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« 1/17 International Stars of Ballet 2006 | トップページ | ミヒャエル・ゾーヴァの世界展 »

2006/01/19

International Stars of Ballet続き

「白鳥の湖」より黒鳥のパ・ド・ドゥ ツィガンコワ/ソリモシ
ツィガンコワは妖気漂って女蜘蛛のようなオディールを演じていて素晴らしかった。同じロシア人でも、この間見たザハロワの黒鳥とは対照的で、目力が強く挑発的で退廃的な色気がある。フェッテもダブルをはさんでいて安定していたし、シェネもすごく速くて正確。一方ソリモシは王子というよりは最近のジョン・トラボルタって感じだけど、めちゃめちゃ誠実そうで、オディールに会えて嬉しくてたまらないところがよく出ていた。きっと彼はめちゃめちゃいい人に違いない。相変わらずサポートは上手だし。ジュッテは後ろ足が伸びていないところがやや気になったけど、まあ問題ない部類でしょう。オディールの手に何回もキスしようとしては逃げられてがっくし、でも希望を捨てないで最後のコーダでついに叶えられて幸せなところを観ると、その後裏切られてこの人はどうなっちゃうのかしら、と心配してしまった。そういう妄想を起こさせてしまうほど、独特の世界を作り上げていたってことで、楽しませてもらった。

「火の鳥」宮内真理子(新国立劇場)/ジョ二ー・W・チャン(ロイヤル・ウィニペグ/バレエ)
ジョ二ー・W・チャンって誰だろうと思ってプログラムの写真を観てちょっと考えて、そして合点が行った。映画祭、東京フィルメックスで去年上映された映画「ドラキュラ 乙女の日記より」でドラキュラ役を演じていたチャン・ウェイチャンだ。これは、ロイヤル・ウィニペグ・バレエの「ドラキュラ」を無声映画風に着色モノクロで撮影したもので、とても美しい作品だったのだ。今はバレエマスターになっているので、まだ舞台に立っているとは知らなかった。
今回の「火の鳥」は、R・スントという人の振付によるもの。宮内さんはとても小柄で華奢だけど、時にはシャープで時には繊細な表現を見せ、非常に優れたバレリーナであることを見せていた。一番ポピュラーなフォーキンの「火の鳥」も微妙な作品だと思っている私は、こっちの「火の鳥」もなんだかよくわからないな、と思ってしまったのだが、とりあえず宮内さんは素敵だと思った。チャン・ウェイチャンも写真はとてもおっさんな感じだったが、舞台上の本人はほっそりしていてスタイルがよく、踊りも綺麗な人だった。東洋人的な容姿が却ってエキゾチックで素敵。

Get What You Gave メルクリエフ/シショワ
振付はなんというか、フォーサイスの「イン・ザ・ミドル・サムホワット・エレヴェイテッド」に非常に似ている。中心軸がどこに行ってしまったの、という感じのくらくらするところとか。でも、キメがなくてシャープさに欠ける振付なので、ふにゃふにゃした印象。マリインスキー劇場のダンサーであるミロシニチェンコが振付けたということだが、良くある現役ダンサーが振付けた微妙な作品って感じだ。ツートーンの衣装がまたこの二人に似合わない。シショワは股関節がものすごく柔らかいんだけど、小柄で決して細くないところがばれてしまう。メルクリエフはさすがにここでも安定感抜群。

「ロミオとジュリエット」バルコニーシーン タラ・バートウィスル/ジェイミー・ヴァルガス(ロイヤル・ウィニペグ・バレエ)
神戸のガラもそうだったけど、バルコニーシーンでバルコニーがないとちょっと興ざめな感じ。
ジュリエット役のタラ・バートウィスルはきれいな人ではあるし踊りも上手だし表現力も素晴らしいと思うけど、ちょっと大人っぽすぎる感じ。対するヴァルガスの方はまっすぐな若者風でロミオという役には合っているけど、この二人の組み合わせはどうなのかな。振付は、ダンツィヒ。非常にしっとりとしていて、叙情的なのだけどちょっとしっとりしすぎていて退屈なところもあり、なんだか時間が経つのがとても長く感じられた。独特の世界は作り上げていて、二人のダンサーはアーティストとして非常に優れたものを感じさせただけにちょっと残念。

「ファラオの娘」パ・ド・ドゥ ルンキナ/スグヴォルツォフ
この演目は音楽が致命的につまらない。振付も、なんでエジプト人がラ・シルフィードのような脚捌きの踊りを踊るの、ってかんじなのだけどこの脚捌きがこの演目の最大の見せ場だから仕方ないか。
フィーリンの素晴らしい脚捌きを映像で観た後だとスグヴォルツォフはやや分が悪いけど、ムハメドフ系の重そうな体の割には、綺麗な5番に収まるアントルシャ・シスは高くて見事だった。なんと言っても彼のようないい体のいい男があの露出度の高い衣装を着るだけで萌える。このパ・ド・ドゥは女性の見せ場は少ないけれども、ルンキナはとても丁寧に踊っていて素敵だった。

