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« 「隣の家の少女」 | トップページ | トヨタカップも今年が最後か… »

2004/12/13

ドッグヴィル

しかし「審判の日が来る」とか「美しき逃亡者がやってきて、一つの村が消えた」という公開当時のコピーって思いっきりネタバレだよね。

約3時間の長尺モノ。この長さでセットはまるで書割。飽きずに観ていられるかなとやや不安だったけど、まるで舞台を観ているかのような緊張感がある感じで、一気に観ることができた。

一言で言うと、ラース・フォン・トリアーは変態だ。ハリウッドスターのニコール・キッドマンに犬につけるような首輪&鎖をつけて田舎町に縛り付けておいてなぶりものにしちゃうのだから。伝説のスター、ローレン・バコールはちょっとしか出番がない存在感のない役だし、ベン・ギャザラもこんなエロじじいな役か!エンディングにデヴィッド・ボウイの「ヤング・アメリカンズ」を使っていることからも、アメリカ社会の批判だと解釈するのはたやすく、ある意味わかりやす過ぎて底が浅いと批判されそうな映画ではある。わざとナレーションを多用したり、チャプターごとに説明を入れているところが、観る側の解釈法に対する悪意のようなものを感じさせる。

ニコールは相変わらず神々しいまでに美しいけど(あごのあたりで切りそろえた髪型と首筋が色っぽい)お人形っぽく“人々の善意を信じるイノセントな聖女”には見えない不穏さを持っているのが、この役に合っていたのかどうか判断が難しいところ。

ポール・ベタニーのキャラクターは魅力的だった。自分だけは他の町の人々とは違うという姿勢を持っているエセ知識人で、でも悲しいかな、凡人。ニコールと寝たいのに自分だけは思いを遂げられないかわいそうな役。
田舎町のいやらしさはビンビンに出ていて、(『エイプリルの七面鳥』でも名演を見せていた)パトリシア・クラークソンなどはぞくぞくするほどうまい。その表現の仕方は実にイジワル。陶器の人形とか、鐘の音とか、小道具の使い方は堂に入っている。

傑作とはいえないけど、ラース・フォン・トリアーの底意地の悪さ、変態性、アメリカ的なものへの憎悪というか愛憎が出ていて面白い。ニコールの役柄は、(結局戦争を止められない)リベラルなアメリカ人ってところか。

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映画」カテゴリの記事

コメント

こんにちは。

「ドッグヴィル」と「ミスティック・リバー」(あ、あと「アメリカン・ヒストリーX」も)は観たいけれど、観た後1週間ぐらい落ち込みそうな気がして恐くていまだに観られません。
もうちょっと「心の整理」がついてから観ようかと思います。

「心の整理」=時間が経つといろんなところ(特にネット)で情報が出てくるので、全体的になんとなーく映画の情報を把握しておくこと。(邪道。)把握した上で準備が整うまでさらに数年かかることもある。

「アメリカン・ヒストリーX」はもうそろそろ・・・・・・かな?

こんばんは
「ドッグヴィル」「ミスティック・リバー」「アメリカン・ヒストリーX」どれも力作ですね。アメリカについて騙ろうとしている点では共通しているし、どれも苦い味わいがあります。『ドッグヴィル』はヨーロッパ人(デンマーク)のラース・フォン・トリアーだけあって、一番シニカルで逆にいえば傍観者に近い視点なのでは、と思いますが。『アメリカン・ヒストリーX』もつらい思いをさせられる映画だけど、『ミスティック・リバー』が一番後味が悪く、共和党員のイーストウッドらしい(アメリカの地と暴力の歴史をある意味肯定している)部分を見ました。
エドワード・ノートンは『アメリカン・ヒストリーX』にしても『25時』にしても素晴らしい演技を見せているのでぜひ観てください。

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