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  • 東北地方太平洋沖地震 義援金

2015/03/28

マシュー・ボーン「白鳥の湖」3D版、恵比寿ガーデンシネマで公開

ロイヤル・バレエ、ボリショイ・バレエ、パリ・オペラ座などバレエを映画館で上映することが広がっていて喜ばしいこの頃です。

さて、本日3月28日より、2011年に一度閉館した恵比寿ガーデンシネマ YEBISU GARDEN CINEMAが再オープンします。そのラインアップが発表されましたが、その中に、マシュー・ボーンの「白鳥の湖」3D版がありました。6月6日より公開です。

Screenshot171

Screenshot172
(チラシ画像はクリックすると拡大します)

リチャード・ウィンザー、ドミニク・ノース主演の映像です。DVD化されていますが、家庭では3Dでは観られません。映画館ならではの大画面、大音響、しかも3Dの映像でこの名作が観られるのは本当に嬉しいですね。

チラシにもあるように、マシュー・ボーンの「眠れる森の美女」も公開される予定だそうです。


これを弾みに、さらにマシュー・ボーンの作品が映画館で観られると良いですよね。NHKで放映される予定が中止になってしまった「シザーハンズ」、そして今年の夏にロンドンのサドラーズ・ウェルズで上演される「ザ・カー・マン」(マルセロ・ゴメスもゲスト出演)などなど…。

新生・恵比寿ガーデンシネマで大人カルチャーを体験!
http://allabout.co.jp/gm/gc/453390/

https://youtu.be/CUqfdDEYFLQ

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2015/03/27

第14回世界バレエフェスティバルの追加出演者

第14回世界バレエフェスティバルの追加出演者が発表されていました。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/movie/14-2.html

マリーヤ・アレクサンドロワ Maria Alexandrova
(ボリショイ・バレエ)

アリシア・アマトリアン Alicia Amatriain
(シュツットガルト・バレエ団)

アシュレイ・ボーダー Ashley Bouder(Aプロのみ)
(ニューヨーク・シティ・バレエ)

ウリヤーナ・ロパートキナ Ulyana Lopatkina
(マリインスキー・バレエ)

マルセロ・ゴメス Marcelo Gomes(Bプロのみ、8/9から参加)
※本人の都合によりBプロの初日(8/8)に出演することができません。ご了承ください。
(アメリカン・バレエ・シアター)

ウラディスラフ・ラントラートフ Vladislav Lantratov
(ボリショイ・バレエ)

イーゴリ・ゼレンスキー Igor Zelensky
(モスクワ音楽劇場バレエ、ノヴォシビルスク・バレエ)


マルセロ・ゴメスはサドラーズ・ウェルズで上演されているマシュー・ボーンの「ザ・カー・マン」に出演するために、AプロとBプロ初日に出演できないのですよね。「ザ・カー・マン」は8月9日まで上演しているので、もしかしたらロンドンから直接日本に来るのかもしれません。

マルセロ・ゴメスは、もちろん本編の踊りも楽しみですが、ガラ公演の恒例のファニー・ガラで最高のユーモアのセンスを見せてくれているので、今年も期待します。

ロシア勢も最初の発表では全然いなかったのが、アレクサンドロワ、ロパートキナ、ラントラートフ、ゼレンスキーがでることになって、ちょっと一安心と言ったところですね。

第5回 世界バレエフェスティバル(1988年) カーテンコール
https://youtu.be/sioQEzQ75o4

世界バレエフェスティバル、歴代公演のカーテンコール映像

ご存知の方も多いかもしれませんが、NBSのサイトで、第14回世界バレエフェスティバルの開催を記念して、第1回の世界バレエフェスティバルから、3年前に開催された第13回までのカーテンコール映像を、13日連続で公開しています。

http://www.nbs.or.jp/blog/news/contents/renew/wbf1.html

今のところ、第4回まで公開されていますが、いずれも、綺羅星のごときスターの姿を見ることができて、とても感動的です。貴重な映像の数々です。

第1回世界バレエフェスティバルが開催されたのは1976年。20名以上もの世界のトップダンサーが集い共演するという、当時としては世界的にも異例と言われた豪華な公演となりました。マイヤ・プリセツカヤ、マーゴ・フォンテイン、アリシア・アロンソという世界三大バレリーナが同じ舞台に立つ前代未聞の華やかさでした。

