BlogPeople


2016年6月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
無料ブログはココログ

2016/06/26

加瀬栞さんがENB(イングリッシュ・ナショナル・バレエ)のプリンシパルに昇進

パリ・オペラ座のガルニエ宮で「海賊」パリ公演を行っているENB(イングリッシュ・ナショナル・バレエ)。

最終日の公演でギュリナーラ役を踊った加瀬栞さんがプリンシパルに昇進しました。

おめでとうございます!

加瀬栞さんのプロフィール
http://www.ballet.org.uk/the-company/dancers/shiori-kase/
加瀬さんは2009年に入団し、2011年には団内のコンクールEmerging Dancerで優勝しています。
また、K-Ballet Companyにもゲスト出演しています。

なお、ENBには、プリンシパルの上にリーディング・プリンシパルというランクがあり、高橋絵里奈さんやアリーナ・コジョカルらはこのリーディング・プリンシパルです。

昇進についての詳しい発表
http://blog.ballet.org.uk/shiori-kase-promoted-principal/

「栞の完璧な技術と、舞台の上での才能は、観客をいつも興奮させます」と芸術監督のタマラ・ロホは語りました。「この偉大な劇場、ガルニエ宮で彼女という特別なダンサーを昇進させるのはふさわしいことです。栞は、引き続きキャリアを成功させ、世界中の観客を興奮させることを確信しています」

加瀬さんは、「コッペリア」のスワニルダ役、「くるみ割り人形」では初日のクララ役、「海賊」ではメドーラ役とギュリナーラ役、そして先日の「白鳥の湖」ではオデット/オディール役でデビューしました。

なお、来期のNBS「バレエの祭典」の案内がありましたが、パリ・オペラ座バレエの来日公演の他、ENBの来日公演も予定されているそうです。おそらく近日中に詳細の発表があることでしょう。

加瀬さんは腕時計/宝飾品ブランドBackes & Straussのブランド・アンバサダーも務めています。


Le Corsaire [Blu-ray] [Import]Le Corsaire [Blu-ray] [Import]
Orchestra of the Enb

Opus Arte 2015-03-30
売り上げランキング : 66497

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ボリショイ・バレエの来日公演2017年6月

ボリショイ・バレエの来日公演演目は、ボリショイ・バレエの来シーズンのラインアップの中でも発表されていましたが、ジャパン・アーツからの正式な発表がありました。

http://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=2142

Bolshoi_flyer_2017


2017年6月4日(日)~6月15日(木)東京文化会館

「ジゼル」 
作曲:アドルフ・アダン
原振付:ジャン・コラーリ / ジュール・ペロー / マリウス・プティパ
改訂振付:ユーリー・グリゴローヴィチ
2017年6月4日(日) 13:00 / 19:00
2017年6月5日(月) 19:00

「白鳥の湖」
作曲:ピョートル・チャイコフスキー
原振付:マリウス・プティパ / レフ・イワーノフ / アレクサンドル・ゴールスキー
改訂振付:ユーリー・グリゴローヴィチ(2001年版)
2017年6月7日(水) 18:30
2017年6月8日(木) 13:00 / 19:00
2017年6月11日(日) 18:00
2017年6月12日(月) 18:30

「パリの炎」
作曲:ボリス・アサフィエフ
原振付:ワシリー・ワイノーネン
改訂振付:アレクセイ・ラトマンスキー
2017年6月14日(水) 19:00
2017年6月15日(木) 19:00

[夢倶楽部WEBセット券]
抽選申込期間:2016年7月4日(月)10:00~7月8日(金)17:00
結果配信:7月12日(火)夜
⇒ 抽選申込はこちらから

[夢倶楽部WEB単券]
受付開始日:7月16日(土)10:00~

[夢倶楽部TELセット券及び単券]
受付開始日:7月17日(日)10:00~
・・・ジャパン・アーツぴあコールセンター (03)5774-3040

[ジャパン・アーツぴあネット会員セット券]
抽選申込期間:7月29日(金)10:00~8月1日(月)23:00
結果配信:8月8日(月)夜

[ジャパン・アーツぴあネット会員単券]
受付開始日:8月10日(水)10:00~

[一般発売] 8月13日(土)10:00~

また、ジャパン・アーツのTwitterによると、6/2広島、6/10大津、6/17,18大阪 が今のところ決定している地方公演で、まだ演目は未定とのことです。


リンクされているチラシのPDFファイルに、出演予定ダンサーが出ています。

マリーヤ・アレクサンドロワ、エカテリーナ・クリサノワ、アンナ・ニクーリナ、エフゲーニャ・オブラスツォーワ、エカテリーナ・シプーリナ、オルガ・スミルノワ、スヴェトラーナ・ザハーロワ

セミョーン・チュージン、ウラディスラフ・ラントラートフ、ミハイル・ロブーヒン、アルチョム・オフチャレンコ、デニス・ロヂキン、アレクサンドル・ヴォルチコフ 


おそらく今までソリストとして来日したことがないオフチャレンコがやっと来るのが嬉しいところです。オブラスツォーワとシプーリナは今産休のはずですが、来年には復帰しているということですね。そしてルスラン・スクヴォルツォフ、デヴィッド・ホールバーグや、ワジーエフが一押ししているユリア・ステパノワの名前が今のところはありません。ただ、まだ一年も先の公演ですので、出演者の変更、追加ももちろんあるでしょうね。チケット発売までにはキャストを出してほしいところです。

