表現することは血を流すこと。
世の中には暇な人間というのがたくさんいるみたいで、もちろんわたしもその中の一人なんだけど、積極的にサイトの宣伝をしていないのに知り合いから「見ましたよ」と言われることが時々ある。それはそれで嬉しいことなのだけど、ごくまれにその内容が予期もしない結果を呼ぶことがある。映画の名前とか、人の名前で検索すると割と引っかかりやすいらしい。インターネットという、ネット環境があれば誰でも見られるところに自分の思うことを書くということは、もちろんそれに伴う責任というものが発生する。当然のことだ。というわけで、一応自分なりに気を遣って、他人の誹謗中傷は避けるし、具体的な個人名もよほどのことがない限り避けるし、自分の仕事についても公にして良いことしか書かないようにしているつもりだ。
それでも、たまにぼやきなどを書くと、わかる人にはわかってしまうことで、後々反省することも多い。また、サイトに書いたことが自分にとって困った事態を呼んだ事もあったりする。映画について批判をしたことについて文句を言われたことは一度もないのだが。あったとしても、「人の意見は人それぞれだし…」と受け流すことができる。自分の心情、感じたこと考えたことを吐き出すことがたまにはないと精神が死んでしまうとおもっているので、そのはけ口としてサイトが存在しているのだが…。サイトをやっていることでトラブルに巻き込まれたこともあるわけだ。それは自分自身に問題があったということではあるのだが…。わたしは誰も傷つけようと思っていないのに。人一倍、自分が打たれ弱い人間ですぐに弱音を吐いてしまうということに問題があるのだろうけど。
一ついえるのは、サイトをやって5年が経ち、カウンタもまもなく20万を数え、更新頻度や濃さもどんどん薄くなっているこの頃ですら一日60人程度の方に見ていただいているこのサイトには血みどろの歴史があるということだ。ネットで表現をするということは自分の精神を切り刻む作業であり、墓穴を掘っている作業なのかも知れないと震え、時には本当に自分の身を切ってしまうのではと思いながらも、それでもやめられないということである。
ちょっと衝撃的だった訃報
江角英明さん死去
http://www.asahi.com/obituaries/update/0824/003.html
この記事にはおもな出演作として「東京流れ者」とあるが、江角さんといえばなんといっても「四畳半襖の裏張り」『実録阿部定」「夢野久作の少女地獄」などのロマンポルノ作品で素晴らしい演技を披露していた。映画の遺作は個人的にはあまり感心しなかった「月の砂漠」かあ…。
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