第1回と第4回、そして第13回はテレビでも放映されています。1985年の第4回あたりでも、エヴァ・エフドキモワ、フェルナンド・ブフォネス、リチャード・クラガン、ジョルジュ・ドンともうこの世にいないスターが登場していました。その一方で、第4回に出演していたジル・ロマンは今でも踊っているし、リアン・ベンジャミンも一昨年引退と長いダンサー人生を送っています。このカーテンコール映像はバレエ界の歴史そのものですね。


今年の第14回世界バレエフェスティバルのサイトもできています。
http://www.nbs.or.jp/stages/2015/wbf/


予定される演目としては、以下のものが挙げられています。

Aプロ
【予定される演目】
「ジゼル」 「ドン・キホーテ」 「白鳥の湖」より“黒鳥のパ・ド・ドゥ” 「ロミオとジュリエット」 「椿姫」 「老人と私」 「トゥギャザー・アローン」他

Bプロ
【予定される演目】
「ドン・キホーテ」 「パリの炎」 「マノン」 「椿姫」 「ヌアージュ」 「デジャ・ヴュ」 「フェアウェル・ワルツ」


まだ、だれが何を踊るかは発表されていませんが、推測してみると、

「トゥゲザー・アローン」 Together Aloneは、バンジャマン・ミルピエがオーレリー・デュポンとエルヴェ・モローのために振付けた作品なので、この二人が踊る可能性が高いです。
https://youtu.be/7Ah4OLXtDek

「老人と私」 "The Old Man and I"は、ハンス・ファン・マネンの作品です。ディアナ・ヴィシニョーワが自身の20周年記念公演をサンクトペテルブルクとモスクワで開催するのですが、その中で、ウラジーミル・マラーホフとこの作品を踊ると言っています。http://www.vishneva.ru/ru/news

「フェアウェル・ワルツ」The Farewell Waltz は、パトリック・ド・バナが昨年開催した上海のガラ「パトリック・ド・バナ&フレンズ」において、イザベル・ゲランとマニュエル・ルグリのために振付けられた作品です。
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=799587623417393&id=646027255440098


「デジャ・ヴュ」は100%確証はありませんが、やはりハンス・ファン・マネンの振付作品に同名のものがあるので、その可能性もあると思われます。
https://youtu.be/TzkbZWUW-bw

2015/03/26

SWAN MAGAZINE 2015 春号 Vol.39 (スワンマガジン)

SWAN MAGAZINE 2015 春号が発売されました。

http://swanmagazine.heibonsha.co.jp/

今回は「エトワールに夢中」はお休みで、代わりにパリ・オペラ座で年末に上演された2演目、「泉」と「くるみ割り人形」を巻頭で大きく取り上げています。
「くるみ割り人形」に主演した、注目の若手(スジェ)のレオノール・ボーラックのインタビューが掲載されています。金髪に小さな顔に大きな瞳、愛くるしいレオノールは、「ダフニスとクロエ」でも目立つ役を踊っていました。彼女だけでなく、「くるみ割り人形」では、11月の昇進試験でスジェに昇進したジェルマン・ルーヴェ、ユーゴ・マルシャンも主演し、また「泉」ではやはりスジェのパク・セウンが抜擢されるなど、若手の起用が目立ちます。

特集は「ロシア・バレエに夢中!」

年末から年始にかけて来日したロシア系カンパニー、ボリショイ・バレエとミハイロフスキーバレエを大きく取り上げています。また、キエフ・バレエの「バレエ・リュスの祭典」の公演のレビューも。ボリショイは、瀬戸秀美さんの美しい写真がたくさんあり、世界最高峰のバレエを見せてくれた公演を懐かしく反芻することができます。

ミハイロフスキー・バレエについては、公演の紹介とともに、レオニード・サラファーノフとイリーナ・ペレンというカンパニーを代表するプリンシパルのインタビューがあります。サラファーノフは「白鳥の湖」が大嫌いだと語り、「ジゼル」のアルブレヒトは意志が弱くて無責任、ダメな男だと言いきったりしていて、本音が見えて面白いインタビューでした。サラファーノフ、ペレンとも、ナチョ・ドゥアトが芸術監督を務め、彼の作品を踊ったことでいろんな表現を手に入れ、新しい目で作品を理解することができるようになったと語っていたのも印象的でした。

