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« 「白鳥の湖」4月17日ソワレその2 | トップページ | もうだめだ>4/20マシュー・ボーン「白鳥の湖」 »

2005/04/20

「白鳥の湖」4/17その3(まだまだ続く)

3回目だというのにまだ終わらないよ。いい加減このネタを引っ張らないで他のことを書けって感じだ。

しかし映画も見ていないし本も読んでいないし、この状況で極端に貧乏なため飲みにも行けない。(まあ、お酒も飲めないからだな訳だが)
ご飯だってろくに食べていないよ。今日は久しぶりに麻婆豆腐を作った。料理するのは久しぶりだ。主食はサプリメント(ビタミンB、E,CQ10)と野菜ジュースにヨーグルト、気が向いたときにうどんか蕎麦、それと水とハーブティをたくさん飲んでいるくらい。胃が悪いのでアルコールとカフェインは厳禁である。昼ご飯はたまにはちゃんとした弁当を食べているが。会社のデスクの上に2リットルのペットボトルを置いてグビグビ飲んでいたら、会社のおやぢに行儀悪いと怒られた。

映画も観に行きたいけど、日本映画テレビ技術協会の会員証が切れてしまって更新する金がなく、1000円で観られないのでなかなか行けない。とりあえず「アビエイター」と「海を飛ぶ夢」だけは観たいのだが。「阿修羅城の瞳」は松竹系でやっているので株主招待で行こう。

映画ネタといえば、土曜日に渋谷に行ったときに「ハイド・アンド・シーク暗闇のかくれんぼ」という映画の宣伝で、ダコタ・ファニングたんのフィギュア(?)ストラップを配っていた。なんだか太っ腹だが、ダコタたんとは全然似ていいないし、怖い映画だからなんだろうけどこのフィギュア自体怖い。

というわけで、4月17日の感想の続き、行きます。

3幕。
ジェイソンのザ・ストレンジャーは舞踏会をかき乱すことを一つのゲームとして捉え、どれだけ自分が愉しめるかを第一に考えている。本気で女王や王子を誘惑して落とそうなんてこれっぽっちも考えていない。ただただ、自分の魅力にどれほどの人たちが惹きつけられるかを見て、同時に身分の高い着飾って気取った男女が欲望を剥き出しにするか、その仮面を引き剥がされた姿を暴露して笑っている。
しかし、彼の人懐っこい笑顔は天使そのものだ。ありあまるほどの陽性の魅力をパーティ中に振りまいて、誰もを夢中にさせてしまう。ハンガリーの眼帯王女はサディスト的な嗜虐趣味を発揮し、ドイツの王女は押し倒されて唇を求める。ルーマニアの王女は彼の股間から胸にかけてタッチし、身をくねらせる。イタリアの王女は
脚を舐めさせストリッパーさながらのエッチな舞いをテーブルの上で見せつける。

彼女たちの欲望にちゃんと応えながらも、愛嬌を振りまきながらも、彼が唯一本当に気にしているのは王子のことだけ。女王が若い男を寝室に引っ張り込んでいることを知っているザ・ストレンジャーにしてみれば、彼女を落とすことなんて朝飯前だし、それは王子を陥れるための策略の序曲に過ぎない。

ロシアの曲でジェイソンが、3人の王女とそれぞれ踊った後に見せるソロ。ここにザ・ストレンジャーの魅力が凝縮されているといえる。曲は違うが古典版で言えば黒鳥のPDDでのオディールのヴァリエーションに該当する個所だ。
彼のダンスは決してバレエではない。ごく短いソロの時間のうちに持てる魅力の全てを爆発させ、その場にいるものすべてを魔法にかける。シャープな腰のひねりとグラインド。リズミカルで軽やかなステップ。悪徳と美徳の混じった、不敵なのに愛嬌のある笑み。慣れた手つきの投げキッス。スパニッシュ・ダンスでもリズムに合わせて手拍子を送る遊び心と茶目っ気があるのが、ジェイソンの魅力の一つだろう。

一方、首藤王子は、ザ・ストレンジャーに気付いた瞬間から、彼から目が離せなくなっている。愛しいザ・スワンの面影を感じながらも、胸騒ぎが押さえられない。母親の厳しい視線にびくびくしている。パーティの主役のはずなのに、王女たちはうわべを取り繕いながらもよそよそしい。その上、その母親がスパニッシュ・ダンスの間に若い男、フランスのエスコートを寝室に引っ張り込んでいるところを目撃してひどく傷つく。首藤は脆く傷つきやすい、でも精一杯背筋を伸ばして優雅に振舞わなければならない王子の悲哀を体現している。チャルダッシュでザ・ストレンジャーはガールフレンドの手を強引に取り、王子はフランスの王女と踊る。が、王女のことなど眼中になく彼の目はザ・ストレンジャーの一点に集中している。それをわかっていて、ガールフレンドと戯れながら、死の天使のような禍禍しくもあり崇高ですらある妖しい視線を王子に送って挑発するジェイソン。王子を手玉に取ることなんて、赤子の手をひねるよりも簡単だと言わんばかりに。彼にとっては、怖いものなんてこの世に一つもない。だって、彼は死の天使なんだから。

女王とザ・ストレンジャーのパ・ド・ドゥ。黒鳥のPDDの曲に乗り、手袋を脱ぎ捨てて白くしなやかな腕を露にした女王。さっきエスコートと満足度いっぱいの表情で戻ってきたばかりなのに、ここでさらにエロさを満ち溢れさせ、女としての自信たっぷりに振舞っている。ザ・ストレンジャーの上着を脱がせる仕草の色っぽいこと。だが、ザ・ストレンジャーに完全に魅入られて理性を失ってしまっていることに彼女は気がついていない。空高く舞い上がり、しまいにはくるくるとテーブルの上を回らされている女王。内面のエクスタシーを象徴させるようなシーンだ。そんな時もザ・ストレンジャーは余裕たっぷりで、女王を手のひらで遊ばせるお釈迦様とでもいうべきか。

この幕のクライマックスは、王子とザ・ストレンジャーのタンゴ。優しく王子に微笑みかけたかと思うと、次の瞬間には驚くほど冷酷に王子をあしらい、いじめる。どうしてぼくにこんな思いをさせるの?と思いつめた瞳で聞き返す王子。アグレッシヴに、攻撃的なステップを踏み王子の心をズタズタに引き裂くストレンジャー。追い討ちをかけるように額に黒い線を引き「オレはここにいるよ」とにやりと笑いながら白鳥のしなやかで強靭な振りを見せる。禍の神が降臨した瞬間だ。タンゴのシーンは完全に王子の妄想の場面だが、自分で自分自身のことを傷つけずにはいられない王子の悲しさ、居場所のなさ、よるべなさが伝わってくる。首藤の限界いっぱいまで思いつめ、傷つき苦悩する表情を見るにつけ、ガラスの心が砕け散る音が聞こえた気がした。

(さらに続く)

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