いずれにしても、大型の来日公演、とても楽しみです。

ボリショイ・バレエ「白鳥の湖」ザハーロワ&ロジキン [DVD]ボリショイ・バレエ「白鳥の湖」ザハーロワ&ロジキン [DVD]

新書館 2015-11-27
売り上げランキング : 45576

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
ボリショイ・バレエ団 「ジゼル」(全2幕・グリゴローヴィッチ版) [DVD]ボリショイ・バレエ団 「ジゼル」(全2幕・グリゴローヴィッチ版) [DVD]

日本コロムビア 2012-07-18
売り上げランキング : 122732

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
The Bolshoi Ballet: The Flames of Paris [Blu-ray] [Import]The Bolshoi Ballet: The Flames of Paris [Blu-ray] [Import]
The Bolshoi Ballet

Bel Air Classiques 2010-11-01
売り上げランキング : 77613

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2016/06/25

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2016/17 開催決定

現在ロイヤル・バレエの来日公演が行われていますが、映画館で最高のバレエとオペラが鑑賞できる、英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズンも 2016/17の開催が決定しました。

http://roh2016jp.wix.com/cinemaseason

まだ詳しい演目や上映日はこれからとのことですが、近日中に発表とのことで楽しみです。今年度は、本国での上演作品のうち半分しか日本では上映されず、「ジゼル」や「フランケンシュタイン」、「二羽の鳩/ラブソディ」を観ることができませんでした。来シーズンは全部観られるといいな、と思います。

なお、来シーズン、本国での映画館上映予定はこちらにあります。
http://www.roh.org.uk/news/royal-opera-house-live-cinema-season-201617


バレエについては以下の通り

Anastasia – 2 November 2016 「アナスタシア」
The Royal Ballet
Kenneth MacMillan

The Nutcracker – 8 December 2016 「くるみ割り人形」
The Royal Ballet
Peter Wright after Lev Ivanov

The Sleeping Beauty – 28 February 2017 「眠れる森の美女」
The Royal Ballet
Marius Petipa, with additional choreography by Frederick Ashton, Anthony Dowell and Christopher Wheeldon

Woolf Works – 8 February 2017 「ウルフ・ワークス」
The Royal Ballet
By Wayne McGregor

Jewels – 11 April 2017 「ジュエルズ」
The Royal Ballet
George Balanchine

The Dream / Symphonic Variations / Marguerite and Armand – 7 June 2017 「真夏の夜の夢」「シンフォニック・ヴァリエーションズ」「マルグリットとアルマン」
The Royal Ballet
Frederick Ashton

これらの作品が観られますように!なかなか生では観られない作品を映画館で観るのもこの映画館上映の魅力なので、古典だけでなく、「ウルフ・ワークス」など珍しい作品も観てみたいと思っています。

エトワール・ガラ2016、バンジャマン・ペッシュのトークイベント

今年の8月に開催される「エトワール・ガラ2016」のプロモーションのために、このガラのアーティスティック・オーガナイザーであるバンジャマン・ペッシュのトークイベントが開催されました。

Resize0868_2

オペラ座さよなら公演を振り返る

バンジャマン・ペッシュは、今年の2月20日にパリ・オペラ座での定年を迎えてのアデュー公演を行いました。その様子がテレビ放映された時の映像がモニターで上映されて、来場者と共に見たペッシュ。

「過去を振り返らないタイプなので、複雑な思いがあります。オペラ座には、バレエ学校を含めると32年間在籍しましたが、今映像を見て、その時の感覚が鮮やかによみがえっています。あっという間の一晩でした。(今映像を見たことで)再び接続されて不思議な気持ちです」

「エトワールのアデューの演目は、そのシーズンの演目の中から、ディレクターの許可を得て演目を選びます。今シーズンはミルピエが組んだ最初のシーズンだったので、踊ったことがない作品がたくさんありました。ジェローム・ロビンスとは様々な仕事をして、クリエーションもしており、関わり合いがある振付家です。『イン・ザ・ナイト』はエトワールに昇進した最初のころに踊りました。また、『ル・パルク』は大きなけがをする前に踊った思い出深い作品です」

Resize0869

「また、アデュー公演では、ジェローム・ベルの『Tombe(墓)』という創作を踊りました。これは、一般の人を舞台に上げるというコンセプトで、長年のファンだった女性が登場するのですが、病気で入院してしまったのでビデオで登場しました。舞台の側から観客の側に替わっていくという、観客との美しい関係性を描いた作品です。私もオペラ座を引退することで観客の側に移っていくわけです」

「『ル・パルク』で共演するエレオノラ・アバニャートは、芸術的な兄妹のようなものです。二人だけの分かり合えるものがあり、相乗効果を作ることができる人です。彼女となら、一人ではできないこともできます」

「23,4年に渡るキャリアを一つの瞬間にまとめるのは難しいです。エトワールの任命、パートナーと交わした視線、舞台裏のことなど数えきれません。その中でも、ヒューマンなものが私の中には残っています」