また、来日公演で旋風を引き起こした二人の若手、ヴィクトル・レベデフとアナタスタシア・ソボレワに着目し、彼らのメッセージも掲載しています。ワガノワ・バレエ学校ではトップだったのにもかかわらず敢えてマリインスキーではなくミハイロフスキーに入団したレベデフ、ボリショイ・バレエから移籍したソボレワ。二人が共演した「ジゼル」はとても初々しく、伸び盛りの2人のきらめきを観ることができた素敵な公演でした。

今年の一月には、パリのオペラ・ガルニエでスウェーデン王立バレエ団によるマッツ・エック振付「ジュリエットとロミオ」の公演がありました。この作品で栄えあるブノワ賞に輝いた木田真理子さんが主演し、また第2キャストでは、鳴海令那さんもジュリエット役を演じたということで、鳴海さんのインタビューが掲載されています。マッツ・エックは振りは全部彼が踊って見せてくれているのだそうですね。このジュリエット役を創ったのが木田さんなのですが、鳴海さんは彼女自身のアプローチで演じたそうなので、2キャストを観た方は、より一層この作品を楽しめたことでしょう。

「世界の劇場から、こんにちは」、はヒューストンバレエのソリスト、飯島望未さんをインタビュー。
ヒューストン・バレエは団員数55人と比較的大きなカンパニーで、日本人は、昨年移籍したプリンシパルの加治屋百合子さんをはじめ7人。飯島さんは昨年ソリストに昇格し、「白鳥の湖」のオデット/オディール、デヴィッド・ビントレー振付「アラジン」のプリンセスなどの主役も踊っています。現在は疲労骨折で舞台を休んでいるそうですが、そのような逆境の中でも強い気持ちを持ち、自分にしかできないことをやっていこうという気概で前進し続けています。

[連載] ハンブルク便りも5回目となりました。

今回は、来シーズンよりノイマイヤーに指名され芸術監督代理となるロイド・リギンスが初めて振付けた「ナポリ」を紹介。ブルノンヴィルのオリジナルをベースにしながら、失われた2幕をリギンスが復元。デンマークロイヤルバレエで7年間踊り、ブルノンヴィルに精通した彼ならではの、ブルノンヴィルテイストの2幕に仕上がったようです。

https://youtu.be/TtRlarA_hTM

また、団員の石崎双葉さんのインタビューが掲載されています。ローザンヌ国際コンクールでファイナリストとなり、ハンブルグ・バレエ学校を経て2011年に入団しました。学校時代から見込まれ、オーディションを受けずに入団で来て順調満帆だった彼女ですが、ノイマイヤーからは内面の感情を表現することの大切さを学んだそうです。いろいろな踊りを踊ってみたいという意欲を持つ彼女、「ナポリ」ではパ・ド・シス、「ジゼル」ではドゥ・ウィリを踊るなど活躍しています。
そしてちょうど昨日、トロントで行われた、権威あるエリック・ブルーンプライズ・コンクールに石崎さんはハンブルグ・バレエを代表して出場しました。「ジゼル」とコンテンポラリー作品を同僚のクリストファー・エヴァンスと踊りました。ナショナル・バレエ・オブ・カナダ、ハンブルグ・バレエ、ロイヤル・デンマーク・バレエ、サンフランシスコ・バレエ、ボストン・バレエを代表して若手ダンサーが1組ずつ出場するコンクール、1回目はロイド・リギンスも出場しました。石崎さんは残念ながら受賞は逃したものの、素晴らしいパフォーマンスを見せたようです。

有吉京子さんの連載「SWAN ドイツ編」は第三回に。
ノイマイヤーの「オテロ」を巡り、レオンの今まで見られなかった意外な側面が描かれます。謎の美青年、クリスも登場し、あっと驚くどきどきの展開となります。これはぜひ手に取ってお読みください。

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2015/03/24

マルセロ・ゴメスがニュー・アドベンチャーズ「ザ・カー・マン」にゲスト出演

日本でのマシュー・ボーン版「白鳥の湖」が大好評だったマルセロ・ゴメス。ニュー・アドベンチャーズとの関係は、この作品限りではなく、今度は、ロンドンのサドラーズ・ウェルズで上演される「ザ・カー・マン」にゲスト出演することが発表されました。

http://new-adventures.net/the-car-man/news/marcelo-gomes-to-guest-star-in-the-car-man-at-sadlers-wells

