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2005年7月

2005/07/29

ABTライモンダを観ようと思ったら地震。

渋谷で「エトワール・ガラ」のAプロを観た後、友人と六本木へ移動。テレビ朝日で開催中のABT写真展を観るためである。ところが、ちょうどこのときにABTダンサーによる子供向けのレッスンが会場で開催されていたので(新プリンシパルのミシェル・ワイルズが指導をしていた)六本木ヒルズのアフタヌーンティーでお茶していた時に大きな揺れが。でも、まさかこんな大騒ぎになるかとは思わなかった。震度4くらいが実感。

その後、写真展を見る。レッスン中なのに愛犬と戯れるマルセロ・ゴメスの写真が可愛い。レッスン中のいい顔をしたダンサーたちの写真がたくさんあって、ぜひ写真集にして売って欲しいな、と思った。

開演前1時間となったので、そろそろ上野に向けて移動しようかと六本木駅に着いたら、なんと電車が全線で止まっている。バスでとりあえず新橋にでも出よう、と思ったけどバスは満杯で乗れない。六本木交差点は凄いタクシー争奪戦が繰り広げられていたが、なんとかちょうど客が降りるタクシーを見つけて乗り込む。タクシーの中で携帯でネットにつなぎ情報収集。思っていたよりとんでもないことになっていたらしい。自分の体感した揺れが大したことなかったので、公共交通機関って凄く地震に弱いんだな、と思った。
タクシーに乗っていても、タクシーを止めようといている人たちがとんでもなく多い。上野にちょうど6時半頃到着し、タクシーを降りたらこのタクシーに乗り込もうとした人の群れが出来ていてかなり怖かった。

ABT公演も、本来は6時半開演の予定が、結局7時15分開演となった。でも開演時間となっても、客席は6割埋まっていたかどうか。
一応アンヘル主演だし、ライモンダの中では一番売れていたであろう日なのに。スカスカの席の前で踊るダンサーがかわいそうである。

(眠くなってきたので続きは明日)

おっとエトワール・ガラを忘れていた。ノイマイヤー作品はやっぱりいいよね!特に「椿姫」は繊細な心理描写の巧みさとドラマ性があって最高。去年のルグリグループ公演での、ルグリとルディエールももちろんずっと心に残って素晴らしかったわけだが、若いイリとラカッラも良かった。イリってただ立っているだけでもの凄く多くのことを訴えかけてくれる稀有なダンサーだ。その上踊りもいいのだから最強。ラカッラがこの演目に合うとは思わなかったが、技術だけでなくて演技力もあるのだな、と思った。(その代わり「白鳥の湖」の2幕PDDはいただけなかったが)

ハンブルクの二人(イリとシルヴィア)それとラカッラとマリ=アニエス・ジロの4人が素晴らしくて、後はけっこうどうでもいいや。どうも私は今のパリオペの方々にはあまり魅力を感じていないようだ。映画のようなおフランスなエンディングがお洒落。そして余興のジロ姐さんのカッコいいマネージュに拍手。

2005/07/22

ABTオールスター・ガラ第1夜(7/21)

なんか時制があっち行ったりこっちいったりでしばらくややこしいと思うけど、記憶が新しいうちに。

ついに待ちに待ったABT来日公演。とはいっても、3週間前にNYで見てきたばっかりなんだけど。でも今日はちょっと興奮して仕事も手につかなかったりして。

さすがに今日はソールドアウトでびっしりと5階まで客席は埋まっていた。ロビーで叶姉妹を発見。久しぶりに見たわあ。

「テーマとヴァリエーション」。
バランシン振付。メーンの二人はマルセロ・ゴメスとパロマ・ヘレーラ。サーモンピンクの衣装。コールドが12X2で、中心になって踊るソリストは4ペア。
この演目は一昨年のシティセンターで観たのだけど、バランシン作品とABTの相性はかなり微妙。音譜と戯れる踊り、というのが今ひとつ不得意なのかもしれない。でも、男性ソリスト4人(ゲンナディ・サヴリエフ、ヘスス・パストール、クレイグ・サルスタイン、ダニー・ティドウェル)はそれなりに音にあわせて良く踊っていた。もちろん、マルセロもパロマも、プリンシパルとしての貫禄で美しいラインを保ちながら音楽性豊かに踊っていた。さすがだと思ったのは、コールドも含め足音はまったくしなかったこと。バランシンで足音がしたら興ざめもいいところなので。ソリストの一人として、加治屋百合子さんが入っていた。彼女は今後期待大。