「Dying for Peace」 ジュゼッペ・ピコーネ

ピコーネが、いきなり白ブリーフ一丁で登場。しばらく静かな状態で、やがて聞きなれたイントロが流れる。出た~!!!!この1年で男性がパンツ一丁でこのサン=サーンスの「動物の謝肉祭」というか「瀕死の白鳥」のメロディを踊るのを見たのは3回目。振付はマラーホフの「ヴォヤージュ」でおなじみのツァネラ。ピコーネは体もしなやかで股関節が柔らかく、表現力もあるひとだ。そして最後の「死」の表現も非常に美しかった。ところが!実は私の席の横に子供ばかり4、5人の団体がいて、その中で一番小さい未就学児童らしき男の子が、この公演中ずっと姉らしき女の子としゃべりつづけていたのである。最初は大きめの声だったので身内から注意され、ささやき声となったのだがささやき声のほうが気になるのである。しかもこの演目は音楽も割と静かなので、余計邪魔なのだ。途中で何回かその子のところを振り返ったりしたのだけど一向に黙る気配はないし。親が一緒ではないので親にも注意できない。大体この公演はカーテンコールどころかレベランスの時間さえロクにとっていないものだから、その隙に注意することもできない。(いくらなんでも踊りをやっている最中に声を出して注意するのは気が引ける)そういうわけで、ピコーネの素晴らしいソロはこのクソガキに台無しにされたのだ。というか、未就学児童をこんなところにつれてくるのが間違っているんだけど。

さて、白鳥の死の余韻もそこそこに、エンディングへ。チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」の第3楽章で、出演者がポーズをとっているところから始まる。陰影のある照明がスタイリッシュ。男性ダンサーが一人ずつ登場してジュッテを見せながら横切ったりするのは良くある演出だけど、その後、最初はパートナーと出ていたのが、パートナーを変えて登場したり、「フー・ケアーズ?」の女性陣たちがいっしょにくるくると回転したり。そして、シェシナが真中で延々と得意なフェッテを披露する周りを、メルクリエフが「ドン・キ」のときよりも多いマネージュをぐるぐると決めて、目立ちまくる。あんなに回れるなんて大したスタミナだ。最後はまた全員で綺麗なポーズでキメ、とエンディングは素敵だった。ゴージャスなライモンダの衣装の中村祥子さんの隣にパンツ一丁のピコーネというのはかなり間抜け感があったけど、ピコーネもさすがに素晴らしい肉体美の持ち主だしかわいい顔をしているので、情けない感じにはならない。

演目ごとのレベランスやカーテンコールの時間をロクに取らないでサクサクと進め、余韻も何もあったものじゃない、テープの音質がひどい、エンディングに芸術監督のクレスツォフ(ボリショイ)が出てこない、など色々と問題はあったけれども、滅多に観られないダンサーが観られたし、色々と発見があって、とても楽しんだ公演ではあった。個人的に一番印象的だったのはやはり「スパルタクス」とボリショイ組かな。でもソリモシの不思議な魅力にあてられたり、メルクリエフのすごいテクニックに感心したり、バランシンダンサーとして素晴らしいモニク・ムーニエやフィリップ・ニールが観られたり。たまにはこういうのもいいと思う。

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バレエ公演感想」カテゴリの記事

コメント

そうそうソリモシはお父さん王子って感じで暖かかった。人の良さそうなところと体型がメル・ギブソン思い出しちゃいました。黒鳥は悪魔っぽくってnaomiさんの表現の女蜘蛛ぴったり。美しい〜
パンツ白鳥素敵でしたね。でも私はスペインガラの方が振りも踊りも気に入りました。naomiさんがすばらしかったと言っていたイーゴリ・コルプのも見たかったな〜
ラストに豪華全員出演でペア変えて踊ってくれたりしてとても嬉しかった。リハーサル豪華だったでしょうね〜
私も思いがけず楽しいもの見てしあわせ!

宮内さん、教室の仲間内でもあゆに似てるって言われてました。最近またちょこちょこと公演に出てるみたいですよね。
バルコニーのないロメジュリはどうやってジュリエットが登場するんですか?袖から出てくるんですか?やっぱりバルコニーはあったほうがいいでしょうね。
naomiさん、発表会の練習頑張ってください。私の教室も数年以内には発表会ありそうです。私は出られるわけないとは思うけど。。。

あれ?ジュゼッペ・ピコーネがパンツいっちょだったんですね。
やっぱり最近はやりかしら??衣装代かからなくていい上に観客の目も楽しませてくれるから一石二鳥ですよね?・・・違うかな(笑)
近い将来、パンツいっちょのガラ公演をやってくれたら、東京だから行けないなんて言わずにすっとんで行きそう・・・Σ( ̄□ ̄;;;)!!