オペラ座の中での変化について

「多くの芸術監督の下でキャリアを積んだのでたくさんの変化がありました。入団した時の芸術監督はパトリック・デュポンで、次のブリジット・ルフェーブルは22年間芸術監督を務めました。彼女はレパートリーを拡張し、トリシャ・ブラウン、ピナ・バウシュ、マース・カニンガムなどの現代作品を取り入れ、パリ・オペラ座に新しい美学、アイデンティティを確立しました。バンジャマン・ミルピエの就任でまた新しい変化が起きました。彼自身が振付家であるし、アメリカ的な振付が上演されるようになり、振付の言語が多様化しました」

「エトワール・ガラ」も13年

「エトワール・ガラの1回目は2005年ですが、こんなに続くとは思っていませんでした。プロジェクトの準備は2003年からなので、もう13年にもなります。様々な要因があって続けてこられました。ダンサー、作品、振付家などの選択が評価されていたと思います。Bunkamura、フジテレビ、観客の皆様の支援、どれが一つでもかけていたら今のような状態にななっていないし、続けていくエネルギー、勇気がなかったでしょう。たくさんのことを犠牲にして、努力しましたし、12人のダンサーたちをまとめ上げていくのは大変でした。すべての要因が合わさったことで、今も続けてこられました」

プログラム作りの秘密は?

「エトワール・ガラのコンセプトはシンプルですが、たくさんのアイディアを持っていって、ダンサーに何を踊りたいか、日本で見せたいものは何か、新しいもの、日本のファンが観たことがないもの、好きなものなどを聞いて行きます。アーティスティック・オーガナイザーとしてのビジョンも求められます。今回は、リアム・スカーレット振付の新作も上演しますが、自分のアイディアがダンサーに受け入れられることで、上演することができています」

Resize0865_2

出演ダンサーを選ぶポイントは?

「良いプログラムを実現するのにダンサーはとても大事で、特に未来のエトワールを紹介するのは大事なことです。一つの通過点という場にしたいです。ジェルマン・ルーヴェやレオノール・ボラックは日本の皆さんに紹介したいと思ったダンサーです。そしてユーゴ・マルシャン。(ここでマルシャンの踊る『ダンシス・アット・ア・ギャザリング』の映像を観る)映像でさえ明らかですが、フランス的なスタイルを持っています。エレガンス、純粋さ、気品。真珠のようなダンサーです。ジェルマンもレオノールもこれからの二人ですが、素晴らしいダンスが踊られることでしょう。彼らはオペラ座の未来を担っています。彼らを紹介するのも私の役割です。」

「私は21歳くらいの時から、マニュエル・ルグリの座長公演に加えてもらっていました。そのことで多くのことを学びました。だから、未来の才能である彼らに、機会を与えたいと思っていますし、日本の皆さんに見てもらうことが私の仕事だと思っています」

『ロミオとジュリエット』は3組のペアが別々のシーンを踊る

「今回はヌレエフ版『ロミオとジュリエット』を、三組のダンサーが踊ります。『ロミオとジュリエット』はフレッシュな作品で原作では15歳のカップルが主人公です。マドリガルのパ・ド・ドゥはルーヴェとボラックの若いペア、バルコニーシーンはドロテ・ジルベールとマルシャン、そして寝室のパ・ド・ドゥはアマンディーヌ・アルビッソンとマチュー・ガニオです。違う年齢、段階のダンサーを見せることで、アーティストの成熟、キャリアを見せることができますし、三者三様の踊りを観てほしいと思います」

怪我人による急なキャスト変更の対応

「怪我などでダンサーが出演できなくなることには慣れっこになってきました。怪我はダンサーのキャリアの一部となっています。今回は残念ながらエルヴェ・モローが怪我のために来日できませんでした。エルヴェからは、「くれぐれも皆さんによろしく、ガラの成功を祈る」というメッセージを預かっています」

「トラブルに負けてはいけません。そして代役のダンサーを追加するときに、別のエトワールを補充するのではなく、皆さんが初めて観るダンサーを招きたいと思いました。彼らのフレッシュな若さを楽しんでいただけると思います」

出演ダンサーの紹介

(一人一人、出演ダンサーを紹介していきます)

Resize0867

シルヴィア・アッツオーニアレクサンドル・リアブコは2005年よりコラボレーションしてくれています。ノイマイヤーの下で素晴らしいキャリアを築いてきました。

エレオノラ・アバニャートも、最初から参加してくれています。今はローマ・オペラ劇場バレエの芸術監督も務めており、芸術的でビジョンを持っている人です。

アマンディーヌ・アルビッソンローラ・エケは前回からの再びの参加です。彼らの進歩を連続性の中で見てもらいたいです。

ドロテ・ジルベールマチュー・ガニオは言うことなしの二人です。成熟の真っただ中におり、すべて理解できるし何でもできます。身体的にも恵まれていてエトワール・ガラにふさわしい二人です。

ユーゴ・マルシャンは、本当に参加してほしいダンサーでした。成熟してきて、安定感も増してきました。彼にさらなる自信、芸術性を与えたいと思っています。ウェイン・マクレガー振付作品でも強い印象があります。

マクレガーの「感覚の解剖学」、ユーゴ・マルシャンとローラ・エケ


今後のプロジェクトについて―芸術監督という夢

「2018年にもエトワール・ガラを開催します。私の希望としては、ダンスを続けて行きたいと思っています。愛することをして日本の皆さまとの関係を続けたいと思っています。30回もの来日で毎回皆さんは暖かく迎えてくださいました。日本で大きく成長できました。これからも進んでいきたいです」

「今後の大切な活動としては、アーティスティック・ディレクターの仕事、芸術監督になるという夢があります。今までもエトワール・ガラで10名ほどのダンサーと仕事をしてきましたが、30人、50人といった人数で日本の皆さんに様々な作品を見せたり、大きな作品を提供したりして、これまでになかったことにも挑戦してみたいです」

一番尊敬しているダンサー、そしてライバルは?

