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« ヘスス近況 | トップページ | 1/9 新国立劇場「白鳥の湖」 »

2006/01/13

1月7日 レニングラード国立バレエ「白鳥の湖」

Odile

今年初めてのバレエは、セゾンカード貸切で半額というのに釣られてついつい買ってしまった公演。よく考えてみたら、東京国際フォーラムAホールという、バレエを観るのに最も適さない世界最悪の会場であった。なんてたって5000人以上も入るのである。たまたま2階最前列のセンターというまあまあ良い席が取れたので、まいっかとは思った。でも、2階席といえども普通のホールよりは高い位置のため、幕が開くまではとっても不安だった。結論から言えば、東京文化会館の3階正面より少し低いくらいか。舞台の距離も危惧していたほどではなく、まあ許せる範囲ではあった。さすがに広いので、せっかくのオーケストラの音が拡散してしまったのは残念だが。それにしても、いくら半額で貸切公演、余った席は得チケでさばいたとはいえ、この5000人も入るホールでルジマトフなどのスターが主演しているわけでもないのにほぼ満席というのはたいしたものだと思う。

キャスト表を見ると、お気に入りのクリギンが出演していない。ちょっとガーンと思うが、指揮者にアニハーノフの名前を確認して少しホッとする。知らない方のために紹介するとアフロのような爆発ヘアーの若き俊英で、彼の指揮を目当てに来る人も結構いるらしい。

今日の王子はアルチョム・プハチョフ。まだ20代半ばと若いのだけど、かわいそうにちょっと額が後退していておでこが目立つ。が、登場した瞬間に白タイツに包まれた彼の脚に目が釘付けになった。なんと長くてほっそりとしているのだろう。しかも、これが動き出すと実にしなやかで優雅でこの上なく美しい。こんなに脚の美しい男性ダンサーを初めて見たかもしれない。脚がすべてを物語っているって感じなのだ。背が高く顔も小さく全体のプロポーションもとても良いので、少々髪の毛が薄くたって大丈夫。とてもノーブルでお育ちの良い、そして意志の強そうな王子様だった。
パ・ド・トロワはロマチェンコワ、ミリツェワ、そしてプローム。すごく丁寧に踊っていてイイ感じ。ミリツェワが可愛くて良かった。プロームも良いんだけど、最後の方はちょっとへばっていたかも。
王子の1幕のヴァリエーション。ジュッテ・アントルラッセが高い!2階席から見てもその高さがわかる。プハチョフはいいダンサーだ。
今回の版はボヤルチコフ版(マールイの芸術監督ですね)。キーロフや新国立劇場で採用しているセルゲイエフ版をアレンジしたものだ。道化、もしくは道化がいない場合代わりに踊るベンノ(王子の友人)がいないのが物足りない。1幕1場はパドトロワくらいしか見せ場がないのでね。

1幕2場の湖畔のシーン。さすがにコール・ドは揃っていて美しい。あたりまえのことかもしれないけど、体型も揃っていて、皆脚が長くて美しいね。そしてオデット登場。オデット役のステパノワは実はプハチョフと新婚ほやほやである。そういうわけで二人の息はぴったり。ステパノワというバレリーナの個性なんだけど、比較的大柄でダイナミック、顔立ちも姉御系なので、儚いというよりはかなり押し出しの強いオデットである。身体能力に優れていて、アンディオールした脚も美しいしジャンプも高く、ポアントも強い。ある意味野生の白鳥っぽい感じなので好き嫌いは分かれるかもしれない。でも腕の動きはとても細やかで繊細。役作りにすごく努力したって感じがする。コーダの最後の決めポーズは、王子の膝の上に片脚を載せてリフトされるというもので、なかなか難しそうだけど綺麗に決まっていた。
ロットバルトは、ミャスニコフ。ちょっと特殊メイク系。長身でなかなかカッコいいし、跳躍も派手なんだけど、この版はあまり見せ場がないのだよね。残念!

第2部だけど、これがまた大変コンパクトで、ロシアの曲とかは省略されている。オディールとロットバルトが登場したらいきなりスペインの踊りで、さくさくと民族舞踊が展開して、すぐに黒鳥のPDD。スペインの踊りの男性二人は二人とも長身でハンサムで大変目の保養になった。女性二人もうまい。しかし、この版、民族舞踊の振り付けがいまいちだな。せっかく衣装はとても美しいし、オーケストラもノリノリだったのに。

ステパノワはどう考えても個性としてオディールのほうが合っている。もう水を得た魚のようにピチピチしちゃって。もともと目力が強い人なので、華やかでとても強気な誘惑者がぴったりだった。しかし王子との相性はいい感じ。32回転は、シングル、シングル、ダブルの繰り返しだがとても早くてしかも軸がしっかりしていて、安定していた。王子の方ももちろんテクニック的にはばっちりなのだけど、問題があるとしたら、とても賢くしっかりしていそうな王子なので、こんなに簡単にオディールに誓うとは思えないことくらいか。(新国立でのウヴァーロフはこの点、いかにも育ちが良すぎてポヤヤンとしているから、簡単に間違いを犯しそうで説得力がある)

