BlogPeople


2015年5月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ

ブログパーツ

  • 東北地方太平洋沖地震 義援金

2015/05/30

バレリーナたちの引退公演-オーレリー・デュポン、パロマ・ヘレーラ、シオマラ・レイエス、カーラ・コーブス

今年は特にバレリーナの引退が続いた一年と言えるかもしれません。5月18日には、パリ・オペラ座のオーレリー・デュポンがオペラ座を引退しました。彼女の引退公演は、現地では映画館で生中継され、そしてセドリック・クラピッシュによって収録された映像は、5月30日にフランスで放映されます。


Les Adieux d'Aurélie Dupont (2/2) - L'Histoire... 投稿者 culturebox

France3でのネット中継も5月30日(土)フランス時間の午後11時より行われますが、日本で視聴できるかどうかは不明です。日本でも、きちんとした形で観られるといいですよね。これだけの人気エトワールですし、有名映画監督のクラピッシュが撮影しているわけですから、テレビ局が放映権を買うか、映画館で上映されるかのどちらかが行われるのではないかと希望的な観測をしています。

http://www.france3.fr/emission/aurelie-dupont-danse/diffusion-du-30-05-2015-23h00

オーレリー・デュポンは、フランスでは国民的な大スターだったので、彼女の引退は新聞やテレビなどでも大きく取り上げられており、ご覧になった方もたくさんいることでしょう。彼女は、この後のウェイン・マクレガー振付「感覚の解剖学」ではゲストとして出演し、そして来シーズンからはオペラ座のメートル・ド・バレエに就任します。

****
ABTでは、今シーズン3人の女性プリンシパルが引退します。パロマ・ヘレーラ、シオマラ・レイエスそしてジュリー・ケントです。ジュリー・ケントはシーズン終わりの「ロミオとジュリエット」で引退するので、まだ少し先ですが、最後のジゼルを踊りました。そして5月27日の「ジゼル」昼公演でパロマ・ヘレーラが、そして夜公演でシオマラ・レイエスがABTにさよならを告げました。

New York Timesで、この3人のバレリーナのインタビューが掲載されておりますが、20年以上第一線で活躍してきた彼女たちならではの、深い言葉がここにあります。と同時に、バレエ団の経営というのは、環境の変化の影響を受けていて、非常に困難な時代になってしまったのだと感じました。3人とも、まだまだ踊れる状態であるし、続けようと思えばつづけられたと言っています。45歳になって技術面の衰えが目立ってきたケント以外は、まだまだ全盛期に近いテクニックを保っていました。

レイエスがいうには、舞台上で役を演じることができなければ成長はできないけれど、ABTは今はゲストの出演が多くて踊る機会が少ない。あと3,4年くらい踊ることはできたけど、もう去るべき時が来た、とのことです。ヘレーラは、今の若いダンサーはクラスレッスン中でも公演中のバックステージでもスマートフォンを手放さなくて、自分がまるで恐竜であるかのように感じてしまうと語っています。そしてケントは、経済の悪化とともに、ABTはあまりツアーをしなくなってしまった、ツアーで公演の経験を重ね、そしてカンパニーが結束を固めることができたのに、と加えています。ABTが続けていくためには、広大なメトロポリタン・オペラハウスの席を埋めなければならず、結果的に有名ゲストに頼る羽目になってしまい、すべてが変わってしまったと。

レイエスの言葉が印象的です。「今は大きなお金はスポーツ興行に向かってしまっていて、芸術には行かなくなってしまいました。バレエはどちらかと言えばエリート主義的な芸術であって、誰もが好むものではない。でも私にとってはこれは単なる娯楽ではなくて、私たちは魂を救う医者なのだと思っています」

今後の予定ですが、パロマ・ヘレーラは今年の秋に故郷ブエノスアイレスで、クランコの「オネーギン」を踊って完全にバレエを引退するとのこと。シオマラ・レイエスは、ダンサーとしての活動は続け、バルセロナでのダンサー向けのサマー・プログラムIBStageの芸術監督を務めます。ジュリー・ケントの予定はまだはっきりしていません。

ヘレーラの引退公演は、平日のマチネで、しかも同じ日のソワレにはレイエスの引退公演があり、25年間もカンパニーで活躍してきたプリンシパルの最後を飾るには、少々不釣り合いな舞台設定でした。もともとは、「眠れる森の美女」で彼女は引退する予定でしたが、彼女自身が「眠り」ではなく「ジゼル」で引退したいと申し出たところ、このような日程になってしまったのです。週末には、イザベラ・ボイルストンやヒー・セオといった、ケヴィン・マッケンジーお気に入りのバレリーナたちが主演する「ジゼル」の公演が行われていました。そのため、多くのファンは、マッケンジーの仕打ちに怒りを感じていたようで、カーテンコールに現れた彼にブーイングする人も多かったとのことです。