「一番尊敬しているダンサーも、ライバルというのもいません。すべての人に大きな尊敬を抱いています。ライバルということにも興味はありません」

**********
オペラ座での24年のキャリアの中で、なんと30回も来日しているというバンジャマン・ペッシュ。日本でファンの皆さんに会えるのが心底嬉しい様子で、リラックスした表情で熱く語ってくれました。13年も、「エトワール・ガラ」を続けてきたのは大きな功績でしたし、有名なエトワールだけでなく、これからの若手ダンサーを紹介し、そして、なかなか日本では観ることができない新しい作品を上演するなど、常に挑戦的な姿勢で真摯に取り組んでくださるのは、観客の私たちにとっては幸せなこと。本国フランスの観客にも羨ましがられるような豪華なプログラムです。

今回は、ユーゴ・マルシャン、レオノール・ボラック、そしてジェルマン・ルーヴェとこれからのオペラ座を背負って立つ未来のスター候補が観られるのが大きなポイント。なかでも、バンジャマン・ペッシュの一押しはユーゴ・マルシャンでした。日本での本格的なデビューに当たる今回のエトワール・ガラが待ち遠しいですね。

そして、ルグリに若い時からチャンスを与えてもらったので、自分も若い人たちにチャンスを与えたい、というペッシュの心意気には感動させられました。このようにして、パリ・オペラ座の伝統は受け継がれていくのだと感じました。

エトワール・ガラ2016、待ちきれません!

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/16_gala/
2016/8/3(水)~7(日) 全5回公演
Bunkamuraオーチャードホール
お問い合わせ Bunkamura 03-3477-3244<10:00~19:00>

[愛知公演]
2016/8/9(火) 愛知県芸術劇場大ホール
お問合せ:エトワール・ガラ名古屋公演事務局 052-678-5308(月~土 10:00~17:00)
http://tokai-tv.com/events/gala2016/

[大阪公演]
2016/8/11(木・祝) フェスティバルホール
お問合せ:フェスティバルホール 06-6231-2221(10:00~18:00)
http://www.festivalhall.jp/program.html?day=2016-08-11

2016/06/18

オニール八菜さんのロングインタビュー

先日見事ブノワ賞に輝いたオニール八菜さん。エトワールに任命される日も近いと目される次世代スター筆頭の彼女ですが、意外と詳しいインタビュー記事は今までなかったと思います。

フランスのCulturekiosqueに、オニールさんのロングインタビューが掲載されていました(英語、Patricia Boccadoro氏による)。非常に興味深い内容でしたので、ご紹介しようと思います。

http://www.culturekiosque.com/dance/inter/hannah_o_neill991.html

子どもの時から夢は、オペラ座で踊ること

「私が覚えている限り昔から、夢はパリ・オペラ座バレエの団員になることでした。パリ・オペラ座バレエは世界で最も美しいバレエ団で、私にとってバレエとは、オペラ座だったのです。私は、手に入れられるすべてのオペラ座のDVDを持っています」。2013年当時、日本で生まれてニュージーランドに住んでいて、オーストラリアバレエ学校で学んだその時20歳のオニール八菜さんは、その夢とは一番下のランクであるカドリーユとして入団することだけではありませんでした。その2年後には彼女はヌレエフ版「白鳥の湖」のオデットをバスティーユで踊りました。さらにそののち、ヌレエフ振付の「ラ・バヤデール」のガムザッティ役で成功をおさめ、世界で最も有名な振付家二人の注目を集めました。世界でもっともヒエラルキーの厳しいパリ・オペラ座バレエで、どうやってこのようなことが起きたのでしょうか?

(このインタビューは、オニールさんがマリインスキー国際フェスティバルで「ラ・バヤデール」のガムザッティ役を踊ってパリに戻った直後に行われたものです)

「東京での幼少時代はごく普通のものでした。二人の兄弟とともに普通の日本人の子どもとして育ち、私にとってはバレエも含まれていましたがスポーツをたくさんやりました。パリ・オペラ座のダンサーは日本ではとても人気があり、私にとってのダンスとはパリ・オペラ座のことだったのです。8歳の時に、ラグビー選手だった父が怪我をしてしまい、ラグビーのコーチになるために故国ニュージーランドのオークランドに家族で帰ることになりました」

「オークランドでは普通の学校に通いながらバレエを続け、13歳の時にパリ・オペラ座学校のオーディションのためにビデオ映像を送りましたが、エリザベット・プラテル校長は特に興味を惹かれなかったようです。入学できなかったのは残念でしたが、私はYAGP(ユース・アメリカ・グランプリ)に出場して賞をもらい、オーストラリア・バレエ学校へのスカラシップを獲得しました」