PDD集。まずはロミオとジュリエットからバルコニーシーン。ロミオにアンヘル・コレーラ、ジュリエットにジュリー・ケント。私の席は2階右側サイドだったのだが、なんとバルコニーが丸ごとまったく見えなかったのである。ショックだ…。
それと、アンヘルとジュリーという組み合わせはなんだかしっくりこなかった。ジュリーはやっぱり落ち着きがある大人のジュリエットなので、情熱的でまっすぐなアンヘルには合わないと思う。アンヘルは全幕のときと全然違っていて、もう飛ばしまくり。またまた煙が出そうな猛スピードのピルエットとか披露しちゃって大変なことになっていた。調子はとてもよさそうだ。ジュリーは美しいんだけど全然印象に残らない。

「白鳥の湖」より黒鳥のPDD。ジリアン・マーフィとフリオ・ボッカ。この組み合わせも珍しいかも。ジリアンとだったらアンヘルかフリオかイーサンのところ、フリオだから。ジリアンの黒鳥は磨きがかかっていて邪悪で強くて迫力がある。バランスもいい。得意の回転技も絶好調でまた3回転半が数回飛び出した。
フリオ・ボッカはガラでPDDの抜粋なのに濃ゆい演技は相変わらず。台詞が聞こえてきそうである。へばってはいるけど、マネージュのところに挟み込むトゥール・ザン・レールが高くて素晴らしい。若いジリアン相手に少し老けてはいるものの、気持ちの上では決して負けていなくて心は17歳って感じで頑張っていた。まだまだいける。

「海賊」PDD。全幕だとパ・ド・トロワなのをアリとメドーラのPDDに直したものだ。散々NYで見倒してきた演目だけど、ガラだと雰囲気は変わるし、いつもギュリナーラばかり踊っていたシオマラ・レイエスがメドーラなのが珍しい。ホセ・カレーニョとのキューバンコンビである。
もちろんNYでもホセのアリを観た訳だけど、アンヘル、アコスタと派手なアリばかり見てきて、改めてホセのアリはとても品があってテクニックにむらがなく、美しくエレガントなアリだと思った。奴隷らしい従順さを備えながらも、隠し切れない育ちのよさと情熱も透けて見える。シオマラのメドーラはやっぱりギュリナーラに見える。でも彼女は本当に可愛くて、安定していて、しかも走りがちなオーケストラにしっかりとついていってすごいスピードでくるくる回っていて思わず観ている側も微笑んでしまう。

「シンフォニエッタ」イリ・キリアン振付、音楽はヤナーチェクでトランペットが9本という編成のため、オーケストラピットの両側にずらりとトランペット奏者が立つ。曲そのものが面白い。ところが、この演奏がひどい…音外しまくり。この音で踊れといわれても相当難しいだろう。その中、ダンサーたちは頑張っていた。
演目としては非常に面白い作品。
第一楽章はヘスス・パストール、エルマン・コルネホ、ゲンナディ・サヴェリエフ、サシャ・ラデッキー、デイヴィッド・ホールバーグ、ダニー・ティドウェル、カルロス・ロペスとソリスト中心だけどかなり黄金メンバーに近い。 楽章ごとに、これらのメンバーにエリカ・コルネホ、サラワニー・タナタニットなど女性ダンサーが加わったりするわけだが、同じ動きのシンクロが不思議な高揚感をもたらす作品なのだ。デイヴィッドとダニーの二人が中心で、特に身体能力に優れたダニーが突出していた気がする。デイヴィッドは体のラインが美しいのだけど、調子は今ひとつだったと思う。パートとしては大きくないけどエルマン・コルネホはさすがにプリンシパルだけあって、動きが素晴らしい。ヘススも独特の粘っこい踊りがこの作品にマッチしていたと思う。ミスティ・コープランドがバレエダンサーとしてありえないほど太ってしまっていたのが衝撃的。リフトするほうも本当に大変そうだった。
こういう作品だと、たとえ皆好き勝手に動いていても、なんとなく様になってしまっているのがABTっぽいところ。

2005/07/21

遅ればせながらABT@NY一日目「海賊」6・25昼

帰国後仕事の山=残業の嵐と、ロイヤルバレエ祭りと、山のようなメールへの返事を書いていたら全然更新が出来なくなってしまい、気がつけば明日からABT祭りが始まってしまうではないか!もうNYに出かけていってから1ヶ月がたとうとしているのだ。