7月14日から8月9日までの、サドラーズ・ウェルズ公演で、ルカ役を、日本での「白鳥の湖」でザ・スワン役を分け合ったジョナサン・オリヴィエ、クリス・トレンフィールドとのトリプルキャストで演じるのだそうです。

ニューアドベンチャーズは通常ゲストを迎えるということはしませんが、マルセロはすっかりファミリーの一員として受け入れられたようですし、マルセロにとっても「白鳥の湖」への出演は、生涯に残る経験だったようです。「カルメン」を下敷きにしたこの作品のルカ役も、とてもセクシーな役柄。ご覧になれる人がとても羨ましいですね。

今年の世界バレエフェスティバルに彼が出演しないのは、そういう理由だったのですね。

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映画館上映 ロイヤル・バレエ「白鳥の湖」

3月18日に映画館上映されたロイヤル・バレエ「白鳥の湖」を観に行ってきました。

http://www.roh.org.uk/showings/swan-lake-live-2015

http://t-joy.net/roh_2014/

アンソニー・ダウエル演出による、28年間上演され続けたこのプロダクションは、今回が最後の上演となるとのことです。
http://www.theguardian.com/stage/2015/mar/22/swan-lake-royal-ballet-review-mcrae-obraztsova

まだ正式に発表されているわけではありませんが、ロイヤル・バレエの常任振付家であるリアム・スカーレットが振付けるという説が、上記記事にあるように有力です。全幕の物語バレエを振付けた経験がないため、未知数ですが、すぐれた作品も作っていたので、期待されています。

現行のこのプロダクションは、賛否両論を呼んでおり、英国では否定的な評価の方が多いようです。19世紀を舞台に設定したため、ヨランダ・ソナベントによる衣装はやや現代的で、3幕では特に重たい印象を受けます。セットは豪華ですが、豪華ゆえ舞台の上が狭くなってしまい、ダンサーが思う存分動けません。3幕の王子のタイツが黒いのに床も黒いため、脚の動きがよく見えません。そして特徴的な長い丈の白鳥群舞のチュチュは、どことなく襤褸切れのように薄汚れた印象があります。酔っぱらっている家庭教師や友人たち、メイポールとごちゃごちゃした印象が強いようですし、最後にゴンドラに乗ってオデットと王子が結ばれる結末も、安っぽいイメージがあります。

一方で、ダウエル版の前に採用されていたアシュトン版の振付も一部残っており、この部分に関しては評価は高く、特に3幕のナポリの踊りは人気が高いそうです。

Conductor Boris Gruzin
Orchestra Orchestra of the Royal Opera House

Odette/Odile Natalia Osipova
Prince Siegfried Matthew Golding
The Princess Elizabeth McGorian
Von Rothbart Gary Avis
The Tutor Alastair Marriott
Benno Ryoichi Hirano
Pas de trois Francesca Hayward
Pas de trois Yuhui Choe
Pas de trois Alexander Campbell

Swan Melissa Hamilton
Swan Itziar Mendizabal

Spanish dance Kevin Emerton
Spanish dance Thomas Whitehead
Czárdás Claire Calvert  
Czárdás Bennet Gartside
Neapolitan dance Laura Morera
Neapolitan dance Ricardo Cervera

ロイヤルの映画館中継は、見せる工夫がたくさんあって、本編以外も楽しめます。案内役はダーシー・バッセル。今回は、アンソニー・ダウエルと対談しました。ダウエルは、白鳥ではなくて女性として演じてほしいと彼女に指導したそうです。また、1幕、2幕に登場する二人の可愛い子役、マノンとエミリー・ローズのインタビューもありました。もちろん、リハーサル風景などもふんだんに登場します。オシポワのインタビューもありましたが、彼女はまだ英語があまり話せないのか、ロシア語で話していました。主役を指導するジョナサン・コープ、群舞を指導するサマンサ・レインの姿も見られます。観客のツイートが映し出されたり、ライブ感覚で観られるのも臨場感があって楽しいです。