オニールさんの最初の教師は、元マリインスキー・バレエのプリンシパル、イリーナ・コンスタンティノワで、ワガノワ・メソッドの教師でした。またオーストラリア・バレエ学校では、オーストラリア・バレエの元プリンシパルのリネット・ウィリスと、オーストラリア・バレエ学校ディレクターのマリリン・ロウに師事しました。ロウの下で2009年のローザンヌ国際コンクールに備え、オニールさんは見事優勝しました。オーストラリア・バレエ学校の教育に満足していた彼女はメルボルンで学び続けましたが、ロイヤル・バレエやパリ・オペラ座の公演を観にヨーロッパに旅行しました。

18歳の時のオニールさん

失意の日々

「私はまだパリ・オペラ座バレエに入団したいと思っていたのですが、外部入団試験では4位でまたもや入団できませんでした。でも少し落ち込みながら帰国するためにシンガポールでトランジットをしていたら、ローラン・イレールより電話がかかってきて、期間限定団員の契約のオファーを頂いたのです」

期待に胸を膨らませてオニールさんは、期間契約団員としてパリに引っ越しましたが、フランス語を話せず、せっかくオペラ座にいても舞台にはなかなか立てずに、舞台袖に立っているだけの日々を送っていました。意気消沈していましたが、パリ・オペラ座バレエを彼女が愛していることを理解していた両親に励まされ、再びオペラ座の外部入団試験に挑みます。しかしながら、ここでも正式入団には至りませんでした。あきらめかけていた時、イレールは彼女を「ラ・バヤデール」の3幕に出演する機会を与えました。

「がっかりした気持ちとホームシックは一晩で消え失せ、すべての問題は解決したと思っていました」「でもその時、舞台で転んでしまったんです!今までで最も緊張していたため、脚がその緊張に耐えられなかったのです。こんなことはもう二度と起きないでしょう。心は引き裂かれました。私のキャリアは、始まる前に終わってしまったと思ったのです。でも、ついに2013年に正式に入団できました」

(「ラ・バヤデール」の代役で失敗してしまった時のエピソードが語られている、2013年当時のPointe誌の記事

パリ・オペラ座学校で学んできた生徒たちと競わなければならないことからも、彼女が入団できたことは大きな成果でしたが、オペラ座の昇進試験では2014年にコリフェに昇進し、同じ年にヴァルナ国際コンクールで銀賞を受賞しました。2015年にはスジェ、2016年にはプルミエール・ダンスーズに昇進しました。


正式に入団してからは順風満帆。そしてメソッドの違い

「もうコンクールを受けなくて済むことにはほっとしています。ニュージーランドから来た私は、自分がここにいることを証明しなければならなくて、それは年々厳しいことでした。コール・ド・バレエで踊ることも楽しかったけれども、今はソリストとして役を深めていき、できれば何でも踊れるようになる機会が得られました。一緒に仕事をしたい振付家もたくさんいます」

「すでにピエール・ラコットは私を助けてくれて、カルポー賞を受賞できたのも、彼が審査員にいたからだと思います。彼の「パキータ」と「セレブレーション」を踊るのはとても楽しかったです。またウィリアム・フォーサイスとの仕事は素晴らしい経験でした。彼には信じがたいようなエネルギーがあります。ルドルフ・ヌレエフの古典作品は、ステップは難しいし、ほかのどの版よりもトリッキーですが、すべての作品が大好きです。彼の作品特有の調和をつかんだときは素晴らしい気持ちになります。彼の作品を踊れるようになったら、なんでも踊ることができるという気持ちになります。例えば、マリインスキー・バレエで先週踊った時にそう思いました。マリインスキー・バレエの芸術監督ユーリ・ファテーエフが私を招いてくれてプティパの「ラ・バヤデール」を踊りましたが、あまりにも簡単だったのでズルをしているのではないかと思うほどでした。でもマリインスキーにいることは大きな喜びで、そこでの4日間は魔法のようで意欲もますます高まりました」

オニールさんは、パリでは上半身の全体的な使い方、エポールマンがパリでは異なっていると語りました。フランスのダンサーたちはより洗練されていてフェミニンでエレガントで、細かいところまで注意が行き届いている一方で、脚捌きに重点が置かれています。このメソッドになじむため、彼女を教えているアニエス・ルテステュ始め、教師陣に助けられているとのことです。

オニールさんは、サンクトペテルブルグに続き、モスクワで、ミルピエ振付の 「La Nuit s’Achève(夜の終わり)」をユーゴ・マルシャンと踊り(ブノワ賞ガラ)、その後はニューヨークでエスメラルダのパ・ド・ドゥを踊ります(YAGPガラ)。

ブノワ賞ガラでの「エスメラルダ」(ユーゴ・マルシャンと)

「ローラン・プティ、マッツ・エック、ベジャール、ノイマイヤー、ロビンス、何でも踊りたいのです!特に「ジゼル」は踊りたい。今のこの年齢では、できるだけ挑戦となるような作品を踊ることが大事だけど、今までさんざんしてきた競争には巻き込まれたくありません」

パリでの生活を楽しむ

フランスにやってきたときには、誰も知り合いはおらずフランス語が全く話せなかったオニールさん。でも今はフランス語を流ちょうに話し、魅力的で親しみやすい人柄のためパリにもなじみ、オーストラリアと同じように親しい友人たちもできました。

「パリに住んでいる、おばのいとこもいます。話せる人がいて嬉しかっただけでなく、彼女は現代美術界にいて、展覧会のプレビューに招待してくれるのでとても楽しいです。そのほかでは、オールブラックスの試合を観ることと、友達と出かけることを楽しんでいます」

