したルイジ・ボニーノに代わり急遽小嶋直也さんが登板。日本人が、この白塗りチャップリンメイクのウルリックを踊るとどんな感じなのかちょっと不安だったけど、違和感はなかった。何より、小嶋さんの演技も踊りもとても良かった。一種狂言回しのような役柄で、べラやヨハンのやり取りをテンポよくこなしつつ、みんなを笑わすことができなくてはならないし、かなりの存在感が求められる。その点でも、やりすぎではない程度に面白く演じていた。ひざの具合が良くなくて、最近ではバレエマスター業に専念されていたとのことだけど、それをほとんど感じさせない快調な踊り。多少、具合の悪いひざをかばっているところを少し感じたが、予備知識がなければ気がつかない程度のもの。細かい脚捌き、ピルエット、みんなとても良かった。メイド役の楠元さんとの、ハタキを使ってのやり取りもとっても可笑しかった。

妻はベッドで夫を待ちうずうずしているのに、ヨハンはベッドに入ってもベラには目もくれず、妻が寝静まったと思ったとたんにがばっと起き出して、ウキウキしながらこうもりの翼をつけ、飛んでいってしまう。ここでスイッチが入ったかのようにひょうきんになるところが面白い。意外とコメディセンスがあるんだ。飛んでいるところのテューズリーの動きはさすがにとってもきれい。
そして夫が出て行ってしまってめそめそしているフェリがとーっても可愛い。ウルリックを呼び出し、セクシーな美女に変身して夜の街へと出発。ビスチェに脚線美全開のフェリ。ネットの感想でフェリが太ったと書いている人が多かったけど、少なくとも脚に関しては、フェリの美脚は健在だと思った。そしてあの美しい甲!黒いマントから見え隠れする白い脚がなんとも魅惑的。それにやっぱりフェリは黒髪じゃないと美人に見えないね。老けたとはいってもやっぱりこのシーンでは本当に美しかった。

ナイトクラブのシーン、日本人キャストであのおしゃれな雰囲気は出せるかどうかやや心配だったけど、違和感はほとんどなかった。フレンチカンカンの3人娘はとても可愛いし、ギャルソンの3人組はユーモラスでよかった。なんといっても、マイレン・トレウバエフ!以前は踊りは端正だけど表情などが硬い感じだったが、すっかり脱皮した気がする。一つ一つの動きが、軸がはっきりしていてきれいに引き上げられていて、美しい。でも、ギャルソンのユーモラスな動きが、照れることなく決まっていて、ピチピチとはじけている。他の二人もとても良かったけど、やっぱりマイレンが頭ひとつ抜けている感じ。彼のファンだということもあるけど、惚れ惚れとしてしまった。さらには、ピルエット・アラスゴンドを披露してくれたのだけど、これがまためちゃめちゃ安定していて素晴らしい。何回回ったのかは数えなかったけど、相当回っていたと思う。きっとマイレンは海賊のアリなんかすごく上手に踊れるはずだ。

ナイトクラブにやってきた謎の美女を見て、彼女にアタックするヨハン。なんだかとっても可笑しい。結構必死になっているのに、クールにかわすベラ。馬車で去っていくときに、こうもりの羽をつけたヨハンが、脚をアラベスクにしたまま馬車の上に乗っているところも笑えた。

(つづく)

べラ : アレッサンドラ・フェリ
ヨハン: ロバート・テューズリー
ウルリック : 小嶋直也
メイド : 楠元郁子
グランカフェのギャルソン : マイレン・トレウバエフ、江本拓、奥田慎也
フレンチカンカン : 厚木三杏、寺島ひろみ、西川貴子
チャルダッシュ : マイレン・トレウバエフ、遠藤睦子、西山裕子、川村真樹、寺島まゆみ、本島美和、丸尾孝子
警察署長 : ゲンナーディ・イリイン ←インリンではない
ヨハン(歌) : 樋口達哉

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コメント

私も生のフェリ見に行きたかったですぅ。去年から「こうもり」は見に行こうと思ってたんですが、冬の間元気じゃなかったせいで金欠になり結局行けませんでした(泣)
バレエフェスも行けそうにないし、もう生フェリを見られる機会はないかなぁ。

>ゲンナーディ・イリイン ←インリンではない
読んで笑っちゃいました。インリンて読みそうになりますね。キャハハ(笑)

プリマローズさん、
調子のほうはいかがですか?私もGWのおかげですっかり貧乏です。今月はあと2万円で月末まで生活しなければなりません。
生フェリを見る機会、どうでしょうね。あるといいんですが。さすがに年齢的な問題もあって全盛期ほどは踊れませんけど、脚は美しいし、彼女の場合は踊りの技術と言うより女優なのでまだいけると思うんですけどね

イリインさん、チャコットのDanceCubeの誤植でインリンさんになっていたんですよ(笑)

naomiさん
フェリのこの「こうもり」はスカラ座で見ました。プティの作品の中では好きなほうではないけれど衣裳の美しさとフェリの美しさは大好きです。彼女の表情は本当にいくら見ても見飽きないですね。脚の美しさもすごいです。踊りはある種の動きはさすがに衰えていますね。でも、もっともっと長く踊ってほしいです…(スカラ座の来シーズンも結構出る予定らしいです)

調子はまあまあです。急にドーッと落ち込んで悲観的になることもありますが、なんとかやってます。

Geneさんのサイトでフェリとボッカは別なページが作られましたね。この2人のパートナーシップは特別なんですね。METシーズン始まって写真がどんどん増えていきそうで楽しみです。
アンヘルのもたくさん載せてね~ってお願いしたいくらいですが(笑)

インリン・・・ダメじゃん、チャコットって感じ。。。

amicaさん、
そうですよね、フェリの本拠地はスカラ座ですからね。DVDのほうは観ました。私は6月にABTでマノンのフェリを観るのです。
来シーズンもたくさん出てくれるのはうれしいですよね。演目を選べばまだまだいけると私は思いました。ホント、可愛いし演技は上手だし脚は綺麗だし、やっぱりあこがれです。

プリマローズさん
私も実際のところ仕事とかでぶち切れたり不安定になったりすることはありますよ。あせらずゆっくりやりましょう♪
Geneさんのサイト、またいっぱい更新されていて嬉しいですね。フェリ&ボッカの写真は素敵!イリーナ&マックスも追加されていたし。
METシーズンになれば、またアンヘルの写真も増えるのでは?

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