それにしても、「クソガキ」にはやられましたね。コンサートでも最近増えているそうですねえ、人の迷惑を何とも思わないニブイ親が!バレエなんて未就学児はダメって書いてあるものかと思ってましたが・・・。

ずずさん、
たしかにソリモシはちょっとメル・ギブソンにも似ていたかもしれませんね。何しろ2階の一番後ろから観ていたので、顔はそんなによく見えなかったわけなんですが。とにかくきっといいお父さんなんだろうな~ソリモシのお兄さんはロイヤル・バレエで活躍していたゾルタン・ソリモシなんですよね。ヴィヴィアナ・デュランテと「眠れる森の美女」に出ていた。
コルプの白鳥はかなり面妖で美しいというよりは強烈、って感じでしたね。スペインガラのイェブラのはマシュー白鳥っぽかったし。

プリマローズさん
今回は、なにやらお花のついた囲いみたいなのがあってバルコニーとして機能?していました。どうやら、この版では、乳母が袖にいて乳母の方をジュリエットが気にしているという設定だったよう泣きがします。でも、多分振付の関係で、マクミラン版のようにバルコニーの上と下で手をつなごうとしてつなげない、みたいなのがなかったから、まあそんなもんなのかな。やっぱりロミジュリはマクミランに尽きると思うのです。
神戸のガラで見たヴィシニョーワとファジェーエフのラブロフスキー版では、そういう囲いすら一切なかったから、袖から出てくるって感じでしたけど。
発表会はドン・キのファンダンゴを踊ります。キャラクターダンスなのであまりバレエバレエしていないし、16人の中の一人なのであまり目立たないし。でも、最近は週3回ペースで踊っているのでかなり大変!

うるるさん、
一石二鳥の瀕死の白鳥(爆)!
うるるさんを東京に来させるには、パンツ一丁が最も効果的ですね(笑)やっぱりホセが今度勅使川原さんの舞台に出るときにはパンツ一丁なのかしら。

そうなんですよ。しかもよりによって、肝心の親がいなかったから、クソガキがずっとしゃべり通しだったって分けです。100歩譲って未就学児童を連れてくる場合は、せめて親が一緒についていくべきですよね。子供同士で来ちゃったらうるささ10倍です。とほほ。

ロミジュリのバルコニー、私バルコニーって必ずあるものだと思っていたので花の付いた囲い見たとき、わーどうやってごまかすんだろうと冷や冷やしてました。まるっきりないのもあるんですねぇ。
ソリモシは兄弟で活躍しているんですか? お兄さんも一度拝見したいな

うるるさん東京に来させる作戦=パンツ一丁(ハンサム君)=大爆笑
ホセなら確実だー!

何やら話題が変な方向に・・・申しわけないです。自分ンち(ブログ)とよそンちの区別もせずに、ついつい・・・。
ホセの勅使川原さんの舞台は今のところ漏れなくパンツ一丁(一人だけ衣装着せてもらえない・しかも毎回同じような黒パンが多い・苦笑)ので、今度も期待できそう(?)ですね~。

でも、ジョーダン抜きに「瀕死の白鳥×男性×パンツ一丁」は見てみたいです、芸術として。

うるるさん!全然パンツ一兆とか毛とかの話し大歓迎なのでそのまま続けてください♪私も大好きです(w
ずずさんと二人で東京でお待ちしています(笑)

芸術としての男性瀕死の白鳥パンツ一丁ももちろん楽しみですよね~。キーロフの来日公演のガラでは、コルプがきっと何かやってくれるはず。

ずずさん、
ソリモシ兄はけっこう有名だったんですよね。ヴィヴィアナとの眠りはDVDになっているし。(うるるさんのところで紹介されていたと思った)顔は多分弟の方が良かった(過去形)と思うんだけど。

あ、許可が出た!(笑)
「一兆」・・・これうけちゃった(笑)
誤変換?それとも故意変換??

コルプ(キーロフ)、期待大ですね!!
来日は11月でしたよね。テッシー公演とスケジュールがあえば一石二鳥(こればっか・・・)なんだけど、またずれそう。関西来てくれるといいな。

眠りのソリモシ?あ、これか・・・(自分の稚拙な記事を見てきた)。
「ゾルタン・ソイモジーって、背が高くて、なんだか重厚感がありますね~。」
としか感想書いてませんね(汗)。ほんとビデオジャケット写真、どことなく最近のトラヴォルタ(笑)

うるるさん!
一兆は最初は誤変換だけど途中で気がついてこっちの方が自分の心境に近いと思って使ってみました(w
キーロフは多分関西公演やりますよ。何しろ「白鳥」「海賊」「ヴィシニョーワ・ガラ」「ロパートキナ・ガラ」と4つもあるんだから。
私もロイヤルの眠り観なくちゃ。

わーパンツ一丁解禁になってよかったですねーうるるさん!
11月のキーロフでもしかしたら待望のコルブの白鳥見られるかもしれないんですね!うれしいな~

あら、私もロイヤルの眠り見なきゃ。録画しながらちらちら見ていてあまり面白くなさそうだったので消しちゃおうかなんて不埒なこと思っていたんです。ソリモシさんのお兄様が出ているとも知らず。。
うるるさんのとこの記事もちゃんと読まなきゃ。失礼しました!

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