******
日本、ニュージーランド、オーストラリア、パリと様々なカルチャーで育ってきたオニールさん。これからますます活躍の幅は広がりそうです。オペラ座「ジゼル」のミルタ役も好評でしたが、オペラ座らしいエポールマンを身につけるのはなかなか時間がかかりそうという声も一部にはありました。とはいえ、伸びやかな肢体、美しい容姿、強靭なテクニックとエレガンス。今最も上り調子のバレリーナであることは誰もが同意すること。8月には、念願のジゼル役デビューを、マリインスキー・バレエの沿海ステージで果たします。

2016/06/15

オールスター・バレエ・ガラにジリアン・マーフィーとマチアス・エイマン出演

来月に迫ったオールスター・バレエ・ガラ

All_star_gala

このたび、アメリカン・バレエ・シアター(ABT)のプリンシパル、ジリアン・マーフィーと、パリ・オペラ座バレエのエトワール、マチアス・エイマンの出演が決定しました。

http://www.japanarts.co.jp/news/news.php?id=2118

マチアス・エイマンは、今年のABTのニューヨーク・メトロポリタン歌劇場シーズン「海賊」コンラッド役で、6月1日にABTデビューして大評判となりました。この時にメドーラ役を踊ったのが、ジリアン・マーフィーだったのです。

まさにスターというにふさわしいこのペアが加わって、オールスターバレエガラ、その名にふさわしいゴージャスな公演となりましたね。とても楽しみです。

Aプロ
「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」(振付:G.バランシン) ジリアン・マーフィー、マチアス・エイマン
「海賊」より寝室のパ・ド・ドゥ(振付:K.セルゲーエフ/A.M.ホームズ) ジリアン・マーフィー、マチアス・エイマン

Bプロ
「リーズの結婚」(振付:F.アシュトン) ジリアン・マーフィー、マチアス・エイマン
「フー・ケアーズ?」より(振付:G.バランシン) ジリアン・マーフィー、マチアス・エイマン

すべての出演演目も決定したとのことで、上記リンク先をご確認ください。

≪プログラムA≫
2016年07月23日(土) 14時開演 東京文化会館
2016年07月26日(火) 18時30分開演 東京文化会館

≪プログラムB≫

2016年07月24日(日) 14時開演 東京文化会館
2016年07月27日(水) 18時30分開演 東京文化会館


ところでジリアン・マーフィーは、今年でABT入団20周年。ベテランという年代に差し掛かってきましたが、輝かしいテクニックは健在で、現在上演中の「白鳥の湖」でも、グランフェッテではトリプルや4回転を連発しているそうです。今回観られて、とても嬉しいです。

Black Swan in the Golden Cockerel's nest 🌀 #Odile #fouettes #SwanLake #abtmetseason16 ✨

Gillian Murphyさん(@gillianemurphy)が投稿した動画 -

2016/06/14

エトワール・ガラ2016、キャスト変更

今年8月に開催される「エトワール・ガラ2016」、キャスト変更のお知らせがありました。

http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/16_gala/topics/post_1.html

出演を予定していたエルヴェ・モローが怪我により、公演を降板することとなってしまったとのことです。
 
代役として、パリ・オペラ座バレエ プルミエール・ダンスーズのレオノール・ボラックと、スジェのジェルマン・ルーヴェが出演するとのことです。

レオノール・ボラックは『くるみ割り人形』のクララ、『ロミオとジュリエット』のジュリエット、ラコット版『パキータ』などに主演している新星で、去年、一昨年と順調に昇進しています。ミルピエにも気に入られていて、彼の作品にもよく起用されており、古典から現代作品まで幅広いレパートリーを踊っています。ふわふわの金髪で愛らしい容姿の持ち主。

ジェルマン・ルーヴェは、2014年にコリフェ、2015年にスジェと順調に昇格しており、やはり「エトワール・ガラ2016」に出演するユーゴ・マルシャンと並んでパリ・オペラ座バレエ若手男性ダンサーのホープです。『くるみ割り人形』の王子/ドロッセルマイヤー、『ロミオとジュリエット』のロミオなどを踊っています。長身で端正な容姿の持ち主です。

なお、「パリ・オペラ座 エトワールが教えるヴァリエーション・レッスン」というDVDが8月に発売されます。「エトワール・ガラ」の芸術監督でもあるバンジャマン・ペッシュが、ヴァリエーションを踊りこなすためのテクニックや表現のポイントをレッスンするもので、オニール八菜さんと、ジェルマン・ルーヴェのふたりによるデモンストレーションが見られるとのことです。
http://www.fairynet.co.jp/SHOP/4560219323728.html

エルヴェ・モローは、つい最近足首を怪我し、その結果、9月まで踊ることが不可能になってしまったとのことです。早く良くなって、来シーズン元気に舞台に立てることを祈ります。来年のパリ・オペラ座来日公演では元気で美しい姿を見たいですよね。

演目も、エルヴェ・モローの降板に伴い変更となりました。『プルースト』と『失われた楽園~ロスト・ヘヴン』がなくなってしまったのも残念ですが、フレッシュで美しい二人に期待しましょう。

変更後の演目
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/16_gala/topics/post_2.html


エトワール・ガラ2016
2016/8/3(水)~7(日) 全5回公演
Bunkamuraオーチャードホール (愛知公演、大阪公演もあり)
お問い合わせ Bunkamura 03-3477-3244<10:00~19:00>
http://www.bunkamura.co.jp/orchard/lineup/16_gala/ticket.html