しかし引退公演そのものは、二人のバレリーナとも、とても感動的なものだったようです。二人とも、まだまだ引退するには早いと思わせる充実した踊りを見せることができました。そしてABTの現役ダンサーおよび元ダンサーたちも集結し、両方の公演に、彼女たちとよくパートナーシップを組んだアンヘル・コレーラ(現ペンシルバニア・バレエ芸術監督)、そして夜公演にはニーナ・アナニアシヴィリ、ホセ・カレーニョらも舞台上に上がって彼女たちをねぎらいました。シオマラが、花束を渡しに来た同僚やOB/OG一人ずつに、花束から一本花を抜き取って渡している様子がとても素敵ですね。

パロマ・ヘレーラ

シオマラ・レイエス

ダニール・シムキンがInstagramに投稿した、涙を流すジリアン・マーフィ (ジュリー・ケントのジゼルの時のミルタ役)


こちらのワシントン・ポストにおける、この3人のバレリーナへのインタビューも興味深いものです。
http://www.washingtonpost.com/entertainment/theater_dance/these-star-ballerinas-are-retiring--graceful-and-grateful-to-the-last-dance/2015/03/20/62f0ef6a-cf24-11e4-a2a7-9517a3a70506_story.html

ABTはこの3人の引退に加え、ポリーナ・セミオノワが怪我をして今シーズン出演することが不可能となり、また、ゲストですがナタリア・オシポワが「眠れる森の美女」を降板しただけでなく、「ジゼル」上演中に転倒してけがをしてしまったとのことで、今シーズンを乗り切るのも困難な状況のようです。

唯一の明るいニュースは、長年のソリストで地元で人気の高い実力派、ステラ・アブレラがセミオノワの代役で「ジゼル」役をABTで初めて踊り、ウラジーミル・シクリャーロフ相手に感動的で美しい踊りを見せたことです。すでにオーストラリア・バレエではゲストとしてジゼル役を踊っていた彼女ですが、今までなかなか機会に恵まれませんでした。今回やっとスポットが当たることになり、これから更なるチャンスが与えられるといいなと思います。

*******
さて、もう一人、アメリカを代表するバレリーナの一人が引退します。シアトルのパシフィック・ノースウェスト・バレエのプリンシパルである、カーラ・コーブスです。ブラジル出身で、スクール・オブ・アメリカン・バレエを経てNYCBに入団。2000年の来日公演にも出演しています。2005年にソリストに昇進しましたが同じ年に、パシフィック・ノースウェスト・バレエに移籍しました。辛口で知られる、New York Timesの批評家アラステア・マコーリーも、彼女は現在のアメリカでもっとも素晴らしいバレリーナの一人だと評しています。

まだ33歳と引退するには若い年齢の彼女ですが、怪我に悩まされ続けたことが引退の大きな理由のようです。
http://blogs.seattletimes.com/artspage/2014/09/18/pnb-principal-carla-korbes-announces-retirement/

6月7日に、彼女の引退公演が行われ、彼女が得意としたバランシン作品「ダイヤモンド」「セレナーデ」を中心に、特別のプログラムが組まれました。
http://www.pnb.org/Season/14-15/Encore/#Casting

そして素晴らしいことに、この公演はインターネットで生中継されます。
http://pnb.org/Live/ (中継サイト)
6月7日(日)、アメリカ西海岸時間で夜の6時半から中継が行われます。日本との時差は16時間なので、月曜日の朝になりますね。

*******
今年引退するバレリーナと言えば、忘れてはいけないのがシルヴィ・ギエム。彼女の引退公演ツアー「Life In Progress」が始まりロンドンで行われましたが、年内いっぱい続き、最後の舞台は日本となります。ギエムについては、また改めて紹介したいと思います。

2015/05/28

5/23 モスクワ音楽劇場バレエ「白鳥の湖」

楽しみにしていたモスクワ音楽劇場バレエの来日公演。「エスメラルダ」も観て、こちらも素晴らしかったのだけど、まずは記憶が新しい「白鳥の湖」の方から。

実は、23日夜公演があまりに素晴らしかったので、思わずリピーター券を購入して24日も行くことにしたのです。千円割引ですが、それでも、リピーター券ってすごくいいシステムだと思うし、他の公演でも取り入れてほしいですね。

https://www.facebook.com/mamt2015

スタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念
国立モスクワ音楽劇場バレエ

5月23日(土)17:30
オデット/オディール:エリカ・ミキルチチェワ
ジークフリート王子:ゲオルギー・スミレフスキ
悪魔ロットバルト:イワン・ミハリョフ
道化:アレクセイ・ババイェフ