スペシャルゲストとして、このダウエル版初演に出演したシンシア・ハーヴェイも登場しました。今年のローザンヌコンクールの審査員でもありましたが、28年経っているとは思えないくらい若く美しかったです。

https://youtu.be/6Kim3HTwvU4

https://youtu.be/1_YvpXPFatI

https://youtu.be/fvVJmaOUhzk

英国でオシポワの人気は絶大で、2009年にマリアネラ・ヌニェス主演のDVDが発売されているにもかかわらず、今回の映像もDVD化されることが決定したと発表されました。
http://www.roh.org.uk/news/swan-lake-starring-natalia-osipova-and-matthew-golding-to-be-released-on-dvd

オシポワのオデットは、非常に個性的でした。身体能力の高さは圧倒的なので、とにかく体がよく動くのですが、オデット役にしては動きすぎで何もかも大げさで、繊細さはありません。白鳥なのに、こんな風に動いてしまうの?と意表を突かれるところがいくつもありました。意志がとても強く生命力にあふれています。マイムシーンはじめ、顔で表情を作ってしまうのは、舞台で観るにはいいかもしれませんが映画館上映で大写しになると、やりすぎ感が強いです。ボリショイ・バレエでは一度も白鳥を踊らなかった意味が分かりましたが、英国ではこれが人気のようです。既成概念にとらわれない、自分なりのキャラクター作りをしていたし、たしかに、こんなオデットは他にはいないので、面白いと言えます。4幕では悲劇性を強調していましたが、きっと身を投げても死なないだろうなと思いました。王子との心の交流は感じられませんでしたが、マシュー・ゴールディングと白鳥で共演するのは初めてなのでそのあたりは難しかったのかもしれません。

オシポワのオディールに関しては、強くて獰猛なところが役に合っていたと思います。迫力があるので王子が魅せられるのもよくわかります。グランフェッテは非常に速くてほとんどダブルで安定してきれいに回っていましたが、腕をずっとアン・ナヴァン(胸の前あたり)で固定していたので、表情や変化には乏しく感じられました。繰り出す回転のスピードなどのインパクトは強いので、思わず興奮してしまうシーンにはなっています。

一方、マシュー・ゴールディングの王子は、テクニックは冴えわたっていて良かったと思います。持ち前の美しいピルエットは、特に3幕のコーダでフルに発揮されていたし、いつもきれいに5番に降りていて、長身なのに体は良くコントロールされていました。軍服のような衣装も似合います。ロイヤルに移籍後、英国のファンの皆さんは彼は演技力がないということで厳しい評価を下していましたが、白鳥の王子なんてそんなに演技力も必要ないし、基本的に白と黒の見分け方もつかないような人なんで、演技力なんか邪魔なくらいです。迷えるモラトリアム王子という役柄に彼は合っていたと思います。もったいなかったのが、前述したように、このプロダクションは重厚でセットが場所を取るため、舞台が狭くなってしまい、思う存分跳躍できなかったのではないかと思われること。脚の長い彼には、もっと広い舞台で踊ってもらいたいですね。

この版のロットバルトは、2幕4幕ではフクロウであまりかっこよくないのですが、それをかっこよく見せてしまうのが、ギャリー・エイヴィスの素晴らしさです。3幕のモヒカン姿は、あまりのスタイリッシュさ、歌舞伎役者のような見得の切り方とロックスターのような存在感で、目が思わず引き寄せられてしまいます。プロダクションが変わってしまうことで一番残念なのは、このギャリーさんのモヒカンロットバルトが見られなくなってしまうことです。

目についたのは、パ・ド・トロワと4羽の白鳥の右端を踊っていたフランチェスカ・ヘイワード。幕間の映像でもインタビューを受けていましたが、ひときわ小柄なのに踊りが美しくて惹きつけられます。間違いなく次世代のスターとなることでしょう。キャラクター・ダンスは、なんといっても、アシュトン振付の複雑なステップを見事にこなしたラウラ・モレーラとリカルド・セルヴェラが、胸のすくようなリズミカルな踊りで素晴らしかったです。職人のようなベテラン二人ですが、ロイヤルの宝です。

白鳥の群舞は全く揃っていませんが、あの長い襤褸切れ衣装もあると、ますます揃っていないように見えてしまいます。この衣装だけは苦手だったので、新しいプロダクションでは、普通のクラシックチュチュにしてほしいと切に思います。

いろいろと書きましたが、楽しめる映像であったことは間違いありません。ロイヤル・バレエの映画館上映は、非常にこなれていて、エンターテインメント性が高いので、バレエに興味を持った初心者でも楽しめます。そして、ディレイ上映による臨場感あふれるところも、まるで生の舞台を観ていると錯覚するほどなので、わくわくする体験となります。