ジェルマン・ルーヴェとオニール八菜さんのふたりがガルニエで踊る美しい映像« Ascension » by Jacob Sutton

レオノール・ボーラックとアリステル・マディンがガルニエで踊る"Haut Vol" de Louis de Caunes

2016/06/13

元マリインスキー・バレエのキーナン・カンパ主演の映画「ハートビート」日本公開

アメリカ人として初めてマリインスキー・バレエに入団して、主役も演じたキーナン・カンパ。

その彼女が主演した映画「ハートビート」(原題:「High Strung」)が、8月20日に日本公開されることになりました。
http://natalie.mu/eiga/news/190601
http://eiga.com/news/20160613/4/

「ハートビート」は、プロのバレエダンサーになるためニューヨークにやってきたルビーと地下鉄で演奏するイギリス人バイオリニストのジョニーの出会いや、2人がヒップホップダンスチームを誘って弦楽器&ダンスコンクールに挑戦するさまを描いた作品。俳優としても活動するマイケル・ダミアンがメガホンを取った。

「ハートビート」は8月20日より東京・新宿シネマカリテほか全国で順次ロードショー。

「High Strung」公式サイトのキーナン・カンパのプロフィール
http://www.highstrungthemovie.com/flv_portfolio/keenan-kampa/

ワガノワ・アカデミーに留学してディプロマを獲得し、ボストン・バレエに入団した彼女が、2012年にマリインスキー・バレエに入団した時には大きな話題となりました。コリフェに昇格した彼女は、当時マリインスキー・バレエのプリマの多くが産休を取っている間、大きな役をたくさん任され、「ドン・キホーテ」のキトリ役という主役まで踊りました。しかしながら、急な抜擢で役の準備も十分にできず、コール・ド・バレエを踊りながら主役やソリスト役も踊る毎日で、思うような成果を上げることができませんでした。バレエ団になかなかなじめず、また失敗した動画をYouTube にアップされて、手厳しいロシア人ファンに批判されたり、精神的にもかなりつらかったようです。

Pointe誌のインタビュー
http://pointemagazine.com/views/keenan-kampa-high-strung-leaving-mariinsky/

アンドレイ・エルマコフとマリインスキー・バレエで踊ったキトリ

彼女が過労から心臓に負担がかかり、また怪我で手術を受ける必要があって休養している間に、映画主演の声がかかりました。ソチ・オリンピックでアメリカのテレビ局が取材に訪れ彼女を取り上げた映像が放送されたからです。手術後リハビリに励んで映画の撮影に臨みました。

この映画は、NYが舞台ですが、バレエシーンはルーマニアで撮影されています。登場するバレエダンサーたちは、ブカレスト歌劇場バレエのダンサーたちでした。

ブカレスト歌劇場バレエの日高世菜さんのブログで、この映画のことについて触れてあります。日高さんもエキストラとして出演しているそうです。
http://ameblo.jp/senachika/entry-12162398949.html

また、ルビーの同居人ジャジー役で、英国ロイヤル・バレエスクール出身で公開中の映画「エクス・マキナ」やユニクロのエアリズムのCM、ケミカル・ブラザーズのPVなどに出演している日本生まれ、イギリス育ちの女優/ダンサー、ソノヤ・ミズノも出演しています。名作「ある日どこかで」や「007 死ぬのは奴らだ」に出演している往年の名女優、ジェーン・シーモアも出演。シーモアは、子供時代にバレエを学んでおり、ロンドン・フェスティバル・バレエ(現イングリッシュ・ナショナル・バレエ)に所属していたこともあるのだそうです。

キーナン・カンパは、怪我から回復後、マリインスキー・バレエを退団してアメリカに戻り、現在はロサンゼルスで演技の勉強をしながら、バレエも続けているとのことです。

「ハートビート」のバレエリハーサルシーンの一部がここで観られます。
http://www.dancespirit.com/news/watch-exclusive-clip-keenan-kampa-gorgeous-high-strung/

シャール=ルイ吉山さんが、ヒューストン・バレエのプリンシパルに昇進

ヒューストン・バレエは、6月9日に芸術監督スタントン・ウェルチ振付により新しい「ジゼル」を初演しました。

http://www.houstonballet.org/Ticketing-Schedule/Season-Calendar/Giselle/

初日に主演したのは加治屋百合子さんで、イメージビジュアルも彼女の写真や映像を使っています。

また、加治屋百合子さんの「ジゼル」主演については、日本経済新聞でも記事になっています。

バレリーナの加治屋さん、名作「ジゼル」で主役に挑む
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGN10H0Q_Q6A610C1000000/

この映像でも、加治屋さんは「ジゼル」について語っています。

加治屋さんはローザンヌ国際コンクールでも「ジゼル」を踊ってスカラシップを獲得し、ABT時代にも「ジゼル」に主演しており、彼女にとっては特別な作品のようです。

さて、「ジゼル」2日目、6月11日の公演でアルブレヒト役を演じたのは、シャール=ルイ吉山さんです。静岡出身で2007年にローザンヌ国際コンクールに出場してコンテンポラリー賞を受賞し、ヒューストン・バレエIIに入団、翌年ヒューストン・バレエに入団しました。2015年にはファースト・ソリストに昇進しています。