アダージオ:オクサーナ・カルダシュ
パ・ド・カトル エリザベータ・チェブラソワ、マリーヤ・ゾーロトワ、セミョーン・ヴェリチコ、ドミトリー・ヂャチコフ

三羽の白鳥 オクサーナ・カルダシュ、ナターリヤ・クレイミョノワ、ユリア・ステパノワ

指揮:アントン・グリシャニン
管弦楽:国立モスクワ音楽劇場管弦楽団


ブルメイステル版の「白鳥の湖」を観るのは久しぶりだけど、改めて、この版の面白さを実感した。演劇的な要素が強く、プティパ/イワーノフ版に忠実な2幕でさえも、コーダで群舞が踊っている間、王子とオデットが熱い視線でお互いを見つめ合っており、濃厚な感情表現が観られた。

特に畳みかけるような展開の3幕が最高にエンターテインメント性が高くて、スペクタクルを観ているような気分になる。この版では、民族舞踊はすべてロットバルトの手下の悪い人たちで、下手の玉座に腰掛ける王子を挑発するように、彼に向けて踊りを繰り広げられる。スペインは女性ソリスト一人が男性たちを従えているのだけど、過剰なまでにセクシーで今にも襲い掛かりそうな勢い、そんな妖しい世界が展開する中を、オディールも現れては消えて王子を惑わす。ナポリ、チャルダッシュと続き、マズルカで再び、幻影のようなオディールの姿がダンサーたちの間を駆け抜けていく。ロシア系カンパニーはどこもキャラクターダンスが素晴らしいのだけど、このバレエ団は特に見ごたえがあって、ディヴェルティスマンなのにドラマティックで華やかだ。

ロットバルトの手下4人が真っ赤なマントを翻しての最高にかっこよくて禍々しい前奏曲の後、オディールと王子のアダージオは、「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」。メロディアスで美しい曲なのだが、帯同した劇場オーケストラの盛り上げ方が見事で、まんまと王子が幻惑され策略にはまっていくさまが伝わってくる。そして、ロットバルトと手下たちによって隠されていたオディールが手品のように現れて、グランフェッテを繰り広げるクライマックスの楽しいこと。この華麗で禍々しい3幕の部分だけでも、何回でも観たい。

(ミラノ・スカラ座で以前行われた「チャイコフスキー・ガラ」では、このブルメイステル版の3幕を中心に、ディヴェルティスマンの中にローズ・アダージオ、ブルーバード、くるみ割り人形までも含めたアレンジをしていたのだが、さすがにそれが入ると、この目くるめく展開に水を差されたようで、面白さが減ってしまう)

王子は大ベテランのスミレフスキ。前回の来日公演でも、彼の白鳥の王子を観ていた。9頭身くらいの長身ですらりとした姿に、アンヘル・コレーラに少し似ている面差し。踊りは非常にノーブルで脚も長くてまっすぐで美しい。少しお疲れ気味のようで、途中少しサポートミスがあったり、3幕のヴァリエーションで手をつくといったミスはあったものの、伸びやかでつま先まで行き届いた動きに気品があって理想的な王子様だった。2幕の決めポーズは、膝の上にオデットがアラベスクでポーズするので高度なサポート技術が必要なことだろう。
javascript:(a%20=%20(b%20=%20document).createElement('script')).src%20=%20'http://keepvid.com/js/bm.js',%20b.body.appendChild(a);void(0);
スミレフスキは演技も見事で、特に2幕でオデットが残していった一枚の白い羽を大事そうに持ち帰り、3幕でディベルティスマンが繰り広げられている間も、取り出しては愛おしそうにそれを見つめる姿が、かなり危ない人みたいで、役に入り込んでいるのがわかる。1幕の終盤でも、アダージョの女性が彼にモーションをかけているのにほとんど注意を払わず、空を飛んでいく白鳥の姿を目で追っている様子からして、現実離れしていて、年齢は重ねているのに幻想の世界に生きている風変わりな人、という印象を与えていた。

オデット/オディールのエリカ・ミキルチチェワは、まだ若いようだ。前回の来日公演では、まだナタリア・レドフスカヤが踊っていたし、その前はタチアナ・チェルノブロフキナがいたということは、ここ数年で世代交代が続いたということになる。プロポーションに恵まれているうえ、テクニックも非常に強い。コケティッシュなかわいらしさがあり、特に小悪魔のようなオディールがとても魅惑的だった。グランフェッテも、軸がびくとも動かない安定性で、シングル、シングル、ダブルの繰り返しで非常に速く回転していてクライマックスを盛り上げてくれた。オデットも悲劇的でドラマティックで抒情性があり、美しかった。