というわけで、記憶も薄れはじめているんで簡単なメモから。
6月25日(土)2時開演 「海賊」 メトロポリタン・オペラ・ハウス
出演
コンラッド:マキシム・ベロツェルコフスキー メドーラ:ジリアン・マーフィ アリ:アンヘル・コレーラ ギュリナーラ:シオマラ・レイエス、ランケデム:ゲンナディ・サヴリエフ、ビルバント:カルロス・ロペス

到着直後で時差ぼけもあって大丈夫かな~と思ったけどこの演目の面白さには、眠気なんて吹っ飛んでしまう。金髪ですらりとしたマキシムが海賊らしいかどうかは謎だが、端正で美しく踊ってくれている。が、「海賊」って実は主役二人はそんなに目立たないバレエなのだ。まずぶっ飛んだのが、ランケデム役ゲンナディ・サヴリエフの1幕ヴァリエーションでの超絶技巧!サヴリエフがうまい人なのは前から知っていたし、風貌も奴隷商人向きなんだが、ここまですごいとは思わなかった。通常だと単なるジュテのマネージュで済ますところを、体を横向きにしての540度トゥール・ザン・レールでマネージュしちゃうのである。こんな大技、見たことない。会場内は大盛り上がり大会!

びっくりしていたら、次は2幕で噂のアリのパ・ド・トロワ。イーサン・スティーフェルの出演予定だったのが、イーサンの怪我の関係でアンヘルにキャスト変更。アンヘルのアリは散々DVDで見てきたわけなんだけど、それからの数年で彼は大きく進化している。コーダのところの伸縮自在のフェッテとか、床に穴があきそうな高速回転とか、観客がアンヘルに期待するもののすべてがここにある。でもテクニックをただ単に誇示するのではなく、アリという奴隷らしく、あくまでも控えめで従順さを表現しているところが、大人だ。悲鳴を上げる観客。まだ舞台の途中だというのに、嵐のような歓声。とにかくここのお客さんは熱狂的で、とんでもない盛り上がりだ。 その後に登場するビルバントのカルロス・ロペスも力強くて着実なテクニックを見せ、悪の魅力を発揮し、とてもいい。ところがビルバントが殺されるシーン、銃声が鳴らなくて、なぜビルバントが倒れているのかがちょっとわかりにくかったかもしれない。一人舞台に倒れたまま残されている彼がちょっとかわいそう。

逆にいえば、2幕が終わってしまえば「海賊」はもう見せ場がない作品である。パシャの王宮、パシャの夢の中で美しい女性たちが踊るだけだ。(後で、大きな声ではいえないが自分自身も夢の中に誘われてしまった)パシャの役ってかなりコミカル&間抜けなんだけど、なぜかABTでは若いダンサーが踊ることがある。この回も、Romain Zurbinというロシア系の若くて可愛い男の子が、おなかにアンコを入れて老けメイクをして演じていた。なぜかパシャのテーマ曲はいつまでたっても頭の中に鳴り響いて離れないから困ったものである。それだけ、印象的なキャラクターだったってことなのかもしれないけど。

いずれにしても、この作品は本当に楽しい!男性ダンサーの派手な見せ場てんこもりである。しかもキラ星のごときスターダンサーを贅沢に使っているのだ。DVDで観た時の100万倍くらい面白い。NYに来る前は、「海賊」なんて中身のないバカ作品だし、そんな何回も観たら飽きるよ絶対、と思っていたけど全然そんなことはなかった。今が旬の男性ダンサーを見るんだったら、これが一番。そして夜の回はもっと豪華なキャストが待っているってわけだ。
マチネですら、マックス、ジリアン、シオマラ、アンヘルとプリンシパルが4人も出演しているのに。

2005/07/05

帰ってきました

6月25日~7月3日まで、ニューヨークに行っていました。目的は、アメリカン・バレエ・シアターのメトロポリタンオペラ劇場シーズン、「海賊」と「白鳥の湖」鑑賞。その他に、ニューヨークシティバレエの「真夏の夜の夢」と、ブロードウェイで「オペラ座の怪人」も観てきました。
ホント世界びっくり人間大集結でしたよ、ABTの「海賊」は。

また詳しいことは追って。時差ぼけ修正できるかしら?
明日は「ハイランド・フリング」なのに!

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