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2005/08/06

愛と涙のABT追っかけ記びわ湖編

京都へと出発。日帰りで来る友達と待ち合わせ、京都の伊勢丹で買い物をした後出陣。せっかく京都くんだりまで出かけ、時間もあったのに観光一つ、土産ひとつ買わない。
急速に雲行きが怪しい天気。大津の駅についたらパラパラと雨が降っている。
大津駅は県庁所在地とは思えないほどのローカルなところ。びわ湖ホールへ、とタクシーの運転手に伝えると、先ほども東京から来た方を乗せたとの話。何でも遠くは北海道からオペラを見に来る方もいらっしゃるとか。地元の人々がこのホールを誇りに思っている様子が伺えてほほえましい。シドニーのオペラハウスを意識したとのことで、なるほど、近づいていくと湖畔に佇むその姿は美しい。

地下に立派な車寄せがあり、そこで下りてホールに入ると、広々とした空間に圧倒される。二つのホールがあり、それをつなぐロビーにはレストランがあって、琵琶湖を一望できる。ホワイエからも湖の眺めが。お天気が今ひとつなのが残念。こちらは喫煙所は外のスペースが用意されていて大変よろしい。そして劇場内に足を踏み入れて驚いた。チケットを取ったのが遅かったので、2階のサイド席だったのだが、真横向きだと思っていたのに一つ一つのイスが斜め前を向いていて非常に見やすい。いわゆる馬蹄形の劇場だが、2階席は1階席に続いてなだらかにあり、1階席と言い張ってもいいくらいである。2階席、4階席には行かなかったがエスカレーターで上がれるようになっており、見やすそうだ。音響も良いしステージも広く、理想的なホールといえる。

ライモンダ(ドリス伯爵の一人娘) : パロマ・ヘレーラ
ジャン・ド・ブリエンヌ (ライモンダの恋人) : アンヘル・コレーラ
アブデラフマン (サラセン人の騎士) :ヘスス・パストール
アンリエット (ライモンダの友人) : マリア・リチェット
クレマンス (ライモンダの友人) : エリカ・コルネホ
ベルナール (ライモンダの友人/吟遊詩人) : サッシャ・ラデッキー
ベランジェ (ライモンダの友人/吟遊詩人) : ゲンナジー・サヴェリエフ
シビル・ド・ドリス伯爵夫人 : ジェニファー・アレクサンダー
白い貴婦人 (ドリス家の守護者シュゴシャ) : アンナ・リセイカ
家令 : ギョーム・グラファン
サラセンの踊り : ミスティー・コープランド バック・コリンズ
スペインの踊り : カルメン・コレーラ ヴィタリー・クラウチェンカ
ハンガリーの踊り : マリア・ビストロヴァ ジャレード・マシューズ

しかし、公演の方はボロボロだった。
前の日不調だったパロマがさらに調子が悪い。ピルエットでもぐらぐらしていて。1幕で手をついたのに続き、マルセロの代役のヘススとのPDDのフィッシュダイブ。ライモンダの夢のシーンで、白い衣装に身を包んだアブデラーマンがライモンダをリフトするところで、まっさかさまに落ちてしまった。なんとか手をついたのだが、一歩間違えれば頭を強打する大怪我につながっている状況。これはヘススのミスだと思う。手が滑ったのか支えきれなかったのか。さすがにこの後はパロマは奮起して、2幕では見違えたようにがんばっていたが、クライマックスのピアノ伴奏のヴァリエーションのところでも、振りをこなすので精一杯で、見ているのが辛かった。ずっとポアントでパドブレで小刻みに動くので苦しそう。それでも、最後はバッチリ決めたところはさすが。

マリア・リチェットとエリカ・コルネホの二人はこの日も丁寧に軽やかに踊り、素晴らしかった。アンヘルとこの二人に支えられたステージといえるだろう。

アンヘルがその分一生懸命頑張っていて、いつも以上に回っていた。本来の振付ではここはトゥール・アン・レールしないところだろう、って個所でもやっていた。沈んだ客席を沸かそうとするその心意気に泣きそうになった。
ヘススはというと、1幕で自信喪失してしまったのか、動きにダイナミックさが消えてしまい、なんだか大人しく死んでいってしまって…。(あんなアブデラーマンならさっさと死んでしまえと思ったのも事実)カーテンコールでもいつもの笑顔はないし、拍手の量も非常に少なかった。隣の客などは途中から腕を組んで一切拍手をしなくなり、アンケートに文句を書きまくっていた。

終演後、どうやらダンサーたちはさっさとバスに乗り込み、ファンサービスも一切なしでお帰りになってしまったようだ。私たちは京都駅でヤケかき氷を食べ、新幹線に乗って東京に戻っていった。怒涛のABT来日公演全日程制覇はこうやって終わったのだった。ともあれ、この殺人的な過密スケジュールをこなしたダンサーたちやスタッフの皆様、お疲れ様でした。

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