ブルメイステル版の「白鳥の湖」は、2幕と4幕は比較的オーソドックスなものの、圧倒的な3幕に加えて1幕もなかなか面白い。まず、通常パ・ド・トロワのところが男女二人ずつのパ・ド・カトルになっている。男性ペアが左右対称の振付でよく跳ぶし、二人とも脚が長くてきれいなうえ、技術がしっかりしていて美しい。女性の片方は、以前マリインスキー・バレエ、そしてキエフ・バレエに所属していたエリザベータ・チェブラソワだった。王子のソロは、通常は3幕黒鳥のパ・ド・ドゥのアダージオで使われる曲なのだが、「白鳥の湖」が初演された時には、1幕に使われていた曲だという。道化のアレクセイ・ババイェフは、他のバレエ団での道化役と違って背が低いわけでもないのだが、テクニックは素晴らしくいつまででも回転できるように見えた。道化のピルエット・ア・ラ・スゴンドでは、居眠りしているところを起こされて、それでいきなり超絶技巧を見せるのだからなかなかすごい。

白鳥の群舞のクオリティの高さには驚かされた。ここはモスクワ流派で、モスクワ舞踊アカデミー出身者が多いためマリインスキーのような優雅さはないけれども、皆手脚が長くプロポーションが美しく、容姿端麗なうえ、良くそろっているので観ていて惚れ惚れとする。オデットと王子のグラン・アダージオでも群舞が動いたりするところは少し気が散って邪魔な感じもするけれども、これだけ美しいのだから許してあげようと思う。そして大きな3羽の白鳥には、マリインスキーから移籍したユリア・ステパノワがいた。隣のオクサーナ・カルダシュ(「エスメラルダ」で主演)が華奢で小さ目のため、大柄に見えるものの、さすがに腕の動きのエレガントさ、存在感の華やかさで際立っていた。彼女はすでにマリインスキー・バレエでもオデット/オディールを踊っているし、このカンパニーでも近いうちにその機会が回ってくることだろう。

4幕はロットバルトが岩の上に乗ったままでほとんど動かないし、王子もあまり闘わないので、結末はあまり盛り上がらないのだけど、群舞の使い方がなかなか面白い。白鳥たちは王子の裏切りに怒っていて、王子がやってきても「フン!」と無視をする。下手から上手に向かって黙々と歩んでいく白鳥たち。その中に紛れ込んで、どこにいるのかわからないオデット。しかし王子の姿に、彼女は許しをこめた表情で振り返るのだ。このあたりにもドラマ性が感じられて、この版は魅惑的なものに仕上がっている。

そして、劇場のオーケストラの演奏が、実にロシアの香りたっぷりで素晴らしかった。「白鳥の湖」というチャイコフスキーの曲のドラマティックさを知り尽くして、仰々しいまでに盛り上げてくれるので観ている方の気分は上がりっぱなし。特に3幕以降の緩急自在、ピアニッシモとフォルテッシモが際立った演奏には聞き惚れた。

劇場のオーケストラを帯同させて、このクオリティの高い公演が値段が手ごろだったのも嬉しい。しかも客席にはゼレンスキーやウヴァーロフはいるし(ゼレンスキーはなんと2つ隣の席に座っていたのでちょっとドキドキしてしまった)、楽しい来日公演だった。また間を置かずに来日してほしいと強く思った。

それと、公演パンフレットの内容もとても充実していて、丁寧に作られていたのに好感を持った。ダンチェンコ劇場への訪問記、ゼレンスキー監督、そして主演するキャスト一人一人へのインタビュー、ソリストまで顔写真を載せていたりするところ、細かい作品解説と、実によくできている。ウラジーミル・ブルメイステルさんって、ものすごい美男子だったんですね…。モスクワ訪問記や舞台装置なども紹介していたFacebookでの情報提供もとても良かった。

DVDで楽しむバレエの世界[鑑賞ナビ付]ミラノ・スカラ座バレエ団「白鳥の湖」(全4幕/ブルメイステル版)DVDで楽しむバレエの世界[鑑賞ナビ付]ミラノ・スカラ座バレエ団「白鳥の湖」(全4幕/ブルメイステル版)

