東京国際映画祭『ジョニの約束』
一発目は「アジアの風」でのインドネシア映画。実はインドネシア映画って見るのは初めてなのだけど、なかなかクオリティは高いと思った。
主人公の青年ジョニは、映画館のフィルムを運ぶのが仕事。フィルムの本数が映画館の数より少ないため、上映が終わったフィルムを別の映画館に運んでそこでの上映に間に合うようにしないといけない映画館事情があるため、この職業が存在する。この仕事に誇りを持っているジョニが一目惚れした女の子に、「ちゃんと映画が切れ間なく上映できたら名前を教えてあげる」と言われたため、ジョニはいつものようにフィルムを運ぶのだが、トラブルの連続に見舞われて…というお話。
こういう大事なときに限って、バイクを盗まれたりバンドのオーディションに参加させられたり大事なフィルムも盗まれたり…それを一つ一つどうやって切り抜けていくかというのがポイント。ジョニが約束のためにジャカルタの街を走り抜けていく姿はとても爽やか。一生懸命に走っているところが多い映画はそれだけで応援したくなる。ただし、フィルム1巻は20分前後で、2本のフィルムをはこんでいるのだけど、これが全部40分の間の出来事とは思えない時間経過にはちょっと問題がある。それとジョニがこの仕事に大変な誇りを持って取り組んでいるのはわかるのだけど、その割には困っている人を助けようとしたり、大事なフィルムを下に置いてしまってその隙に盗まれたりとちょっと隙が多すぎる。要は、ジョニはいい人過ぎて寄り道しすぎちゃうのだ。約束が守れなかったというところは、この映画にとっては致命的な欠陥になってしまっているし。
でも監督がとても映画が好きだというのは良く伝わってくる。映画館には10種類の人種がいる、と分類しては例を見せているところは映画好きにとってはかなりツボにはまるところだと思う。特に、他の客に文句をつける独善的な映画好きというのは今回の映画祭でいっぱい目にしたものだから。
ジョニ役の俳優はニコラス・サプトラといってインドネシアではナンバーワンのアイドルだということだけど、割と普通っぽい男の子で一生懸命さが伝わってきていいと思う。彼が一目ぼれするアンジェリクもすごく美人だし。
あとフィルムを盗むことを指示した男がものすご~く怪しげで胡散臭い芸術家で、超能力みたいなのを持っていたり、それなのにフィルムを焼き捨てようとしてうそぴょ~ん、というくだりがかなり面白かった。
いろいろと欠点はあるけど、面白くて愛すべき映画。
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