まだ来シーズン、日本でのロイヤル・バレエの舞台中継が続くかどうかは未定のようですが、私が観に行った新宿バルト9は満席でした。ぜひ続けてほしいと思います。

ロイヤル・バレエの映画館中継はあと1回、「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」が予定されています。
http://t-joy.net/roh_2014/movie.html#la_fille_mal_gardee

主演はナタリア・オシポワとスティーヴン・マックレー。2015年5月6日(水) 7:00PMからです。とても楽しい作品なので、映画館で観るのも、盛り上がることができて良いと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=3y-g4175_XY

ローラ・エケがパリ・オペラ座のエトワールに任命

3月23日のパリ・オペラ座の「白鳥の湖」の公演後、オデット/オディール役を全幕で初めて踊ったローラ・エケがエトワールに任命されました。

https://www.youtube.com/watch?v=P-ZsxQwMFk0&feature=youtu.be

オペラ座の公式サイトでのお知らせ

LUNDI 23 MARS 2015
LAURA HECQUET
NOMMÉE DANSEUSE ÉTOILE DE L’OPÉRA NATIONAL DE PARIS
http://www.operadeparis.fr/blogopera/laura-hecquet

公式の昇進の瞬間をとらえた映像
https://youtu.be/LVTFPJmqltg

エケはプロポーションに恵まれ、エレガントさがある逸材でしたが、怪我が長くて踊れない期間が続いていました。去年ようやくプルミエに昇格し、このたびめでたくエトワールに。

白鳥向きの長い手脚と優美な雰囲気の持ち主のエケ、きっと美しい踊りだったことでしょう。最近は疑問符のつく昇進もあったオペラ座でしたが、彼女はいずれエトワールになることが期待されていて順当といえます。おめでとうございます。

2015/03/23

NBAバレエ団6月公演「HIBARI」~全ての美空ひばりファンに捧げる

NBAバレエ団は、リン・テイラー・コルベット振付による新作「HIBARI」を今年6月に上演します。国民的歌手、美空ひばりさん(1937~89年)の生涯をバレエ化したものです。

http://www.nbaballet.org/performance/2015/hibari/index.html

リン・テイラー・コーベットは、昨年NBAバレエ団が上演した「ガチョーク賛歌」などのバレエ作品のほか、大ヒットミュージカル「Swing‼」や映画「フットルース」の振付などを手掛け、ブロードウェイをはじめ、世界中で活躍しています。昨年5月に「ガチョーク賛歌」の振付指導で来日した際、テレビで偶然、ひばりさんのドキュメンタリー番組を見て感銘を受け、バレエ化を提案したとのことです。

Poster_3

「ひばりさんの歌声は、エディット・ピアフやジュディ・ガーランドに並ぶと思った。テレビを見た瞬間から恋におちた」とリン・テイラー・コルベットは語っています。「何が何でも舞台を創りたい」とひばりさんの息子、加藤和也さんに直談判し、ひばりさんの墓前にも手を合わせたそうです。

美空ひばりさんの名曲の数々と、NBAバレエ団によるバレエ・映像を融合させ、ステージ上に時空を超えるような空間を創りだし、美空ひばりさんの半生を描き出しすとのことです。また元宝塚歌劇団宙組トップスターとして活躍し、その後も舞台女優としての経歴を重ねている和央ようかさんがゲスト出演。ステージ上に漂う時空の案内役を演じるそうです。

映像・衣裳ディレクターもアメリカブロードウェイを中心に活躍するアメリカのディレクター、作曲もアメリカフォックスやディスカバリー、ディズニーチャンネル等で音楽制作を手掛けるマイケル・モリッツ氏というトップのスタッフをそろえました。

舞台構成は、5セクションから成り立ち、美空ひばりさんの幼少期から始まり、日本を代表する大スターまでの過程の中で起こった悲しみや苦しみ、明るさや幸せを、「お祭りマンボ」など彼女の曲およそ10曲に合わせて表現していくそうです。

美空ひばりさんの映像とバレエダンサーの融合、どんなものになるのか楽しみですね。そしてこの作品がアメリカで上演されたら面白いのではないかと思います。ひばりさんの歌は、とてもダンサブルなものもあったり、多岐にわたっています。バレエファンのみならず、幅広い客層に来てもらえそうな作品になりそうですね。