日本コロムビア 2012-01-17
売り上げランキング : 17331

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

ローザンヌ国際コンクールの入賞者、研修先

今年のローザンヌ国際コンクールの入賞者の研修先が発表されていました。

http://www.prixdelausanne.org/schools-and-companies-chosen-by-the-2015-prix-de-lausanne-prize-winners/

1. Harrison Lee ハリソン・リー – Australia – School chosen: Royal Ballet School ロイヤル・バレエスクール

2.Jisoo Park ジスー・パク– South Korea – Company chosen: Stuttgart Ballet シュツットガルト・バレエ(研修生)

3.Mitsuru Ito – 伊藤充 Japan – Company chosen: Birmingham Royal Ballet バーミンガムロイヤル・バレエ(研修生)

4.Miguel Pinheiro Duarte –ミゲル・ピンエイロ・ドゥアルテ Portugal – was hired at Nederlands Dans Theatre II コンクールの前にNDTIIと契約することが決定していたので、スカラシップは使用せず。スカラシップを活用する別のファイナリストが選ばれます。

5.Rina Kanehara –金原里奈 Japan – Company chosen: English National Ballet イングリッシュ・ナショナル・バレエ(研修生)

6.Julian MacKay –  ジュリアン・マッケイ USA – Company chosen: Royal Ballet – ロイヤル・バレエ (研修生)


今回のコンクールは年齢の高い出場者がスカラシップを獲得したので、ハリソン・リー以外は皆研修生としてバレエ団に入団しました。ご覧のように英国系のカンパニーが人気が高いようです。


なお、このローザンヌ国際コンクールは再放送が決定しています。

http://www4.nhk.or.jp/P3022/

6月7日(日) NHK Eテレ1 午前0時25分~

マシュー・ボーンの「白鳥の湖」3D 試写会

マシュー・ボーンの「白鳥の湖3D」が、恵比寿ガーデンシネマ、ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13(福岡)を皮切りに6月6日より全国で公開されるにあたり、先日恵比寿ガーデンシネマで試写会が開催され、行ってきました。

D_2

公式サイト
http://matthewbournecinema.com/

リニューアルオープンされた恵比寿ガーデンシネマ、とてもお洒落で素敵な空間に生まれ変わっていました。カフェコーナーができていて、ドリンクもフードも充実。以前はこの劇場、場内は飲食禁止だったと記憶していますが、今は飲食ができるようになっています。また、リニューアルオープン直後ということもあり、お手洗いがとてもきれいで、洗面所には往年のハリウッドスターの写真がコラージュしてあってスタイリッシュです。広々としたパウダールームもあって、女性に嬉しい映画館になりました。

さて、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」は、私ももう50回くらい実演の舞台を観ているのですが、映画館の大スクリーンで、しかも3Dで観るといろいろな発見があります。この作品は、2幕と4幕の男性ダンサーたちによる群舞が大きな魅力の一つですが、3Dで観るとこれが立体的になって、すごい迫力です。サドラーズ・ウェルズ劇場での公演を収録しているのですが、劇場の舞台の奥行きが深いのがわかって、群舞のフォーメーションもよくわかります。生の舞台だと、やはり主役に目が行ってしまうし、コール・ドの動きまで気が回らないのですが、映画館ならある程度落ち着いて観られます。この映像は、DVD/Blu-rayでもリリースされている映像がベースなのですが、家庭では3Dでは視聴することができません。

カメラのアングルについては、いろいろな考え方があり、正面固定で観ることを好む方も多いでしょう。この作品では、斜めのアングルも結構使われているので、この点については賛否両論かもしれません。しかし、ボーン作品は演劇性が強く、踊りではなくて演技の要素が強いシーンもあるので、そういう場面では出演者の顔の表情もしっかりわかるのは面白いです。舞台を観ていたら気が付かないことがいろいろわかるのが良いですよね。

それと、新しい映像なので、映像も音もとても良いです。さらに恵比寿ガーデンシネマは、音響の素晴らしさにも定評のある映画館です。マシュー・ボーンは音楽にも強いこだわりを持っている人なので、音の響きがとてもクリアなことで、さらに演出効果も盛り上がります。映画館ならではの大音響でチャイコフスキーを浴びると、自分がまるで劇場の最前列でこの舞台を観ているような気持ちになります。それどころか、自分も公園でこの白鳥たちに取り囲まれているような気分にすらなってしまいます。

