『たまもの』@ユーロスペース
ユーロは楽日前なのに立ち見も出る大盛況ぶり。アテネフランセのピンク上映会だってこんなに混んでいなかった世。2週間のみの上映なのはもったいない限り。
ヒロインの林由美香がすごい。寂れたボウリング場に勤める(今私はちょうどボウリングのマーケティングの仕事を請け負っているのでやや受け)若くはない女。化粧気もなく髪もぼさぼさで、まったく喋らない。(裏『悪い男』のチョ・ジェヒョン?)
ひょんなことから知り合った郵便局員の男に恋をして、せっせいと弁当を作って彼の職場に押しかける。部屋はボウリングのマイボウルとトロフィで埋め尽くされている。これだけ取ってみるととても危ない女性みたいだけど。由美香さん服装は中学生の女の子みたいだし、ほっそりとしていて胸も小さめで、大きな目をくるくるさせたり腕をバタバタさせたり、海辺でデートした時は嬉しくて走り回って砂浜で盛大にこけたり、小動物系というか幼女系入っている。メイクをしていないお肌は疲れ気味で、脱いだ後姿に30代らしさがあるけど。ほとんどグロテスクなのに、恋した姿は可愛らしい。(でも怖い) 郵便マーク柄のゆで卵とか作っちゃうし、弁当屋の弁当に見せかけるために業務用の弁当容器を山のように買い込んでいるし、台詞が少ないけど映像表現でうまく語らせている。
恋した相手の男の子が勤める郵便局には不気味なロングヘアの伊藤猛とか、ガングロの川瀬陽太とかいてすごくヘン。
恋に破れた時の、この世がまるで終わってしまったかのような絶望感をかぼそい全身で演じていた林由美香はたいした女優だ。 本番をなさっているらしいが(観た後で知る)、ベッドシーンがやけに生々しくリアルだったけどやらしくない。
いまおかしんじ監督、主演の吉岡睦雄らと終映後軽く飲む。ヒットおめでとう!
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