読売新聞の記事
http://www.yomiuri.co.jp/culture/20150316-OYT1T50103.html

サンケイスポーツの記事
http://www.sanspo.com/smp/geino/news/20150314/oth15031405050002-s.html

【公演日】
6月13日(土)17時開演(16時15分開場)
6月14日(日)12時30分開演(11時45分開場)
6月14日(日)17時開演(16時15分開場)

【会場】
メルパルクホール東京

【チケット】
SS 12,000円
S  10,000円
A  8,000円
B  6,000円
学生 3,000円(高校生・大学生)

3月24日(火)一般発売開始
問い合わせ: Tel. 04-2924-7000
nba@nbaballet.org

https://youtu.be/KtbdfEbCqV0

2015/03/20

シルヴィ・ギエムのオリヴィエ賞特別賞、さよならツアー、日程追加そして日本公演

シルヴィ・ギエムのさよならツアーはすでに始まっていますが、サドラーズウェルズでの5月の公演がすべてソールドアウトなど、大変な好評のため、追加公演や新しい日程が彼女の公式Facebookとサドラーズウェルズのプレスリリースで発表されています。

http://londondance.com/articles/news/sylvie-guillem-further-performances-olivier-award/

http://dancetabs.com/2015/03/dance-superstar-sylvie-guillems-last-ever-uk-performances-will-take-place-at-the-birmingham-hippodrome/

https://www.facebook.com/pages/Sylvie-Guillem/206175282869244

SYLVIE GUILLEM INTERNATIONAL TOUR SCHEDULE

31 March 2015
Teatro Communale, Modena, Italy イタリア、モデルナ

2 April 2015
Equilibrio Festival, Sala Santa Cecilia, Auditorium Parco della Musica, Rome, Italy ローマ、イタリア

15 & 16 May 2015
Lodz International Ballet Festival, Lodz, Poland Lodz、ポーランド

26 – 31 May 2015
Sadler’s Wells, London, UK サドラーズウェルズ、ロンドン、英国

3 & 4 June 2015
Athens & Epidauras Festival, Athens, Greece アテネ、ギリシャ

23 – 26 June 2015
Chekhov Festival, Moscow, Russia チェーホフ・フェスティバル、モスクワ、ロシア

29 June – 2 July 2015
Les Nuits de Fourvière, Lyon, France リヨン、フランス

5 July 2015
Genova Opera House, Genova, Italy ジェノア、イタリア

28 July – 2 August
London Coliseum, London, UK ロンドン・コリセウム、ロンドン、英国 (追加公演)

8 – 10 August 2015
Edinburgh International Festival, Edinburgh, UK エジンバラ国際フェスティバル、エジンバラ、英国 (追加公演)

8 & 9 September 2015
Birmingham Hippodrome, Birmingham, UK バーミンガム、英国 (追加公演)

3 & 4 October 2015
National Theatre, Taipei 台北、台湾

2 December 2015
Festspielhaus, St Polten, Austria セント・ポルテン、オーストリア

17 – 20 December 2015 日本
NBS, Tokyo, Japan


ギエムのFacebookによれば、北京、上海、シンガポール、シドニーの公演も予定されていますが、まだ日にちは確定されていないとのこと。また、日本では、さよなら公演とは別に、東京バレエ団との共演で12月9日から31日まで全国で公演を行うそうです。詳細は後日発表。

そして、4月12日にロイヤル・オペラハウスで授与されるローレンス・オリヴィエ賞の授賞式にて、彼女の輝かしいキャリアを祝うために、ローレンス・オリヴィエ賞の特別賞が授与されるそうです。


日本での公演日程は、現在のところ、一つだけわかっていて、それは12月22日(火)に兵庫県芸術文化センターで行われる「シルヴィ・ギエム ファイナル」です。

(話はずれますが、2016年2月17日には、東京バレエ団のブルメイステル版「白鳥の湖」の公演もこの劇場で予定されています)
http://www1.gcenter-hyogo.jp/sysfile/center/images/2015/lineup2015.pdf

追記:教えていただいたのですが、富山のオーバードホールでの公演も予定されています。
12月12日(土) シルヴィ・ギエム&東京バレエ団全国縦断公演
<シルヴィ・ギエム・ファイナル>
http://www.aubade.or.jp/static/schedule/index.html