Resize0614
(c)Bill Cooper

キャストは、ザ・スワン/ザ・ストレンジャーにリチャード・ウィンザー、王子にドミニク・ノース。リチャードのザ・スワンは以前の来日公演で観たことがあるのですが、正直私の好みではないのです。クラシック・バレエをきっちりと踊れるダンサーがこの役を演じるべきだと私は思っているからです。(ただし、2005年のジェイソン・パイパーのようにコンテンポラリーのダンサーでも、強烈な個性があればまた話は別)。リチャードはクラシック・バレエの教育を受けている割には、技術が弱くて踊りにあまり美しさがありません。でも、この映像では、彼の欠点はあまり目立たなくて良く見えるし、彼はハンサムなので大画面に映えます。それに大柄なので、いかにも白鳥たちのボスという雰囲気があるのが良いですね。

ドミニクは、繊細で線が細いため、前回来日公演で王子を演じたクリストファー・マーニーとはまた別の王子像を作り上げています。若くてイノセントでひたむきで。彼は踊りが伸びやかで美しく、たとえばザ・スワンとユニゾンで踊るときも、彼の方がきれいに踊っているのがわかります。前回の来日公演にはドミニク・ノースは来なかったのですが、また次公演があれば彼の王子も改めて観てみたいと思いました。ガールフレンドのマドレーヌ・ブレナンは軽薄だけど人柄は良さそうでかわいらしく魅力的です。女王役のニナ・ゴールドマンは、威厳がありながらも、母としてよりも一人の女として生きたい女性の業を感じさせて、好演していました。

このボーン版「白鳥の湖」は大変中毒性の高い作品で、特に4幕のバイオレンスにあふれた悲劇的な終幕には強烈なインパクトとカタルシスがあり、何回観ても思わず涙がこぼれてしまいます。舞台でも何十回と通い詰めてしまうリピーターが出たように、この3D映画版にもリピーターが多数出て、ヒットするんじゃないかな、という予感がします。生の舞台には敵いませんが、それでもやはりこの迫力の映像と音響はたまりません。ボーン「白鳥」マニアの方も、また観たことがない方も、ぜひ体験してみていただければ、と思います。

********
上記公式サイトに加えて、Facebookサイトも開設されていて、頻繁に公開情報のアップデートがされています。
https://www.facebook.com/matthewbournecinema

そして公開劇場もずいぶん増えました。
http://matthewbournecinema.com/theater01.html

東京 恵比寿 YEBISU GARDEN CINEMA 6月6日〜
埼玉 浦和 ユナイテッド・シネマ浦和 近日
札幌 札幌 ユナイテッド・シネマ札幌 7月25日〜
愛知 名古屋 109シネマズ名古屋 6月20日〜
大阪 梅田 テアトル梅田 7月18日〜
福岡 福岡 ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13 6月6日〜



恵比寿ガーデンシネマでは、6月6日より4週間の上映予定のようで、引き続き、ボーンの「眠れる森の美女」が上映されます。こちらも、とてもゴシックでユニークで面白い作品なのでお勧めです。

http://matthewbournecinema.com/nemurerumorinobijo.html

予告編
http://youtu.be/u7a2U-d66Oc

WOWOWで7月にパリ・オペラ座バレエ特集

WOWOWで7月にパリ・オペラ座バレエ特集として、5本の作品が放映されます。いずれも、2012-14の間に収録された新しい映像で、映画館で上映されたり、ネット中継されたもの。DVD化されていないものばかりなので、大変貴重です。

パリ・オペラ座バレエ団 最新作特集
http://www.wowow.co.jp/pg_info/wk_new/009950.php

(ところで、今全仏オープンテニスが開催中で錦織圭選手の試合をやっているためか、WOWOWのサイトが非常につながりにくいです)

7/18(土)午後2:00  ヌレエフ 「眠れる森の美女」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene004&m=01
主演 エレオノラ・アバニャート、マチュー・ガニオ
主演 ミリアム・ウルド=ブラム、マチアス・エイマン

(これ、2回収録されたものの両方のキャストが書いてありますが、どっちなんでしょうか?)

7/18(土)午後4:45  ヌレエフ 「ドン・キホーテ」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene005&m=01
主演 ドロテ・ジルベール、カール・パケット

7/25(土)午後2:00  ミルピエ「ダフニスとクロエ」/バランシン「水晶宮」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene001&m=01
オーレリー・デュポン、エルヴェ・モロー、マチュー・ガニオ、リュドミラ・パリエロ他

7/25(土)午後4:00 ノイマイヤー 「マーラー交響曲第三番」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene002&m=01
カール・パケット、イザベル・シアラヴォラ、エレオノラ・アッバニャート、ステファン・ビュリョン、マチアス・エイマン他

7/25(土)よる6:10 ロビンス「ダンシズ・アット・ア・ギャザリング」、ラトマンスキー「プシュケ(プシシェ)」
http://www.wowow.co.jp/pg_info/detail/106458/index.php#content?target=scene003&m=01
オーレリー・デュポン、リュドミラ・パリエロ、マチアス・エイマン、マチュー・ガニオ、ジョシュア・オファルト、カール・パケット、レティシア・プジョル、マルク・モロー他