セルゲイエフ版、そしてそれをもとにしたボヤルチコフ版の白鳥が何がいやかって、3幕が長すぎることである。黒い白鳥とかも出てきて、あのスローテンポの曲でなにやら踊っていると、早くオデットとか出てきて話を先に進めて頂戴、と思ってしまうのだ。そして幕切れ!セルゲイエフ版だとハッピーエンドになるところ、こっちは結局オデットと王子は湖にのまれ、同時にロットバルトも沈むわけなんだけど、この湖が舞台の奥の方だし、身を投げるのではなくただ波にのまれる感じなのでドラマティックさに欠ける。ロットバルトにしても、翼をもがれるとか王子に倒されるわけじゃないし。初めて見る人だったら、このあと波が引いて二人は結ばれてめでたしめでたしになるかな、と思ったらラストシーンは白鳥たちしかいなくてあれれ、彼らは一体どうなったの、なんて思ってしまうのだ。終わり方だけ取れば「白鳥の湖」のあらゆるヴァージョンの中でも一番つまらないかもしれない。

と散々文句は言っているけど、それは演出上の問題なのであって、ダンサーの踊りや演技、そしてオーケストラに関しては非常に満足度が高かった。2階席のセンターから美しいコール・ド(群舞)を観られると自分もすっかりその世界に浸ることができて幸せな気分になる。6500円だと思うととても得した気がした。
カーテンコールでは、なんとロットバルト、オデット、王子と3人が緞帳の前にジュッテで登場するというサービス振り。貸切デーで、バレエを観るのが初めてという人も多かったようだけど、一切手抜きナシの本物を見せてもらい、これをきっかけにバレエ好きの道に進む人もいるんじゃないかな、と思った。

写真は、ロビーに展示してあったオディールの衣装。ここの衣装はなかなかゴージャスでセンスも悪くない。

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コメント

naomiさん、プハチョフ、気に入りました?
私、田舎だからレニ国ぐらいしか見れないんだけど、最初に見たバレエが白鳥で、王子がプハチョフだったんです。夏のガラではシルフなど踊ってました。かぶりつき状態で見たプハチョフ、確かに足の動きは優雅ですが、どうもデコが気になって・・・。でも、ガラ公演(地方版)では彼が一番安定しているように見えました。
もうすぐある地元の公演、ことしもまたプハチョフ王子(ステパノワと)のようです。今回はチケ買ってないのですが、今度見るときは足に集中しますね(笑)

指揮者アニハーノフさん、俄然気になりますね~~ちょっとケンサクしてみようっと(笑)
現役の指揮者さんでは、スキンヘッドのケヴィン・ローズさん(だったかな)が気になるのですが、アフロも気になる・・・(動機不純)。

アンドレイ・アニハーノフさん、チェックしてきました。家に「椿姫」やらなにやらのチラシもあったわ・・・レニ国バレエやオペラでよく来られてる方みたいですね。前見た白鳥のときも彼だったかも・・・何せ足元にオケがいたので。人気モノなんですね。若いっ!
レニ国白鳥、バレエよりもむしろ舞台美術や衣装、音楽に感動したんです、私。

こんにちはー!
私もこの白鳥見たかったんですけどお休みの途中になんか入れるのいやだったので見送っちゃたんです。
でもデコは見ましたよ!大宮の眠りで。確かにデコですねー
眠りはつまらなかったです。(前にnaomiさん言ってたでしょ、赤ずきんだねこだと馬鹿にしてるのかって。同感です)
ダイアモンドが。。。グランジュテで床抜けるかと。。。
板のせいなのか男性なんかも結構着地の音が大きくて。でもデコとブルーバードのはさすがにそれほどひどい音はたててませんでした。
それと衣裳のセンスが気になった。コールドのチュチュ、メロンかき氷みたいなの。
オデットのは素敵ですね。
それにクララのGPDDの後のソロ、16際の設定にしたら曲も振りも色っぽすぎません?
私もあの白と黒のコールドの嫌い。見た目も美しくないしじれったいし。
新国の白鳥はもちろんザハロアでしょ?どうでしたか?
あーなんかずらずら書いちゃってごめんなさい。ではでは。

うるるさん、こんばんは。
うるるさんのジモティレポ読みましたよ。
でも豪華メンバーですよね♪レニ国は最近ソリストのレベルがすごく上がってきて、なんとなく観ているうちに愛着が沸いてきます。
私は2階席だったので、脚のほうを集中してみることができたんですよ。この位置で白鳥を観るのはお勧めです。全体のフォーメーションも良く見えるし。まあ、彼らは毎年必ず来てくれるので、お金があるときに観ればいいですからね。
アニハーノフさんは、去年のダンマガのレニ国特集の時にもインタビューされていたと思います。(気になるスキンヘッドの方って、ミラノスカラ座のDVDに出ていた方かしら?彼は素敵ですよね)オーケストラピットもよく見える席だったので。
オーケストラをつれてきている引越し公演だと、総合芸術としてのバレエを堪能した気分になりますね。セットも衣装も良かったです。

ずずさん
ザハロワについてはまた後で書くのでしばらくお待ちくださいね。ポアントの音については、ロシア製のポアントって他のより音が大きくなってしまうそうです。デコってそのまんまやん(笑)
やっぱりロシア人は白鳥ですよ。「眠り」ってすごく長いから私はついつい最初の方は眠ってしまいます。

そうなんですか、ロシア製のトゥシューズは音が大きいんですか、やはりnaomiさんはバレエ百科事典ですね!
では、ザハロアの白鳥のところ見てきます!楽しみ楽しみ。。

そうなんですか、ロシア製のトゥシューズは音が大きいんですか、やはりnaomiさんはバレエ百科事典ですね!
では、ザハロアの白鳥のところ見てきます!楽しみ楽しみ。。

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