また、グリーンホール相模大野での公演も。
12月10日(木) グリーンホール相模大野
http://hall-net.or.jp/wp-content/uploads/pdf/issue/vol.265.pdf#search='2015%E5%B9%B4+%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%83%B4%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%AE%E3%82%A8%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%AB

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2015/03/19

マリインスキー国際フェスティバル、テリョーシキナガラのネット生中継

今日サンクトペテルブルク時間17:3019:30、日本時間1::30よりマリインスキー国際フェスティバルの一環としての、ヴィクトリア・テリョーシキナ・ガラが行われ、ネット生中継されます。演目は愛の伝説、シェヘラザードとパキータです。(すみません、訂正しました。最初に書いた時間から変更になったので、ちょっと見づらい時間になってしまいました)
このリンク先、Mariinsky TVでの中継です。


Mariinsky TV

XV International Ballet Festival MARIINSKY

An artistic evening with Viktoria Tereshkina
The Mariinsky Orchestra
Conductor: Valery Ovsyanikov

The programme includes:
I. The Legend of Love (Act II)
Music by Arif Melikov
Libretto by Nazim Khikmet
Choreography by Yuri Grigorovich (1961)
Set, costume and lighting design: Simon Virsaladze

Shyrin: Alina Somova
Ferkhad: Kimin Kim
Mekhmeneh Bahnu: Viktoria Tereshkina
The Vizier: Yuri Smekalov


II. Schéhérazade (choreographic drama in one act)
Music by Nikolai Rimsky-Korsakov
Scenario by Léon Bakst and Michel Fokine after Arabian Nights fairytales
Choreography by Michel Fokine (1910)
Reconstruction by Isabelle Fokine, Andris Liepa
Set and costume design by Anna Nezhnaya, Anatoly Nezhny after original sketches: Léon Bakst

Shahriar: Vladimir Ponomarev
Zobeide: Viktoria Tereshkina
Zobeide’s Slave: Danila Korsuntsev
The Odalisques: Olga Belik, Viktoria Brilyova, Anastasia Zaklinskaya


III. “Paquita” Grand pas
Music by Ludwig Minkus
Choreography by Marius Petipa (1881)
Revival consultants: Pyotr Gusev, Lidia Tiuntina, Georgy Konishchev
Set design by Gennady Sotnikov
Costume design by Irina Press

Soloists: Viktoria Tereshkina and Vladimir Shklyarov

追記:次のライブ中継が始まると削除されてしまうようなのですが、現在のところアーカイブが残っているので「パキータ」だけ見てみました。生中継の時に最初に上演された「愛の伝説」はアーカイブにもならなかったようです。テリョーシキナが子供時代に踊った「くるみ割り人形」「コッペリア」などの映像も流れました。

上記キャスト表には載っていない、「パキータ」の出演者が大変豪華でした。

ヴァリエーションは、
第一(「ドン・キホーテ」の3幕友人のヴァリエーション) アナスタシア・マトヴィエンコ
「海賊」2幕などで使われるヴァリエーション フィリップ・スチョーピン
第二 (非常にゆっくりな音楽)クリスティーナ・シャプラン
男性ヴァリエーション(グラン・パ・クラシック) ティムール・アスケロフ
第四 (チェレスタとパ・ド・シュヴァル) エカテリーナ・オスモルキナ
タリスマンのヴァリエーション キム・キミン
エトワール エカテリーナ・コンダウーロワ
コッペリアのヴァリエーション ウラジーミル・シクリャーロフ
グラン・ジュッテのヴァリエーション ヴィクトリア・テリョーシキナ

いろいろとゴタゴタもあるマリインスキーではありますが、さすがにレベルの高さ、コール・ドのダンサーたちの容姿の美しさ、細長い体型とポール・ド・ブラの繊細さはダントツです。ヴァリエーションもそれぞれ素晴らしいものでした。産休から復帰してそれほど経っていないオスモルキナはマリインスキーらしい繊細な気品があって軽やかだったし、シクリャーロフは笑っちゃうくらい跳んでいるし、コンダウーロワのエトワールもエレガントでうっとりさせるものでした。テリョーシキナのアカデミックで華麗なテクニックはコーダのグランフェッテで存分に発揮されていました。

良い企画だったので、せっかくの映像、どこかで観られるようにしてほしいですよね。

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