これは素晴らしいですね~。受信料を払ってWOWOWに入る価値があります。(WOWOWは基本コピーワンスなのでダビングできません) 私はWOWOWは株主にもなっているので、株主特典で3か月無料で視聴できるんです。でも月額視聴料でこれだけ見られたら、十分元が取れますね。

しかもこの月、WOWOW製作によるドキュメンタリーで「ノンフィクションW 祖国へ捧げるバレエ “世界のプリマ”ニーナ・アナニアシヴィリの道」(7/18(土)よる7:00放映)、そして「ノンフィクションW ラストダンスinボリショイ
~岩田守弘 終わらぬ夢~
」(7/18(土)よる7:50)の再放送があります。両方とも大変良くできた、感動的で素晴らしいドキュメンタリーです。

2015/05/27

ミラノ・スカラ座バレエの2015/16シーズン

ミラノ・スカラ座の2015/16シーズンが発表されています。

http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/opera-and-ballet.html

注目の新作は、マウロ・ビゴンゼッティによる全幕の「シンデレラ」

http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/cinderella---anteprima-dedicata-ai-giovani.html

そしてMassimiliano Volpini振付の「The Lovers' Garden」も新作の全幕作品です。
http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/lovers-garden.html

これはモーツァルトの音楽に振付けた作品とのことです。Massimiliano Volpinは昨年までスカラ座のダンサーでもあった振付家で、NYCB付属の振付インスティテュートで学んでいます。

また、世界初演ではないのですが、注目の作品としては、アレクセイ・ラトマンスキー振付による「白鳥の湖」があります。
http://www.teatroallascala.org/en/season/opera-ballet/2015-2016/swan-lake.html

これはチューリッヒ・バレエとの共同制作です。チューリッヒ・バレエでは2016年2月6日に初演される予定です。

他には、ナチョ・ドゥアト振付の「くるみ割り人形」、ヌレエフ振付「ドン・キホーテ」、そして「ジゼル」が上演されます。

主演が予定されているのは、「シンデレラ」ではロベルト・ボッレとポリーナ・セミオノワ、「The Lovers' Garden」でボッレ、「くるみ割り人形」でボッレとマリア・アイシュヴァルト、「ドン・キホーテ」でスヴェトラーナ・ザハロワとレオニード・サラファーノフ、「白鳥の湖」でザハロワ、そして「ジゼル」でボッレとザハロワです。

ブノワ賞受賞者発表

バレエ界のアカデミー賞と呼ばれるブノワ賞の受賞者が決定しました。

女性ダンサー : Svetlana Zakharova スヴェトラーナ・ザハロワ ボリショイ・バレエ 「椿姫」「愛の伝説」
男性ダンサー : Edward Watson エドワード・ワトソン ロイヤル・バレエ「冬物語」
振付家 : Christopher Wheeldon クリストファー・ウィールドン「冬物語」
作曲家 : Joby Talbot ジョビー・タルボット「冬物語」
舞台美術 : John MacFarlane ジョン・マクファーレン サンフランシスコ・バレエ、リアム・スカーレット振付「ハミングバード」

名誉賞 : Brigitte Lefèvre ブリジット・ルフェーヴル
ポシターノ・マシーン賞Prix Positano Massine / Benois de la danse : Ana Laguna アナ・ラグーナ

http://ria.ru/culture/20150526/1066622772.html

ロイヤル・バレエ、ウィールドン振付「冬物語」がほぼ総なめするという結果になりました。

Winters Tale [Blu-ray] [Import]Winters Tale [Blu-ray] [Import]
Royal Opera House Briskin

Opus Arte 2015-01-05
売り上げランキング : 97169

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

2015/05/25

第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門監督賞受賞「岸辺の旅」に首藤康之さんが出演

現在開催中の第68回カンヌ国際映画祭。5月23日、「ある視点」部門の授賞式が開かれ、参加19作品の中から「岸辺の旅」の黒沢清監督が最優秀監督賞に選ばれました。

http://www.asahi.com/articles/ASH5R730QH5RULZU00B.html

「岸辺の旅」は湯本香樹実の小説が原作の日仏合作映画。亡くなった夫(浅野忠信)が妻(深津絵里)の眼前に現れ、夫婦2人で日本各地を旅しながら、行く先の人々と交流するというストーリーです。10月1日よりテアトル新宿他でロードショー公開されるほか、フランスでは100~150館規模での公開も予定されているそうです。