そしてアルブレヒト役で、吉山さんはプリンシパルに昇進しました。おめでとうございます。
https://www.instagram.com/p/BGj2RoNFJPv/

今までも、ケネス・マクミラン振付「マノン」のデ・グリュー役、ジョン・ノイマイヤー振付「真夏の夜の夢」のオベロン役、デヴィッド・ビントレー振付「アラジン」のアラジン役などで活躍してきたとのことです。

ローザンヌ国際コンクールでの吉山さん

2016/06/12

新国立劇場バレエ団 ダンサー昇格と契約ダンサーから登録ダンサーへの移行、および退団

新国立劇場バレエ団は、今日「アラジン」が初日を迎えました。

13427882_10208604494182009_84277266


昨日のゲネプロと今日の初日と観たのですが(あと2公演観ます)、久しぶりの「アラジン」とても楽しかったです。プリンシパル7人も出演という豪華なステージ。目も眩むような洞窟のシーンでの華やかなディヴェルティスマンは振付も多彩でした。2幕の小野絢子さんと福岡雄大さんのパ・ド・ドゥは美しくて情感豊かでしたし、抜擢された池田さんのランプの精ジーン、獅子舞などファンタジックで楽しめる仕掛けが盛りだくさんで、一人一人のキャラクターが生きていました。カーテンコールには、振付のデヴィッド・ビントレーも登場し、カーテンの前で小野さんと福岡さんの間に彼が現れたときには、思わず観ている方も涙ぐんでしまうほどでした。チケットの売れ行きも大変良くて、喜ばしい限りです。


さて、新国立劇場バレエ団では、2016/2017シーズンから昇格するダンサー、契約ダンサーから登録ダンサーへ移行するダンサー、2015/2016シーズン終了をもって退団するダンサーが、決定したという発表がありました。

http://www.nntt.jac.go.jp/ballet/news/detail/160606_008688.html

2016/2017シーズンから昇格するダンサー ※ランクは、昇格後のものです。

<プリンシパル>
 奥村康祐(おくむら・こうすけ)

<ファースト・ソリスト>
 井澤駿(いざわ・しゅん)

<ファースト・アーティスト>
 飯野萌子(いいの・もえこ)
 益田裕子(ますだ・ゆうこ)


2016/2017シーズンより契約ダンサーから登録ダンサーへ移行するダンサー

<プリンシパル>
 マイレン・トレウバエフ

<ファースト・ソリスト>
 江本拓(えもと・たく)

<アーティスト>
 原田有希(はらだ・ゆき)
 フルフォード佳林(ふるふぉーど・かりん) 

2015/2016シーズン終了をもって退団するダンサー

<アーティスト>
 奥田祥智(おくだ・よしとも)
 吉岡慈夢(よしおか・じむ)


奥村さんは、今年中川鋭之助賞に輝いています。第11回モスクワ国際バレエコンクールシニア部門銀賞を、同じ地主薫エコールドバレエ出身の金子扶生さんと共に受賞。他にも数々の賞に輝いた後、2011/2012シーズンより新国立劇場バレエ団にソリストとして入団しました。今日の「アラジン」にも主演するなど、様々な作品で主演しているほか、日本バレエ協会の「眠れる森の美女」や「白鳥の湖」にも主演するなど、外部公演でも活躍しています。美しいつま先や綺麗な着地など、高い技術とともにエレガンスを備えていて王子様役がぴったりですが、その一方で「ドン・キホーテ」ではガマーシュ役を、ユーモアたっぷりに演じるなど多様な魅力の持ち主。

井澤さんは、2014/2015シーズンより新国立劇場バレエ団にソリストとして入団して、入団した年には早くも「シンデレラ」の王子役に抜擢。以降も主演が続いていました。プロポーションと容姿に恵まれ、華のある存在感でやはり王子様役がぴったりですが、軽やかな跳躍やコントロールの効いたピルエット等の鮮やかな技も魅力です。

一方、新国立劇場バレエ団の初期からバレエ団を支えてきたマイレン・トレウバエフさん、江本拓さんが登録ダンサーに移行してしまうのは残念です。

マイレンは、現在上演中の「アラジン」でマグレブ人を演じ、ただの悪役ではない深みのあるドラマティックな演技で作品にスパイスを加えていました。5月の「ドン・キホーテ」のエスパーダ役では、ワガノワ仕込みの切れのある美しい踊りとスタイリッシュさで魅せてくれました。古典作品の主演も見事でしたが、特に演技力に定評があり、新国立劇場バレエ団では彼ほどのキャラクター演技ができる人がいるのだろうかといえばいないので、惜しまれます。

江本さんは、「オルフェオとエウリディーチェ」に主演するなど、数々の作品で主要な役を演じてきており、やはりバレエ団に欠かせない一人でした。退団ではないので、今後もこの二人をバレエ団の舞台で観る機会があればよいのですが。

アラジン (バレエ名作物語vol.5) (バレエ名作物語vol.5)アラジン (バレエ名作物語vol.5) (バレエ名作物語vol.5)
デヴィッド・ビントレー

世界文化社 2011-10-21
売り上げランキング : 87162

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


«ロイヤル・バレエのプリンシパルに、平野亮一、高田茜、アレクサンダー・キャンベル、フランチェスカ・ヘイワードが昇進/追記(「ロミオとジュリエット」キャスト変更)