この映画に首藤康之さんが出演しています。
http://kishibenotabi.com/

まだ細かいキャスト名は出ていませんが、メーンキャストに名前が出ているので、どんな役柄で出ているのか、興味深いところですね。

→追記:カンヌ国際映画祭でこの作品を観た映画評論家の友人によれば、首藤さんは深津絵里さんのお父さん役で出演しているそうです。

首藤康之さん公式サイトにも記載があります。
http://www.sayatei.com/news/

K-Ballet Company 「海賊」映画館公開

Kバレエカンパニー『海賊』が全国10ヶ所のユナイテッド・シネマ&シネプレックスにて上演が決定しました。

http://www.k-ballet.co.jp/news/view/1353

【上映期間】2015年6月27日(土)~7月10日(金)
★Kバレエカンパニーダンサーによる初日舞台挨拶決定!
日時:2015年6月27日 15:30~
場所:ユナイテッドシネマ豊洲

【会場】全国10ヶ所のユナイテッド・シネマ&シネプレックス
北海道 ユナイテッド・シネマ札幌
埼玉 ユナイテッド・シネマ浦和
千葉 シネプレックス幕張
東京 ユナイテッド・シネマ豊洲
新潟 ユナイテッド・シネマ新潟
石川 ユナイテッド・シネマ金沢
愛知 ユナイテッド・シネマ稲沢
大阪 ユナイテッド・シネマ岸和田
福岡 ユナイテッド・シネマキャナルシティ13
熊本 シネプレックス熊本

【料金】全席指定¥2,500

【上映時間】約120分
【チケット一般発売】2015年6月1日(月) 10:00~
チケット前売券はローソンチケットにて販売
※チケット特典クリアファイル付き!

「海賊」は5月30日より、舞台公演も始まります。熊川哲也さんが、一味違った、エンターテインメント性を高めたストーリーに変更して男性ダンサーたちによる踊りもふんだんに盛り込んだ、とても楽しい作品です。

この情報だけでは、どの日に収録されて誰が出演しているのかはわかりませんが、フライヤーの写真を見ると、おそらく中村祥子さんが主演する日なのではないかと思われます。

日本のカンパニーによるバレエ公演の映画館での上映は、初めてのことと思われます。成功してほかのバレエ団も追従してくれるといいなと思います。

Tetsuya Kumakawa
K-BALLET COMPANY
Climax of 15th Anniversary
『海賊』
http://www.k-ballet.co.jp/performances/2015-corsaire

Bunkamuraオーチャードホール/神奈川県民ホール
2015年5月30日(土)~6月20日(土)

問合せ先
チケットスペース 03-3234-9999
http://www.ints.co.jp

私も公演初日を観に行く予定です。

2015/05/23

シディ・ラルビ・シェルカウイx森山未來「プルートゥ PLUTO」Eテレで5/24放映

シディ・ラルビ・シェルカウイが演出、振付を行い、森山末來が主演して大きな話題を呼んだ「プルートゥ PLUTO」が放映されます。手塚治虫の傑作、鉄腕アトム「地上最大のロボット」を原作にもつ名作漫画「PLUTO」(浦沢直樹)の世界初となる舞台化です。

私も観に行ったのですが、センス・オブ・ワンダーに富んだ舞台演出と振付、現代に通じる強いメッセージ性、森山未來さんの踊り、そして出演俳優たちの素晴らしい演技と、いろんな観点から楽しめる、素晴らしい作品でした。

http://www4.nhk.or.jp/P3386/x/2015-05-24/31/8068/

Resize0520

5月24日(日)午後2時30分~午後5時00分 NHK Eテレ

【原作】浦沢直樹×手塚治虫 長崎尚志プロデュース 監修/ 手塚眞 協力/手塚プロダクション

【演出・振付】シディ・ラルビ・シェルカウイ

【出演】森山末來 永作博美 柄本明 吉見一豊 松重豊 寺脇康文 他 ~渋谷・Bunkamuraシアターコクーンで収録~

PLUTO (1) (ビッグコミックス)
PLUTO (1) (ビッグコミックス)浦沢 直樹 手塚 治虫

小学館 2004-09-30
売り上げランキング : 247619


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


なお、森山未來さんのイスラエルでの活動の一年間を彼自身が自撮りしたドキュメンタリー「踊る阿呆 森山未來・自撮り365日」も再放送されます。この番組も大変面白かったです。

5月24日(日)Eテレ 午前0時~(土曜深夜)

http://www4.nhk.or.jp/odoruahou/

«ドキュメンタリー映画「バレエボーイズ」劇場公開